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【タイアップ】オペレーション ヘル アンド ヘブン 5月15日(金)〜31日(日)
何の前フリもなくこのお店の話題が出ることがあります。
ていうか、そればっかりです。

2016/03/05 (Sat)

『KING OF PRISM by PrettyRhythm』

http://kinpri.com

実は2回観た。

俺が劇場で複数回観た映画はたぶん10本もないのでキンプリはかなり上位に入ることになってしまうw

というのも、「何の予備知識もなしに観たほうがよい」と先輩女子に言われて観たのだが、それはプリティーリズム自体を全く知らない人が観た場合のインパクトを最大にするための助言であって、プリリズを踏まえて観るのであればその限りではなかった。

一回目は平日の24:50からの回を突発的に観たのだが、「涼野ユウ」が最初に登場するシーンで彼は「ゼウス」(!)と名乗ってるので、いとちゃんの弟だということに俺は不覚にも気づかなかったんですよ。前作レギュラーの近親者だったキャラがプレーヤーになって登場してくる、個人的にはこれぞ続編(スピンオフ)の醍醐味!と感じる部分なので、それに気づかなかったのは悔しかった。ちょっとでも前情報が入ってればこのキャラがいることを知らなかったはずはない。俺はどちらかというと知った上で最初からちゃんと観たかった。というのが2回目を観た主な理由である。あと、終電まで仕事した後に観たから眠くて内容があまり頭に入ってない部分があったというのも正直ある。

上記の通り俺は前作にあたるプリティーリズム・レインボーライブ(以下RL) 本編のその後、具体的にはコウジといとの仲はどうなった? て部分が主に見たかったのだが、結論からいうとRLのメインキャラ女子は(ジュネ様を除き)作中には直接姿を見せない。作中の報道や広告媒体という形で「活躍している」という現状が示されるのみ。あとはRLの回想としてプリズムショーの映像が使われていた。

RLから引き続き登場して然るべき彼女らの不在にはいくつか理由が考えられる。

すでにプリティーリズムの後継作品である『プリパラ』が展開中なので、それと競合しないことが至上命題だったこと。なので女児向け要素は慎重に排除され、結果的にエクストリーム腐女子向け作品になった。

また、今回の劇場版はコウジが去って Over The Rainbow が活動休止し、エーデルローズの主力が次の世代へ引き継がれる話であり、RLの後日談というよりは次作キンプリへの繋ぎの意味が強かった。実際、プリズムショーはガッツリ見せる代わりにストーリーはダイジェスト風でパイロット版的な構成ともいえるし、次回予告まであって思いっきり引きで終わっている。

それから、BL作品においてヒロインの存在自体が嫌われるという事実もあるのだろう。

俺には腐女子の知り合いは多いし、TVアニメの範囲ではBLジャンルも乙女ゲー原作のもだいたい観るようにしてるので、「理解してる」とは決して思わないし口が裂けても言わないが、ある程度の素養は身についてしまった、と思う。

たとえば太刀花ユキノジョウの「歌舞伎の女形」というキャラは今や女性向けハーレム作品では大抵一人くらいいる定番といっていい存在で、古典芸能の権威と伝統ある世界で生きるスキルと社会的ステータス、家柄がよく古いしきたりの厳しい家庭、なのに本人はプリズムショーという新しい何かをやりたいという問題があったりして、もちろんルックスもよく、さらに女装もあるという、一粒で何度もおいしい設定なのである。たぶん。快感フレーズにいた気がするのでそのへんが元祖なのだろうか。男性向けのヒロインにたとえると何だろう、お嬢様キャラとアイドルやってるクラスメートを足して2で割らない感じか。違う気もする。閑話休題。

