『マーニー』

この週末は、ブルーレイで『マーニー』を見た。

1964年のアメリカ映画。
監督は、『レベッカ』『逃走迷路』『疑惑の影』『白い恐怖』『ロープ』『見知らぬ乗客』『私は告白する』『裏窓』『泥棒成金』『ハリーの災難』『知りすぎていた男』『間違えられた男』『めまい』『北北西に進路を取れ』『サイコ』『鳥』『フレンジー』『ファミリー・プロット』の巨匠アルフレッド・ヒッチコック
音楽は、『地球の静止する日』『ハリーの災難』『間違えられた男』『知りすぎていた男』『めまい』『シンドバッド七回目の航海』『北北西に進路を取れ』『サイコ』『鳥』『タクシードライバー』の巨匠バーナード・ハーマン
主演は、『史上最大の作戦』『ドクター・ノオ』『ロシアより愛をこめて』『ゴールドフィンガー』『サンダーボール作戦』『007は二度死ぬ』『遠すぎた橋』の大スター、ショーン・コネリーと、『鳥』のティッピ・ヘドレン。
共演は、『華麗なるギャツビー』『ファミリー・プロット』のブルース・ダーン
ユニバーサル映画。
テクニカラー、ワイド。
優美なテーマ音楽。
駅。
スーツケースを持った黒髪の女性の後ろ姿から始まる。
ある会社で、従業員の女性に金庫のカネ(1万ドル)を盗まれたと社長が激怒している。
そこへ、取引先のラトランド商会の若き社長マーク・ラトランド(ショーン・コネリー)が訪れる。
ショーン・コネリーが出て来ると、どうしても『007』シリーズだと思ってしまう。
件の従業員の女性は、幾つもの名前を使い分けていた。
ホテルで洗髪料を落とすと、黒髪の下から金髪が現れる。
スーツケースの中身も入れ替え、古いバッグはコイン・ロッカーに入れ、カギを捨てた。
そして、彼女は馬場へ。
彼女は乗馬が趣味だった。
馬に乗っている彼女は、思い切りスクリーン・プロセス。
ここでは、彼女はミス・エドガー(ティッピ・ヘドレン)と名乗った。
今度は、タクシーで港へ。
港の景色はマット・アート。
母親のいる家にやって来る。
彼女は、母親からは「マーニー」と呼ばれていた。
マーニーは、家にある赤い花を嫌った。
母親は足が悪い。
マーニーは毎度、家に帰る時には、母親に高級な土産を持って帰るが、母親との折り合いは悪そうだ。
家には、ジェシーという小さい女の子がいる。
母親は、ジェシーを可愛がっていた。
この子を引き取りたいとまで言う。
そして、マーニーには父親がいなかった。
何だか、よく分からないが、複雑な家庭のようだ。
マーニーは夢でうなされる。
彼女は、新しい仕事を探した。
今度は髪の色はブラウンだ。
ラトランドの会社を面接に訪れる。
会社の建物もマット・アート。
本作は、どうも余りロケをしていないようだ。
ヒッチコックがロケを嫌ったのだろう。
社長のマークは、マーニーの顔に見覚えがある。
保証人もいないのに、マーニーはマークの鶴の一声で採用される。
社長室には、マークの義理の妹が出入りしていた。
いけずそうな女だ。
マーニーは、仕事をしながら、金庫の開け方を観察している。
サインをしようとした時、ブラウスに赤インクがこぼれて、パニックになる。
彼女は、赤い色が苦手なのだ。
マークは、彼女をじっと見守っている。
ある日、マーニーは社長から残業を頼まれた。
マークは、元動物学者だったらしい。
その日は雷だった。
マーニーは雷が苦手だった。
へたり込む彼女を、マークが抱き止め、ちゃっかりキスをする。
で、「家まで送るよ」と言う。
マークの奥さんは既に亡くなっているらしい。
マーニーが競馬好きだと分かると、マークは休日に一緒に行こうと誘う。
競馬場で、マークが馬券を買いに行っている間に、マーニーはオッサンに声を掛けられる。
観客には、彼女が以前にトラブルを起こした相手だろうという想像が付くが。
彼女が絡まれていると思ったマークは、オッサンを追い払う。
マークは、早くも彼女を自分の父親に紹介するという。
彼の豪邸には、義妹もいた。
この家には巨大な厩舎がある。
マークとマーニーは、厩舎に行って、キスをする。
週末、社員が皆、帰ってしまった会社。
マーニーは一人で残り、金庫のカギを手にしている。
社長室の金庫を開け、窃盗。
この場面で、掃除のおばさんが出て来るが、マーニーが見付からないかというサスペンスが最高。
思わず、声を上げてしまった。
その後、社長の家に泊まりに行くマーニー。
マークには、既に彼女がカネを盗んだことがバレていた。
それどころか、前の会社のことも。
マークは、全て分かった上で彼女を雇ったのだった。
しかし、「君を好きになってしまった」と。
マークは、彼女をファミレスへ連れて行く。
「カネは戻しておいた。明日も出社しろ」と彼女に告げる。
更には、「今週中に結婚しよう」とまで。
何という展開だろう。
マーニーは拒絶するが、強引に押し切られる。
「君には保護者が必要だ」と。
しかしながら、この結婚には色々と裏があった。
さあ、これからどうなる?
ヒッチコック作品らしく伏線は色々と張り巡らされているのだが、どうも全てを回収し切れていないような気がする。
ちょっと残念だった。