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2012-01-09

消費税の輸出戻し税はダブルスタンダード税制?

| 18:15 | 消費税の輸出戻し税はダブルスタンダード税制? - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 消費税の輸出戻し税はダブルスタンダード税制? - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

【要約】
昨日8日に書いたエントリーと同じく消費税の輸出戻し税についてです。*1
少々わかりにくいこの話を2つのアプローチに切り口を整理して考えてみましたが、どちらから考えてもヘンでした。


昨日取り上げました消費税の輸出戻し税について結局結論は同じになりますが、考え方としては違う2つのアプローチがあります。

1)取引全体を海外販売とみる 
 海外でVAT(付加価値税)を取られるのだから、二重課税にならないよう、関係各社の付加価値(売上−仕入控除額)分を戻入れよう、というものです。ただし戻し入れるのは最終製品を輸出する企業に全額、です。現実に戻し税が最終企業だけになされていることを見ると、これが国税庁の見解でしょう。
 であれば、途中の取引では日本の消費税はナシ(海外売上高分戻入れ)にすべきですが、海外取引に係る下請け企業の海外輸出された製品(部品)にも税務署消費税を取りに来ますので、矛盾しています。 

2)輸出企業以外の取引は国内取引とみる
 下請け企業からみれば、(また税務署から見ても)下請け企業製品が輸出に使われたかどうか、捕捉できるわけがないのでこちらが実際的な考え方でしょう。
 この場合、下請け企業が消費税を国に納めるのは国内取引だから当然と考えられます。 
 ところがその消費税が、税務署(国)を経て何に使われるか、といえば最終輸出企業に戻し税として全額が払い出されて、国→国民には流れません。というか、「戻し」というが、最終輸出企業は全く払ってないから「戻し」ではありません。
 となれば、下請け企業が国内取引として払った消費税は専ら輸出企業の輸出補助金となってしまっています。 この考え方に則れば、輸出企業に払い戻すべき税額はあくまでも最終輸出企業自身の付加価値に対する部分だけでいいはずなのに、上流の下請け企業の付加価値に対する払い戻しまで受ける権利はないはずです。

以上のアプローチを踏まえ、分かりやすいように極論をいえば、国内の税が全て消費税で、輸出企業の輸出比率が100%であれば、下請け企業が税務署にどれだけ消費税を支払ってもその全額が輸出企業に支払われ(払い戻しではなく)、国に残る歳入は0となるでしょう。
 それであっても、消費税増税賛成、その代わり(?)法人税減税要求する経団連の方たちや、国税庁・一部学者などから聞こえる「海外でVATなどを払うんだから仕方がない」という見解は果たして正しいのでしょうか?

wikipediaにもこうあります。*2

消費税輸出戻し税Wikipedia
日本の消費税には、日本企業の海外への商品輸出に際してその生産にかかった消費税額を還付する制度があり、税務署から輸出企業にまとめて還付され、輸出品製造にかかる下請企業には還付しない。
それは、輸出品製造にかかる下請企業が最終完成商品輸出企業に対して消費税を商品売上価格(輸出企業から見たら仕入価格)に負担税額を上乗せして輸出企業に負担が転嫁出来ているという前提の下で考えられた制度であり、その前提が実際に行われていなければこの輸出戻し税制度の下請企業と輸出企業との間の税負担の公平性は成り立たない。
実際には、この下請いじめが利用されることでこの税負担の公平性は崩れており、輸出企業は価格決定力の大きい大企業で、下請企業は価格引下げの圧力を受ける中小企業の関係にあることが殆んどであり、その力関係で下請中小企業消費税を転嫁できないケースが殆んどで、売上価格に消費税額を転嫁出来ないに等しいため、輸出大企業はその仕入価格が消費税で上乗せされた税額負担を受けていないにもかかわらず戻し税を受け取っているという構図がある。そこから、実態は輸出がメインの大企業に対する「輸出助成(補助)金」と同じであり、消費税の税率アップを経団連などが主張するのもうなずける。という見方がある。

デフレの国日本で、自社商品につけた値段に対し消費税が5%だから、といってきちんと105%の価格で買ってくれるバイヤーが何社あるんでしょう。
国際競争の中で考えても、消費税が5%から10%にあがったからって、最終製品を5%上げているようでは他国企業に市場を取られることは民間では常識です。 消費税法とはこうした非常識な前提にしか立脚していない法律です。 こうした点を国会で指摘された際には、国税庁担当者は、「消費税消費者から預かるものだから、預からない業者が悪い」と答えます。

 このように消費税というから消費者が払う義務があるかといえば、実際の納税義務は(消費税分払ってもらえたかどうかによらず)事業者にあったり、中間業者の支払った消費税を最終輸出者が吸い上げる過程を「戻し」と表現したり、印象操作(?)が多い消費税問題ですが、消費税のことをある程度知った人たちの間で、これだけ輸出戻し税問題がこんがらがるのは、上記の2つの考え方が、最終輸出者にはアプローチ1(有利)を、中間業者にはアプローチ2(不利)を、と国税庁が使い分けるからわけがわからないんだろうと思います。 
輸出戻し税問題は、「消費税法に潜むダブルスタンダード問題」とでも呼べばいいのでしょうか?  輸出企業以外の国民はもっと怒るべきではないでしょうか。
f:id:shavetail1:20120108213420p:image:w360
輸出戻し税の本来と実際
国内下請けメーカーの製造した部品に対する消費税は全額輸出企業に還付するのではなく、
税目的に照らせば、国が国民のために使うべきでは?

【関連記事】
消費税の輸出戻し税

*1消費税の輸出戻し税(解説)

*2Wikipediaでは「下請けいじめ」として消費税輸出戻し税が記載されていますが、自動車のようにコモディティ商品の海外輸出を考えると、国内消費税アップを最終製品に価格転嫁できないのは下請けいじめというよりも単に市場競争によるものが大きいと筆者は思います。

shavetail1shavetail1 2012/01/09 20:14 BUNTEN さま
>あくまで俺の憶測だが、全取引に課税したい財務省と下請けが払った戻し税を巻き上げたい輸出大企業の思惑が一致した結果今の仕組みになったのだろう。▼当初蔵出し税が有力とされていたが大メーカーが反発。

私も似たような思いを持ちましたね。
(10数年前、消費税実施前夜のこと…)
輸出「この輸出補助金、目立たない名前にしてくれない?」
国税「ええ、いつもお世話になっているから、『輸出戻し税』なんてのはいかがでしょう?」
輸出「戻しねぇ!1円も払ってないけどねw」
ってな会話でしょうかw

shavetail1shavetail1 2012/01/09 22:36 Guro さま
>よくわかってないけど、日本の消費税って徴収過程の細かい仕組みがザルな気がしてた。

頭の良い人たちがバカなことを考えて出来た、「精密に仕組まれたどんぶり勘定」ってとこでしょうか。
このブログの「記事一覧」で「消費税」を検索し、ブラウジングしていただければ嬉しいですね。

shavetail1shavetail1 2012/01/10 07:57 abz2010さま
> 下請け苛めがしやすい仕組みなのは確かに問題だが、制度自体は日本よりも前から消費税を採用している多くの国でもほぼ同じだし、名前のニュアンスも似たようなもん

貴重な情報ありがとうございます。
浅学なものでしりませんでした。
Wikipediaなどの情報を見て、消費税関係の欠陥税制は日本だけと思っていましたが、例えばどこの国あたりはVATを全額最終輸出企業にだけ回したりしてるんでしょうかね?
それと、海外のどこかでダメな付加価値税制度があったとして、それと同じものがデフレ日本でデフレを加速する法の不備なら、日本だけでも修正すればいいように思いますが?

andalusiaandalusia 2012/01/10 08:50 >デフレの国日本で、自社商品につけた値段に対し消費税が5%だから、といってきちんと105%の価格で買ってくれるバイヤーが何社あるんでしょう。

というのはどういう意味でしょうか?
B2Cならその理屈はまだわかりますが、私の知っている限りでは、B2Bの取り引き(輸出企業と下請企業の取り引きも含めて)では、ほぼ100%「税別」で取り引きがなされていると思います。


> 国際競争の中で考えても、消費税が5%から10%にあがったからって、最終製品を5%上げているようでは他国企業に市場を取られることは民間では常識です。

他国企業が日本に製品を輸出(日本から見れば輸入)する際に、輸入額に対して消費税を取ればいいと思います。
現在も基本的にそうなっていると思います。(個人輸入をしたことがある人ならご存じかと思います)


>例えばどこの国あたりはVATを全額最終輸出企業にだけ回したりしてるんでしょうかね?