ヒロイン不在の演出方針は徹底していて、「ときめきサイクリング」のシーンでも相手役の女の子の顔が見えずセリフは字幕というバーチャルデート(笑)みたいな演出になっていたが、ヒロの相手は赤いロングヘアでべるっぽいしコウジの相手は紫のショートカットでいとっぽい。ではカヅキの相手はどうなるんだ!?と思ったら亜麻色のロングヘアだったので、わかなじゃなくてあんなのか!? と、RL勢はそういう部分が一番気になってるはずなのである(笑。

上記ときめきサイクリングも「公道での二人乗りはやめよう」みたいな交通安全啓蒙ビデオみたいなオチで締めてたし、キンプリ本編は自宅での食事シーンなどプライベートも見せているようでいて実は「アイドル(プリズムスター)として見せていい表の顔」の部分だけで構成されたフィルムなのだと考えるとしっくりくる。この映画そのものが彼らのアイドルとしての出演作品なのだ、と、あえて強調する必要もないがメタ的に観ると面白いということ。

その分、インタビューでは少し隙を見せたりしている。

コウジが作曲の際に気をつけている事は……? 劇場アニメ『KING OF PRISM』連続キャラインタビュー:神浜コウジ

http://www.animate.tv/news/details.php?id=1449148393

コウジ:そうですね。背は高め、髪の長さは昔はショートカットだったんですけど、そのあとはロングになって、また最近短めになってウェーブをかけた感じの子が好きです。性格は一見クールなんですけど、実は心の奥底に熱いものを持っていて、家族思いで、本当は優しい、そんな子が好きです。えっ!?あ、いや!誰か特定の子のことを言っているわけではありませんよ!

クールで少し生意気な最年少キャラクター! 劇場アニメ『KING OF PRISM』連続新キャラインタビュー:涼野ユウ

http://www.animate.tv/news/details.php?id=1451334899

ユウ君は本編(キンプリの)では姉のことを「姉ちゃん」と言ってるのにインタビューでは「姉貴」と言うてるのも味わい深いですね。

まあ本編公開前の記事なので必然的に前作のネタが多くなったのもあるだろうけど、本編のオフィシャルな性格に対して周辺情報でいろいろ補完している構造は面白い。

話は戻って、RLの終盤でいととコウジは完全に相思相愛だったし、それが今回全く出てこないのはもう別れちゃったの? それならそれで理解はできるのだが、と思うと上記インタビューにある通りそういうわけでもない。涼野ユウの存在がRLと繋がるフックになっている。

にしても出国するコウジとの別れのシーンにすらいとの影も形もないのはどうなんだと思うが、まあこれはプリズムショー中の演出という描写なのであくまでイメージの話ではあるものの、象徴的にもアメリカへ発つコウジをいとが見送る描写がないのはプリリズ的に考えて異様ではある。かろうじてユウが「姉ちゃんを置いていきやがって」というようなセリフでその存在を主張している、このへんがギリギリの妥協点だったのだろうか。

やっと今回のキングオブプリズムそのものの話をすると、コウジはもともとバンドマンだし作曲担当のギタリストってポジションだから、Over The Rainbow 的にはやはりヒロがセンターでコウジはシブく脇を固めるほうがいいんではないのかなあと思った。カヅキはそもそもキャラ的にオバレにフィットしてないと思う(※個人の見解です)。ストリート系なのに、という大和アレクサンダー寄りの視点なのかもしれない(違。

そもそもヒロは改心したとはいえ敵役というよりは完全に悪役のダーティーなイメージが脱けないから普通にアイドルやってるといまだに違和感がある(笑。 もっと言えば、プリティーリズムRL本編で一年かけて失脚させた法月仁が、父親の理事長が亡くなったらまた復活して元の位置に収まってるとか、エーデルローズ財団のガバナンスは一体どうなってるのかと言いたくなる。あと氷室主宰体制のエーデルローズはあの事業規模でなんで百何十億も負債を抱えちゃったの。聖は「自分は指導者には向いてないのか」とか言うてたけどそれより経営者としての能力が問題だよ!

