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英文学をゼロから学ぶ

2017-10-17

『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』

最近読んだ本は、『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』(研究社)。

英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史

英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史

初版は2016年。

著者は堀田隆一氏(慶應大学文学部教授)。

最近、英語史関連で興味深い本を出している人だ。

本書は、慶應英文科での英語史の授業が元になっているらしい。

一般の英語史の教科書のような通史的な部分は最初の章に簡潔にまとめてある。

本書は、それよりも、英語を勉強している人が抱く素朴な疑問に英語史の観点から答えるということが主眼になっている。

例えば、「なぜ3単現に-sを付けるのか?」

中1の1学期(もしかして、最近は小学校?)に習う最も基礎的な文法事項なのに、その理由を説明出来る人はほとんどいないだろう。

中学や高校で習って、理由も分からず暗記するしかなかった項目への疑問が氷解するのは楽しい。

とは言え、専門的な内容もある。

「はじめての英語史」とあるが、本当に初めてだと、ちょっと辛いかも知れない。

導入はいいんだけどね。

本書の巻末には、英語史に関する「読書案内」がある。

英語の文献が幾つも挙げられているが、そんなものは英語史を研究している院生に任せておけば良い。

一般の読者には関係のないことだ。

初心者は、中公新書の『英語の歴史』辺りをまず読んで、アウトラインをつかむのが良いだろう。

英語史の知識は、英文科の学生には必須だが、それで卒論を書くのでもない限り、大まかな内容さえ理解していれば十分だと思う。

2017-10-16

『モンティ・パイソン・ライフ・オブ・ブライアン』

この週末は、ブルーレイで『モンティ・パイソン・ライフ・オブ・ブライアン』を見た。

1979年のイギリス映画

監督は、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のテリー・ジョーンズ

脚本は、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のグレアム・チャップマンジョン・クリーズテリー・ギリアムエリック・アイドルテリー・ジョーンズマイケル・ペイリン

