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2012-02-25 かなり株高円安となる理由(2)

かなり株高円安となる理由(2)

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(前回エントリーかなり株高円安となる理由(1)からつづく)

前回エントリーの続きです。 なぜ2009年の菅直人副首相(当時)によるデフレ宣言、そして日銀による臨時政策決定会合での金融緩和よりも、今回は更に株高円安が強まる可能性があると考えられるのか。 
筆者のゲスの勘繰りも交えて考察します。

1)税金上げたい財務省
財務省は言うまでもなく増税したくてしょうがありません。消費税増税、これで日本経済が潰れようが知ったことではないという態度です。 それは次の恒等不等式が成立していることを意味します。

増税による財務省の権限拡張>日本経済…(1)


2)デフレで痛痒感じない日銀
 この30年来の日銀金融政策を振り返ってみましょう。
1985年プラザ合意後、日本政府米国に言われるがままに意図的に円高としました。その後、円高不況が亢進すると、その影響を緩和するためとして、必要以上の長期に亘って超低金利政策を打ち出し、バブル経済を引き起こしました(澄田総裁時代)。 そのバブル経済が批判の的となると、今度は一転して過剰かつ長期に亘って高金利政策を採りバブルを潰すどころか、日本経済を不況のどん底に叩きこみました(三重総裁時代)。つづく松下総裁は更なる不良債権の累増と、デフレ経済への突入を許しまい、その挙句、大蔵省(当時)・日本銀行のスキャンダルに見舞われました。その次の速水総裁頑固一徹な性格でデフレ不況を良いデフレであるという認識の下、極めて消極的に金融政策を運営し、デフレ不況の長期化・深刻化を招きました。
 速水総裁時代後半では、民間出身の中原政策審議会委員(当時)が金融緩和を主張したものの、速水総裁他他の政策審議会委員は全員がこれに反対していました。しかし、世論がデフレ放置の日銀に対し風当たりが強まるとついに金融緩和政策を始めています。*1
 更にその次の福井総裁金融緩和政策を引き継いだものの、わずかに景気が上向き、デフレ脱却ができそうになると金融緩和を止め再び日本経済デフレに導きました。 そして白川総裁もまたデフレ目標を踏襲しています。
 実質的にはバリバリの公務員である日銀幹部は、日本経済乖離した高給を人事院勧告で保障され、デフレで何ら痛痒を感じていません。 日本の経済を浮揚させる義務もなければ、日銀改悪以前のように財務省からの直接の影響も受けない状態となりました。 
そしてそれよりも何よりも、日銀には面子があります。 日銀は呆れるほどの失政を重ねていますが、その失政を失政とは認めず、正しい政策として、次の失政を屋上屋に重ねています。
ここに次の恒等不等式が成立しています。 

失政した歴代日銀首脳の面子>日本経済…(2)


3)日銀の誤算
 さて、この状況に最近大きな変化が訪れました。 
今年1月25日、米国FRBが長期的に個人消費支出(PCE)価格指数を2%とするインフレ目標政策を導入すると発表しました。 これは白川総裁にとって困った事態です。白川氏は「先進国インフレ目標政策を採っているのはイギリス位で、欧州(大陸)でも米国でもインフレ目標は採っていない」と国会で答弁したことがあります。 実際には欧州ではECBがEU圏の物価水準を2%とするインフレ目標を採っていましたし、米国FRBも明示的ではないものの、2%のインフレ目標を置いていると見られる行動を採っていました。
ここでFRBが明示的に2%のインフレ目標を掲げるとなると「先進国インフレ目標を採っていないのは日本ぐらい」という批判が巻き起こるのは眼に見えています。 2月14日、ついに日銀は実質1%のインフレ目標政策の導入に追い込まれました。
こうなってくると、速水総裁が良いデフレ論をぶっていたり、上方バイアスがあるCPI消費者物価指数)で0%を狙っている(=デフレ目標)とHP上でも公言したり、デフレの真っ最中に金融緩和をこっそり止めたりといった歴代日銀首脳のトンデモ金融政策を擁護している余裕はなくなります。
あと数ヶ月待てば、日銀がいよいよ1%のインフレ目標に舵を切ったのか、なおかつしぶとく0%の物価を狙ったままかははっきりし、その時点でもデフレ目標に邁進しているようなら、白川総裁らに対する風当たりは今以上に厳しくなるでしょう。
そこで次の不等式が新たに現れます。

現役日銀首脳の面子>失政した歴代日銀首脳の面子…(3)


4) 財務省の誤算
 増税一本槍だった財務省にも微妙な環境変化が訪れています。 子飼いの民主党政権が、「働きすぎる」ようになってきたのです。
 民主党前原誠司政調会長は22日、大阪市内で講演し、国家公務員給与を12年度から2年間、平均7.8%削減することについて「これだけひどい財政状況を考えれば、2年間でまた元に戻すことができるはずがない。国民が許さない」と述べました。 わずか2年間だけ、国家公務員給与を削減するだけでお茶を濁す予定だったのが、民主党政権が「増税路線を進めるためには国家公務員給与削減も止むなし」とまで突っ走るとは想定外だったのかもしれません。 民主党政権増税に邁進することは財務省としてありがたいことですが、財務官僚給与まで下げられるとなれば話は別です。
財務省でも新たな不等式が現れそうです。