明らかにRLのジュネにあたるキャラ如月ルヰが法月のシュワルツローズ側にいたり、意識的にRLを反復してるのもあるんだろうけど。でも予告ではルヰとシンが「時空を超えた再会」とか言うてて乙女ゲー的要素も入れてきたか? と思ったらそれどころか法月がジュネも取り返そうとしてたりして、そこはもう蒸し返さなくていいよ!と思った。

それにしても、プリティーリズム自体がオーロラドリーム、ディアマイフューチャーを経てレインボーライブと三期にわたり、最初はスケートをベースにしていた「プリズムショー」にもいろんな要素が追加され描写はどんどん派手になっていったわけで、その流れをすっ飛ばしていきなりキンプリで表現がインフレし切った最新形のプリズムショーを見たら度肝を抜かれるのも当然であろう。しかも前述の通り「アメリカへ去るコウジとの別れ」自体がプリズムショー中の演出として描かれるなど、イメージの奔流のような展開に新規の観客が圧倒されるのも無理はない。何も知らずに観たほうがよいというのは、その意味で正しかった。


以下はまた違う話。

プリティーリズム・レインボーライブは、女子プリズムスターの成長物語を軸に、まず主人公サイドの「ハッピーレイン」の3人と対になる「ベルローズ」の3人が悪役に近い存在として登場し、良きライバルになるまでをじっくり描き、三対のデュオも組み、また問題のイケメン3人との恋愛模様もガッツリ描かれ、そこでも恋敵になったりするし、イケメン同士の確執もあり、それぞれ家族の問題も抱えてたり、りんねとジュネは本来この世界に一人のはずのプリズムワールドからの使者なのにイレギュラーな事態でカチ合っちゃってたり、そのジュネは聖主宰とデキちゃっててスキャンダルになって記者会見を開いた挙句辞任したりするし、作品上の悪役は興業としてのプリズムショーの負の側面として描かれるエーデルローズ主宰法月仁なんだけど聖とDJクーとは前世代のプリズムスターとして過去の因縁があったり、もうメチャクチャ複雑な構造のストーリーを一年間50話かけて展開するわけです。大河ドラマです。その一部が文字通りスピンオフしたのがキングオブプリズムですが、元のRLにこれだけ立体的な構造があったからこそ成り立っているといえる。

何が言いたいのかというと、たとえば新シリーズ『プリパラ』と比べると、恋愛要素がないのは企画段階での違いだから措くとして、主役側3人+ライバル3人+1人(りんね/ファルル)という構成は同じだけどわりとあっさりライバルに収まるし6人合同ユニットなんかも簡単に成立し、そしたらまた新キャラ出して次のシリーズへ突入、みたいな感じで奥行きがないんですよ。今どきは2クールのアニメですら1クールずつ分割して製作してたりして、最初から長いシリーズを前提に展開できるアニメって貴重なんだから、そういう企画ではもっと全体を見据えたスケールの大きい構成を考えてほしい。その意味で「親子三代記」構成を打ち出したガンダムAGEには当初期待したのだが……(言うまでもなくガンダムも今や貴重なビッグバリューIPである) 。その点、スポンサー都合による打ち切りの心配がない(?)NHKなどに頑張って欲しいのだが、長尺をキッチリ使って物語を描ききったのは『電脳コイル』あたりが最後ではないか。最近は長期連載中の少年マンガ原作などが多いし、NHKがそんな守りに入ってどうするんだよ! と言いたい。もっと頑張れ。超がんばれ。

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2016/02/06 (Sat)

『ガールズ&パンツァー 劇場版』

やっと観た。

アンツィオ戦までを観た段階で改めて歴代の対戦相手を見ると、他チームのキャラ立ちっぷりに比べてサンダースの影がやや薄いことは否めず川澄綾子ファンの俺は残念に思っていたのだが、今回はそのバランスをとるかのように再フィーチャーされていた。実際それを意識してやってるのだろう。おケイさんが中隊長まで務めるのは正直意外だった。まあ、もともと車輌が一番多いチームを率いているからという理由はつく。