製作総指揮はジョージ・ハリスン(!)。

主演は、グレアム・チャップマンジョン・クリーズテリー・ギリアムエリック・アイドルテリー・ジョーンズマイケル・ペイリン

競演は、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のキャロルクリーヴランド

前回、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を見た時から、本作には大変興味があった。

さすがに、キリスト本人をパロディーにすると、色々と問題があるだろうから、本作は「キリストと間違われた男」を主人公にしている。

それでも、色々と物議を醸したようだが。

宗教音楽風の曲から始まる。

ベツレヘムの星が輝く。

牛小屋でうたた寝するブライアンの母親マンディ(テリー・ジョーンズ)。

傍には、生まれたばかりの赤ん坊(ブライアン)がいる。

東方の三博士がやって来る。

彼らは、「この子はメシアだ」という。

しかし、本物の救世主は、隣の家にいた。

彼らは、「間違えた」と言って、去って行く。

ここに限らず、本作はキリスト教の知識がないと、なかなか笑えないだろう。

イギリス人にとっては常識なのだろうが。

オープニングは、例のテリー・ギリアムアニメ

時は若干流れて、西暦33年のユダヤ。

説教をしているイエスに大勢の人々が集まっている。

後ろの方で聴いている人達がケンカを始める。

まあ、ここでヘタな文章で書いても、この強烈にブラックなコメディーの面白さは伝わらないな。

『ホーリー・グレイル』もそうだったが、この作品も、時代考証は相当きちんとしているような気がする。

神の名を口にした罪で、男に石打ちの刑が行われている。

そのための石を売っているヤツまでいる。

青年になったブライアン(グレアム・チャップマン)は、病気をダシに物乞いをしている人と出会う。

しかし、イエスに病気を治してもらったお陰で商売上がったりだと怒っている。

当時は、こういう輩もいたのだろう。

ブライアンの鼻はデカイ。

「実は父親はローマ人で、レイプされて生まれたのがお前だ」と、ブライアンはある日、母親から聞かされる。

「僕はユダヤ人だ!」と叫ぶブライアン。

エルサレム円形闘技場には、切れた脚やら腕やらがゴロゴロ転がっている。

当時は、こんなものを見世物にしていたのだ。

スパルタカス』では、ここまで描かれていなかったが、かなりグロい。

ブライアンは、ここで売り子をしている。

彼は、ローマ人に復讐するために、レッジ(ジョン・クリーズ)率いる過激派「人民戦線ユダヤ」に入る。

『ホーリー・グレイル』でも感じたが、このシリーズは、左翼の描写が非常に上手い。

夜、ブライアンは宮殿の壁に「ローマ人は国へ帰れ」と落書きするよう命じられる。

ところが、ローマ兵に見つかり、ラテン語の文法の誤りを指摘される。

この作品の脚本を書いたメンバーの中に、ラテン語を学習したことがある人がいるのだろう。

厄介なラテン語文法を大変面白くネタにしている。

まあ、僕もラテン語を多少かじったので、ここでは大笑いをした。

ただし、本作の字幕を担当した人は、ラテン語の知識がないようだ。

「予格」とあったが、「与格」の間違いだろう。

あと、「位置格」というのは「地格」ではないか。

それから、本作の舞台はユダヤだが、セリフはヘブライ語ではなく、英語だ。

まあ、イギリス映画だからな。

よく、「英語は文法なんかやるから使えないんだ」という人がいるが、本作で分かるように、イギリス人だって、ラテン語を勉強する時は、思い切り文法から入っている。

そして、文法の知識がいい加減だと、「ローマ人は故郷へ帰れ」といった簡単な文さえ、正しく書けない。

外国語を学ぶには、文法から入る以外に道はない。

話しが逸れた。

「人民戦線ユダヤ」のアジトでは、ローマ帝国の総督ピラト(マイケル・ペイリン)を脅迫して、ローマ帝国を解体しようという相談をしている。

ローマ帝国の解体」という壮大な目標の割に、手段が総督の脅迫というところが、如何にも過激派らしい。

夜、連中は宮殿へ侵入する。

ところが、同じタイミングで、同じことを決行しようとしていた「ガリラヤ解放戦線」と衝突する。

目的は同じなのに、内ゲバを繰り返す様は、まるでどこかの国の野党勢力のようだ。

何が「排除します」だ。

前原は早く腹を切れよ。

イカン、また話しが逸れた。

ブライアン以外は、全員ケンカで倒れる。

で、ブライアンはローマ兵に捕まってしまう。

ピラトの前に連れて来られたブライアン。

ここで、またラテン語ネタ。

「ビッガス・ディッカス(デカチン)」という人名。

しかし、これは単にbig dickを語尾だけラテン語の男性名詞にしただけだろう。

でも、大笑い。

なお、ラテン語はローマ字読みなので、Bigus Dickusなら「ビグス・ディクス」だろう。

「ビッガス・ディッカス」というのは英語読みだな。

で、このピラトは、英語の「r」の発音が苦手なようだ。

何度話しても、「r」の発音がうまく出来ない。

後半では、これをネタに、わざとピラトに「r」の付く単語を言わせて笑いを取る。

まあね。

これは面白いんだけど、語学をやる者としてはどうかなと。

昔、大相撲の千秋楽で、「ヒョーショージョー!」と大声で読み上げる外国の人がいたが。

そして、場内は大ウケ。

しかし、外国語の発音というのは、大変難しいものだ。

日本語だって、外国人で日本人のように発音出来る人は、まずいない。

よく、日本人の英語はカタカナ発音だと批判されるが。

それは、ある程度、仕方がないことなのだ。

帰国子女なんかで、得意気に英語をベラベラ話している人がいるが。

あれだって、日本人には流暢に聞こえるが、当のネイティヴはどう思っているか。

関西弁ですら、関西出身じゃない人が真似をしても、関西人にはすぐ分かるのだから。

原口あきまさ明石家さんまのモノマネは、関西弁が致命的に違う。

でも、それは無理のないことだ。

だから、外国人の発音の訛りをネタに笑いを取るのはどうかと。

まあ、いいや。

で、ブライアンはピラトの基から逃げ、塔のてっぺんから落ちたところを、何故か宇宙人の船に助けられる。

荒唐無稽なスター・ウォーズもどきの映像。

で、宇宙船は不時着し、ブライアンは地上へ戻って来る。

「人民戦線ユダヤ」のアジトにブライアンがやって来ると、彼は既に死んだと思われていた。

ローマ兵がアジトにやって来たので、隠れようとして、窓の下に落ちてしまう。

そこには、たまたま説教していた宗教者がいたのだが。

ブライアンは、その宗教者と入れ替わってしまう。

で、何故かブライアンが説教をするハメに。

こうして、彼は、いつの間にか偉大なメシア扱いされるようになるのであった。

とことんバカバカしい話しなんだけど。

まあ、どうやって宗教が作られるのかは、よく分かる。

モンティ・パイソンのメンバーは全員、無神論者らしい。

じゃないと、こんな映画は作らんわな。

余談だが、本編中に、ブライアンの無修正ペニスが映る。

D

2017-10-13

『高慢と偏見』を原書で読む(第25回)

(テキスト28ページ、2行目〜)

Mr. Darcy replied with great intrepidity,

“Miss Elizabeth Bennet.”

Darcy ダーシー Fitzwilliam 〜(Jane Austen, Pride and Prejudice中のElizabeth Bennetの恋人で、prideに当たる)

reply(他)(〜と)答える(+引用)

with(前)(様態の副詞句を導いて)〜を示して、〜して

intrepidity(名)大胆、剛勇、恐れ知らず

Elizabeth(名)エリザベス(女性名/愛称Bess、Bessie、Bessy、Beth、Betty、Eliza、Elsie、LilyLisa、Liz、Liza、Lizzie、Lizzy)

“Miss Elizabeth Bennet!” repeated Miss Bingley.

repeat(他)(言葉を)繰り返す、繰り返して言う、重ねて言う(=reiterate)(+引用)

“I am all astonishment. How long has she been such a favourite?―and pray when am I to wish you joy?”

all(形)(修辞的強意表現として補語または同格に用いて)(抽象名詞を修飾して)まったく〜そのもので ・She's all kindness. 彼女は親切そのものだ。

astonishment(名)驚き、びっくり

how(副)(程度を尋ねて)どれほど、どれだけ ・How long is it? 長さはどれくらいですか。

long(副)長く、長い間、久しく ・How long have you been in the army? 軍隊に入ってどのくらいになりますか。

favorite(名)(〜に)大のお気に入り(人・もの)

pray(副)どうぞ、どうか、願わくは(=please)

be(助動)(be+to doで)(義務・命令を表わして)〜する義務がある、〜しなければならない

wish(他)(人のために)(〜を)祈る(+目+目) ・wish a person good luck 人の幸運を祈る

“That is exactly the question which I expected you to ask. A lady's imagination is very rapid; it jumps from admiration to love, from love to matrimony in a moment. I knew you would be wishing me joy.”

that(代)(指示代名詞)(thisに対して離れた向こうにあるものをさして)それ、あれ

exactly(副)まさに、ちょうど(=just)

which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)

expect(他)(きっと)(〜(する)だろうと)思う(+to do)

imagination(名)想像、想像力、構造力

rapid(形)(行動が)すばやい、敏速な

jump(自)(〜から)(〜に)急にとび移る(from)(to)

to(前)(到達点を表わして)〜まで、〜に至るまで ・from A to B AからBまで

admiration(名)敬愛、憧れ

love(名)(異性に対する)恋愛、恋

matrimony(名)結婚、婚姻

in(前)(時間を表わして)〜(のうち)に、〜の間、〜中 ・in a moment たちまち

know(他)(〜を)知る、知っている、(〜が)わか(ってい)る(+that)

“Nay, if you are so serious about it, I shall consider the matter is absolutely settled. You will have a charming mother-in-law, indeed, and of course she will always be at Pemberley with you.”

nay(副)(接続詞的に)それのみならず、それどころか(=indeed)

so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい

serious(形)本気の、真剣な、冗談でない ・He was serious about the matter. 彼はそのことについて真剣だった。

shall(助動)(1人称を主語として、義務的感覚または強い決意を表わして)きっと〜する

consider(他)(〜を)(〜だと)みなす、考える(+目+as 補)

as(前)(動詞の目的補語を導いて)〜と、〜だと(あとに名詞のみならず形容詞や分詞が用いられることもある)

absolutely(副)完全に、まったく

settled(形)固定した、確立した

have(他)(ある関係を表わして)(肉親・友人などが)いる、(〜が)ある

charming(形)(とても)すてきな、とても感じのよい ・a charming person すてきな人

mother-in-law(名)夫(妻)の母、義母、しゅうとめ

of course もちろん、当然

He listened to her with perfect indifference, while she chose to entertain herself in this manner, and as his composure convinced her that all was safe, her wit flowed long.

to(前)(行為・作用の対象を表わして)〜に対して、〜に ・listen to me 私の言うことを聞く

perfect(形)まったくの

indifference(名)無関心、冷淡、むとんちゃく(⇔concern) ・with in difference むとんちゃくに、冷淡に

while(接)(主節の後方に置き、対照を表わして)ところが一方、しかるに

choose(他)(〜しようと)決める(+to do)

entertain(他)(人を)楽しませる、慰める

herself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)

in(前)(方法・形式を表わして)〜で、〜をもって ・in that matter そのやり方で

as(接)(原因・理由を表わして)〜だから、〜ゆえに

his(代)彼の

composure(名)沈着、冷静

convince(他)(人に)(〜を)確信させる(+目+that)

that(接)(名詞節を導いて)(〜)ということ/(目的語節を導いて)

all(代)(単数扱い)すべて(のもの)、万事

her(代)彼女の

wit(名)機知、ウィット、頓知(とんち)、気転

flow(自)(言葉・アイディアなどが)すらすらと出る

【参考文献】

Pride and Prejudice (Penguin Classics)』Jane Austen・著

自負と偏見 (新潮文庫)小山太一・訳

新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)

リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)

2017-10-12

『ララビアータ(片意地娘)』を原文で読む(第40回)

(テキスト78ページ、5行目〜)

„Ich habe dir abzubitten,“ fiel sie ein.

haben(他)(zu不定詞句とともに)〜しなければならない(英:have)(過去:hatte)(過分:haben)

ab|bitten(他)(人3格に事4格のことで)謝罪する

ein|fallen(他)(合奏・合唱・会話に)途中から加わる(過去:fiel 〜 ein)(過分:eingefallen)(過分:haben) ・du fällst 〜 ein、er fällt 〜 ein