財務官僚給与維持>財務省の権限拡張…(4)

5)素早い財務省の対応
野田佳彦首相は23日、衆議院予算委員会での経済問題(円高・デフレ第一次産業等)集中審議で、先般の日銀の決定会合を評価しているとし、引き続き適時果断な金融政策をお願いしていきたいと語りました。最近では野田首相は白川総裁とふたりだけで会合を重ねるようになっているとか。

 今更まさか「公務員給与を恒久的に下げられる位なら増税は止めましょう」とは言い出せないでしょうから、増税は進めるとして、インフレも止めて税収増を図り、民間給与水準も上がれば、国家公務員給与高止まり批判も多少緩和されるでしょう。 それで財務省幹部は首相を介して日銀に働きかけ、インフレ目標政策を多少は本気で採るように進言しているのではないかと思われます。
 上記(1)〜(4)の4つの不等式を考えると、財務省日銀はこれまでの「増税デフレ目標」の組み合わせから、「増税緩和・微妙なインフレ目標」の組み合わせに舵を切る可能性が高まったのではないでしょうか。 これがデフレ脱却のフリに終わった2009年よりも本気で財務省日銀デフレ脱却に向けた政策を採るインセンティブになるだろうと筆者は踏んでおり、中期的に株高・円安が続くと予想する理由です。 

【オマケ】
さて、めでたく株高・円安政策が当分続くとして、海外要因からこの構図が崩れるかどうかは検証する必要があります。

1)欧州問題
これはもう決着しかかっていると見て良いのではないでしょうか。 結論はギリシャの秩序ある破綻、もしくはギリシャの無秩序な破綻とギリシャEU追放。どちらも一過性のマイナスの後、世界経済には好影響があるでしょう。

2)米国経済大統領選挙
アメリカ民主党の景気浮揚策に対し足を引っ張ってきた議会共和党ですが、大統領選挙の年には毎回景気浮揚策が採られています。今年だけその例外とはなりにくいのではないでしょうか。

3)イランイスラエル問題
これは日本経済にとってはかなりの脅威です。 顕在化すれば、原油LNGなどの多くをホルムズ海峡経由で入手している日本経済への打撃は計り知れません。 ただ、問題が顕在化した場合でも株高は一時的に終息したとしても、日銀インフレ目標を掲げていればこれも中期的には一過性の問題に終わるでしょう。 そもそもイランホルムズ海峡を封鎖する事態となれば、イラン自身がイラクの二の舞となりかねないことからイランイスラエル間ではチキンレース冷戦が続くというのがメインシナリオではないでしょうか(自信はないですが)。

シントシント 2012/02/27 01:35 自分もこれからは株高円安とインフレになっていくだろうと思います。もうデフレは許容できませんからね。

しかし、政治で経済が動きましたね。議員さんが日銀や財務省に言って、頑張ったのも事実ですが、国民が理論武装したのも大きいですね。
やはり国民が動いて、日銀や財務省を動かさないといけませんね。

shavetail1shavetail1 2012/02/28 15:58 シントさま
>もうデフレは許容できませんからね。
おっしゃるとおりです。
政府・日銀の不作為(作為?w)これ以上自殺者が出たり、婚姻率を下げられたりというようでは日本は文字通り滅びますよ。
わずか1%のCPIさえ達成しないとなれば、日銀は国賊モノですね。

シントシント 2012/02/28 19:48 しかし日銀の、「1%の物価目標を目指します」、と言うアナウンスメントと、「10兆の金融緩和」、というだけでいきなり株価が9500円、日本円が対ドル80円にとは・・・。

安達誠司氏のこの本によると、あと約20兆円ぐらいの金融緩和で対ドル95円になるとか・・・。

円高の正体 (光文社新書) [新書]
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334036621

shavetail1shavetail1 2012/02/28 20:24 日銀は、その誕生に遡ってもインフレ嫌いな組織で、1%の物価目標でさえ、目指させられているんですね。
隙あらば0%に戻したいということでわずか10兆円のやったふり金融緩和でお茶を濁しています。ただ、今回はお茶を濁すだけでは済まないんじゃないかなーと思います。
2009年はやったふり金融緩和で終わったので一過性の円安株高でしたが、野田政権(財務省)はどうしても増税する環境を整えて欲しいわけですから、日銀に圧力を掛けるとおもいます。
2%の物価目標、とでも打ち出せば「あぁ、ついに日銀も正気になったか!」と世界の投資家が思って、1ドル100円、株価18000円(今の2倍)も普通にありそうですがw

2012-02-24 かなり株高円安となる理由(1)

かなり株高円安となる理由(1)