ストーリー的には、廃校問題をまた蒸し返すのはどうかと思ったが、そもそも最初から疑問だった部分、まだ生徒が在籍してる学校を大人の都合で潰したりしたら世間が黙っちゃいないだろうという点も含めていろんな手を尽くして政治的に話を覆す流れが描かれてたのはよかった。

あとは継続高校の謎の存在感(笑。スナフキンでくるとは思わなかった。ミカって名前もなにげにフィンランド名やね。ミカ・ハッキネンとか。

音響も、砲撃音が腹に響く感じでよかったです。アンツィオ戦OVAの上映も同じバルト9で観てたが、その時は感じなかった気がする。そういえばそのアンツィオ戦を一緒に観たねろ画伯に連れてかれた一昨年の大洗あんこう祭りで訪れた見覚えのある場所で戦ってるシーンがあって「!」てなった。発砲禁止区域のあたりとか。

ていうか今回も同じ回をねろさんが一緒に観てたことが後で判明。どんだけ!

いい映画だった。あと一回は観たい。

2016/01/10 (Sun)

『傷物語 Ⅰ 鉄血篇』

忍ちゃんかわいい。

ファーストシーンがどう見てもパトレイバー劇場版のオマージュ(悪天候、水辺の高層建築、その上層に鳥の群れ、飛び降りる主人公)だったのが気になった。他にもいろんなアニメのパロはあったけど。しかもあれが例の学習塾だったのかよ(笑。

劇場で観ると改めて思うがテキスト(原作小説)の内容さえ消化していれば画はどれだけ遊んでもいいという演出は『少女革命ウテナ』にも通じるものを感じる。三部作になった時点でわかってたけど一本の尺は短い。60分あったからまあ許せる範囲か。しかしそれにしては贅沢な尺の使い方をしているシーンが多く、たとえば岸監督などとは対極だなーと思うが、どちらかというと、少なくとも映画としてはダレ場もあるほうがよいのではないか。しかし一方で、傷物語はシリーズで唯一、ジャンル小説としての趣向も構成もしっかりしてるので映画も一本でまとめてほしかった気もするのだった。

忍野が三人同時の攻撃を受け止めるシーンはTV版化物語冒頭のダイジェストのほうがかっこよかったと思う。

2015/12/30 (Wed)

『007 スペクター』

ブロフェルドの役をあのクリストフ・ヴァルツがやってるというのでこれは観といたほうがいいんじゃないかと思って、スターウォーズもまだなのに敢えてこっちを観たが、ズバリ正解だった。

以下ネタバレ無制限。

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2015/12/29 (Tue)

『元禄忠臣蔵

溝口健二監督。年末らしく前後編を早稲田松竹でやったので観てきた。1941年〜1942年公開という時期的にあれなんでしょうけど「情報局国民映画参加作品」だそうで冒頭から「護れ 興亜の 兵の家」というスローガンがでかでかと画面に出る。まあ戦後はしばらく忠臣蔵は禁止されて『赤穂城断絶』とか騙しだましやってたくらいだし仕方ないっすよね。

真山青果の新歌舞伎が原作で、それは一応読んだことあるんですけど、舞台の構成でそのまま映画やっちゃうとやはりつらいというか、芝居をそのまま映してる感じで正直しんどかった。映画として見るべきものはあるんだろうけど私の見識では無理でした。はい。南部坂雪の別れとかは好きなんですけどね。

2015/12/23 (Wed)

『クリード チャンプを継ぐ男』

アポロの息子をロッキーがトレーナーとして育てる話。ってだけで観るに決まってんだろバカ!!! て感じで初日に観てきた。

以下全ネタバレ。

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2015/06/13 (Sat)