„Ich hätte dir alles anders und besser vorstellen sollen und dich nicht aufbringen durch meine stumme Art. Und nun gar die Wunde―“

hätte haben(持っている)の接2/(非現実の表現)

all(代)(不定代名詞/語尾変化はdieserと同じ、ただし無語尾でも用いられる)/(名詞的に)(中世単数形allesで)すべてのもの(こと)

anders(副)異なって、別の仕方で、違った方法で(英:differently)

besser(形)(gut、wohlの比較)より良い、より優れた(英:better)

vor|stellen(他)(人3格に人・物4格を)紹介する(英:introduce)(過去:stellte 〜 vor)(過分:vorgestellt)(完了:haben)

sollen(助動)(話法の助動詞)(zuのない不定詞とともに)〜すべきだ、〜するのが当然だ(英:should)(過去:sollte)(過分:sollen)(完了:haben) ・ich soll、er soll

auf|bringen(他)怒らせる、激高させる(完了:haben)

durch(前)(4格とともに)(媒介・手段・原因)〜によって、〜を通して

stumm(形)黙っている、無言の(英:silent)

die Art(女)(複なし)マナー、行儀、作法(複:Arten)

nun(副)今、今や(もう)、今度は(英:now)

gar(副)それどころか(=sogar

die Wunde(女)傷、創傷、傷口(英:wound)(複:Wunden)

„Es war Notwehr, und die höchste Zeit, daß ich meiner Sinne wieder mächtig wurde. Und wie gesagt, es hat nichts zu bedeuten. Sprich nicht von Vergeben. Du hast mir wohlgetan, und das danke ich dir. Und nun geh schlafen, und da―da ist auch dein Tuch, daß du's gleich mitnehmen kannst.“

es(代)(人称代名詞)(あとに続くzu不定詞・dass文などを受けて)

die Notwehr(女)正当防衛(複:なし)

höchst(形)(hochの最上)極度の

die Zeit(女)(ある目的のための時間)時点、時期(複:Zeiten)

dass(接)(従属接続詞/動詞の人称変化形は文末)〜ということ(英:that)/(主語文を導いて/形式主語esが先行することが多い)/(目的語文を導いて)

der Sinn(男)(複で)(正常な)意識、正気(英:sense)(複:Sinne)

wieder(副)(元どおりに)再び、また、戻って

mächtig(形)(成句的に)人・物2格 mächtig sein 人・もの2格を意のままに操る

werden(自)(〜に)なる(英:become)(過去:wurde)(過分:geworden)(完了:sein) ・du wirst、er wird

wie(接)(従属接続詞/動詞の人称変化形は文末、ただし文でなく語句を結びつけることも多い)〜のように、〜のような(英:as)

sagen(他)(事4格を)言う、述べる(英:say)(過去:sagte)(過分:gesagt)(完了:haben)

haben(他)(zu不定詞句とともに)〜するもの(こと)がある(英:have)(過去:hatte)(過分:gehabt)(完了:haben) ・du hast、er hat ・Er hat nichts zu essen. 彼には食べるものが何もない。

nichts(代)(不定代名詞/無変化)何も〜ない(英:nothing)/(zu不定詞句とともに) ・Wir haben nichts zu essen. 私たちは何も食べる物がない。

bedeuten(他)(etwas4格、nichts4格、viel4格などとともに)(〜の)重要性をもつ ・Das hat nichts zu bedeuten. それはつまらないことだ。

sprich sprechen(話す)のduに対する命令

sprechen(自)話す、しゃべる(英:speak)(過去:sprach)(過分:gesprochen)(完了:haben) ・du sprichst、er spricht/(前置詞とともに)von 人・事3格 sprechen 人・事3格について話す、人・事3格の話をする

von(前)(3格とともに)(テーマ・対象)〜について、〜のことを ・von 事3格 sprechen 事3格について話す

vergeben(他)(人3格の罪・過失など4格を)許す(過去:vergab)(過分:vergeben)(完了:haben) ・du vergibst、er vergibt

getan tun(する)の過分

wohl|tun(自)(人3格に)善意を施す(完了:haben)

danken(他)お礼を言う(+人3格+事4格 ある人のしてくれたある事に)

nun(副)今となっては、こうなった今は

gehen(自)(方向を表す語句とともに)(〜へ)行く、出かける(英:go)(過去:ging)(過分:gegangen)(完了:sein)/(zuのない不定詞とともに)

schlafen(自)眠る、眠っている(英:sleep)(過去:schlief)(過分:geschlafen)(完了:haben) ・du schläfst、er schläft

da(副)(注意を促して)そら、ほら

da(副)(da seinの形で)(人が)いる、(物が)ある

auch(副)〜もまた、〜も(同様)、同じく(英:also、too)

das Tuch(中)(さまざまな用途のために加工された)布(英:cloth)(複:Tücher)

dass(接)(目的)〜するために、〜するように(=damit)

du's→du es

gleich(副)すぐに、まもなく(英:right away)

mit|nehmen(他)持って行く、持って帰る(過去:nahm 〜 mit)(過分:mitgenommen)(完了:haben) ・du nimmst 〜 mit、er nimmt 〜 mit

können(助動)(zuのない不定詞とともに)〜できる、〜する能力がある(英:can)(過去:konnte)(過分:können)(完了:haben) ・ich kann、du kannst、er kann

Er reichte es ihr, aber sie stand noch immer und schien mit sich selbst zu kämpfen.

reichen(他)(人3格に物4格を)さし出す、手渡す(英:hand)(過去:reichte)(過分:gereicht)(完了:haben)

aber(接)(並列接続詞)(相反・対比)しかし、けれども、だが(英:but)

stehen(自)立っている、(立てて)置いてある(英:stand)(過去:stand)(過分:gestanden)(完了:haben)

noch(副)まだ、いまだに(英:still) ・noch immer 今なお、いまだに

immer(副)いつも、絶えず(英:always) ・noch immer いまだに、相変わらず、依然として

scheinen(自)(ふつうzu不定詞句とともに)(〜であるように)見える、思われる、〜らしい(英:seem)(過去:schien)(過分:geschienen)(完了:haben)

mit(前)(3格とともに)〜を相手に

kämpfen(自)戦う、戦闘する(英:fight)(過去:kämpfte)(過分:gekämpft)(完了:haben) ・mit 人・事3格 kämpfen 人・事3格と戦う

Endlich sagte sie:

endlich(副)(待ちに待って)やっと、ついに、ようやく(英:finally)

