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2012-05-13 消費税・世論調査と税収の推移 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

2012年5月8日から消費増税関連法案の国会審議が始まりました。これにちなみ、2年前の参議院選で当時の菅直人首相マニフェストにはない消費税増税を掲げて以降の消費税に対する世論調査の結果を図1にまとめてみました。

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図1 消費税増税に対する世論調査結果の推移
2010年6月、2011年3月、2012年1月が読売調査、2010年7月が時事、
2011年7月がJNN2011年11月が日経、2012年3月が産経調査。

読売新聞世論調査では、消費税増税に寛容な意見の比率が高いことが知られていますが、その読売でも最近は消費税反対が賛成を上回るようになって来ました。 消費税を増やせば将来の年金が安定する、という説をマスコミが流し、それを見た視聴者が消費税増税を渋々受容する、という形が崩れてきています。
 読売新聞など財務省の手が入ったマスコミ*1 が盛んに増税キャンペーンを流しても、ネット情報などで増税年金の安定というロジックに疑問を持つ有権者が増えてきているのでしょうか。

図2は財務省ウェブサイトに載っている税収推移のグラフですが、消費税率を上げると、当然消費税収は増えています。ただし、法人税所得税は、消費税という民間から政府への所得移転により景気が冷え込むため共に減少しています。
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図2 主要税(消費税法人税所得税)税収推移(財務省ウェブサイトより)
平成9年にデフレ下で消費税を上げたところ、消費税収は増えたが、他の二税からの税収は減った。

図3は図2を集計したグラフです。消費税率を上げると消費税は増えましたが、他の二税が減り、トータルでは税収が減っていることが分かります。 特に所得税収がほぼ単調減少しているのは、消費税増税によりデフレが加速し、個人の所得が年々減少していることに対応しています。
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図3 主要税収推移の集計(図2より作成)
平成9年デフレ下での消費税増税をしたのち、消費税収は増えたが、所得税法人税は共に減っている。税収増は増税の単年のみであり、2年目には消費税増より他の税の減収が多く、増税前水準以下に。
 法人税は景気が回復すれば一時的に持ち直しているが、所得税デフレで個人所得が年々減っているため、ほぼ単調減少傾向が続いている。

 菅直人首相は元来は脱官僚派でしたが、財務省事務次官勝栄二郎氏については、「痒いところに手が届くように配慮してくれるし、難解なことを分かりやすく説明してもらえる」と心酔し、2010年の参議院選マニフェストにない消費税増税を打ち出したとのことです。*2
 勝栄二郎氏は、「デフレ消費税増税すると、年金原資の税収は減りますよ。」という肝心なことは財務省ウェブサイトには載せたのに、菅直人氏にも野田首相にも伝えなかったんでしょうか。*3

(つづきの記事)
消費税アップで税収が減ったのは減税のせい?

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デフレ下での消費税アップ効果

*1読売新聞には丹呉泰健氏が入っています。氏は1974年大蔵省(現財務省)に入り、官房長、主計局長を経て2009年事務次官。10年に退官後、財務省顧問に就任。読売新聞グループ本社監査役も兼任。

*2文藝春秋2012年6月号p358

*3官僚政治打破を掲げて有権者票を集めた民主党でしたが、現在は菅内閣野田内閣と二代続けて財務省「直勝内閣」という訳ですね。

shavetail1shavetail1 2012/05/13 23:40 ametoriさま
> ネタ, これはひどい 消費増税の際に、法人税率、所得税率共に減税しただけの話。
それから、yas-malさま
>所得税と法人税はその時期に減税されてるからね。税収減って当たり前なの。税収減の原因が消費減税だって言うなら、内需が減ったというデータもあるはずだけど、見たことがない。

コメントありがとうございます。
確かに消費税増税と引き換えに減税がありましたね。でも毎年減税されているわけでもないのになぜ、右肩下がりなんでしょう?
平成9年を境に、外食産業や出版その他の産業規模がピークアウトしました。
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110720
また、サラリーマン給与もこの年にピークアウトして右肩下がりです。更にはGDPデフレータのピークもこの年でした。
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120502

減税や、この当時のアジア通貨危機を減収の原因とする説がありますが、当時の減税やアジア通貨危機を覚えている方が少数派になっている現在、なんでその影響が給与減などの形で出続けているのでしょう?