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2月にはいって、日記の更新が滞ってしまいました。 実は最近、投資環境が大幅に変化したと感じてそちらの分析をいろいろしておりました。 
周知のように、今年1月25日にFRBは長期インフレ目標値を公表する方針を示しました。これに刺激されたのか、我が日銀も2月14日に事実上のインフレ目標導入に加え、資産買い入れ基金の10兆円増額などの追加の金融緩和を決めました。 最近では日本の株価は上昇し、為替は円安に反転しています。これと似た状態が2009年にも生じています。
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図1 2009年-2010年の日経平均株価
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図2 2009年11月-12月の株価推移 
図1は2009年-2010年の日経平均株価です。円内を図2に拡大表示しています。
この年の11月20日、菅直人副首相(国家戦略担当;いずれも当時)が日本経済デフレであることを宣言しました。その背景にはリフレ派の勝間和代氏が菅直人氏に直訴し、菅直人氏の脱デフレ宣言を引き出したという経緯もありました。*1 さて、その菅直人氏自身は特にデフレの害を憂えていた形跡もありませんでしたが、この政府要人によるデフレ宣言により「外圧」を感じた組織がありました。それが日銀です。日銀はそれまでデフレ状態の日本経済に無頓着でしたが、わずか12日後の12月1日には臨時政策決定会合を開催し、10 兆円規模となる新しい資金供給手段の導入を決定しました。 GDPギャップの大きさからみればわずか10兆円の資金供給であったにもかかわらず、その後株価は反転急騰し、為替も大きく円安に転じたのでした。
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図3 2009年-2010年のドル円チャート


そしておそらく今回は2009年の状況に比べ、より一層株高・円安が期待できるのではないかと考えています。 その理由は、日銀財務省自身の利害にあるようなw
 → (続く)

2012-01-30

そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか

| 20:03 | そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

昨日のそこまで言って委員会で、リフレ派の上念司氏が増税不可避派の辛坊氏を論破した、というエントリーを書いたところ、増税不可避派の意見も公平に書いて欲しい、というコメントを複数いただきましたので、今日は増税不可避派の三宅久之氏と辛坊治郎氏の意見をできるだけ詳細に書き写したいと思います。

三宅久之 「国際化した社会では一国だけ特異な税制を採ることは難しい」
EUには消費税率が15%以上でなければ入れない」
アメリカ社会保障の面倒を政府が見ないという国だから、税収に占める社会保障費の割合が低いんだけれど」
「日本の消費税消費税(や付加価値税)を課している国では税率が異例に低い」
「'97年に景気が悪くなったのは、消費税を5%に上げたから、というのはウソですから」
「あれはちょうどアジア危機があったから」
「景気がよくならなければ消費税はあげちゃイカン、というがこの15年景気が良かったことがあるのか」
「いつになったら景気が良くなるんだ?」
「ずーっと上げられない。百年河清を待つというやつだよ」
「その間財政赤字は悪くなっていくんだよ」
「だから、皆野田さんのことをボロクソに言うが、私は民主党の中では鳩・菅などと比べて問題にならない(ほど優れた)政治家だと思っていますよ」
増税が不人気なのは分かり切っている。だがやらなければいけない時にはやらなければいけない」
「竹下さんに、消費税を上げたら、内閣は飛びますよ、といったら、竹下さんは『いつかは誰かが上げなくてはならないんです。私の内閣の時に巡り来た、そう思っています』っていった」
租税社会保障負担率でいえば日本は38%なんですよ。すごく安い。だけども、日本では公平に医療保険に入れる」
「野田さんがこの間施政方針演説をした時に、私は久しぶりに感動して聞いていました『消費税増税が必要だ、というのは福田さん、麻生さんも言ったんですよ。それを民主党が潰した。大変申し訳なかった』と」

宮崎「野田さんなんて、2008年の選挙の際にはyoutubeでもう何十万回も見られていますが、『消費税を上げるにしても、それを喰い潰すシロアリが山のように居る*1。このシロアリを退治しないと消費税増税なんてあり得ません』って言ってるんですよ」

三宅 「まぁ、だからねー、選挙の時には誰だって嘘八百言うんですよ(笑)」

そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか(2)

| 21:02 | そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか(2) - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか(2) - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

辛坊治郎 「(リフレ政策を聞いて)んー、ではそれだけで日本の経済が強くなるかといえば…」

宮崎勝谷同時に「いやそれはまた別の問題!」

辛坊 「じゃぁ、全て日銀に押し付けて、政治家はやることはないのか、と」
「(日銀法改正問題について)現在では中央銀行の独立というのが世界のトレンドであることは間違いがない」