„Du hast auch deine Jacke eingebüßt um meinetwegen, und ich weiß, daß das Geld für die Orangen darin steckte. Es fiel mir alles erst unterwegs ein. Ich kann dir's nicht so wieder ersetzen, denn wir haben es nicht, und wenn wir's hätten, gehört' es der Mutter. Aber da hab' ich das silberne Kreuz, das mir der Maler auf den Tisch legte, als er das letzte Mal bei uns war. Ich hab' es seitdem nicht angesehn und mag es nicht länger im Kasten haben. Wenn du es verkaufst―es ist wohl ein paar Piaster wert, sagte damals die Mutter―, so wäre dir dein Schaden ersetzt, und was fehlen sollte, will ich suchen mit Spinnen zu verdienen, nachts, wenn die Mutter schläft.“

die Jacke(女)上着、ジャケット(英:jacket)(複:Jacken)

ein|büßen(他)(被害に遭って)失う(完了:haben)

um(前)(4格とともに)(目的・意図)〜のために、〜を目的として、〜を意図して

meinetwegen(副)私のために

wissen(他)(知識として)知っている、わかっている、覚えている(英:know)(過去:wusste)(過分:gewusst)(完了:haben) ・ich weiß、du weißt、er weiß

das Geld(中)(複なし)お金、金銭、通貨貨幣(英:money)(複:Gelder)

für(前)(4格とともに)(利益・用途)〜のために、〜向けの

die Orange(女)オレンジ(の木・実)(=Apfelsine)(英:orange)(複:Orangen)

darin(副)その中で、その中に

stecken(他)(方向を表す語句とともに)(物4格を〜へ)差し込む、突っ込む、はめる(英:stick)(過去:steckte)(過分:gesteckt)(完了:haben)

ein|fallen(自)(人3格の)念頭に浮かぶ、(人3格が)思いつく(過去:fiel 〜 ein)(過分:eingefallen)(完了:sein) ・du fällst 〜 ein、er fällt 〜 ein

all(代)(不定代名詞/語尾変化はdieserと同じ、ただし無語尾でも用いられる)(名詞的に)(中世単数形allesで)すべてのもの(こと)

erst(副)ようやく、やっと

unterwegs(副)(どこかへ行く)途中で(英:on the way)

dir'sdir es

so(副)(ふつう文中でのアクセントあり)そのように、このように(英:so)

ersetzen(他)(人3格に損害など4格を)弁償する、返済する(過去:ersetzte)(過分:ersetzt)(完了:haben) ・du ersetzt

denn(接)(並列接続詞)というのは〜だから(英:for)

wenn(接)(従属接続詞/動詞の人称変化形は文末)(条件・仮定)もし〜ならば、仮に〜だとすれば(英:if)

wir's→wir es

hätte haben(持っている)の接2

gehört'→gehörte

gehören(自)(3格とともに)(人3格の)ものである(英:belong)(過去:gehörte)(過分:gehört)(完了:haben)

die Mutter(女)母、母親、お母さん(英:mother)(複:Mütter)

da(副)(話し手のいる場所を指して)ここに(=hier)

hab'→habe

silbern(形)(付加語としてのみ)銀の、銀製の(英:silver)

das Kreuz(中)(キリスト教の象徴としての)十字架、(キリストの)十字架像

der Maler(男)画家(英:painter)(複:Maler)

auf(前)(上面との接触)(どこへ)(4格と)〜の上へ、〜(の上)に

der Tisch(男)テーブル、机、食卓(英:table)(複:Tische)

legen(他)(方向を表す語句とともに)(人・物4格を〜へ)置く、あてがう、載せる、掛ける(過去:legte)(過分:gelegt)(完了:haben) ・eine Decke4格 auf den Tisch legen 食卓にテーブルクロスを掛ける

als(接)(従属接続詞/動詞の人称変化形は文末)〜したときに(英:when、as)

letzt(形)(付加語としてのみ)(順番が)最後の、最終の(英:last)

das Mal(中)度、回(英:time)(複:Male) ・das letzt Mal 最後に

bei(前)(3格とともに)(人を表す語とともに)〜の所に、〜のもとで

seitdem(副)それ以来

angesehn→angesehen

an|sehen(他)見つめる、(じっと)見る(英:look at)(過去:sah 〜 an)(過分:angesehen)(完了:haben) ・du siehst 〜 an、er sieht 〜 an

mögen(助動)(話法の助動詞)(zuのない不定詞とともに)〜したい、〜したがっている(過去:mochte)(過分:mögen)(完了:haben) ・ich mag、du magst、er mag

länger(副)(langeの比較)より長く ・nicht länger これ以上〜ない

in(前)(空間的に)(どこに)(3格と)〜の中に、〜の中で

der Kasten(男)箱、ケース(英:box、case)(複:Kästen)

verkaufen(他)売る、販売する、売却する(英:sell)(過去:verkaufte)(過分:verkauft)(完了:haben)

wohl(副)(数詞とともに)おおよそ、ほぼ(比較:wohler)(最上:am wohlsten)

paar(数)(不定数詞/無語尾で)(ein paarの形で)二三の、いくつかの、若干の(英:a few)

der Piaster(男)ピアスタ(エジプトシリアレバノンスーダン貨幣単位)

wert(形)(物4格の)価値がある(英:worth)(比較:werter)(最上:wertest)

damals(副)そのころ、当時

so(副)それなら

wäre sein(〜である)の接2/(非現実の表現)〜だろうに

der Schaden(男)損害、被害(英:damage)(複:Schäden) ・den Schaden ersetzen 損害を賠償する

ersetzen(他)(人3格に損害など4格を)弁償する、返済する ・人3格 einen Schaden ersetzen 人3格に損害を賠償する

was(代)(関係代名詞/動詞の人称変化形は文末)〜すること(もの)(英:what)

fehlen(自)(人3格に)欠けている、足りない(過去:fehlte)(過分:gefehlt)(完了:haben)

sollte sollen(〜すべきだ)の接2/(条件文で)ひょっとして〜ならば

wollen(助動)(話法の助動詞)(zuのない不定詞とともに)〜するつもりだ、〜しようと思う、〜したい(と思う)(英:will、want)(過去:wollte)(過分:wollen)(完了:haben) ・ich will、du willst、er will

suchen(他)(zu不定詞句とともに)(〜しようと)努める、試みる(過去:suchte)(過分:gesucht)(完了:haben)

mit(前)(3格とともに)(手段/材料)〜で、〜を使って

spinnen(自)糸を紡ぐ(過去:spann)(過分:gesponnen)(完了:haben)

verdienen(他)(物4格を)稼ぐ、(働いて)得る(英:earn)(過去:verdiente)(過分:verdient)(完了:haben)/(目的語なしでも)

nachts(副)夜に、夜間に、夜中に(英:at night)

wenn(接)(時間的に)〜するとき、〜するときはいつでも(英:when)

【参考文献】

ララビアーア (大学書林語学文庫)』藤本直秀・訳注(大学書林

アポロン独和辞典』(同学社)

新コンサイス独和辞典』(三省堂

新現代独和辞典』(三修社

2017-10-11

最近読んだ本

最近読んだ本は、『嵐が丘』(角川文庫)。

初版は昭和38年。

著者はエミリー・ブロンテ

翻訳は大和資雄氏。

休み休み読んだので、読み終えるのに時間が掛かった。

訳文が古めかしい。

そのせいか、重版も掛かっていないようだ。

僕が神保町三省堂で買ったのは、平成9年発行の改版41版。

表紙がジュリエット・ビノシュレイフ・ファインズだ。

最近、立て続けに新訳が出たので、読むなら新しい訳の方がいい。

一番読み易いのは岩波版。

2017-10-10

『クレオパトラ』(1963)

この週末は、ブルーレイで『クレオパトラ』を見た。

1963年のアメリカ映画。

監督は、『幽霊と未亡人』『イヴの総て』のジョーゼフ・L・マンキーウィッツ。

音楽は、『スパルタカス』のアレックス・ノース

撮影は、『猿の惑星』のレオン・シャムロイ

主演は、『ジャイアンツ』のエリザベス・テイラー、『アレキサンダー大王』『史上最大の作戦』『荒鷲の要塞』『エクソシスト2』のリチャード・バートン、『幽霊と未亡人』のレックス・ハリソン