VATを導入するほぼ全ての国だと思います。
海外旅行をしたことがある人ならご存じの通り、海外旅行者が国内で購入した商品で海外に持ち帰るものについて、VATを返すVAT REFUND制度が日本を含めて多くの国であると思います。VATは全額、最終国内購入者であり輸出者である旅行者個人に還付されています。商業的な輸出であってもこれと同じ考え方が適用されています。

shavetail1shavetail1 2012/01/10 10:31 andalusiaさま
コメントありがとうございます。

>B2Cならその理屈はまだわかりますが、私の知っている限りでは、B2Bの取り引き(輸出企業と下請企業の取り引きも含めて)では、ほぼ100%「税別」で取り引きがなされていると思います。

仰っているのは理屈ではそのとおりですね。
ただ、他国では、インボイス方式などで、誰にどれだけ売ったかが証明できる方式なのではと「ボンヤリ」思っていますが違うのでしょうか。
また、実際調査すると、前回の消費税上げでも半分位しか転嫁できていません。 半額は持ち出しです。
ということは、税務上は当然5%の税は別ですが、実際は一部は中間業者の持ち出しであり、これが10%になれば、そのぶんの多くは消費者ではなく、やはり中間業者が被るということですよ。

また、税務署は本体と消費税を厳然と区別しますが、民間では内税化した価格総額が問題です。 実質3%分しか載せてくれなくても、あるいは消費税分被らされても、税務署は冷酷に5%取っていき、取らないあなたが悪いといって、自営業者を自殺に追い込んでいます。

andalusiaandalusia 2012/01/10 12:58 >ただ、他国では、インボイス方式などで、誰にどれだけ売ったかが証明できる方式なのではと「ボンヤリ」思っていますが違うのでしょうか。

(タックス)インボイスを用いている国では確かに誰にどれだけ売ったかは証明できますが、それが最終的に海外に輸出されているかどうかまでのトレースはできません(実質的に不可能です)。

例えば私が山形のサクランボ農家だったとします。私が農協に出荷したサクランボの何割かは最終的に輸出されて、残りは国内で消費されるでしょうが、農協に販売するときにはまだその区別は付いていないので、タックスインボイスは1枚です。このような状態で、最終的に輸出される分だけを免税にするのは実務的に困難です。
結局、すべて課税するしかありません。


>また、実際調査すると、前回の消費税上げでも半分位しか転嫁できていません。 半額は持ち出しです。

この問題については、誰かが以前のブックマークコメントで書いていたとおり、「下請けと輸出企業の間で優越的地位の濫用で正当な価格決定がなされていないならば独占禁止法および下請法で解決されるべき。」と思います。前回消費税アップ時には下請法はなかったですしね。
また、「何か制度を変えるとそれに乗じて大企業が中小零細企業に不利な条件を押しつけるのでよくない」という話になると、じゃあ何も変えないのがいい、という話になってしまいます。

shavetail1shavetail1 2012/01/10 14:06 andalusia さま
詳しい知識をいただき有難うございます。

>(タックス)インボイスを用いている国では確かに誰にどれだけ売ったかは証明できますが、それが最終的に海外に輸出されているかどうかまでのトレースはできません(実質的に不可能です)。
ここで問題にしているのは、大企業とその下請け会社(B2B)でして、一般販売し得るビスなど(B2C含む)ではないので、最終輸出先の輸出比率をそのまま適用すれば、可能なのではないかと。さくらんぼ農家には泣いてもらうしかないのは私も同意です。

>この問題については、誰かが以前のブックマークコメントで書いていたとおり、「下請けと輸出企業の間で優越的地位の濫用で正当な価格決定がなされていないならば独占禁止法および下請法で解決されるべき。」と思います。前回消費税アップ時には下請法はなかったですしね。

これがなかなか難しい。 下請けと、一応相見積もりを取った結果、いつも同一の部品を同一のメーカーが買うのとは連続的で明確な区別がないですから。

ただ、これは机上の空論にはなりますが、消費税をインボイス方式にして中小企業下請けからの消費税は大企業輸出会社の懐には入りません、と法が変われば、おそらく経団連は消費税に反対に回るでしょうね

andalusiaandalusia 2012/01/10 16:37 > ここで問題にしているのは、大企業とその下請け会社(B2B)でして、一般販売し得るビスなど(B2C含む)ではないので、最終輸出先の輸出比率をそのまま適用すれば、可能なのではないかと。

それも難しいと思います。
ある零細業者がトヨタにネジを販売したインボイスがあったとして、それがクルマを作るために使ったものか、家(トヨタホーム)を作るために使ったものか、インボイスからだけでは区別が付きません。

全部エイヤっとトヨタ全体の輸出比率で割り戻すとすると、それはそれで、(輸出比率がほぼゼロの)国内ハウスメーカーにとってはたまったものではありません(トヨタホーム用にネジを売ると何割か免税で、タマホームにネジを売ると課税なのでは、そりゃタマホームが不利ですよね。)


あと、経団連は、インボイス導入には否定的ではないと思いますよ。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2000/048/honbun.html

shavetail1shavetail1 2012/01/10 17:10 andalusia さま
>それも難しいと思います。
ある零細業者がトヨタにネジを販売したインボイスがあったとして、それがクルマを作るために使ったものか、家(トヨタホーム)を作るために使ったものか、インボイスからだけでは区別が付きません。

なるほど。私が想定していたのはB2Bでプリウスならプリウスに特化した部品でしたが、汎用部品を下請けするケースは多いでしょうから、逆の意味で不公平がでますね。
ただ、輸出が8割、仕入控除が7割のような費用の構造の輸出企業で、なおかつコモディティ化したものを扱っていて国際的に値上げがしにくい場合、特に円高が続く日本では、税前利益の多くを仕入先の納めた消費税に頼ることになりそうですね。
 政府・日銀が他の国同様のCPI=2,3%程度になるよう、紙幣を刷ってデフレを脱却させてくれれば、この問題も相当緩和されるんですが…。

shavetail1shavetail1 2012/01/11 00:05 いずれにしましてもリフレ派の私としてはどんな方式であってもデフレ下の消費税増税には反対なんですけどね

abz2010abz2010 2012/01/11 03:14 「仕入税額控除方式」を取っている国は制度に若干のアレンジはあってもだいたい似たような制度になっているのではないでしょうか? ヨーロッパ諸国の多くはそうだったと思いますし、韓国もそうじゃなかったかな? 

shavetailさまも他のエントリーで書かれていたようにこの方式では中間製品を作っている会社(下請け)は制度上は税金を与っているだけで負担はしていませんので、インボイス等でどれだけ正確にお金の流れを追えたとしても戻す先は間違いなく輸出した業者となるはずです。というか「仕入税額控除方式」である限り下請けに戻しをやる根拠はないはずです。 逆にそういうケースで下請けに戻し税をやっているような国をご存知ならご教授ください。

コメントでも書いたとおり消費税が上昇したときに下請けに負担がしわ寄せされがちというのは確かに問題ですが、それは別に輸出企業に納入する下請けに限る話ではないですから、戻し税の問題というよりは消費税の問題でしょう。 

どのような形を取ったとしても輸出品に関する消費税を免除するのであれば、増税によって輸出品の価格に直接影響を与えることはないと思います。むしろ輸出100%の企業の場合は単純に下請けに増税分の消費税を払い、その分戻し税を受け取るだけなので増税が輸出品価格に影響を与えることもないですから便乗して下請けに値下げを強要する根拠も乏しいでしょう。 逆に国内販売比率が高い企業は、自らが国内で売る商品に対する増税(値上げ圧力)となるので自らも身を切る必要が出てきますし、下請けに対する値下げ圧力は強くなるはずです。 

この間隙をぬって大企業が自らが国内販売分として身を切る額以上の値下げを下請けに求めて結果として儲けを拡大するようなケースは確かに問題ですが、そもそも消費税が上昇しなくても下請けへの値下げ圧力は常に存在するわけなので本質的には大企業と下請けの力関係の問題と言った方が正確かもしれません。 


一方で輸出企業が消費税を支持するのは、他の法人税や社会保険とちがって消費税の場合は増税されても輸出品の価格に直接響かないという読みがあることは間違いないと思います。この点で彼らが社会に対する応分の負担をしていないのではないかという批判は十分にありうると思いますし、私もそういう観点から戻し税自体が必ずしもベストな制度だとは思っていません。 例えば一つの修正案としては輸出品にも消費税を一定割合で課すことだと思いますが、この場合は増税前と比べてそのままだと国際競争力が損なわれるので下請けに対するより強い値下げ圧力が生じる可能性が高いと思います。 又、彼らの負担を増やせば空洞化が加速し、雇用が失われ、結果として税収も減ってしまうと言う意見も一理ある点が難しい所です。