上念 「手段の独立か、目的の独立かが問題で、彼ら(日銀)はテクノクラートですから選挙で選ばれたわけではない。」

勝谷「そのとおり!だから国権の最高機関がコントロールできないのはオカシイんだよ」

辛坊 「過去20年何が起きたかを一つ一つ考える時、私が鮮明に覚えているのは、1993年北海道南西沖地震があった時のこと。北海道奥尻島津波が襲い、4,700人の島で一瞬にして200人以上の人命が奪われた。そこに公共事業費が1000億円。1人あたり2000万円、5人家族なら1億円の公共事業費をかけて何をやったかといえば、高さ11mの堤防を沿岸14キロに築いた。その10年間は復興需要に湧いてものすごく島が発展した。その奥尻島は現在どうなったかというと、その1000億円の借金を抱えて、まぁ、その大半は国が持ってくれていますが、人口は激減を始めて、半分以上は高齢化で、漁民は全部土建屋さんの下請けになっちゃって、漁業をやる人がいなくなった。立派な港はある。巨大な堤防はある。でも漁業をやる人がいない。つまり財政出動は一時期の景気浮揚にはものすごく役に立つんだけれど、例えば麻生政権の時にも15兆円財政出動が行われた。小渕政権の時にもすごく財政出動が行われた。じゃぁ、それで日本経済の足腰が強くなったかと言えば、どうかと。」
三陸海岸に高さ11mの堤防を300キロ造ったら、誰が三陸海岸に観光に行くかってことなんですよ(笑)」

勝谷「だから、金を使うなら、持続可能な産業構造に金を使うべきなんですよ」

辛坊 「現在の税収がいくらあるか、といえば42兆円位です。最高を記録したのがバブルの時の60兆円。小泉・竹中時代で51兆円です。今の日本で支出している高齢者医療介護費用だけで100兆円です。小泉・竹中時代の好調な時でも51兆円の税収で、プライマリーバランスのギャップは6兆円あった。そこから更に社会福祉支出があって、過去10年間で最も調子が良かった時でも(プライマリーバランスに)10兆円足りない、という現実があるんですよ。」
「そうすると、リフレ派の人の全部が間違っているとは言わない。ただ、増税しなくても大丈夫といえば、国民はあぁ、税金上げなくても日本は持つのかと誤解する。」

勝谷「誰もそんなことは言っていないよ。」

(インフレ率2%+実質成長率2%で名目成長率4%、という意見に対し)
辛坊 「よくそこで議論になるのは、インフレ率が2%になって、名目成長率が4%になった時に、金利の水準はどうなって、その時の国債残高はどうなるのか、という議論は常にありますね。」
辛坊 「上念さんのリフレの本を読んでいて、大半は賛成なんですよ。ただ、おいおい、と思うのは日本の国債が破綻しない理由として、『国内の金融機関は日本国債を売らない。なぜ売らないかといえば、日本の金融機関国債を売っても、次に買うものがないからだ、て書いてある。国債を買うか買わないかの判断を金融機関はそんなことでは決めないんです。持ってて安全か危ないかで持つかどうかを決める。」

上念「その通りです」

辛坊 「でね。上念さん。1日でも良い。地方の信用金庫地方銀行にいって、国債を買っている人たちのそばにいたら彼らがどれ位神経質になりながら国債を買っているかが分かるから。」「支店長に『国債買え!預金の金利を払わないといけないんだから国債を買え!』って言われて、今は国債を買い支えている。だけどその人達は不安に思った時には次に投資先があるかどうかなんて考えずに売っちゃう。そして自分が持っている国債を売り逃げて、少しでも損失を小さくしようとする。だからその時、何が起きるかは本当は分からないんですよ。」

上念 「日本には高橋洋一先生が作られた物価連動債というのがあるんですね。これを見ていると将来物価がどうなると考えられているかが分かる。」

宮崎「だから、私はこの5年が勝負だと思っていますよ。この5年で地域分権と財政構造の転換と、社会保障構造の転換、そしてエネルギー構造の転換というものを行わなければ私は日本は沈んでいくと思っている。」

三宅「いろんな議論はあるんですが、日本は重税国家にはなるんですよ。 いま高齢者が3000万人になる。それがまもなく5000万人位になるんですよ。人口は2100年には半分以下になるという予測もある。高齢者税金を払わないと持たない構造になるんですよ。消費税は5%では少すぎるんですよ。増税しても税収は増えない、とか増税したら国が潰れるとかネガティブなことばっかり言っているから、おかしな議論になるんですよ。」

鴻池デフレで1円でも安いところを探すような時代に、増税っていうのは早いんですよ」

三宅自民党時代に景気回復を唱えなかった政権はなかったけれど、GDPは増えないじゃないの。」

宮崎「先生!それは15年もデフレが続いている国なんて日本の他にはないんですから!」

辛坊 「で、上念さんは消費税はどれくらいだったらいいと思っているんですか?」

上念 「私はまずデフレ脱却と思っていますから、デフレを脱却して景気が良くなってその時に考えればいいのでは、と思っています。何%ありき、っていうのはどうかと。」

山口もえ「上念さんが、そんなに日本の景気が良くなる方法を知っていらしゃるなら、ぜひ野田さんに教えてあげて欲しいですね。」

上念「私は『デフレ脱却国民会議』というのをやっていまして、勝間さんと。宮崎先生にも呼びかけ人になっていただいて、いろんな政治家の人にこのような話をしておりまして。」

−−−−−−−−−−−−−−
さて、みなさんは「増税止むなし派」、「リフレ派」どちらに軍配を上げられますか?