共演は、『北北西に進路を取れ』のマーティン・ランドー、『史上最大の作戦』『猿の惑星』『新・猿の惑星』『猿の惑星・征服』『ポセイドン・アドベンチャー』『最後の猿の惑星』『地中海殺人事件』のロディ・マクドウォール、『疑惑の影』『郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946)』のヒューム・クローニン、『エル・シド』『荒鷲の要塞』『バリー・リンドン』のマイケル・ホーダーン。

10年位前にDVDで見たのだが、酔っ払っていたのか、ほとんど覚えていない。

改めて見たが、スゴイ映画だった。

世界史の教科書だと、わずか数行の出来事だが、本作はそれを4時間掛けて描いている。

しかも、元々は3時間ずつの2本の映画だったとか。

製作費が史上空前の4400万ドル。

ベン・ハー』が1500万ドル、『史上最大の作戦』が1200万ドルというから、どれだけスゴイか分かる。

この映画のおかげで、20世紀フォックス倒産寸前まで行った。

まずは、「OVERTURE」から始まる。

カラー、70ミリ(トッドAO方式)。

勇壮かつ哀愁のあるテーマ曲

時は紀元前48年。

将軍ジュリアス・シーザー(レックス・ハリソン)はポンペイウスを撃破し、ローマへ凱旋途中。

当たり前だが、CGのない時代にこの戦場の描写はスゴイ。

戦士した兵士の遺体を焼く煙。

ポンペイウスエジプトへ逃げたとの知らせを受けて、シーザーも後を追う。

その頃、エジプトでは、幼い国王プトレマイオスを立てる一派が、その姉クレオパトラエリザベス・テイラー)を追い出した。

要するに、お家騒動の真っ只中。

クレオパトラは、秘かにプトレマイオスを倒そうとする。

エジプトの港にシーザーが到着。

ものすごいセットである。

とにかく、いちいちスケールがデカイ。

プトレマイオスは、シーザーポンペイウスの首を差し出す。

まあ、この辺までは導入。

シーザーは、エジプト内乱を収めようとする。

その夜、シーザーの基へクレオパトラから贈り物の絨毯が届く。

中にくるまれていたのはクレオパトラ本人。

これは、伝説なのか知らないが、歴史上、有名な出来事らしい。

彼女は、実に気位の高い女性であった。

余談だが、本作の撮影開始二日目に、エリザベス・テイラージフテリアを発症し、気管切開の手術を受けた。

よく見ると、首に傷跡が残っている。

で、クレオパトラシーザーに「私をエジプトの女王にして下さい」と頼むが、彼は断る。

そのシーザーにも弱点があった。

彼は、その夜、持病のてんかんの発作で倒れる。

クレオパトラは、色仕掛けでシーザーを落とそうと、入浴シーンを見せつける。

いやらしい女だ。

そこへ、敵が70倍の兵力で攻めて来たという知らせが入る。

シーザーは、それに対抗するために、エジプトの港の船を焼き討ちさせる。

その火が燃え移って、アレキサンドリアの大図書館が焼けてしまった。

余談だが、当時のエジプトの書物はパピルスだから、今の図書館とは大分様相が違うだろう。

で、クレオパトラは読書家だったので、図書館を燃やしたシーザーの蛮行に猛抗議する。

すると、突然、シーザークレオパトラにキスする。

なかなか衝撃的だ。

本作の戦闘シーンも、実に派手である。

クレオパトラは、召使いに毒殺されそうになるが、かろうじて窮地を逃れる。

シーザーは、ついにプトレマイオスを追放し、クレオパトラエジプトの女王にする。

クレオパトラに戴冠するのは、何とシーザー自身。

当時のローマ帝国の強大な権限を見せ付けられる。

そこへ、マーク・アントニー(リチャード・バートン)から、シーザーローマへ帰れという迎えが来る。

クレオパトラシーザーに「『ガリア戦記』を読んだ」と語るが、本当だろうか。

クレオパトラは7カ国語が出来たらしいから、ラテン語も読めたのだろうが。

印刷技術もない時代だから、本は写本だ。

そんなにすぐに異国まで届くだろうか。

なお、本作では、エジプト人もローマ人も、セリフは英語である。

まあ、いいや。

で、シーザーは自嘲気味に「ラテン語力貧困だと言われたよ」と言う。

僕も、『ガリア戦記』は1巻だけ読んだが、内容は、ただの戦闘の記録で、無味乾燥。

全く面白くない。

ただ、シーザー(カエサル)のラテン語力が貧困だったお陰で、難しい言い回しは使われていないから。

ラテン語の初級文法を終えてすぐに読むのにふさわしいとされているだけ。

で、早くも、クレオパトラは「シーザーの子を生みたい」と言い出す。

シーザーは、アレキサンダー大王を尊敬している。

クレオパトラシーザーに「世界を征服せよ」と告げる。

悪女だ。

どこかの都知事並みに性質が悪いな。

アントニーは、シーザーの妻の元へ行き、シーザークレオパトラの結婚を伝える。

何と、不倫だったんだな。

不倫はイカンよ。

色んな人を傷付ける。

まあ、しかし、昔から政治の世界は、不倫まみれだったんだろう。

クレオパトラが息子シザリオンを生み、シーザーが我が子を抱く。

ローマでは、その噂で持ち切りだった。

シーザーローマへ凱旋する。

元老院より、終身独裁官に任命される。

クレオパトラローマへやって来る。

とにかくド派手なクレオパトラ登場シーン。

ローマの街の巨大なセット。

大勢のローマ市民。

凱旋門を、大勢の奴隷に引かれたスフィンクスがくぐる。

乗っているのは、クレオパトラとその息子。

今では、絶対にこんなシーンは撮れないだろう(全てCGだ)。

やや冗長だが、それだけカネを掛けたシーンだから、じっくり見せたかったのか。

で、シーザークレオパトラが対面する。

シーザーは、息子に帝王学を教える。

一方、その頃、シーザー元老院は対立していた。

急先鋒はブルータス

ブルータスは、議員達から、シーザーを暗殺するように言われる。

明日、元老院シーザーを王にすることが決まった。

その当日、シーザーは朝からイヤな予感がしている。

クレオパトラは彼を引き留める。

シーザーは、元老院ブルータス達に刺されて、息絶える。

シーザーは、民衆の前で火葬される。

クレオパトラエジプトへ帰る。

アントニーが見送り、彼女と再会を約束する。

そして、「INTERMISSION」。

ここまでが前半。

長いねえ。

男らしい立派な将軍として描かれていたシーザー

これに対し、後半のアントニーは、アル中で、女(クレオパトラ)に翻弄される、どうしようもない男として描かれる。

後半の方が、人間ドラマとしては面白い。

戦争というのが、どうやって起こるか。

まあ、大体は下らない理由だ。

北朝鮮アメリカが、ちょっとしたはずみで衝突すると、日本も絶対に巻き込まれるから、本当に止めて欲しい。

海戦シーンも、あの『ベン・ハー』ですらミニチュアだったのに、実物大の船だよ。

本当にスゴイ。

しかし、世界史のいい復習になった。

もっとも、受験生は、4時間掛けて本作を見るより、教科書を読んで5分で理解した方が効率が良い。

なお、本作は公開当時、外面はともかく、内容的には余り評価されなかったようだ。

アカデミー賞撮影賞、美術賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞受賞。

1963年洋画興行収入4位(ちなみに、1位は『史上最大の作戦』、2位は『アラビアのロレンス』、3位は『大脱走』。邦画の1位は『にっぽん昆虫記』。正に、映画の黄金時代だ)。

D

2017-10-06

『嵐が丘』を原書で読む(第9回)

(テキスト10ページ、3行目〜)

Is there nobody inside to open the door?’ I hallooed, responsively.

there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語ではthere isで「〜がある」の意になる)/(beを述語動詞として)

inside(副)内部に、内側に

open(他)(ドア・目・容器・包み・手紙などを)あける、開く(⇔close、shut) ・open one's mouth 口を開ける

halloo(他)大声で発する

responsively(副)<responsive(形)答えの、答えを示す

‘They's nobbut t' missis; and shoo'll not oppen't an ye mak yer flaysome dins till neeght.’