ただ、他国の例を見ても産油国等を除けば消費税財源抜きで社会保障等の再分配をしっかりできているような国はなく、もし日本だけがその財源を企業に求めようとすれば、日本企業の国際競争力に影響を与えることは必至であり、現実問題として消費税を上げていくことは避けられないでしょう。 そして確かに消費税の制度には増税時に便乗的な動きを促すような面等の問題があることも事実ですが、戻し税制度自体が欠陥であるとか財務省と輸出企業の談合であるというような話は行き過ぎだろうと思うわけです。

shavetail1shavetail1 2012/01/11 03:37 abz2010 さま
今回も的確な指摘ありがとうございました。
abz2010 さま、andalusia さまのおふたりともほぼ的確な指摘であって、このエントリーを書いたときの私の誤った認識は随分と修正していただきました。現在は書かれている内容はほぼ同意できます。
あとは、昨日NHKでもやっていました日本国債のソブリンリスク問題・社会保障財源問題の中で、消費税の位置づけをどうするかの合意が宙ぶらりんなんでしょうね。
abz2010 さまは何度もこのサイトを訪問いただいているようで、私のデフレ認識、脱却法への認識も分かっていただいているかとおもっていますが改めて書けば、日本では潜在的生産力に対し、お金の量が慢性的に不足していてデフレを政府・日銀が引き起こしています。 政府紙幣でも減価する地域貨幣でも日銀国債直接引き受けでもいいのですが、適切なデフレ脱却法により1年程度でデフレを抜け、税収も回復し続けた時に果たしてどれだけの税収不足があり、ソブリンリスクは増えているのか減っているのか。そちらが先に見えてくれば、消費税を上げる選択肢も出てくると思います。
デフレの破壊力を日本は壮大な社会実験で証明しつつありますが、逆にデフレ脱却の創造力は日本では80年前の高橋是清以来封印され、生きている人は殆どだれも体感していないですからね。

abz2010abz2010 2012/01/11 21:58 一方で欧州は債務危機の破壊力を、米国は金融緩和の影響を受けたコモデティバブルの破壊力を世界に証明しつつあるわけで、そう簡単な話では無いと言うのが私の見解です。

それに丁度エントリーを書いているところだったんですが、増税に適した状況になるまで財政再建を待てるという保障はどこにもないのではないでしょうか? 最悪の場合、経済後退のさなかに急激な財政再建を迫られることになる可能性もあり、それならデフレであっても実質経済成長がプラスのうちに舵を切るほうがマシでしょう。 まあ財政再建はどっちにしろ痛みが伴うわけですが、

shavetail1shavetail1 2012/01/12 04:17 おや、abz2010 さまは増税派でしたか。それは失礼しました。
ところで、私のブログで、増税の「真の財源」について書いた「デフレ日本での消費税増税は将来の安心にはつながらない理由」('11.12.10)のロジックについてはabz2010 さまはどう捉えられますでしょうか?

abz2010abz2010 2012/01/13 01:44 まあ増税派というかどうかはともかく、いわゆる上げ潮派ではないですね。

ちなみにご紹介のエントリーを拝見しましたが、なにやらフローとストックがごっちゃになっているような気がします。 資産税で累積債務を解消しようとすれば確かにご指摘のようなこともおこらないこともないような気もしますが、消費税が上がってもGDP(フロー)の分配が変わるだけで、貯蓄が取り崩されて消費税が払われるわけではないのでは? また、仮に貯蓄が取り崩されて国債償却に使われ、一方でその分金融機関が国債を売却するとすれば、結果として国民の貯金が減る分だけ累積債務は減るわけなので、国民にとってはありがたいことではないものの、少なくとも国の財政は改善し、金利上昇等に対する耐性も上がるはずです。

確かに財政再建をすれば政府が借金で経済を下支えしていた部分がなくなるわけで景気の下押し要因となるのは間違いないでしょうし、消費税が消費を抑制する効果も確かにあるかもしれません。 ですが、そもそも現在の国の財政は支出が税収の2倍という長期的に持続不可能な状態であり、手遅れになる前に財政再建に舵を切る必要があることは間違いないんじゃないでしょうか?

shavetail1shavetail1 2012/01/13 20:24 abz2010さま
コメント欄では図表も使えないので、「ある長期債務モデルに関するabz2010氏とのディベート」をアップしました。

http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120112/1326400315

RockyRocky 2012/03/03 22:53 消費税確定申告をすこし勉強したら理解できることです、、。

輸出企業は消費税還付で儲けはありません。そんなデタラメ勘違いが大きな輪になり、もし国政選挙に影響したらほんとに日本は愚民化したといえます。

税抜きで原価80円を100円で売れば20円の利益を得るのが当たり前であるなら、

国内販売の場合

売上 100 税5

仕入 80 税4

105−84=21
この時、企業には21残るけど
しかし
消費税確定申告は↓のように計算

5−4=1 納税

21−1=20

企業には20が残る

輸出の場合

売上 100 税 0

仕入 80 税 4

100−84=16

消費税確定申告は↓のように計算

0−4=▲4

4還付される、

16+4=20

もし消費税率以下のマージンならそのぶんは還付されるまで企業が建て替えする必要があり企業も負担額が増える。

shavetail1shavetail1 2012/03/04 04:37 Rockyさま
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A2%BD%D0%CC%E1%A4%B7%C0%C7
に書かれた「輸出戻し税」の

『誤った主張
 消費税の受払(消費税受取額−消費税支払額−納税額=益税)の欄がいずれも0となっていることから、還付金によって輸出企業が利益を得るわけではない、と説明する向きもある。

 これは机上の論理のみに注目して実際の経済活動を考慮しない誤った認識である。』

とどう違う主張をされているのか、消費税素人の私にはわかりかねますが?

RockyRocky 2012/03/04 12:30 shavetail1様お返事ありがとうございます。

先に申しあげますが理解しようと思わなければ理解できませんね。為政者の悪政に意見するなら せめて簡単な数字は勉強しないとと思い書き込みました。

『これは机上の論理のみに注目して実際の経済活動を考慮しない誤った認識である。』

机上論ではなく 実際の確定申告計算ですから
これ以外の方法はありません。

輸出企業が一見 消費税の莫大な還付を受けているように感じるのですが それは輸出企業が仕入れ時に支払ったものが還付されるだけですから 何も得はしません。

消費税を盾に 輸出企業が下請け企業へ 消費税分値引きろとか
強要したとしても、それは値引きであり 消費税を払わないとこにはなりません。

例えば輸出企業が 下請企業に強制的に0円で納品させても
輸出企業は消費税の還付で儲からないのです。

輸出売上 100(税0)

仕入     0(税0)

利益100

確定申告
0−0=0 

輸出企業が還付で税金を盗み取っているような記述の是非は
小学生レベルの計算が出来れば 理解できます。
共産党系の機関紙やHPにそのように紹介されている様ですが
税務署も流石に足し算引き算レベルの議論はしたくないのでしょうかね?

こんな 馬鹿げたこと個人的ブログであって拡散させると
犯罪行為に近いものがあるように感じます。
流言ですね。

今後消費税増税問題が議会でも国民の中でも論議されるのでしょうが
あまりアホな流言はいただけません。

shavetail1shavetail1 2012/03/04 13:21 >>それは輸出企業が仕入れ時に支払ったものが還付されるだけですから 何も得はしません。

国税庁も国会答弁で仰るように言っています。
ただ、この15年続くデフレの中で競合しているのが現実世界です。現実世界では、仕入れ時に還付される原資となるべき消費税を全額払うような大企業はないことが問題です。 それだけのことです。
国税庁は言います。 「消費者から預かるべき消費税を取らないほうが悪い」と。
それならなぜ、消費税が上がった途端、中小業者・自営業者は自殺せざるを得なくなるのか。
大企業は払わない、国税庁はそれでも取りに来る、ということで自腹を切る中間業者が当たり前だからですよ。
デフレで増税、それも消費税という自腹を切らせる税を増やそうという発想が問題だと指摘しているだけのことです。
税法の話なら最初から国税庁の言うとおりで、私がこのブログに書く意味もありません。

RockyRocky 2012/03/04 13:31 輸出企業が消費税還付で儲けが無いことが理解頂ければすこし前進です、、。


大企業が下請け企業に
消費税ぶん、値引きしろと求めて
可能ならそうすれば良いと思います。

また市中で売っている焼き芋が500円として10パーセントに成れば600円になるかも?

しかし売れ行きが悪ければ500円に戻るかも?

