There's no reason to disable tethering


昨年末にHuawei IDEOSを購入し、MilestoneのOSをAndroid 2.2.1に非公式アップデートしてからというもの、それらに搭載されているWiFiアクセスポイント機能(WiFiインフラストラクチャテザリング)を多用するようになりました。
主に出先でiPhone 3GSをネット接続してBBC WorldServiceなどのストリーミングを利用するために使っています。
以前もJoikuSpot(Symbian S60)やWMWifiRouter(Windows Mobile)といった同じような機能を実現するアプリを使っていたことがありましたが、アドホック接続しかサポートしないため接続できる端末数は1台だけで、暗号化もWEPしか使えない、といったこともあり実際にはあまり使うことともなく消えてゆきました。
しかしAndroid2.2以降に搭載されるWiFiアクセスポイント機能はインフラストラクチャモード対応で複数の端末を同時接続できますし、WPA2といったより強力な暗号化もサポートしていることもありはるかに使い勝手がよくなりました。
同じことは単体のモバイルWiFiルーターでもできますが(D25HWやb-mobile WiFiを持っていますし)、やはりいつも持ち歩いている端末、回線で複数のモバイルガジェットをWiFi接続できる、というのは非常に便利。
それ故私は「WiFiアクセスポイント機能を持たないスマートフォンなんて考えられない」と思っています。
イーモバイルに続きauWiFiアクセスポイント機能を搭載したAndroidスマートフォンを出しますが、ドコモはそのような端末を出していないのが一ドコモユーザーとして非常に不満(SoftBankも出していませんが、「狭いんダ、遅いんダ、つながらないんダ」なので期待していないからどうでもいい)。
確かにテザリングを許可するとネットワークトラフィックが増加し回線容量が逼迫する、というのは分かるのですが、ドコモにはスマートフォンテザリングを使用不可にする理由がない。
それ故私は不満なのです。
ではなぜドコモはスマートフォンテザリングを使用不可にする理由がないのかというと…


理由その1:ガラケーでは利用可能
ドコモのガラケーの一部(ハイエンドモデル)にはWiFiアクセスポイント機能を搭載したものがあります(現行機種にも対応端末があるかは不明)。
パケホーダイダブルPC向け定額アクセスポイントを使うため、パケット定額上限が上がってしまいますが、ガラケーではテザリング可能です。
それなのになぜかスマートフォンではできない。
Android2.2以降ではOS標準搭載の機能でありながら、わざわざそれを無効にしています。
複数のアクセスポイントをアプリ/サービス毎に使い分ける機能がない(=テザリング用に別のアクセスポイントを使う、といったことができない)Android OSの問題もあると思うのですが、ガラケーでできてスマートフォンではできない、というのは納得できない、としか言いようがありません。


理由その2:定額データ回線をバラ撒いている
携帯キャリアのデータネットワークに最も負荷をかける使い方はやはりPCをつないでネット接続することでしょう。
言うまでもなくガラケースマートフォンでの利用に比べより多くのデータトラフィックを発生させるためです。
ですからそのような用途がメインとなるデータ専用回線の回線数はできれば増やしたくない、というのがキャリア側の本音ではないでしょうか。
それ故auWiMAXSoftBankイーモバイルMVNOと自社回線からのデータトラフィックの逃げ道を確保しているわけです(ドコモには現状そういった逃げ道はありませんが、いずれはLTEがその役割を果たすことになるのでしょう)。
それなのにドコモはデータ回線のバラ撒きをやっています。
以前「Galaxy Tabを購入すればモバイルWiFiルーターがタダで付いてくる(もちろん定額データ回線の契約が必要)」というキャンペーンをやっているドコモショップを見かけましたし、家電量販店でiPod Touch+モバイルWiFiルーターが1円、といったイーモバイルお得意の手法での販売を見かけることも普通になりました。
ガラケー+デジタルフォトフレームと同様の回線純増数稼ぎの手法なのでしょうが、そうまでしてデータ回線数を増やしても問題がないのなら、テザリングを許可しても問題ないのでは、と思うわけです。


というわけで追加料金がかかってもいいから、ドコモには是非テザリングを許可して頂きたいものです。
auのCDMA2000+WiMAX両対応スマートフォン、ISW11HTはCDMA2000ネットワークのみでの利用も可能でありながらテザリングに追加料金を取らないので、できればそれに追随して欲しいところですが、テザリング追加料金が2000円以下であればありでしょう(さすがに10395円は辛いですから)。
もしそれが実現すれば私の次期メイン端末はドコモ版Xperia Pro(出るの?)で決まりですね。
ドコモ端末ですから当然FOMAプラス対応で、HSUPA対応エリアでパケットが流れなくなる症状(「HSUPAダンマリ病」とでも名付けますか)が出ることもないはず。
そして今後発売のドコモ端末はSIMロック解除が可能ですから、海外でも同じ端末を現地プリペイドSIMで運用することが可能になり、まさに言うことなしの端末になるのですが。


もしそれが実現しないようであればISW11HTという選択肢もありかな、と思っているところです。
CDMA2000+WiMAXの利用であっても料金はドコモ音声回線+128K定額よりも安くつきますし、利用可能エリアもドコモに比べ劣るとは言え、些細な差でしかないですから。
ただ端末の魅力度ではXperia Proの方が上なんだよなぁ(それ故悩むのですが)。