根津・杉むら「ねぎ南蛮そば」

千代田線根津駅、根津一丁目交差点ちかく。

この日は寒くて、温かいものを注文。ねぎ南蛮そば。
それにしても、なぜ「南蛮」というのかな。
ちょっと調べてみると、昔、肉や魚を唐辛子で煮たものを
総じて、「南蛮煮」といったらしい。
また葱のことを「南蛮」といったということ。
それは葱の名産地が、関西の難波で、
それが転じて「南蛮」になったとも聞いた。

それじゃ「ねぎ南蛮そば」は、ねぎねぎそばじゃないか。
ま、そんなことはどうでもいいや。



ひさしぶりに底冷えする休日の午後にはちょうどいい。
つゆは当然、黒く濃い。甘辛。でもそれほどきつくない。
葱が四つ、濃いつゆとしっかりとした蕎麦のうえに
四つ、ひとつひとつ、のっている。
もう今度の冬まで聴くことはないだろう、
「二番煎じ」の噺を思い出しながら、
味わい、つゆまで全部戴く。

店は最近、開いたらしい。
内装は蕎麦屋とは思えないほどモダン。
ボサノヴァ・ジャズが静かに流れて、お洒落ではある。
お品書きは、シンプルで、それこそお品書きだけだった。
店員さんも、家族というより仲間同士で店をやっている、という印象。それはそれとして、折角静かな店の中で、彼らが厨房の奥で、お喋りをしているが目立って聞こえた。


2010年2月27日 ねぎ南蛮そば 800円