最近の自動販売機がそうですね。

RockyRocky 2012/03/04 13:55 追伸です。

中小企業零細にとって消費税が負担なのは、顧客から預かる消費税を資金繰りに流用し使い込み、申告後に納税出来ないからです。

消費税は預り金ですから赤字でも納税する必要があり、また黒字でも還付されます。

赤字の決算例

売上 100 税5

仕入 60税3

経費 20 税1

人件費 40税0

赤字20


消費税確定申告

5−3−1=1

この企業は20の赤字で、また1納税しないとなりません。

RockyRocky 2012/03/04 15:27 スマホから見ていたので何度もすみません。

要約して書かせてもらいます。

◎国民も企業も直接税・間接税とも増税は望みません。
また行政サービスは行き届けば行き届くほど良いに決まっています。 私も増税反対ですよ。

◎輸出戻し税 なんて制度はありません。
計算式から 仮払い消費税に対して預かり消費税が少ない場合 還付されるだけで

例えば今期 売上がゼロ(税0)で 仕入経費が100(税5)でそのまま在庫になれば 5の消費税が還付されます。

その次の期で 100の在庫が200の売上に貢献すれば

200x5%= 10ですから 10の納税

前期の5の還付と当期の10の納税を差し引きすると
5になります。 これはこの企業の儲けの5%ですね。

200−100=100 100x5%=5 ですから

儲けにかかる税金=付加価値税 って外国では呼びます。



◎企業にとっての消費税

大企業でも零細でも確定申告が面倒なだけで
消費税に何もメリットもありません。 
税額が大きくなれば売上が減少する恐れがありますから喜ばしい税金ではありません。

また 税額が大きくなれば「預かり金」も大きくなり
運転資金に流用している企業は
確定申告で納付する金額も膨らみ 資金繰りに影響を及ぼすことも考えられます。

◎増税反対なら

輸出戻しがある・・・・なんて馬鹿なことを主張せず
また 消費税分負けろと 大企業は下請けに強要している なんて 単純なスーパーや魚屋さんのやり取りのレベルのお話なNGです。

例えばトヨタに鉄板や部品を納めているような下請けは
地元では有名な相当大きな会社ですよ。

私がトヨタの下請け工場なら
今回から輸出するかた 消費税分値引きしてくれ・・
もちろん国内向けとあわせて 今までの10倍注文すると
依頼を受けたら その商売から利益が生まれるのであれば
夜も寝ずに工場回してでも5%値引きしますけどね。

◎直間比率

平成元年 消費税導入前に ケンケンガクガク議論されつくしました。

直接税とは所得税や物品税ですね。
物品税を撤廃して 消費税が導入されたわけです。

物品税は 品目により税率が違い別名「贅沢税」です。
宝石や高級車に税率が高く課税されますが、その仕分けが難しいのです。

「泳げたい焼き君」は歌謡曲だから 税率が高く
「黒猫のタンゴ」は 童謡だから 税率が低いとか・・(忘れました)

不公平感を無くすため 物品税が撤廃され
今は3ナンバーの車も一般的になりましたね。

◎ 消費税と法人所得税

消費税を上げ 法人所得税を下げるよう 経団連は要望します。
別に経団連の味方はしませんが、もう彼等は日本で生産して輸出するのが限界なのでは無いでしょうか?

オートバイもとうとう 日本で生産 輸出する意味が無くなって
海外に出て行きましたね。 あと10年もすると日本で生産するオートバイは皆無でしょうね。

自動車も生産拠点が海外に移ると 派遣切り どころの騒ぎじゃなく正社員ギリが起こります。 自動車産業は裾野が広いですから
それは恐ろしいことだと思いますけど・・・
高級ブランドのBMWやベンツでもアフリカで作っていますからね。

あのケチのトヨタが良く今まで日本で生産していたと逆に感心しますよ。

◎ 増税する前に・・・
日本の国家予算って 国会で予算編成される一般会計が70兆程度 国会を通さない特別会計が200兆規模 あるらしいですね。

特別会計は官僚が握っています。
政治家にも手出しは出来ません。
それを国民の目に見えるようにするのが先決ですね。

特別会計を問題定義して 
10年くらい前になりますか?
石井議員は自称右翼に刺し殺されました。

今後日本はどうなるんでしょうね・・・

有意義なブログ 楽しみにしております。

ありがとうございました。

RockyRocky 2012/03/05 10:51 1) 取引全体を海外販売とみる 
 海外でVAT(付加価値税)を取られるのだから、二重課税にならないよう、関係各社の付加価値(売上−仕入控除額)分を戻入れよう、というものです。ただし戻し入れるのは最終製品を輸出する企業に全額、です。現実に戻し税が最終企業だけになされていることを見ると、これが国税庁の見解でしょう。


☆ 最終企業(輸出企業)に仕入れに関わった消費税を全額還付させるべきです。
そうでないと計算が合わない。

< であれば、途中の取引では日本の消費税はナシ(海外売上高分戻入れ)にすべきですが、海外取引に係る下請け企業の海外輸出された製品(部品)にも税務署は消費税を取りに来ますので、矛盾しています。 >

☆ 何も矛盾していません。 輸出企業に商品を納めた下請け企業の計算は下記
 下請け企業に輸出分の消費税が還付されるとおかしいです。

輸出企業へ売上  100 税(5)
材料仕入      60 税(3)
人件費       20 税(0)
105−63−20=22の手持ち資金
確定申告 5−3=2 納税
22−2=20の利益
60円に原価に20円の人件費を掛け100円で売ると20円の利益が残ります。
それ以外に 計算方法がありますか?

2)輸出企業以外の取引は国内取引とみる
 下請け企業からみれば、(また税務署から見ても)下請け企業製品が輸出に使われたかどうか、捕捉できるわけがないのでこちらが実際的な考え方でしょう。
 この場合、下請け企業が消費税を国に納めるのは国内取引だから当然と考えられます。 
 ところがその消費税が、税務署(国)を経て何に使われるか、といえば最終輸出企業に戻し税として全額が払い出されて、国→国民には流れません。というか、「戻し」というが、最終輸出企業は全く払ってないから「戻し」ではありません。


 となれば、下請け企業が国内取引として払った消費税は専ら輸出企業の輸出補助金となってしまっています。 この考え方に則れば、輸出企業に払い戻すべき税額はあくまでも最終輸出企業自身の付加価値に対する部分だけでいいはずなのに、上流の下請け企業の付加価値に対する払い戻しまで受ける権利はないはずです。

以上のアプローチを踏まえ、分かりやすいように極論をいえば、国内の税が全て消費税で、輸出企業の輸出比率が100%であれば、下請け企業が税務署にどれだけ消費税を支払ってもその全額が輸出企業に支払われ(払い戻しではなく)、国に残る歳入は0となるでしょう。
 それであっても、消費税増税賛成、その代わり(?)法人税減税要求する経団連の方たちや、国税庁・一部学者などから聞こえる「海外でVATなどを払うんだから仕方がない」という見解は果たして正しいのでしょうか?

☆ 消費税について大きな勘違いをされています。
全く誤解の塊だといっても過言ではありません。

(国内の税が全て消費税で、輸出企業の輸出比率が100%であれば、下請け企業が税務署にどれだけ消費税を支払ってもその全額が輸出企業に支払われ(払い戻しではなく)、国に残る歳入は0となるでしょう。)

その通りです。 消費税は国内法ですから 国内の消費に課税しています。
この部分が理解できないと 消費税を語れません。

大企業であろうが零細であろうが 輸出・国内の販売であっても 確定申告する企業は消費税を
負担しません。 預かり金と呼ぶのですが(これ基本です)
簡単な計算で理解できます。

売上 100(税5)
仕入 60  (税3)
人件費 20(税0)
利益  20
確定申告 5−3=2納税
(人件費+利益)x税率=納税
人件費+利益=付加価値 付加価値に課税されてると「基本的」に言えるのですが
企業が仕入時に間接的に納める消費税も確定申告で直接納める消費税も
原資は顧客からの売上に含まれています(赤字で販売しても そうなります)

付加価値税と消費税は同じ性格の間接税です。

付加価値税と呼べば 企業の利益に課税されているように見えますが
消費税と呼べば 顧客の消費に対して課税されてるように見えます。
実際には消費税も付加価値税も最終的な一般消費者が物品を購入するとき負担して
企業の内部を通り 納税されているだけです。

その商品が海外で消費されるなら 外国で課税され その国の国庫に入る
国内で消費されるなら日本の国の国庫に入ります。

消費税は徴税法としては 単純に上手く出来ていて 取りこぼれの無い税金です。
赤字で販売しても徴収できますからね。
消費税は最終消費者が払い それが企業の中を通り 徴収されて行く税金なのです。
税務署の負担を軽くして 企業に徴収させていると言えますね。
政府や財務省が直間比率の見直しを計り 消費税の比率を上げたいのは
その徴収システムが完璧に近いからだと 思いますよ。

a_suzuqia_suzuqi 2012/04/17 22:15 「取引全体を海外販売とみる」というのは面白いですね。
この場合輸出企業負担ゼロ、国の税収ゼロ、消費者負担100%になりますね。輸出戻し税について調べていてその成り立ちがEUのVATにあることがわかりました。大変興味深い論文でしたので、アドレスを書き残していきます。http://www.sinfonia.or.jp/~matsui/fukahonshitsu.pdf

shavetail1shavetail1 2012/12/21 17:18 a_suzuqiさま
大変面白い論文を折角ご紹介いただいていたのに、今日まで気がついておりませんでした。 申し訳ありません。
早速拝読しまして、近いうちにこのブログで紹介させていただく思います。 改めて論文のご紹介有難うございました。

通りすがり通りすがり 2017/03/04 21:15 輸出大企業による税金横領のイカサマは以下の二点。

まず、課税とは法の下で納税義務者に租税を課し、義務者に対して国家権力を行使して租税を強制徴収すること。
商取引上での代金や料金の負担とは異なる。
問題の本質は「税金と代金」の違いを混同したり履き違えたりして、両者間の力学的な「課税権力の不平等」を隠蔽していることです。
課税徴収は国家権力です。