今月は早稲田松竹で『ゴーン・ガール』あり、鈴木清順三本立てあり、オールナイトで大林宣彦の尾道三部作ありで毎週行かなきゃならん。

『花とアリス殺人事件』

http://hana-alice.jp

岩井俊二って今まであまり興味なくて実は『花とアリス』(前作)も観てないんですけど、10年前の映画の前日譚をやるにあたって同じキャストでやるのにさすがに実写じゃ無理だからアニメにした、というのはすごく納得いく話であって、この監督の実績あってはじめて可能なことだろうけど、まずそこがすごいと感心した。当時10代だったメインキャストの二人が10年経っていまだバリバリの第一線にいるのもすごいし、奇跡のような成立の映画といっては大げさか。

主にメインキャラを3DCGモデルで、それ以外をロトスコープで描いてるらしいのだが、映像的には文句なし。最近多いけど『シドニアの騎士』みたいなオールCGって苦手なんですよね。岩井俊二ってマンガも描いてて、丸っきりアニメの絵コンテみたいなのを全カット描くらしい(EDバックでそのラフ原画みたいなのが見られる)。でも本人も言う通り今の日本のアニメに対しては距離感があって、あくまでマンガの技術も活かして実写的な画面を作ったという印象。アニメとしてはどう評価されていたのか、あまり話題になってるのを見た覚えがないが少し気になる。

いい映画だったので、とりあえず『花とアリス』は観ようと思う。だーまえも岩井俊二好きだって言ってたし。AB!に出演した牧野由依にだーまえが「今度、曲を提供しますよ!」とか言った後で彼女がシンガーソングライターでしかも岩井俊二映画の劇伴もやってるのを知って超ヘコんだという逸話が好き(笑。

『幕が上がる』

http://www.makuga-agaru.jp

原作が平田オリザの演劇小説なのでとりあえず読んで、読んだからとりあえず観に行くか、って感じだったんですけど、本広克行監督でフジテレビ映画ってのはどうなんだと思いきや、平田オリザは最初から本気で『スイングガールズ』的な部活映画として高校演劇を流行らせる起爆剤の意味でこの映画を仕掛けたという説があって、それならばこの座組も納得がいく。本当かどうか知らんけど、その志はすごいと思う。

ただその狙いがうまくいったかというとアレで、原作にはいる男子部員をゼロにして恋愛要素をオミットしたのはまだしも、大事なところがうまくまとまってなかったような……。「強豪校からの転校生」という部活ものの定番キャラは役者として一番オーラが出てなきゃならんのにそういう演出になってないし、主人公との緊張感ある関係も食い足りない。地区大会の後で小道具を使った演出のアイディアでブレイクスルーがあって県大会ではやっと完成形になる、という流れも全然描かれていなかった。これが最大の問題かも。

学生演劇上がりの先生(黒木華)は「演劇は人生を狂わせるほどとりつかれる魅力があるので気軽に他人にやれとは薦めない」という意味のことを言うのだが、映画では「受験もあるし大変だよね」くらいのニュアンスになっていて、終盤で伏線的にそのセリフを受ける展開と噛み合ってないし、先生が結果的に演劇部の指導を投げ出して教師を辞め女優に復帰するクライマックスも、生徒の側がそれをどう受け止めどう乗り越えたのかよくわからない。のでラストの「今会ったら酷いことを言ってしまいそう」というモノローグが唐突に聞こえる。

あと演出担当の主人公が舞台監督も兼ねてるのは高校の演劇部では普通なのかもしれないけど、演劇入門映画という意味では両者の区別はちゃんとわかるように見せたほうがよかったのではないかと思った。原作では舞監の描写はあまりなかったような。