They's→There is

nobbut→none but 〜 〜でなければだれも〜ない

t'→the

missis(名)=missus(名)(the 〜)女房、細君

shoo'll→she will

will(助動)(話し手の推測を表わして)〜だろう

nut→not

oppen't→open it

an→if(接)(譲歩を表わして)たとえ〜としても

ye→you

mak→make(他)(〜を)生じさせる、(〜の)原因となる ・make a noise 音を立てる

yer(代)=your(代)あなた(たち)の、君(ら)の

flaysome→frightful(形)大変な、すごい(=dreadful)

din(名)(またa 〜)(ジャンジャン・ガンガン)やかましい音、絶え間ない騒音 ・make a din ガンガン音を立てる

neeght→night

‘Why? cannot you tell her whom I am, eh, Joseph?’

can(助動)(軽い命令を表わして)(否定文で)〜してはいけない

tell(他)(人に)(〜を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+wh.)

eh(間)(同意を求めて/また軽い驚き・疑い・問いを表わして)(ねえ)そうでしょう、〜だよね、〜じゃない(か)?

Joseph(名)ジョーゼフ(男性名/愛称Jo、Joe)

‘Nor-ne me! Aw'll hae noa hend wi't,’ muttered the head, vanishing.

Nor-ne me→Not I

not(副)(否定の文・動詞・節などの省略代用語として)

Aw'llI will

will(助動)(意志未来を表わして)(1人称の主語に伴い、発話時の話者の意志を表わし、約束・諾否・主張・選択などを示して)〜するつもりである、〜しようと思う

hae→have(他)(通例動作・行為などを表わす不定冠詞付きの名詞を目的語として)(〜)する、(〜を)行なう

noa→no

hend→hand(名)(a 〜)(援助の)手、手助け、助力

wi't→with it

with(前)(処置・関係の対象を導いて)〜に対して、〜について、〜にとっては

mutter(他)低い声でぶつぶつ言う(+引用)

vanish(自)(目に見えていたものが)(突然)消える、見えなくなる

The snow began to drive thickly.

begin(他)(〜し)始める、(〜し)だす(+to do)

drive(自)(雨が)(〜に)激しく降りつける

thickly(副)<thick(形)(雨・雪など)激しく降る

I seized the handle to essay another trial; when a young man without coat, and shouldering a pitchfork, appeared in the yard behind.

seize(他)(〜を)(ぎゅっと・乱暴に)つかむ、握る、捕まえる

handle(名)取っ手、ハンドル、柄

essay(他)(〜を)試みる、企てる

trial(名)(良否・性能などの)試み、試験、ためし

when(接)(主節の後にwhenの導く従属節がくる時文脈上で)(〜すると)その時

man(名)(修飾語句を伴って)(特定の仕事・性格などの)男性

shoulder(他)(〜を)かつぐ、肩に負う、担う

pitchfork(名)干し草用三つまた、ピッチフォーク

appear(自)(ものが)姿を見せる、出現する、現われる(⇔disappear)

behind(副)(場所を表わして)(名詞の後に用いて)後ろの

He hailed me to follow him, and, after marching through a wash-house, and a paved area containing a coal-shed, pump, and pigeon cote, we at length arrived in the large, warm, cheerful apartment, where I was formerly received.

hail(他)(船・車・人を)大声で呼ぶ、呼び止める

march(自)(決然とした足取りで)足早に歩く

washhouse(名)洗濯場

pave(他)(石・アスファルトなどを)(道路に)敷く、(場所を)舗装する(通例受身)

area(名)範囲、領域

contain(他)(〜を)(内に)含む、包含する

coal(名)石炭

shed(名)(しばしば複合語で)(ものをしまっておく)小屋、物置

pump(名)ポンプ

pigeon(名)ハト

cote(名)(通例複合語で)(家畜・飼い鳥の)小屋

at length ついに、ようやく

warm(形)(ふろ・スープなど)(人為的に熱して)温かい

cheerful(形)(場所など)気持ちのよい、明るい

apartment(名)(しばしば複数形で)(宮殿などで特定の人・グループのための)広くて立派な部屋

where(副)(関係副詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてそこに(で)

formerly(副)以前(は)、昔(は)(=previously)

receive(他)(人を)迎え(入れ)る、歓迎する

It glowed delightfully in the radiance of an immense fire, compounded of coal, peat, and wood: and near the table, laid for a plentiful evening meal, I was pleased to observe the ‘missis,’ an individual whose existence I had never previously suspected.

glow(自)(木の葉・場所などが)(燃えるような色で)ある

delightfullydelightful(形)快適な

in(前)(道具・材料・表現形式などを表わして)〜で、〜でもって、〜で作った

radiance(名)発光

immense(形)巨大な、広大な、莫大(ばくだい)な

fire(名)(暖房・料理用の)火、炉火、炭火、たき火

compound(他)(〜から)混ぜて(ものを)作る(通例受身)

of(前)(材料を表わして)〜で(作った)、〜から(鳴る

peat(名)泥炭、ピート(肥料・燃料用)

wood(名)まき

near(前)(場所・時間などを表わして)〜の近くに、〜に近く

lay(他)(食事・食事の席などを)用意する、整える ・lay the table for breakfast 朝食のための食事の用意をする

for(前)(目的・意向を表わして)〜のために、〜を目的として

plentiful(形)たくさんの、豊富な

evening(形)夕方の(に行なわれる、に見られる)、晩の

pleased(形)喜んで、満足して(=happy/⇔displeased)

observe(他)(〜を)(観察によって)認める、目撃する(=notice)

individual(名)(修飾語を伴って)人

whose(代)(関係代名詞)(制限的用法で)(その〜が(を、に))〜する(ところの)(人)(「人」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)

existence(名)存在、実存、現存

previously(副)以前に(は)、前もって

suspect(他)(〜の存在に)感づく、(〜に)うすうす気づく

I bowed and waited, thinking she would bid me take a seat.

bow(自)(あいさつ・服従・礼拝などのために)腰をかがめる、お辞儀する

think(他)(〜と)思う、考える(+that)

bid(他)(人に)(〜するよう)命じる、勧める(+目+原形)

take(他)(席・位置などを)占める、取る ・take a seat 席につく

seat(名)席、座席 ・take a seat 座る、着席する

She looked at me, leaning back in her chair, and remained motionless and mute.

look at 〜 〜を見る、眺める、熟視する

lean(自)もたれる、寄り(もたれ)かかる

back(副)後ろにもたれて

in(前)(行為・動作の方向を表わして)〜の中に

her(代)彼女の

remain(自)(〜の)ままである、相変わらず(〜)である(+補) ・remain silent だまったままでいる、沈黙を守っている

motionless(形)動かない、静止した

mute(形)無言の、沈黙した(=silent)

‘Rough weather!’ I remarked.

rough(形)(海・空・天候など)荒れた、荒天の(=choppy)

remark(他)(〜だと)言う(+引用)

‘I'm afraid, Mrs. Heathcliff, the floor must bear the consequence of your servants' leisure attendance: I had hard work to make them hear me!’