(その1)消費税の納税義務者は事業者。
事業者の得た粗利益に一定税率分の付加価値税相当を事業者に課税する事業税です。

(その2)消費者は(商取引上での)負担者であり、消費者に課税していません。

販売価格に任意で消費料金分のコストを上乗せして、消費者は商取引上で代金支払いの一部として消費料を負担する構図です。
商取引に義務を課すものではないので消費者から税収を確保できる保証はありません。
故に間接税とは名ばかりで実際は間接料と言うべき余分な取引コストであり、課税としての本性は直接事業税です。
よって、余分な取引コストが上がるほど経済全体で商取引循環が減速し、売上の落ち込んだ事業者は事業課税で自腹を切らされて経営体力を奪われ雇用の切り下げにも繋がります。

■外国から消費税を取れない
←これは卑怯な租税逃れの言い訳です。
消費税は消費者への課税ではなく、外国人に日本の法的納税義務が及ぶことはありません。。
あくまでも消費税は国内事業課税ですので輸出事業者だけ内需事業者と差別して事業課税を逃れる正当性はありません。
例えば、新聞社の「活字文化が衰退するから消費者から税を取れない」と言い訳して自分だけ事業税課税を逃れようとする卑怯な詭弁と同じです。

■仕入れの際に消費税を払う…は嘘。
←代金払いの一部として消費チップをオマケした可能性は否定しませんが、税を払ったとは言えません。
義務を課さず払わなくても法で取り締まらないチップ紛いを税とは言えません。
下請け事業者の場合は商取引相手の輸出事業者が消費者に相当し、下請け側から輸出側に課税している訳ではありません。
課税されてもいないのに「税を払う」とは矛盾甚だしい屁理屈です。
つまり、下請けから課税されたことにして輸出へ不当に税還付されている訳です。

■以上により、国税庁は経団連に飼われた卑屈な犬に成り下がって輸出大企業の租税逃れを援助し、
輸出大企業の支配下で課税権力を不当に乱用し、下請け中小企業側から事業課税で利益を強制徴収し、輸出大企業側へ利益を還流させる税金横領に加担していると言えます。

このような嘘と詭弁と屁理屈を並べて課税権力を不公正に悪用したイカサマ税制は健全な経済活動と国民生活の為にも廃止すべきです。

2011-11-19

デフレによる政策制約とみんなの党の成長戦略

| 10:57 | デフレによる政策制約とみんなの党の成長戦略 - シェイブテイル日記 を含むブックマーク デフレによる政策制約とみんなの党の成長戦略 - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

 欧州危機が進行する中、米国バブル崩壊の後始末に苦しみ、そして日本では’97年以降、デフレが進行中です。
図1は日本のGDPデフレータ推移と政府の財政・金融政策の関係を示したものです。
f:id:shavetail1:20110903205400j:image:w360
図1日本のGDPデフレータ推移と政府の財政・金融政策 量的緩和(2001-2006)は小出しであった可能性もあるが、デフレ脱却には高い効果を発揮したとは言えない

橋本内閣の緊縮財政の後は、小渕・森内閣で数百兆円単位の国債を積み上げて公共工事する時には金融政策は考慮されませんでした。
財政出動では、国債が急速に積み上がるだけと分かったら、今度は小泉政権が国民経済とは関係が薄い郵政民営化などの構造改革を始めました。
 その少し前、’99年には、当時の日銀中原伸之委員が量的緩和を提案しましたが、反対多数で否決されています。 その後更にで景気は下降していく中、’01年3月には「日銀の政策決定会合の内容が不十分ならば政府代表による『ゼロ金利政策復帰提案』が準備されている」との情報が日銀に入ったため、急遽当時の日銀総裁速水氏主導で、量的緩和策が開始されました。*1
ただ、この量的緩和の期間は、構造改革論議に終始し財政出動はされておらず、デフレからも明確には脱却できずに’06年には福井総裁により量的緩和政策は放棄されてしまいました。
そして小泉政権以降は、安倍・福田・麻生鳩山・菅・野田と余りに短命であったり、まるで国民経済に関心がなかったりで、評価可能な財政・金融政策は採られていません。

 それに対し、現在みんなの党が主張する成長戦略の柱は「財政金融一体政策」です。 *2

 マネーを無制限に刷れる中央銀行は、そのマネーを民間金融機関政府にしか出せません。
デフレで実質金利が高ければ民間金融機関からみたいろいろな投資案件はその高い金利をカバーできるものはわずかとなってしまいますから、非金融部門には大してマネーは流れません。つまりデフレでは政府を介するルートしか民間にはマネーが流せない、ということです。

    中央銀行→(金融政策)→政府→(財政政策)→非金融部門

という、デフレでも生きている経路を介して、非金融部門にマネーを流してデフレ脱却、というシナリオを主張しているのは残念ながら今のところ小政党みんなの党だけでしょう。

匿名希望?匿名希望? 2011/11/19 15:44 確かデフレ脱却国民会議での岩田さんの説明だと、
デフレ下で溜め込んだお金でも足りなくなったときに
初めて貸し出しが増えるっていう説明をされていたかと思います。
これってよく言う「ラグ」の原因なんだろうなーと思ってましたけど、
こういう理解ではだめなのでしょうか?

shavetail1shavetail1 2011/11/19 16:38 匿名希望?さま。
岩田先生もいろいろ考えていらっしゃるので、そういう面もあるかもしれません。 ただ、11.07.03のエントリーでも書きましたが、80年前の高橋財政の際には、国債を日銀に直接引き受けさせて、それを原資に財政政策を実施したら、翌年にはもうデフレを脱却できています。 曲がりなりにも2003−2006年には量的緩和が実施されたのですから、それでGDPデフレータのカーブに何の変化もなかったことと併せて考えると、やはり金融政策+財政政策をセットで実施することのメリットは否定しにくいのでは、と思います。

匿名希望?匿名希望? 2011/11/19 19:57 何かへんな名前にしちゃってすいません・・・
お答えいただいてありがとうございます。
自分はまだまだ勉強中で理解不足なのですが、
大恐慌でも3年くらいかかってから貸し出しが増えた等の発言が
デフレ脱却国民会議でもされていたので、
もう少し続けてたらよかったのかなーみたいなw
いちおうニコニコに動画が残ってますので
ご存知かもしれませんがとりあえずリンクを貼っておきます。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13631210
2006年にデフレーターが上向いたという発言をされているので
そこに少し認識の差があるのかなという気がします。

匿名希望?匿名希望? 2011/11/19 20:07 ああデフレーターという発言ではなくて、
銀行の貸し出しが増えたという発言でした、すいません・・・

shavetail1shavetail1 2011/11/19 21:22 匿名希望? さま。
再びありがとうございます。
その動画はまだ見ていませんが、確かに銀行貸出が増えるならば、そう遠くないうちにGDPデフレータも上向いてもおかしくないですね。ただ、財政出動とセットなら1年で済むものを4年も5年もかけることはないでしょう。その間にもデフレと消費税で、毎年1万人余計に自殺者がでますから。 勿論自殺予備軍やうつ病患者だって大幅に抑制できます。

匿名希望?匿名希望? 2011/11/19 21:45 再び答えていただいてありがとうございます。
つまりBLOGの最初のデフレ脱却のメカニズムの部分の
最後のところの説明が2つか3つくらい飛んでるのかなーと。

財政出動でもっと早くデフレ脱却できるなら
それを否定したりはしないんじゃないのかな?とは思うのですが
そちらの部分も何か考えがあるのでしょうかね・・・

BLOGいつも楽しみに読ませてもらってるます。
デフレ脱却を一人でも多くの人に理解してもらうために
がんばってください!

shavetail1shavetail1 2011/11/19 23:36 匿名希望? さま。
コメントありがとうございます。 私のブログはシェイブテイル(新米)として、「当たらずとも遠からず」方式で正しい解のそば(必ずしも正しい解とは限らず)で考えようとしています。 本気で岩菊センセを批評しているようでは、リフレ派内での一匹狼にしかなりませんが、ま、そこはディベート感覚でお付き合いいただきたくw

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/23 16:36 こんにちは。財政出動すなわち、ケインズ政策は国民新党も主張しています。たとえば、東北震災の復興には100兆円ほどの国債発行すべしとも。あるいは、年金支給一律8万円への改革も国民新党。ただお金の偏在をどうするか?