【関連記事】
そこまで言って委員会で上念司氏が増税推進・日本破綻不可避論者の辛坊氏を論破

*1官僚のいる各省の外郭団体のこと?

shavetail1shavetail1 2012/01/30 21:46 まぁ、こうして、増税止むなし派の意見を採録してみても、リフレで景気を良くしてはいけないという話ではなく、(デフレの)この15年間景気対策がいっこうに効果がなかったではないか、というような話(それはデフレだから)に終始し、議論がぐるぐる回るというパターンに陥るようですw
増税止むなし派も一生懸命日本のことを考えているような気もしないではないですが、まぁ、もう少しだけ、経済を勉強してから議論して欲しいところです。 増税すれば景気は悪くなる、とかね。三宅先生は無視してますが、そんなこと、高校生でも知ってますから。
辛坊・三宅両氏とも、日本が世界唯一の長期デフレ国、世界最悪のデフレ国って認識はないようですし。

シントシント 2012/01/30 23:16 >辛坊 「よくそこで議論になるのは、インフレ率が2%になって、名目成長率が4%になった時に、金利の水準はどうなって、その時の国債残高はどうなるのか、という議論は常にありますね。」

デフレ脱却していけば、1〜3年後は国債の金利が上がるようです。
ただし、その後は順調に下がっていくとか・・・。

別冊宝島1803 日銀の大罪
http://tkj.jp/book/?cd=20180301

この本の中で、高橋洋一氏が言われてましたね。

シントシント 2012/01/31 00:54 すいません・・・間違えました・・・上記の本の中での高橋洋一氏では、経済成長して金利が高くなった場合の税収と国債の利払い費のことでした・・・。

お騒がせいたしました・・・。

shavetail1shavetail1 2012/01/31 05:32 シント さま
私もその本は持っていたと思いますので、ちょっと確認しますね。
いずれにしましても情報ありがとうございます。

2012-01-29

そこまで言って委員会で上念司氏が増税推進・日本破綻不可避論者の辛坊氏を論破

| 18:01 | そこまで言って委員会で上念司氏が増税推進・日本破綻不可避論者の辛坊氏を論破 - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク そこまで言って委員会で上念司氏が増税推進・日本破綻不可避論者の辛坊氏を論破 - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

今日の「そこまで言って委員会」はリフレ派の論客、上念司氏がゲスト出演し、大変面白い議論を展開してくれました。
司会者としては著しく偏った増税推進・日本破綻不可避論者の辛坊氏とのやり取りも大変見ものでした。


(ナレーション)
リフレ派、高橋洋一岩田規久男田中秀臣・上念司各氏らは、「政府日銀の『日本は破産する』の情報は嘘だ!」、
「とにかく増税したい財務省がワザと財政危機を演出している」、と主張します。
税収を上げるためには増税、ではなくて、日銀が大胆な金融緩和策を採ることで、緩やかなインフレにするつまりリフレを実現せよとしています。
 歴史上、増税だけで財政再建した国はない、そもそも増税しなくても景気回復はできる、日本は破産しないという主張をしています。
そこで質問です。 「野田政権が唱えるように、消費税増税しなければ、日本は財政破綻する」というのはウソ? ホント? 
(すると、「ホント」は三宅久之氏だけの1票。他の、宮崎哲弥勝谷誠彦筆坂秀世山口もえ鴻池祥肇花田紀凱桂ざこばの各氏は「ウソ」で計7票。)

宮崎哲弥  私は上念氏とは多少立場が違います。 いつかは増税も必要になるだろうと(言う立場です)。 
ただ、増税さえすれば経済状況が良くなるといった論調ばかりが目立つのはオカシイと。

上念氏登場
私はまぁ、「リフレ派」と呼ばれていますけれども、経済学の知見と、歴史から学んで、日本の経済政策を考えて行きましょうということを言っているわけでして。
なにか、最初から決めつけで「もう日本は破綻する」とか言うところから出発するんじゃなくて。

上念  もし増税してすぐに税収が増える、というんなら私はやってもいいと思うんですよ。
ところがデフレの中で増税すると、税収は減ってしまうリスクがあるんですよ。 この点をよく考えてまずデフレ脱却を確実にしてから「増税権」は別に担保しておき、日本国債が売られるような状況を防ごう、というのが我々の考え方です。

たかじん   じゃぁ、そのデフレというものからどうしたら脱却できると?

上念    デフレというのは貨幣現象です。 お金の量とモノの量はバランスしているんですが、日銀バブルを潰したあたりから、ずーっとお金が足りない状況を作っていて、モノの方はどんどんいいものが出てくるからバランスが取れなくなっているんですよ。
この状態を放置すると、お金のほうが希少価値が高まってモノの値段が下がるという状態になる。これがデフレなんですね。
それがなんで分かるかといえば、消費者物価指数GDPデフレータといった指標をみればわかります。
このGDPデフレータは’98年からずーっとマイナスで、先進国では(デフレは)日本一国だけです。 
人口が減ったからデフレ、なんてバカなことをいう人がいますが、人口が減っている国の中でもデフレは日本だけです。
これらから見ても日銀のお金の刷り方が足りない、ということが明らかです。 
現状日銀は百2,30兆円のお金を刷っていますが、大体2百兆円位刷っても大丈夫と言われています。
その刷ったお金は復興財源にでも使って、いやー景気が良くなり過ぎてこれは大変だぁーとなったら、増税すればいいんです。

三宅 そう言うんだったら、私は全く賛成だね。

上念    でしょ!