I'm→I am

afraid(形)(主な文に並列的または挿入的に用いて)思う

Heathcliff ヒースクリフEmily Brontëの小説Wuthering Heights(1847)の主人公/復讐の鬼)

must(助動)(当然の推定を表わして)〜にちがいない、〜に相違ない、きっと〜だろう

bear(他)(義務・責任などを)負う、分担する

consequence(名)(通例複数形で)結果、成り行き ・bear the consequences(自分の行為の)結果に責任を負う

your(代)あなた(たち)の、君(ら)の

servant(名)召し使い、使用人(=domestic)

leisure(形)暇な、手すきの、用事のない

attendance(名)出席、出勤、参会、参列

have(他)(しばしば目的語に形容詞用法のto不定詞を伴って)((〜すべき(できる))用事・時間などを)もっている、与えられている

hard(形)難しい、骨の折れる(⇔easy) ・hard work つらい仕事

make(他)(強制的にも非強制的にも)(〜に)(〜)させる(+目+原形)

She never opened her mouth.

never(副)(notよりも強い否定を表わして)決して〜ない

I stared — she stared also.

stare(自)(人が)じっと見る、凝視する

At any rate, she kept her eyes on me, in a cool, regardless manner, exceedingly embarrassing and disagreeable.

at any rate(前に言ったことはいずれにせよ)とにかく、少なくとも、どんなことがあっても

keep one's eye on 〜 〜から目を離さないでいる、監視して(見張って)いる

in(前)(方法・形式を表わして)〜で、〜をもって ・in that manner そのやり方で

cool(形)熱のない、冷淡な、よそよそしい

regardless(形)不注意な、むとんちゃくな

manner(名)(a 〜、one's 〜)態度、物腰、様子、挙動

exceedingly(副)非常に、きわめて(=extremely)

embarrassing(形)(事態・行為など)恥ずかしい、面目ない、気まずい、きまり悪がらせるような、ばつの悪い、当惑させるような

disagreeable(形)不愉快な、いやな、性に合わない(=unpleasant)

‘Sit down,’ said the young man, gruffly.

down(副)座って ・sit down 座る

say(他)(人に)(〜と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)

gruffly(副)<gruff(形)(人・態度など)荒々しい、ぶっきらぼうな、無愛想な

‘He'll be in soon.’

He'll→He will

in(副)在宅して、家で、うちで ・He'll be in soon. 彼はすぐ帰ってくるでしょう。

I obeyed; and hemmed, and called the villain Juno, who deigned, at this second interview, to move the extreme tip of her tail, in token of owning my acquaintance.

obey(自)服従する、言うことを聞く

hem(自)えへんと言う、せき払いをする

call(他)(〜を)呼び出す、呼び寄せる、呼ぶ、招く

villain(名)悪意、悪者

Juno ジュノー(女子名)

who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は

deign(他)(けなして皮肉に)もったい(かたじけ)なくも(〜して)くださる(+to do)

at(前)(順位・頻度を表わして)〜に、〜で ・at the second attempt 二度目の試みで

interview(名)会見、対談

move(他)(〜を)振る、揺り動かす

extreme(形)いちばん端の、先端(末端)の

tip(名)(とがった)先、先端(of)

in(前)〜として(の)

token(名)しるし、象徴(of)

own(他)(法的強制によって)(〜を)所有する、所持する

my(代)私の

acquaintance(名)知っていること、面識、なじみ ・have a slight acquaintance 少し知っている

‘A beautiful animal!’ I commenced again.

beautiful(形)すばらしい、すてきな

animal(名)(人間以外の)動物、けだもの、四足獣

commence(他)開始する、始める

‘Do you intend parting with the little ones, madam?’

do(助動)(be以外の動詞の疑問文に用いて)

intend(他)(〜する)つもりである、(〜しようと)めざす(+doing)

part with 〜 〜を手放す

one(代)(既出の可算名詞の反復を避けて)(その)一つ、それ

madam(名)(通例既婚・未婚の別なく女性への丁寧な呼び掛けで)奥様、お嬢様

‘They are not mine,’ said the amiable hostess more repellingly than Heathcliff himself could have replied.

mine(代)わたしのもの(さす内容によって単数または複数扱いとなる)

amiable(形)(人・気質など)愛想のよい、気だての優しい ・an amiable person 好意的な人

hostess(名)女主人(の役)、ホステス(役)

more(副)(主に2音節以上の形容詞・副詞の比較級をつくって)(〜より)もっと

repellingly(副)はねつけるように、反発するように

himself(代)(強調に用いて)彼自身/(3人称単数の男性名詞とともに用いて同格的に)

could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(could have+過分で/条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で/婉曲的に)〜できただろうに、〜したいくらいだった

reply(自)答える、返事をする、応答する、答弁する

【参考文献】

Wuthering Heights (Penguin Classics)Emily Brontë・著

嵐が丘(上) (光文社古典新訳文庫)小野寺健・訳

新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)

リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)

新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)

2017-10-05

「スキーピオーの夢」を原文で読む(第7回)

(テキスト11ページ、11行目〜)

(14) Hīc ego etsī eram perterritus nōn tam mortis metū quam insidiārum ā meīs, quaesīvī tamen vīveretne ipse et Paulus pater et aliī quōs nōs exstinctōs esse arbitrārēmur.

hīc(副)(時間的)この時に、それですぐに

ego(人称代名詞)(一人称)私

etsī(接)たとえ〜であっても(+直説法)

perterreō -ēre -terruī -territum(他)大いに恐れさせる

nōn(副)〜でない

tam(副)non tam 〜 quam 〜 〜(という)よりはむしろ〜

mors mortis(女)死ぬこと、死、死亡

metus -ūs(男)恐怖、危惧、心配

quam(副)(関係詞)〜のように、〜と同様に ・non tam 〜 quam 〜というよりはむしろ

insidiae -ārum(女)(複)わな、落とし穴、計略、陰謀

ā(前)(+奪格)〜によって

meī -ōrum(男)(複)私の身内(仲間、部下)

quaerō -ere -sīvī -sītum(他)知ろうとする、探求する、問う(+間接疑問)

tamen(副)しかし、にもかかわらず

vīvō -ere vixī victum(自)生きている、生きる

-ne(前接辞)(疑問詞)(間接疑問)〜かどうか

ipse -a -um(強意代名詞)自ら、自身

et(接)〜と(そして)〜

Paulus(男)パウルス(Aemilia氏族に属する家名)

pater -tris(男)父、父親

alius -a -ud(形)他の、別の

quī quae quod(関係代名詞)(+接続法)(傾向・結果)(is、talis、dignus、idoneusなどと)〜のような

nōs(代)(複)我々、私たち

extinctōs→exstinctōs

exstinguō -ere -stinxī -stinctum(他)(受動)死ぬ

arbitror -ārī -ātus sum(他)(形式受動相)思う、判断する、信ずる(+対格+不定法)

Immō vērō” inquit “hī vīvunt quī ē corporum vinclīs tamquam ē carcere ēvolāvērunt, vestra vērō quae dīcitur vīta mors est.