shavetail1shavetail1 2011/11/23 17:01 伊勢の水源 さま。
おっしゃるように、国民新党もケインズ政策は主張していますね。
ただ、このケインズ政策は、かつての自民党の小渕政権・森政権でも、国債を財源に実施していました。
景気には一定の効果があったケインズ税策ですが、デフレ気味の日本では、お金が回りにくく、多額の国債残高が積み上がっただけとなりました。
実際、亀井静香氏は、「債務国ではないから、国債を一時的に増やしても右のポケットから左のポケットに移し替えるようなものだ」と言っていました。 この意見を詳細に考えると、国債の元本については無限に借り換えることが可能ですから亀井氏の主張は正しいのですが、利子部分が積み上がっていくこと、同じ国民間であっても国債を介したカネの貸し手と借り手が別であることの2点が論理から欠落しています。 デフレでの財源は、亀井氏の主張する国債の市場消化ではなく、国債の日銀引受けか、政府発行紙幣の日銀での両替のように金利がつかない財源でないと、デフレ脱却には繋がらないと思います。

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/23 17:59 早速のお返事ありがとうございます。ブログの内容は精密な資料に基づいたもののように私には見え感心しています。
さて利子部分についてもきちんと説明がつきますが、とりあえずは横においておきまして、「国債の日銀引き受けか、政府紙幣の日銀による両替」を提案されておられるようですが、どちらもマネタリーベースの増加につながり、日銀単独の量的緩和政策と結果的には、ほとんど一致する政策となり、円キャリートレードの影響で、海外実物資産(原油や金)の投機につながることをご存知ですか。そしてそのマネタリーベースには、日銀の自己規制による制限ではなく、実質的発行限界があることも。

shavetail1shavetail1 2011/11/23 19:16 伊勢の水源さま

1)、「国債の日銀引き受けか、政府紙幣の日銀による両替」を提案されておられるようですが、どちらもマネタリーベースの増加につながり、日銀単独の量的緩和政策と結果的には、ほとんど一致する政策となり、円キャリートレードの影響で、海外実物資産(原油や金)の投機につながることをご存知ですか。
2)そのマネタリーベースには、日銀の自己規制による制限ではなく、実質的発行限界があることも。

1),2)とも存じません。
ただ、1)については政府紙幣発行や国債直接引受けは円キャリートレードを引き起こさないという自説を述べました。
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110727
この自説を論破していただけると、私も一皮むけますw

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/23 21:23 shavetail1 さま、非常に真摯なご対応ありがとうございます。あなたほどの知性にめぐり合えて幸いです。

おそらく、
<シナリオ(C)日銀による国債直接引き受け>
>これに対して日銀が国債を直接引き受けた場合には市中銀行ではなく、政府部門が一旦お金を受け取った後、これを原資として、減税・補助金などの財政政策を通じて民間(非金融部門)にお金を供給することができます。 実質金利の壁がない、これが国債の直接引き受けの最大の特長だと思います。

上記の、貴お説のことをおっしゃっておられるのでしょう。

しかし、日銀が、民間銀行の持つ国債を買い取ろうと、財務省から直接国債を買い取ろうと、日銀がマネーをすることに変わりはなく、それはマネタリーベースです。
違う点は、いったん政府口座に入金され、その分は政府の財源になり、政府の自由裁量額が増加するという点です。
しかしそれはマネタリーベースですから、ご存知のとおり弊害が大きいのです。かつ金利はゼロにへばりつき、銀行は運用先に困ります。それでも毎年50兆円ほどのマネタリーベースを増加させ続けますか。
ところで、
マネタリーベース=日銀券発行残高+貨幣流通高+日銀当座預金、です。

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/24 09:46 こんにちは、追伸です。
前回投稿では、政府紙幣と日銀の国債引受を一まとめで論じてしまいました。本来は違うものです。

政府紙幣発行でなく、日銀の国債直接引き受けなら、マネタリーベースの増加を抑える方法があります。
それは、直接引き受け額に相当する額の、国債の市場への放出を同時に行う方法です。つまり、同額の売りオペレーションを併行して行うことです。
これは一方で、マネタリーベースを回収し、一方でマネタリーベースを増加させるので、国債市場におけるマネタリーベースが日銀によりコントロール可能となります。
ところが、政府紙幣や無利子国債の発行では民間からの買い手を見つけることが出来ませんので、この方法が無効です。したがって、こちらの方法ではマネタリーベースは増加を続けます。

shavetail1shavetail1 2011/11/24 12:37 伊勢の水源さま


政府紙幣・国債直接引き受けそれぞれ貴重なコメントありがとうございます。
おっしゃる主旨はほぼ理解できました。
以下、私の意見です。 確定した知識などではありませんので、ディベートとして書きます。

1)政府紙幣
これは実際には今の世の中ですから、「紙幣」ではなく、電子情報ではあるのですが、イメージが湧きやすいように「政府紙幣の発行」としましょう。
世界ではシンガポール・香港などのように中央銀行券以外に政府紙幣を発行している国・地域があります。
ただ、日本のデフレ脱却用の政府紙幣は、金融機関・非金融機関を問わず、一般には流通させません。
日銀に対し、両替を申し入れるだけです。 日銀のBSの中にだけ存在する紙幣、というわけです。
日銀のBSでは資産として政府紙幣が、負債として日銀券が計上されます。
従って、円キャリートレードに直接使われる政府紙幣は1円もない、ということです。

2)日銀の国債直接引き受け
こちらは、国債を引き受けてもらった結果、政府が得た日銀券には、既発日銀券と色の区別もないですから、そのまま流通します。
この場合の日銀券は財政政策(減税、公共事業、補助金など)を介して国民に渡りますので、金融機関相手に日銀が買いオペするのとはことなり、ベースマネーを増やさず、マネーサプライが増えることになります。
ただ、この状態でどんどん直接引き受けを繰り返し、日銀BSの拡大を放置していい、ということにはなりません。
どこかでデフレを脱却し、景気も回復すると資金需要も高まり、今度こそ日銀の懸念するインフレが目の前の問題となってきます。
そこで、直接引き受けした国債を市場に売りオペで消化すれば、加熱した景気を適度に冷やすと同時に、日銀のBSの圧縮ができる

という考えです。如何でしょう。

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/24 16:26 shavetail1さま
ご丁寧に論じてくださってありがとうございます。

「マネタリーベースを増やしてはならない」ということの点が一致していることを大変心強く感じます。
要するに、政府紙幣がマネタリーベースを増加させるか否かが論議の争点でしょう。

さて日銀BSとは不思議なもので、一般のBSとは違い常に、資産=負債の関係となっていることはご存知の通りです。もちろん買い入れた金や国債や貸し出し証文などが資産で、それらがBS上に記載された時点での資産価格という簿価会計であることもあってこの特殊な状態が維持できているわけですが、
すなわち、日銀券の市中への放出は全て、日銀にとっての資産を買い入れることによって行われるということでもあります。

おっしゃるとおり、国債の買い入れは日銀券の発行ですから、マネタリーベースの増加です。同様に政府紙幣と日銀券との交換の図式も、市中に出回るのが日銀券であって、たとえ政府紙幣がBS上に残っていて出回らないといっても、資産項目に入っているわけですから、それに対する負債として、日銀券(電子マネーでも良い)が出回るのです。そしてそれはマネタリーベースの増加な訳です。

他人の言説を借りるわけではありませんが、日銀白川総裁も同様のことを述べている記事がありましたので引用します。
・・・以下引用・・・
──景気対策として政府紙幣を発行したらどうかという議論があるが、中央銀行としてどう考えるか。
 「政府紙幣の発行は、その仕組み如何によって、実質的には将来の返済が必要な資金調達である国債の市中発行と同じことなのか、あるいは通貨の信認を損なうほど大きな弊害を伴う無利息の永久国債の日銀による引き受けということと同じなのか、そのいずれかになるというふうに思う。政府紙幣が現在の貨幣、コインと同じ仕組みで発行されるケースを仮定して考えると、次のようなことになる。現在の貨幣、コインは市中から日銀に還流してきた段階で、政府においてこれを回収するための財源が必要となるという仕組みなので、政府紙幣もこれと同じになる。したがって、この場合、政府紙幣の発行は、結局が、政府紙幣が戻ってきた段階で資金調達が必要になるという意味で、これは国債の発行と実体的に変りないと思う」
 「他方、政府紙幣が市中から日銀に還流してきたときにも、仮に政府がこれを解消せず、日銀に保有させ続けるという形で政府紙幣が発行されるというケースを仮想的に考えてみると、この場合、確かに政府は回収のための財源を必要としないことになる。しかし、この仕組みも日銀に無利息かつ償還期限の無い政府の債務を保有させる点で、これは無利息の永久国債を日銀に引き受けさせるということに等しく、これは大きな弊害が生じる。弊害の中味だが、日銀券の裏づけとなる日銀の資産として、無利息かつ転売不能な資産を保有することになり、円滑な金融調節が阻害されたり、日銀の財務の健全性が損なわれることへの懸念を通じて、通貨に対する信認が害される恐れがある。また政府が、日銀による国債の直接引き受けと同じ仕組みにより、恒久的な資金調達を行うことが、国の債務返済にかかる能力や意志に対する市場の懸念を惹起して、長期金利の上昇を招く恐れがある。政府紙幣の発行については政府が判断する事項ではあるが、以上言った点を踏まえると、非常に慎重な考慮を要すると考えられる」