ななみのゆうななみのゆう 2012/05/14 06:52 shavetail1 さま、おはようございます。

何故、税収減なのか?
その理由は、消費増税、法人減税、所得税累進率の勾配低下、労働派遣法などのために、分配、再分配が不適切となり、金融資産が偏在して言ったのではないか?実際の偏在については調べていませんが、如何でしょう?ただ、貯蓄ゼロ世帯が30%を超えたとのうわさもある現在、これはほぼ事実であろうかと思います。
税収減の理由は金融資産の偏在に求められそうです。

んnんn 2012/11/28 19:52 >平成9年を境に、外食産業や出版その他の産業規模がピークアウトしました。

 平成9年と言えばWidows98の発売時期ですね。
 新たなイノベーションにより消費が米に逃れ、日本の収益減少に貢献したか・・・。
 あるいはコンピュタ技術の発達しはじめの時期で、それ関連のあらゆる産業が増えて、外食産業や出版その他の産業規模が小さくなった。
 情報技術の発展から、企業が中国等の安い国の人材に頼るようにななった。
 平成元年はバブル弾ける場所で、銀行の投資、融資が緊縮していく、多くの企業の廃業と、割に合わないまでの投資ブームで実体経済との資産価値の乖離による、衰退の流れ。景気のピーク感。
 そういうのモロもモロが作用していて、増税=税収が増えない とは結論できない。
 試しに増税して、税収が増えなければ、減税の措置をするのが、合理的解釈

shavetail1shavetail1 2012/11/28 20:03 んnさま
仰ることがよくわかりません。
ウインドウズ98が発売されたことと、現在の税収不足に何の関係があるのでしょうか?
増税で税収が増えないは、理屈というより、実績です。
GDPデフレータ(正しい物価)も97,8年頃ピークアウトし、サラリーマン給与も同じ時がピークです。

そして何より、増税を牽引した(財務省に牽引させられた?)橋本龍太郎氏本人が2001年の国会で、「私は97年から98年にかけて、緊縮財政をやり、国民に迷惑をかけた。私の友人も自殺した。本当に国民に申し訳なかった。これを深くお詫びしたい。」 と緊縮増税策の間違いを認めていますよ。

dd 2012/11/28 20:06 自殺が急激に増えたのは、グローバル化による、日本の労働環市場の縮小によるものかもしれない。

shavetail1shavetail1 2012/11/28 20:12 dさま
その根拠は何でしょう?
○○だから●●だ(と思う)、という話でなければ、YESともNOとも言いようがありません。

dと、んnは同じdと、んnは同じ 2012/11/28 20:16 WINDOWS98辺りから急激にネットの整備が整ってきて、例えばデータ入力業務が海外でのアウトソージングになる。っともに、情報共有速度がアップして、多くの企業が海外に目を向け始める。安い人件費を求めていき、産業の空洞化速度がUPしていく。
結果、今まで日本人が仕事で得てた収益は海外の物になり、その税収は海外のものになるし、貧困が増えて自殺者も増える。

shavetail1shavetail1 2012/11/28 20:26 それは世界中で同じでしょう。 
それで、何で日本だけが世​界で唯一デフレが15年ほど続いているんでしょう? 
 途上国に仕事を奪われるというのは、先進国なら日本だけでなくどこでも共通でしょうに。 でも他の先進国が98年頃からデフレになったり、自殺が増えたり、給料が減るようになったなんてことはないですよ。 どこの国でも給料は増えています。 マイルドインフレが普通ですから。

RERE 2012/11/28 23:45 >何で日本だけが世​界で唯一デフレが15年ほど続いているんでしょう? 

ヨーロッパの先進諸国は内陸部、そして海沿いでないが故に企業が安い国に人件費を求めて海外に会社を移転しても、貿易上のコストがかかって相殺してしまうから、産業の空洞化がやりにくい。
移動距離問題をクリアできそうな近場、中東でやりたくても治安の問題もあるので無理。
ロシアも同じであろうが、豊富な天然資源の輸出をメインにしてるので財政問題は日本とは違い楽観的で公共事業メインでもやっていける。
アメリカは、広大な土地を活かした農業や資源、あらゆる産業があるものの、全体の事業規模に比べると、日本より工業依存度はない。。
だから海外に工業が流出しても産業の空洞化のインパクトは日本よりも小さい。
また人件費の安い場所までは 日本が中国に依存するのと比べて距離があり、貿易コスト高で、ヨーロッパと同じく産業の空洞化起こりにくい。

シンガポールはアジア諸国とヨーロッパ区域の貿易の中継地区であり、海外には事業移転っできないだろう労働環境が日本の規模より相対的に多くある。
税が小さく、治安も良いので途上国より技術流出リスクが小さく、海外企業が事業移転するメリットがある。
金融システムが世界一で世界中の資本と人材が集まる。英語圏であり、地理的にも途上国から使える人材が集まりやすい。

日本は、世界で唯一、産業が空洞する要素が多くあって、貧困が生まれる要素がある。
だからデフレ化してる様に見える。