宮崎 先週の金曜日の新聞一面で「米国、2%のインフレ目標政策導入」って出てます。 
 高い消費税率の欧州各国でもインフレ目標というのは導入されています。 
もし日本でも2%のインフレを維持した上でリーマン・ショック以前のように実質2%成長すれば、名目4%の成長であり、そうなれば財政はものすごく良くなるんです。
然る後に消費税を必要なだけ上げる、というのならいいんです。

勝谷   だから、自転車の二人乗りも、勢いがついてから二人乗りすればいいんです(笑)。 
そうしないと初めからだったら倒れてしまうでしょ? 
もし政府がお金を撒いたらどうなるかを知りたかったら(復興特需状態の)仙台に行ってみたらいいんです。

辛坊    (ピントがずれたリフレ反対論を展開した上で) じゃぁ、悪いのはすべて日銀で、政治家がやることはないんですか?

上念    まず日銀法の改正でしょう。 現在は日銀財務省よりも力を持っています。 
現在は総理大臣でも彼らをクビにできないんです。
彼らは一応物価目標を1%といっているんですが、全く守られていません。

辛坊     日銀政府から独立する、というのは世界のトレンドであるのは間違いない。

上念    独立といっても中身が問題です。 手段が独立するのか、目的まで独立するのか。

鴻池   今の時代なら財政出動は100兆するべき。 ちまちまやっていても何も良くはならない。 デフレの時代にデフレ政策をやったらイカン。

辛坊   (再びピントが外れた、財政出動の使い道批判)

勝谷 持続可能な社会の実現にお金を使わなきゃダメなんです。

辛坊    …。(汗)私もリフレ派の仰っていることは大体正しいと思うんですよ(!) ただ、現在の税収は40兆円。 バブルj時代で税収は60兆円、小泉・竹中時代に最高51兆円。 これに対し歳出は100兆円ですよ(だから増税は避けられない)。

上念    税収=名目GDP×税率×税収弾性値なんですよ。 デフレの時に税率だけをあげようとすると、名目GDPはもっと下がって税収が下がってしまう懸念があるんですよ。だから名目GDPが減らないように金融緩和をしながら、それで増税というのならあると思いますけれど。
上念    名目GDP(成長率)が3−4%になってから増税すればいいんですよ。 名目GDPが4%成長を20年続ければ、借金は半減するんですね。

辛坊  インフレになれば、それよりも先に金利が上がるでしょう。

上念    1930年代デフレの時に高橋大蔵大臣が(リフレ政策を取った時)、金利が上がる前に株価や商品価格があがり景気が良くなったんですよ。 そして税収がどんどん多くなる。

宮崎 今後5年間が勝負ですよ。

三宅 そうはいっても、消費税が5%なんていうのは日本だけだろう(税率が低すぎる)。

鴻池 税金を上げるのは、景気が回復してからですよ。

三宅 過去の自民党はずーっと景気回復といって実現できていないではないか。

宮崎 日本は15年間もデフレで、そんな国は世界で日本だけですよ。
自民党は、景気対策を続けたのにその間、日銀デフレを放置したので、景気回復はなかったの意か)
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ついに増税一本槍の辛坊氏さえ、「リフレ派の主張は根本的に間違い!」という主張を取り下げたようですw
増税不可避論者の辛坊氏が、議論の最後には「歳入・歳出には大きな格差があるから、リフレ政策だけではダメだろう」、という消極的反対にまで押し込められた、大変面白い展開でした。
上念氏、グッジョブでした!!

【関連記事】
上念司氏国会でデフレ脱却を訴える
そこまで言って委員会 増税止むなし派はなんと主張したか

shavetail1shavetail1 2012/01/29 18:55 上念氏のクールな理路整然とした論理展開を聞いていて、辛坊治郎氏の顔色が次第に真っ赤になっていったのは大笑いでしたw

名無し名無し 2012/01/29 20:59 辛坊は銀行の頭取が無理やり国債を買わせるから国債価格が高いと思ってるんだな
それってどんな理論だよw

カーれーカーれー 2012/01/29 21:00 仮に自分の主張が正しいと思うなら反対派の主張を中略で済ますのはかえって印象が悪いですよ。

shavetail1shavetail1 2012/01/29 21:19 カーれー さま
辛坊氏の論点の多くは書いてもしょうがないものが多かったですよ。 例えば奥尻島で景気対策しても景気は持続しなかった、とか。 デフレ政策が続いているんだから当たり前だろう、と。
ただ、先程追記した、インフレ転換時(あるいはその直前)の長期金利がどうなるかは私も気になります。 80年前の高橋財政の際には、金利は一旦下がった後、好景気になってから上がったようですけれどね。

ssss 2012/01/29 21:20 これ、関東のゴールデンでも流すべきですよ。

shavetail1shavetail1 2012/01/29 21:22 SSさま
そのとおり!なんですけれど、
「関東でこれを流すと、(当局の)邪魔が入んねん!」
ということだそうです。
「記者クラブ」だとか、大政翼賛体制の維持が首都圏テイストかとw

e_hitsujie_hitsuji 2012/01/30 00:46 どうしようもなくなったらJALみたいに一旦破綻させて産業再生したほうがうまくいったりとかないのかな?
政治だと違うのかな・・・。
基本的にはでっかい企業と同じだと思っているけど

