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2012-07-01(Sun) XeonでAtomをリプレース(途中)

[]XeonAtomをリプレース(途中)

現行の自宅サーバ

2008年に組んだ自宅サーバがだいぶ古くなってきたのでリプレースを思い立ちました。現状の構成は以下のような感じです。

ケースDirac Noah-800
電源80W ACアダプタ
MBIntel D945GCLF2
CPUIntel Atom 330 (On Board)
MemoryDDR2 DIMM 2GB
VideoIntel 945GC (On Board)
HDDHitachi 2.5inch SATA 250GB x2
OSSolaris 11 Express

この構成で、アイドル時の消費電力は34W程度と、当時としてはそれなりに省電力でしたが、今となっては大して省電力でもありません。IvyBridgeが出てきた今なら、Xeonでこの消費電力を下回れそうな気がしたので、AtomXeonでリプレースしてみることにしました。

CPU選定

CPUは、TDP17Wと、Xeonとは思えない恐るべき低消費電力の Xeon E3-1220L v2 を選びました。TDPの低さは、IvyBridgeCPUの中でも群を抜いています。ただし、このCPUグラフィック機能(IGP)を内蔵していないので、別途グラフィックボードを用意する必要があります。

グラフィックボードアイドル時6Wと低消費電力な Radeon HD5450 の適当なものにしました。マザーボードPCI Express x4 にしか対応してないですが、 PCI Express x16 の製品しかないので、こんな感じのx4→x16変換コネクタを使って無理矢理接続しました。

グラフィックが必要なら、IGP対応でTDP35Wの Core i5-3470T、もしくはTDP45Wの Xeon E3-1265L v2 とかでいいんじゃないかという気もしますが、1220L v2を使いたいだけなのでこれでよいということにしておきます。さっそく完全に手段と目的が入れ替わってます。

マザーボード選定

マザーボードは、Intel DQ77KB (http://www.intel.com/content/www/us/en/motherboards/desktop-motherboards/desktop-board-dq77kb.html)を選びました。Xeon E3を正式サポートしているだけでなく、面白い特徴がいくつかあります。

Thin Mini-ITX対応

Thin Mini-ITXIntelが提唱する新しいフォームファクタです。縦横はMini-ITXと同じですが、高さがMini-ITXの半分ほどになっています。対応するケースはまだほとんどないようですが、Mini-ITXよりさらにコンパクトにできるので、今後普及していくかもしれません。

縦横のサイズは同じなので、Mini-ITX用のケースにも問題なく取り付けることができます。背面のブラケットは、Thin Mini-ITXサイズのものと、Mini-ITXサイズのものが両方付属しています。

メモリは、204pinのDDR3 SO-DIMMを2枚搭載できます。Intelサイトには、「240pin DDR3 SDRAM」と書いてありますが、明らかに間違いですのでご注意ください。公式でこういう誤植は罠になるので気をつけてほしいものです。

ACアダプタ給電

Mini-ITX対応のケースには、DC-DC基板を内蔵してACアダプタで給電できるものが多いですが、このマザーボードACアダプタを直接接続して給電することができます。Mini-ITXケースはただでさえ狭いのに、24ピンのぶっとい電源ケーブルが邪魔になりがちですが、24ピンケーブルは不要なのでケースの中がすっきりします。なお、SATAドライブ用の電源はマザーボード上のコネクタから給電できます。SATA電源の4分岐ケーブルも付属しています。

ACアダプタは付属していないので別途調達する必要があります。電圧19Vで、コネクタが外径7.4mm・内径5.0-5.1mmのACアダプタが使用できます。HPDellノートPCが同型のACアダプタを使っているので、HPDell対応のものを探すとよいと思います。私はDell純正の150WのACアダプタを購入しました。

ノートPC用のACアダプタは3000円くらいで入手できるので、PicoPSUなどのDC-DC基板よりだいぶ割安です。

Intel AMT(vPro)対応

Intel AMTは、PC遠隔操作できる機能です。サーバ機には普通に搭載されているIPMIなどと同じような機能です。企業等でシステム管理者がPCを遠隔で操作・管理することを想定されている機能ですが、自宅サーバ管理にも適していると思います。

古いバージョンではBIOS画面から設定できたようですが、今のバージョンではBIOS画面からは設定できなくなったようです。AMTのおおまかな設定方法は以下になります。

遠隔のWindows PCから、Manageability Developer Tool Kitに含まれる、Manageability Commander Toolで以下のような操作を行うことができます。

・電源のON/OFF

リモートから電源を操作できます。たとえばOSフリーズして操作できないような場合でも、遠隔で再起動することができます。再起動するために、サーバのある場所まで行かなければいけないのとは安心感が違います。

・リモート操作

仮想的なシリアルコンソールからBIOSの設定が行えます。シリアルコンソールに対応しているOSならOSの操作もできます。また、IGP対応のCPUを搭載していれば、VNCOSを操作することもできます。

f:id:shakemid:20120701164135p:image

余談ですが、このマザーボードグラフィックなしでも起動できます(Windows7で確認)。BIOSで、「Configuration -> Video -> No Video Detected Error Beeps」の設定を「Disabled」にすればよいようです。UEFIブートに難儀して他のOSでは試せていませんが、シリアルコンソールに対応したOSインストールして、KVMなし(Headless)で運用するのもありかもしれません。ESXi 5.0では起動できなかったとの報告がありましたが、5.1u1では起動できたとの報告がありました。