続きます。

伊勢の水源伊勢の水源 2011/11/24 17:59 shavetail1さまと私との一致点がもうひとつありました。それは、
>この場合の日銀券は財政政策(減税、公共事業、補助金など)を介して国民に渡りますので、金融機関相手に日銀が買いオペするのとはことなり、ベースマネーを増やさず、マネーサプライが増えることになります。

このようにおっしゃっておられることから、デフレ脱却に、マネーサプライの増加を注視されておられるのではないかということです。

それはさておきまして、続きです。

>2)日銀の国債直接引き受け

同様に日銀による国債の直接引き受けならマネタリーベースは増加しないとのご趣旨のようですが、そもそも日銀BSの拡大はイコール、マネタリーベースの増加というのが私の認識です。
なぜなら、BSの拡大というのは負債の増加(日銀券の発行増)でもあるからで、そして前々回の投稿でも述べましたように、
マネタリーベース=日銀券発行残高+貨幣流通高+日銀当座預金、だからです。

したがって、国債の直接引き受けでも買いオペと同様の効果でマネタリーベースの増加というのが私の認識です。ただ、無利子国債や政府紙幣と違うところは、国債に幾ばくかでも金利が付く点です。それならば、民間金融機関はあまったマネタリーベース(ベースマネー)の運用のためにその国債をいつでも日銀の好きなときに引き受けてくれます。したがって、片方で(日銀の国債直接引き受け)、マネタリーベースの増加があっても、片方でマネタリーベースを減らすことが出来るわけですから、マネタリーベースの総量のコントロールは可能なわけです。
そしてマネーサプライも、政府の国債発行額と同額が増加します。
しかしこのマネーサプライ増加法というのは、わざわざ日銀が直接引き受けなくとも民間の国債引受シンジケート団に任せるのと同じことですよね。それなのになぜ、日銀直接引き受けにこだわるのかという話になります。

shavetail1shavetail1 2011/11/24 18:34 大変貴重なご意見ありがとうございます。
ここまで詳しく書いていただいたのは初めてで、ちょっと興奮しております。

先程は別のことをしながらちゃちゃっと返事を書いてまして^^;
自分が書いたことをちゃんと吟味できていません。orz
もう一度ご意見を踏まえて馬鹿な主張をしていないかどうかをゆっくり見直します。
ただ
7月27日記載の
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110727
に書いた、単なる買いオペと国債直接引き受けの差は、どのように評価されますでしょうか?

2011-11-06

再考・バカの壁-なぜ政治家や官僚にはバカが多いのか-

| 08:03 | 再考・バカの壁-なぜ政治家や官僚にはバカが多いのか- - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 再考・バカの壁-なぜ政治家や官僚にはバカが多いのか- - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

【要約】
・政治家や官僚がバカに思えることは少なくありません。
・そう思えるのは政治家や官僚の「バカの壁」のせいかもしれません。


「バカの壁」。
言うまでもなく、脳科学者養老孟司氏による2003年の著書で、400万部のベストセラーとなりました。 
端的に言えば、「人間同士が理解しあうというのは根本的には不可能である。理解できない相手を、人は互いにバカだと思う」というのが本書の要点でした*1
ではなぜ立派な人同士が理解できないのでしょうか。

人がモノをしっかり考える時には枠組みというものが必要となります。 この枠組みにより前提条件が決まり、この前提条件の下で解を探します。
枠組みがない人(例えば小さな子ども)には緻密な計算は無理です。ただし「自由な発想」で「裸の王様」を指摘することはできますが。
しっかりモノを考えようとしたら、可能性(possibility)があること全てを枠組みの中に入れて考えるのではなく、どうしても蓋然性(probability)がある程度高いことに絞って考えるしかないのです。

しかしこの枠組みの外側こそがいわゆる想定外というやつです。
M8.5までしか想定していなかった原子力施設の専門家にはM9.2の地震は想定外でした。 有史以来最大の地震は1960年のチリ地震のM9.5でした。
ならば有史以来最大の、M9.5まで考えておけば地震対策の漏れはなさそうですね。
ところが地球上で起きうる地震の最大規模はM10とか。
更には6500万年前、ユカタン半島に落ちた巨大隕石による地震はM11以上だったとか*2

M8.5でもM9.5 にも想定の枠組みつまり「バカの壁」が存在し得て、その枠組みの外にいる観察者から見ればあり得る前提を外して考える壁の内側の人はバカに思えるのです。 それは、たとえ壁の中の人が東大を出ていようが、優秀なジャーナリストだろうが、経産省や日銀・財務省などの優秀官僚でも同じことです。

行政に携わる人々は自分がルールを作る側と思っていますから、警察官僚を除けばルールの外側で起こることには関心が薄いように思えます。
だから政治家や官僚には国民から見て「バカ」が多いのでしょう。

政治家や官僚の方々へ。
折角天から与えられた優秀な能力と地位とを活用するためには、時々立ち止まって、自分の想定が狭すぎないか、想定外を想定することが必要でしょう。 そうすることによって、一生懸命バカなことをする政治家・官僚から国民から尊敬される人になれるのではないでしょうか*3
f:id:shavetail1:20111106080049j:image:w360
     バカの壁は誰にでもある

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)



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日本の政治家とアメリカのセネター(上院議員)の違い

*1:ウィキペディアより

*2:ウィキペディアより

*3:偉そうにこう書く私にだって勿論思考の枠組み、つまり「バカの壁」はありますよw

shavetail1shavetail1 2011/11/06 08:17 「目からウロコ」って言葉がありますね。
あれって、自分のバカの壁が破れたってことでしょうね。

ばしくしばしくし 2011/11/15 21:55 なるほど。
目から鱗…の件は、自分が馬鹿だったと気付くことなんですね。
謙虚な姿勢は大切ですね。どれだけ偉くなっても、謙虚でありたいものです。

shavetail1shavetail1 2011/11/15 22:43 ばくしさま
コメントありがとうございます。
「バカの壁」って、語感は悪いですが、自分がバカかもしれないと思うものだけが成長を続けられるように思います。
 民間に比べ政治の世界や官僚・役人の世界が非効率であるのは、自分たちがバカかどうか疑ってみるメンタリティが薄いから、という気がします。
 連続投稿になった件、私も時々やっていますので

2011-08-27

民主党代表選挙を予測する(2)

| 07:16 | 民主党代表選挙を予測する(2) - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 民主党代表選挙を予測する(2) - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

【要約】
・民主党代表選挙では、小沢一郎元代表が前原候補と袂を分かち、海江田候補に肩入れすることになりました。
・これを受け、代表選挙の結果も大きく影響を受けそうです。


小沢一郎元代表が前原候補を突き放し、代わって海江田候補を推したことで、民主党代表選挙の様相が一変しました。 鳩山氏に近い海江田候補と小沢鋭仁候補間で候補者一本化が図られ、海江田候補に協力して小沢鋭候補が身を引くこととなりました。樽床候補も出馬を断念した結果、現在の代表選立候補者は前原・海江田・野田・鹿野・馬淵の5候補に整理されました。
 前回のシミュレーションでみたように、得票率一位と二位のみが問題で、三位以下は第一回投票で足切りに遭う代表選挙の方式では、鹿野・馬淵氏ら、基礎票が不足する候補は最初から殆ど脈がないと思われます。*1

 24日時点での前回のシミュレーションでは小沢元代表の動きは殆ど加味していませんでしたが、選挙は数であることを骨の髄から知っている小沢元代表が海江田候補側についたこと、民主党内のグループ拘束力は自民党派閥に比べ緩やかであること、前原候補は余り寝技は得意ではなさそうなことを考慮すると、この2日間で大きく海江田候補にフォローの風が吹いたことになります。
 小沢元代表にとっては各候補の主張などどうでもよく、自分への忠誠心があることの方が遥かに重要事項であり、また自己実現の方法は「数」と割りきっていますから、表向き「互角」と評される前原−海江田両陣営の勢力図は、今も続いているであろう水面下の工作(主に小沢元代表側)により、海江田有利に傾いていくでしょう。

 さて、財務官僚傀儡で増税亡国派の野田候補は論外として、海江田候補と前原候補ではどちらが首相となった方が日本にとって望ましいのでしょうか。
政治家としての全般的力量は海江田候補と前原候補は互角ではないかと思います。
日本経済を前向きに引っ張る力も、マクロ経済を理解していると思われる小沢鋭・馬淵氏らを上の上、日本経済を破壊しかねない野田氏を下の中(与謝野クラスは下の下)として、過去の発言からするとどちらも中の上クラスかと思います。*2
 ただ、海江田氏が小沢鋭仁氏の協力により、首相候補筆頭に躍り出たことは小沢鋭仁氏に借りを作ったことを意味し、海江田首相−小沢鋭仁財務大臣という組み合わせをベースにした組閣がなされれば、日銀による意図的なデフレターゲティング政策を止めさせ、短期間でデフレ脱却する可能性が浮上するように思います。
前原氏の場合、意図してマクロ経済が分かる人を経済閣僚に入れない限り、財務官僚・日銀当局らに踊らされる可能性がありそうです。