まあそもそも原作が小説としてよく出来てたかというとそれも微妙で、あくまで演劇人が演劇を書いた小説という部分に価値があっただけなのだが、「演劇は人生を狂わせるほど面白いので人には勧められない」とか現に演劇に生きてる人が恥ずかしげもなくセリフに書いちゃうのもアレだし、『銀河鉄道の夜』を脚色した芝居を稽古で仕上げていく過程も、小説で書かれてもなあ、という感じだった。それでも、顧問のオッサン先生のいかにも男の無神経なところを女子高生の視点で容赦なく書いてるのはさすが演出家と思ったが映画ではただのギャグになっちゃってたし、映画のほうで台無しにしちゃってる点も多い。個人的にいかにも学生演劇っぽいノリの芝居って苦手なんだけど、いわゆる「静か系」=静かな演劇、を、まさにそれを始めた本人が書くのもアレだけど現実にそういう潮流があるので、とあとがきで言い訳してたのが、映画には一つも出てこない。芝居っぽく見えないからだろう。まあ念のため書いておくと平田オリザの芝居って観たことないし別に演出家として好きってわけでもないです(笑。著書は何冊か読んだ。

とりあえずももいろクローバーって一人しか顔を認識してなかったんだけどこれで大体は識別できるようになった気がする。『マジすか学園2』(1は観てない)でAKBのメンバーを把握したのと同じパターンである。まだ名前と顔は一致しないけど。

2015/05/12 (Tue)

誰も見てないからちょうどいい、という理由でたまにmixiに日記を書いてたんですが、さすがにあまりにも誰も見てなさすぎるので(笑)またこっち更新しようかなーと思い始めてから職場環境が変わってしばらくバタバタしておりました。

ちょうどm-hiroさんもブロガーとして復帰(?)したことでもあるし。

以下、書きかけてからだいぶ経つので「最近」が最近の話じゃなかったりしますがまあそこはそれ。

音楽マンガの話

最近Kindle for PCの日本版が(ようやく)リリースされてAmazon.co.jpに接続できるようになったので、とりあえずインストールして青空文庫系の古典でも読めるようにしとくかなーくらいに思ってたんですが、期間限定無料コミックというのが意外とたくさんあり、また日々新たにリリースされるのでこのところ無料コミックを読み漁るKindle乞食と化してます。

ただやはり昭和生まれの感覚としては電子書籍の値段が紙の本とほぼ同じというのは高すぎるだろうと思うので、1巻あるいは3巻まで無料で読んでも続きを購入して読むに至るものはほとんどなく、『NANA』は3巻の引きがなかなか強烈だったので買いそうになって全何巻か調べたら21巻まで出て未完のまま中断中と知ってやめた。ちなみにあの有名な(?)「へえ、あんたもナナっていうんだ」というセリフは原作にはないんですね(笑。

そんな私が唯一、無料の1巻を読んですぐ既刊全部購入して一気読みしてしまったのが下記の『少年よギターを抱け』。実はこれも、掲載誌ジャンプ改の休刊を以て連載中断に至っていたことを出たばかりの4巻まで読んで初めて知った。無料をエサに読ませといてそりゃないよ!と。

とにかくこのマンガの感想は書きたかったのだが、それだけじゃ何だなあと思って他にいくつか紹介するかーと考えたら、音楽系マンガという括りはどうかと思いついた次第。

ちなみにマンガはできるだけデカい画面で読みたいからメインPC上のKindleアプリで読んでますが、逆に活字は画面が広すぎると読みにくいので(笑)文庫本をスマホのKindleで、ならどうにか読めるけどそれなら紙の本を読めばいい話だよなあ、てな感じであまり読んでない。

信濃川日出雄『少年よギターを抱け』(ジャンプ改)

上記の通りたまたま1巻が無料だったので読んでみたらハマって全巻購入した。

ギターの天才少年を主人公にした王道のロックンロールもので、主人公とヒロイン二人を軸に展開するラブコメでもあり、三者それぞれのロック観が描かれる。

主人公の杏は、やはり天才ギタリストだった兄をステージ上の事故で亡くしており、また自らも激しすぎる初期衝動を抱えギターを弾くことは死を身近に感じること、身を任せれば死んでしまうのではないかという死の誘惑であり恐怖の対象がロック。

