『人類は衰退しました』(ガガガ文庫)

「ついにねんがんのろみおだな」「ろみおってなに?」「やまだはじめ?」「まつりーっ!!」「ゆうじょうはみかえりを」「もとめない!」「おとこでもいー」「あおばさまー!!」「うるさいだまれ」

人類(ホモ・サピエンス)が衰退し人口が激減。もはや滅びを待つ人類の代わりに台頭してきたのが新人類の”妖精”さんたち。どこから来たのか、どうやって生まれるのか、食べ物がいるのかも不明。10cmくらいの可愛らしい容姿でお菓子と面白いことが大好き。大勢が集まればどんなものも作り出すことができる超高度の技術を持つ…が、本質的に飽きっぽいし忘れやすいので大したことにはならないのでした。

そんな妖精さんたちと人類との調和を目的とする国連の調停官の祖父の助手となるために地元に戻ってきた人類最後の”学舎”卒業生の少女。このぽけぽけ少女が相互不干渉の約束をやぶって賄賂(お菓子)を渡してしまったり、うっかり妖精さんたちに「狩り」の概念を教えてしまったばかりに大騒ぎになったりと妖精さんたちと微笑ましい友好関係を続けるのでした、というお話。


ロミオ文章の「童話」という感じ。今までのエロゲ(家族計画やC†C)とは根本が違う感じなのでそっちを期待してるとまずいかも。ただ、妖精さんたちの会話や、少女と祖父の会話のところどころにエスプリなロミオ語が混じっているので楽しいです。

ストーリーもマイナスな雰囲気が皆無で、純粋に微笑ましい(ところどころロミオセンスが発揮されるけど)。割と万人にオススメ。

人類は衰退しました
田中 ロミオ〔著〕
小学館 (2007.5)
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