ドライブリダイレクト

リモートから仮想ドライブマウントすることができます。物理的なドライブだけでなく、ISOイメージマウントできるので、OSインストールなどがとても楽です。もう光学ドライブを使うことはほとんどなくなりました。

そのほかのスペック

そのほかのスペックは以下のような感じです。24時間稼働させるのにメインPCと同等かそれ以上のスペックになってしまいました。8万円くらい使ってしまってまったくコストパフォーマンスがよくありませんがボーナスも出たことなので自分へのご褒美ということにしておきます。

ケースInWin WAVY II (電源は外しました)
電源Dell PA-15 150W ACアダプタ
MBIntel DQ77KB
CPUIntel Xeon E3-1220L v2
MemorySanMax DDR3 SO-DIMM 4GB x2
VideoSAPPHIRE HD5450 512M (こんな感じの変換コネクタで接続)
HDDHitachi 2.5inch SATA 1TB x2 (こんな感じのマウンタで固定)
OS選定中

Windows 7エクスペリエンスインデックスは以下のようになりました。グラフィックが適当なので低いですが、CPUメモリはさすがXeonです。

f:id:shakemid:20120701164136p:image

消費電力計測

Windows 7インストールして、アイドル時と高負荷時(prime95実行)のCPUシステム全体の消費電力を計測してみました。また、グラフィックボードなしでも起動できたので、グラフィックボードなしのときも計測してみました。

CPUの消費電力はCPUID HWMonitorで確認しました。システム全体の消費電力はワットチェッカーで計測しました。

グラフィックあり

アイドルCPUの消費電力2.6Wと、Xeonとは思えない消費電力の低さをたたき出してくれました。システム全体でも25Wと、Atomマシンを完全に下回っています。

prime95実行時のCPUの消費電力は、一瞬18.5W程度になったあと16.5W程度になり、TDP17Wに違わない結果となりました。システム全体でも49Wなので、90WくらいのACアダプタでも充分だったかもしれません。

状態CPUシステム全体
アイドル2.6W25W
prime9516.5W49W

アイドルCPU

f:id:shakemid:20120701164138p:image

・prime95実行時CPU

f:id:shakemid:20120701164137p:image

画面上で Core i5-3570T と表示されていますが、Xeon E3-1220L v2 に対応していないようです。

グラフィックなし

グラフィックなしにすると、システム全体で19Wとなりました。グラフィックがないので、実用的かどうかはともかく、Xeonで20Wを切れるとは驚異的です。グラフィックありの場合とは6Wの差があるので、HD5450のアイドル時の消費電力が6Wであることもわかります。

状態CPUシステム全体
アイドル2.6W19W
prime9516.5W43W

想定どおり、XeonAtomマシンの消費電力を下回ることができました。4年間の技術進歩にはすさまじいものがあります。Xeonでここまで低消費電力になってしまうと、Atom存在意義が薄れてしまうような気はしますが。

やりたいこと

Xeonを1つのOSで占有しても完全にオーバースペックなので、ハイパーバイザで仮想化して、Solaris 11 と Windows 2008 Server を動かしたいと考えています。

Hyper-V

Microsoftハイパーバイザです。ゲストOSとしてWindowsを動かすなら悪くない選択肢です。Windowsが動くハードウェアならだいたい動くのでインストールはしやすいです。

次期バージョンではRemoteFXが標準でサポートされるので、家庭内シンクライアント動画再生とかもできるかもしれません。RemoteFXはIGPだと動作しないので、わざわざグラフィックカードを別途搭載する意味もありそうです。

Hyper-V上にSolaris 11のインストールはできるのですが、IDEドライバが古く127GBまでしか認識しませんでした。パススルーディスクを使ってもだめです。Solaris側のIDEドライバがBigDriveに対応してないようなのでお手上げです。統合サービスがないのでSCSI接続もだめです。MicrosoftSolaris用の統合サービスを作るとは思えないのであきらめるしかなさそうです。

VMware ESXi

ハイパーバイザのデファクトスタンダード存在ですが、ハードウェアの要件がたいへん厳しいです。特に、NICディスクコントローラでつまずくことが多いようです。

まず5.0を試してみましたが、 Initializing ACPI というメッセージが表示されたところでフリーズして、インストーラすら起動しません。

4.1は、noACPI オプションを付ければ起動はしました。ネットワークIntel NICなので問題なくつながります。しかし、simple.map, pci.ids を編集してもSATAコントローラ認識すらしません。

↓のサイトでも同様の事象が報告されています。対応を待つしかないのかも。

http://communities.vmware.com/message/2050078

(2012/8/13 追記)

BIOSのバージョンを0042(2012/7/26版)にアップデートして、UEFIブートでESXi5.0をインストールできました。BIOS不具合っぽいですね。

XenServer

XenServerなどXen系のハイパーバイザはまだ試してませんが、Linuxベースなのでまともに動作する可能性はいちばん高そうです。ぼちぼち試してみることにします。

(2012/9/10 続き) http://d.hatena.ne.jp/shakemid/20120910