武良武良 2012/01/30 02:17 e_hitsuji様
一旦破綻したのがお隣の韓国ですね。IMFに好き勝手されて、一部企業や外資は儲かるが、韓国国民は損をする酷い国へと変えられてしまいました。

また、政府には通貨発行権がありますが、企業にはありませんので、根本的にこれらは違った存在です。

インフルエンザ患者インフルエンザ患者 2012/01/30 12:08 武良さま
企業には株式発行による増資という手段が有りますね。
ただ国債と同じで収益力への信用が無ければ誰も買わないし、そうなると破綻するかもしれません。
物価安定を担保しないのなら通貨発行はいくらでもできますが、貨幣経済は崩壊します。

インフルエンザ患者インフルエンザ患者 2012/01/30 12:18 >追記

現在の日本円はドル、ユーロと比べて信用され過ぎているし、その信用に見合った通貨供給(投資)がされていないと思います。

shavetail1shavetail1 2012/01/30 12:41 辛坊氏や三宅氏の反論をきちんと書かないのはいただけないというご批判をいただいておりますので、今日か明日の夜にでも両氏の主張された論点を写し書きしたいと思います。 と、一応予告です。

shavetail1shavetail1 2012/01/30 21:09 と、言うことで、今日1月30日のエントリーでは、そこまで言って委員会での増税止むなし派、三宅久之氏と辛坊治郎氏の意見を中心に採録してみました。

http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120130

nakanaka 2012/01/31 13:00 辛坊に対する批判は一方的過ぎだと思います。彼を知らない人は誤解しますよ。

shavetail1shavetail1 2012/01/31 13:07 nakaさま
>辛坊に対する批判は一方的過ぎだと思います。彼を知らない人は誤解しますよ。
辛坊氏は、安倍元首相の顔先に人差し指を突き出し、リフレ的発言を喋らせないようにするなど、
ちょっとオカしいと思っている人は多いでしょう。
そもそも経済学がわかっていないことを岩田規久男先生に批判されているのにまだ同じ主張を続けるなど、ちょっとヘンな人がヘンな主張で電波を専有していると思いますよ。

MojaMoja 2012/01/31 22:09 シェイブテイル様
勝手ながら私のブログでもこのエントリーを紹介させていただきました。

辛坊氏や三宅氏の反論など、本当にどうでもいいような内容なのに、
文字起こししなきゃいけないとは大変ですね。ご苦労お察しします。
あと、ブログへのコメントありがとうございました。

shavetail1shavetail1 2012/01/31 22:21 Mojaさま
三宅先生、以前は私も嫌いじゃなかったんですけどねー
政治家が嫌いな増税を言うのが勇気のある政治家、みたいな
増税はバンジージャンプかよ、って突っ込み入れたくなるようなレベルになっちゃってますw

typeXRtypeXR 2012/06/03 22:59 事後報告ですが、こちらの記事が素晴らしかったので、記事を引用させてもらいました。SNSのmy日本とFreeJapanです。(もしまずければ消しますので連絡ださい。)
日本を悪くするよう誘導する辛坊氏は要らないというか邪魔です。
上念氏GJです。

shavetail1shavetail1 2012/06/04 20:23 typeXR さま
この記事でよければどうぞ引用ください。
辛坊氏もこの上念氏とのバトルあたりを境に、狂信的反リフレ発言は影を潜めたようで、結構なことです。

2012-01-17

日銀の政策がデフレターゲティング政策であることの証明データ

| 22:55 | 日銀の政策がデフレターゲティング政策であることの証明データ - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク 日銀の政策がデフレターゲティング政策であることの証明データ - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

【要約】
日本の物価消費者物価指数CPI)で測定し、精密にCPI=0%を維持している日銀
しかしそのCPIは本当に正しい指標なのでしょうか。


昨年末発表された政府経済見通しでは、消費者物価指数CPI)の僅かな上昇を見込むとの報道がなされています。

12年度の実質成長率2.2%=復興・輸出回復でプラスに−政府経済見通し
 政府は22日の閣議で、2012年度の国内総生産(GDP)成長率について、物価変動の影響を除いた実質で2.2%とする経済見通しを了解した。東日本大震災の復興需要や輸出の回復を背景に、マイナス成長を見込む11年度からプラスに転換すると予測。また、12年度の消費者物価指数は0.1%上昇と4年ぶりのプラスを見込む。
 政府経済見通しは24日に閣議決定する予定の12年度予算案の策定に活用される。物価変動を反映した名目成長率は2.0%で、名目が実質を下回りデフレを表す「名実逆転」は解消できない。
 欧州危機がもたらした金融市場の動揺は安定に向かうと想定。主要国経済が減速から持ち直しに転じ、日本の輸出が改善する姿を展望した。WSJ(2011/12/22-19:39)