[追加情報]8月28日  海江田氏先行決選投票の可能性も (NHKニュース)

*1:民主党代表選挙を予測する http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110824/1314156661

*2:民主党代表選挙−次の首相には誰がふさわしいのか http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110810

shavetail1shavetail1 2011/08/27 11:40 前原候補は小沢元代表が求める幹事長という重要ポストを渡すのを嫌がり、100数十名の支持を失ったようですね。
簡単な戦略論から言って、前原候補は
1)前原首相が小沢一郎の推す幹事長を受け入れる
2)前原首相が小沢一郎の推す幹事長を蹴る
の選択肢から2)を選んだつもりのようですが、代表選の前というタイミングから考えて実際には
3)前原首相になれるが、幹事長は小沢傀儡を認める(→1)と一緒)
4)前原首相にはなれず、某首相の下で幹事長に小沢傀儡がなる
の二択からの選択だったと思われます。
どちらにしても現在の小沢元代表に力があるなら、幹事長が小沢傀儡になるのは避けられないのに、理想論に走って墓穴をほった可能性があります。

2011-08-10

民主党代表選挙−次の首相には誰がふさわしいのか

| 19:41 | 民主党代表選挙−次の首相には誰がふさわしいのか - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 民主党代表選挙−次の首相には誰がふさわしいのか - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

【要約】
・ 近く予定される民主党代表選挙の立候補予定者を経済政策の主張でまとめてみました。
・その主張から、この中には日本の将来を託せる政治家として期待できる方もいるようです。


退陣表明をして久しい菅首相も、ようやく今月内退陣を示唆するようになってきました。

(時事ドットコム 2011/08/10-13:17) ---------------------------
菅首相、月内退陣示唆=28日代表選も視野−民主執行部
 菅直人首相は10日午前の衆院決算行政監視委員会で、自らの出処進退に関し「これまで申し上げてきた私の言葉をきちんと実行に移したい」と述べ、自身が掲げた特例公債法案成立など3条件が整えば速やかに退陣する意向を示唆した。同法案や再生エネルギー特別措置法案が26日までには成立する見通しとなったことから、首相は月内に退陣を正式に表明するとみられる。
 これを受け、民主党執行部は28日にも代表選を実施し、今国会で首相指名選挙を実施する方向で検討に入った。ただ、月内に実施するのは日程的に窮屈なため、流動的な側面もある。
------------------------------------------------------
さて、これまでに民主党の次の代表選挙に立候補者として名前が上がっているのは次の方たちです。*1

野田佳彦 | 鹿野道彦 | 海江田万里 | 小沢鋭仁 | 馬淵澄夫

これらの候補者に代表選への期待が高い前原誠司前外相も加え、過去の発言などから候補者を色分けしてみました。

民主党代表選挙立候補予定者らの主張
f:id:shavetail1:20110810190317j:image:w550

 野田財務相は完全に財務官僚に取り込まれてしまっていて、現在日本の閉塞状況を一層悪くはしても良くしそうにはありません。*2
 鹿野農水相は、消費税アップ反対は買える点です。 ただ、公式ブログの中で「今までは物価が下がっていたから、給与は下がっても何とか生活ができた。」と述べており、物価を構成する各製品・サービスは国内人件費(と輸入財の中の海外人件費)からなることを理解されていないようです。また金融政策日銀への要望などの発言も見当たりません。
 海江田経産相は消費税アップはデフレの間は反対、デフレ対策としては日銀に協力を求めるということですが、現在あの体たらくの菅直人でも首相になる前はこの程度の認識はあったように思います。*3
 前原誠司前外相は消費税アップに対しては先の参議院選挙前に、菅首相に対し「『消費税は参院選の争点ではない。菅直人首相は、細かいことは言わない方がいい』と述べ、首相に対し、消費税について触れないよう求めた。」と伝えられています*4から、潜在的には増税論者なのでしょうか。
 一見、野田氏と鹿野・海江田・前原の三氏の政策は随分違っているようにも見えますが、これらの方は首相になってから、財務官僚などから「ご説明」攻撃を受けて、宗旨替えしないかやや心配です。
 さて次は小沢鋭仁前環境相。 この方はデフレ脱却議連特別顧問を務め、「日本だけがデフレが継続しているのは金融政策が圧倒的に貧困であるから」とズバリ述べています。*5
 また馬淵澄夫前国交相も自身のブログで「復興財源に増税は誤り」と題し、金融市場の資金ボリュームを上げるという正しい方法でデフレを脱却することを論じています。*6

 デフレ下での増税という誤った政策路線を大きく転換するためには、財務省・日銀当局の官僚などからの多様な攻撃・妨害に屈せず金融政策と財政政策を正しく実行する能力と胆力が必要です。 筆者はこの基準で合格点がつけられるのは小沢鋭仁氏と馬淵澄夫氏のおふたりではないかと思います。

【関連記事】民主党代表選挙を予測する

*1:「ポスト菅」動き急…8月中の新首相選出目指す http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110810-00000260-yom-pol

*2:緊急記者会見で「為替を注意深く見守る」なんて発言をされると、テレビの前でコケつつ、「ダチョウ倶楽部の上島竜兵がこの人の中に入って笑わせているのでは?」と一瞬思います… http://blog.livedoor.jp/patriotism_japan/archives/51686847.html

*3:政権をとる前の菅直人氏の経済認識  http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=aIpnrs5U1UFA

*4:産経新聞の元記事にはアクセスできませんので、ここに言及したブログを。http://ameblo.jp/nsjap/entry-10580455205.html

*5:0311デフレ脱却国民会議「小沢鋭仁議員による説明」 http://www.youtube.com/watch?v=6ATq8zqlY2M

*6:復興財源に増税は誤り http://mabuti-sumio.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-9af3.html

2011-04-03

今回の原発事故は誰の責任か

| 07:57 | 今回の原発事故は誰の責任か - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 今回の原発事故は誰の責任か - シェイブテイル日記 のブックマークコメント

福島第一原発事故について次のような記事を目にすることがあります。
(以下引用)−−−−−−−−−−−−−−−−−
「会社はコスト優先」 原発の元技術者ら ネットで自己批判(03/23 06:55)
「原発の危険を語るのは、技術屋の最低限の節操」と日本外国特派員協会で訴える後藤さん=15日、東京都内  東京電力福島原発を造った大手重電の元技術者たちが事故発生以来、インターネット放送などで自己批判と原発政策の告発を続けている。 (後略)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−(引用終わり)
ではこの「元技術者」さんが糾弾するように、元大手重電会社の安全性軽視が問題だったのでしょうか。もしそれならばその重電会社に強く安全性確保を迫らねばなりません。 ただ、元原子力安全委員会のメンバーでもあった武田邦彦先生は次のように語っています。
D(関東エリア未放送)
6分目あたりからが要注目です。要するに、原子力施設を扱っている民間企業側で安全性に問題を見つけても、既に原子力安全保安院が認可した後では安全性を確保するような修正を設計に施すことは認可されない。安全性を確保するような「違法改造」は勝手にしなさい、という事だったとのことです。 武田先生は許認可権を握る官僚は、住民の安全性の向上よりも自らの過ちを認ないことを重視していると指摘しています。 地震学者は想定外の地震といい、これに従って設計を許認可する原子力保安委員会も責任は地震学者にあるといい、重電会社は許認可は原子力保安委員会から受けたといい、東電は重電会社が作ったという形で各主体の責任は無責任まで薄まる構造となっているんですね。

ただ、敢えて残念なお話(蛇足)を書きますが、日本はGDPが500兆円で、政府の予算規模は特別会計を含めばその1/2に迫る金額となっています。 つまり1/2社会主義国なんですよね。日本という国は。個人が多少騒いだ位でこの構造が変わるでしょうか。 この予算・許認可権という見えない軛(くびき)で国民を制御する霞が関体制を打破してくれる政治家たちが出てくるまで、残念ながら日本の無責任行政は続くと思います。 そんな政治家って、現在の民主や自民など既存政党の中に一体何人いるでしょうか。

2009-08-27

日本版ボートマッチ

| 21:35 | 日本版ボートマッチ - シェイブテイル日記 を含むブックマーク 日本版ボートマッチ - シェイブテイル日記 のブックマークコメント


読売新聞が静岡大学情報学部佐藤研究室の協力を得て「日本版ボートマッチ」という企画を行っている。 
http://vote.yomiuri.co.jp/
これは、設問に答えていくと、自分の意見に最も近い政党が分かる、というもの。
マスコミ報道は、どうしても自民・民主といった大政党のマニフェストに偏った報道となりがちだが、では自分の意見に最も近い意見の政党はどこか、という切り口は新鮮かつ有意義。

ちなみに、私は「みんなの党」でした。
選挙区では「みんなの党」という選択肢はないが、比例代表では実際「みんなの党」に1票を投じるつもりです。