immō(副)それどころか、とんでもない

vērō(副)(奪格)(肯定の答えとして)確かに、その通り

inquam(自)(欠如)(現在:inquam -is -it -imus -itis -iunt)(挿入句的に)言う、述べる

hic haec hoc(指示代名詞)これ、この人

quī quae quod(関係代名詞)(+直説法)(事実関係)〜するところの(人・もの)

ē(前)=ex(前)(+奪格)(子音の前ではしばしばeも用いられる)(空間的)〜から、〜より

corpus -poris(中)身体、肉体

vinclum -ī(中)拘束、束縛

tamquam(副)(あたかも)〜のように、同じように

carcer -eris(男)牢獄

ēvolō -āre -āvī -ātum(自)飛び去る

vester -tra -trum(所有形容詞)あなた方の

vērō(副)(奪格)しかしながら

dīcō -ere dixī dictum(他)名づける、呼ぶ(+2個の対格)

ta -ae(女)生きていること、生存

Quīn tū aspicis ad tē venientem Paulum patrem?”

quīn(副)どうして(なぜ)〜でないか

(人称代名詞)(二人称)(対格:tē)あなた、きみ、おまえ

aspiciō -cere -spexī -spectum(他)見る、じっと見つめる、注視する(+人の対格)

ad(前)(+対格)(空間的)〜の方へ、〜に向かって

veniō -īre vēnī ventum(自)来る、到着する ・ad me venire 私のところに来る

Quem ut vīdī, equidem vim lacrimārum profūdī, ille autem mē complexus atque osculans flēre prohibēbat.

quī quae quod(代)(関係代名詞)(連結詞として)=et issed isなど

ut(接)(+直説法(多く完了))〜する(した)時、〜するやいなや

videō -ēre vīdī vīsum(他)見る(+対格)

equidem(副)(1人称単数の動詞とともに用いて)私としては、私に関する限り

vīs(女)(対格:vim)多数、多量

lacrima -ae(女)(通例複)涙

profundō -ere -fūdī -fūsum(他)流す、こぼす

ille illa illud(指示代名詞)あれ、それ、あの人、その人、彼、彼女

autem(接)しかし、これに反して、他方では

complector -tī -plexus sum(他)(形式受動相)抱きしめる

atque(接)〜と、そして

osculor -ārī -ātus sum(他)接吻する

fleō -ēre flēvī flētum(自)泣く、嘆く、悲しむ

prohibeō -ēre -buī -bitum(他)禁ずる(+対格+不定法)

【参考文献】

ラテン語を読む キケロ―「スキーピオーの夢」』山下太郎・著(ベレ出版)

羅和辞典 <改訂版> LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata水谷智洋・編(研究社)

2017-10-04

最近読んだ本

最近読んだ本は、近所の調布市立図書館で借りた『中国人エリートは日本をめざす―なぜ東大中国人だらけなのか?』(中公新書ラクレ)。

初版は2016年。

著者は中島恵氏(フリージャーナリスト)。

この手の本は、異様に日本を持ち上げ、中国を貶めるヘイトまがいのネトウヨが書いたような本が多い。

あるいは、逆に、中国の肩ばかり持って、日本を蔑むようなのもある。

しかし、本書はそのどちらでもない。

著者は北京大学への留学経験があり、中国関係の著書を多数書いている。

自らの人脈を使って集めた多数の中国人の生の声が収められている。

一般の日本人が想像するようなステレオ・タイプの中国人像をいい意味で裏切るリアルな記述が多々あった。

以前、別の本で、中国の学生が院に進学する時、最上位層は欧米を、その次の層は日本を、その下は中国の院を選ぶというのを読んだことがある。

本書を読むと、中国の留学生が何故日本を選んだのか、その本音が分かる。

中国で有名な日本の大学は、東大早稲田らしい。

ちょっと嬉しくなった。

日本留学専門の中国人予備校がある。

大久保の名校志向塾である。

JR新大久保駅にポスターが掲げられているので、以前から知っていたが。

実は、名校志向塾について書かれているのが、本書を選んだ理由である。

グローバル化とか言っても、日本の留学生で一番多いのは圧倒的に中国人である。

何でもアメリカの真似をすればいいってもんじゃない。

日本に魅力を感じて日本に留学して来る学生が想像以上に多いことが、本書を読んで分かった。

もっと、日本独自の文化を理解してもらえるような工夫が必要だ。

英語の授業を増やすことが「グローバル化」ではない。

2017-10-03

最近読んだ本

最近読んだ本は、高田馬場の芳林堂で衝動買いした下の本。

教えてみた「米国トップ校」 (角川新書)

教えてみた「米国トップ校」 (角川新書)

初版は2017年。

著者は佐藤仁氏(東京大学東洋文化研究所教授、プリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクール客員教授)。

「グローバル化」の名の下、何もかもアメリカの猿真似が続く日本の大学だが。

日本とアメリカのトップ大学両方で教えた経験から、著者はこうした傾向に警鐘を鳴らす。

そりゃそうだ。

何でもアメリカの真似をすりゃいいってもんじゃないよ。

アメリカのトップ大学は皆、私立なので、学費がべらぼうに高い。

年間5万ドルにもなる。

だから、そもそも上流階級(=金持ち)しかいない。

奨学金制度が充実しているので、貧乏人もいるが、生まれ育った環境が違い過ぎて、金持ち連中と同じコミュニティーには絶対には入れない。

この辺りは、ちと古いが、ロバート・レッドフォードとバーブラ・ストライサンド主演の映画『追憶』を見れば、痛いほど分かる。

日本の大学入試は学力偏重なので(実際は既に崩れて来ているが)、「多様な」人材を採るために、2020年に入試改革が行なわれることになっている。

もちろん、アメリカの猿真似だ。

しかし、著者は、学力のみの選抜の方が公平だと言う。

アメリカの有力大学では、様々な基準で入学者の選抜が行われるが、高校の成績や共通テストの点数は、ほとんど皆満点に近くて差が付かない。

そこで、高校時代の課外活動や作文なんかが物を言うらしいが。

課外活動で音楽やスポーツに打ち込んだり、海外にボランティアに行くには、言うまでもなくカネが掛かる。

だから、どうやっても金持ちが有利になる。

東大の入試だって、塾や予備校に行っていなければ、なかなか解けないだろうが、それでも、勉強さえ出来れば、貧乏人でもパス出来る。

これが、バイオリンピアノやゴルフの経験を問われたり、カンボジアでのボランティアの経験を問われたりしたら、貧乏人にはどうしようもない。

そもそも、昔はアメリカの名門大学も学力(主に、ラテン語・ギリシア語)だけで選抜していたらしい。

ところが、20世紀初頭にユダヤ系移民が増え、優秀なユダヤ人子弟がハーバードやエールに入って来るようになると、それを恐れたアングロ・サクソン系が、ユダヤ人を排除するために、「人物本位」の入試を導入したらしい。

現在では、アジア系の学生を排除するために、「人種的公平性」の名の下に、アジア系学生の合格率が低く抑えられているらしい。

これは逆差別ではないか。

そんな制度を、日本の大学が嬉々として導入してどうする。

他にも、「なるほど」と思う箇所は多々あったが、キリがないので省略。

まあ、とにかく、何でも安易にアメリカのクソ真似に走らんことだ。