天才の杏に比べて視点人物的なポジションのヒロイン坂井真琴は、ロックスターに憧れて高校デビューを目指す普通の女の子。「あなたにはロックが分かっていない」「ロックって言葉で面倒なこと誤魔化してるだけじゃないの?」とことあるごとに何度もツッコまれ、自分にとってのロックとは何なのかと苦悩する彼女の成長物語がアツい。

もう一人のヒロイン、榊恵留のロックは明確に「成り上がるための手段」である。自ら恃む他に何も持たない彼女にとって、世に出るための唯一の武器がロック。真琴に「あなたはロックスターにはなれないと思いますわ」と言い放ち、窘められると「何万人もの観衆の前に立ちたいんでしょう? これくらいへっちゃらじゃないかしら?」と嘯く。これも紛れもなく彼女のロックであろう。初期は悪役然としていたエルも、利用するために近づいた杏に弱みを見せたり、真琴とも本当のライバル関係になっていくのだった。アツい。

意識的にギターを封印しようとする杏は代わりに何をしていいのか、何をしたいのかわからず、なりゆきで恵留とセックスしたり真琴にキスしたりする。この青春の無軌道っぷりもまたロック。仮にもジャンプの冠がついた掲載誌でこの展開をやったのはちょっとした快挙ではないだろうか(笑。 個人的にはメインじゃなさそうなほうのヒロインと先にヤッちゃう『翔んだカップル』的な展開もお気に入り。

掲載誌ジャンプ改の休刊により4巻で一区切りになってしまっているが、作者自身も言うように物語は完結していないので、いつか再び続きが語られる場を得てほしいところである。

あと「伝説の呪われたギター」みたいなのが出てくるんだけど、それ要らなくね? と思った。『BECK』にもそんな感じのあったけどなぜみんなそういうのが好きなんだろう……。

石塚真一『BLUE GIANT』(ビッグコミック)

仙台の高校生がサックス一本持ってジャズプレーヤーを目指す話。

連載初期から各界のいろんな人が「すげえ!」と言ってるので気になって読んだ。読書のBGMにジャズ聴くようになったからつーのもあるけど、実はジャズ云々はあまり関係ないというか、「ジャズはハゲしい音楽」というのが主人公ひいては作者のジャズ観なのだがそこは正直よくわからん。作中にあるように爆音でコルトレーンを聴いたりとかも試してみたけど、彼と同じ音が聴けたようには感じられないのだった。閑話休題。

基本的に一話一エピソードの連作っぽい構成で進行するんだけど、その一話で引き込む力がハンパない。読んだ人が皆口を揃えていうことだが、即、気持ちを持っていかれる。

ジャズ観が合わないとは書いたけど、最初は完全な独学で自己流に吹いていた主人公が、バークリー出の師匠について理論と技巧を徹底的に身体に覚え込ませる修行の過程がみっちり描かれていて、リスナーとしてはともかく自分で楽器やらない人がよくこの視点で描けたなーと思った。こういうの読むといつも考えるのだが、どんな取材してるんだろ。

最新5巻では高校を卒業した主人公が上京してトリオを組んだりするんだけど、ここから第二部みたいな感じで少し様相が変わってきていて、個人的には若干不安である。

神海英雄『SOUL CATCHER(S)』(ジャンプ+)

作者のデビュー作『LIGHT WING』はジャンプの鬼門であるサッカーマンガで、すぐに連載は終了したもののその後もネタとして語られることの多い、一種カルト的な打ち切りマンガである。その最終話では主人公が「地球全体を包み込む天使の羽根」を生やすなど、ハッタリを何よりもまずビジュアルイメージで表現する作風はサッカーには不向きだったかもしれないが(笑)ジャンプ向きの持ち味だと評価していた。だから新作が「音楽」で来た時はちゃんと考えて自分の強みを活かすジャンルを持ってきたな! と感心したのだが、単にサッカーと同じく作者が昔吹奏楽をやってたかららしい(笑。

他人の「心の状態」がイメージとして見えてしまう能力を持つ主人公が、高校の吹奏楽部で指揮者になる話。やがて他人の演奏する音そのものが映像として見える能力は聴覚と視覚の「共感覚」であるという話になっていくのだが、音楽を絵で表現するという趣向は実にマンガ向きで、しかも作者の力を最大限発揮できる形をよく作り上げたと思う。

最初は全くの音楽シロートだった主人公は、各パートが噛み合わず崩壊しそうになる演奏(荒れ狂う嵐の海のイメージ)を前に、指揮者として切羽詰まって叫ぶ。「虹だ! 頼む!! 虹を!! 出してくれ!!」 伝わりそうにないのがわかっていても自分のイメージを「虹」という言葉に託すしかない、音楽を前に「言葉」の無力感を表現した、このマンガの一つのピークを迎えたシーンだと思う。

主人公の素質に気づき吹奏楽部へと誘う相棒の刻坂(サックス)、上記「虹」発言の真意を唯一人理解し、自らも世界的指揮者の孫にして天才でありながら主人公の底知れぬ才能を見抜いて恐れるライバル、などジャンプ的なツボもちゃんと抑えてるし、ラブコメ要素もそれなりに入れてきたり、部内の各パートを回ってパートリーダーを味方につけていくという序盤の構成も良かったし、安定してたと思ったのだが、昨年いきなり週刊本誌からジャンプNEXTへ移籍となった。打ち切りに準じるは言い過ぎかもしれないが事実上の降格処分ではあろう。メッチャ好きだったのに……。まあ当時の(今も)ジャンプはアニメ化作品が多すぎて上がつかえまくってる、中堅には厳しい状況なのだというのが俺の分析である。

さらに先日、ジャンプNEXTから電子版のジャンプ+に移籍して週刊連載化が発表された。もはや喜んでいいのかどうかよくわからん……。

ノッツ『ソラミちゃんの唄』(まんがタイムKRコミックス/完結)

この人はデビュー前に個人サイトでWebマンガ公開してた(今もしてる)頃から好きで、四コマに特に興味ない俺が全作品追ってる唯一の対象かもしれない。

引きこもりの大学生が宅録に興じるモラトリアム生活、みたいなシチュエーションがこの作者の原風景としてあって、実際に音楽やってる作者自身の投影でももちろんあるのだろう。俺もなぜか「大学生もの」ジャンルが好きで(やまむらはじめとか)、いい歳してまだ学生気分が抜けきらないというかその心地よさが堪らないのだった。トラウマで内に篭もってる主人公が音楽を通じてまた人と繋がり、みたいに書くと実に陳腐だし俺の嫌いなパターンに見えるのだが(笑)、独特のバランス感覚とペースで気持ちよく読まされてしまう。

マンガとしてはもう一つの要素である「宅録あるあるネタ」こそがこの作者独特の武器であるともいえ、無論そっちも好き。

   

2015/05/02 (Sat)

『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』

隊長の「ハイ上海亭」が聞けただけで満足(笑。

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2015/04/30 (Thu)

一色いろはかわいい

f:id:shanghai:20150430221002j:image:w360

いろはすかわいいよ。

ここしばらくは、「今期ヒロインで誰が好きー?」みたいな話になっても「うーん、まあ強いていえば……」くらいのノリだったのが、久々に本格的に好きになった。といっても先に原作を読んで気に入ったのであり、アニメでも既に登場はしてますが人気が出てくるのはもう少し先だと思うので今のうちに書いとく。かわいい。

俺ガイル原作についてもいずれ書きたいと思うけど、シリーズ後半になってこのキャラをぶっ込んできたのはすごい。まあその代わりに相模とか折本とか、微妙に不発に終わったっぽいキャラもいるけど……。