最近実施された世論調査でも、消費者物価指数は弱含むとの回答は多かったものの、変わらないとする意見も多少増えてきているようです。

ところで、この日本の物価。次のグラフを見てください。横軸にGDPデフレータ*1を、縦軸にCPIをとってプロットしたものです。 物価の頂点は'97年。その後緩やかな物価下落が続いています。
ただ、このグラフ。ちょっとヘンだと思われませんか? '97年に物価がピークをつけたとして、物価は傾き45度の右上がり直線に沿って上がった後、「行ってこい」で、なぜそのまま左下に向かって逆戻りしていかないのでしょうか。
f:id:shavetail1:20120117214031p:image:w300
日本の物価推移 横軸にGDPデフレータ、縦軸にCPIをとって毎年の物価をプロットしたもの。
'80〜'11年 ( IMFWorld Economic Outlook2011APL )

では、他の諸国の物価変動を同様にプロットしてみましょう。 まず米国と英国 上のグラフと同じ'80〜'11年の間、両国ともデフレを経験していません。
f:id:shavetail1:20120117214554p:image:w240 f:id:shavetail1:20120117223304p:image:w240
米国と英国の物価推移 
横軸にGDPデフレータ、縦軸にCPIをとって毎年の物価をプロットしたもの。左米国、右英国。
両国のCPI及びGDPデフレータというふたつの物価指標とも、安定的な右肩上がりとなっている。

続いてドイツ、シンガポールと台湾、そして日本(再掲)。 日本以外の三カ国は日本ほどではありませんが物価上昇率が鈍かった国と地域です。
特に台湾は独立した国ではありませんが'98年から'08年までの間、軽度のデフレを経験しました。
f:id:shavetail1:20120117214553p:image:w240 f:id:shavetail1:20120117215424p:image:w240 f:id:shavetail1:20120117215514p:image:w240 f:id:shavetail1:20120118045745p:image:w240
ドイツ、シンガポール、台湾、そして日本の物価推移
物価上昇が弱いこれら4カ国の物価は欧米両国のように安定的に右上方に向かわない。
特に日本ではGDPデフレータ下落中にもかかわらず、CPIの「水平化」が生じている。

これらのプロットから、物価の上昇傾向が弱まり、デフレ傾向が強るにつれ、このグラフは次第に「水平化」し、予想されるように左下への下落には向かわないようです。 これは何を意味するのでしょうか。
意味するところは、物価上昇局面ではGDPデフレータ以上にCPIは上昇するが、物価下落局面では、GDPデフレータは下落するのにCPIは下落しないということです。 物価が下落するデフレでも、消費者物価CPIは下がらないんですね。これがいわゆるCPIの上方バイアスの実態です。同じ上方バイアスといっても、物価上昇局面と下落局面とではどうやら発生状況が違うようです。*2


もう一度日本の物価変化に戻ってみましょう。このグラフをマイルドインフレ期の'80年〜'94年とデフレ期の'97年〜'11年に分けて分析すれば、誤差が少ない連鎖方式GDPデフレータに対する現在の固定基準方式CPIの上方バイアスを算出できます。
f:id:shavetail1:20120117222311p:image:w360
CPIGDPでみた日本の物価
マイルドインフレ期(80-94年)とデフレ期(97年-11年)を分けて年平均の変化を算出。 
(A)/(B)は両者の比。 

同じCPIの上方バイアスといっても、マイルドインフレ期にはCPIGDPデフレータより4割増し(140%)も騰がり、デフレ期にはCPIGDPデフレータのわずか18%しか下げません。 ところが、もしある中央銀行CPIという大変下がりにくい指標が下がらないことを根拠に、「デフレではない」と判断しているのであればどうなるのでしょうか。本当の物価を示すGDPデフレータは中長期的に下落を続けることになるでしょう。

この表から分かるように、デフレ期に、CPIを指標にしてデフレを脱却するなら、最低+1%、タイムラグその他を考えれば最低2%の水準をねらわなければなりません この状況なら優秀な中央銀行ならCPI=2-4%位を狙うのではないでしょうか。
 次の下の図は、物価変動率が小さい国々を示しています。これらの国は物価の絶対的水準とは無関係に左からGDPデフレータの変動率(GDPデフレータの年変化の標準偏差)が小さい順に並んでいます。  f:id:shavetail1:20120118044242j:image:w480
は日本、 がいわゆるインフレターゲティング政策導入国、 はそれ以外の国です。それぞれのマークの上下に、過去13年間の物価(GDPデフレータ)の変動のバラつき(標準偏差)を示しました。左から、世界で最も標準偏差が小さい(物価が変動しない)順に13カ国並べてみました。 簡単に言えば、マーク上下方向の黒線の長さが短い順ですので、必ずしも物価が低い順には並んでいません。

 このグラフから分かる通り、日本の異常さは、物価変動は世界一狭い範囲にコントロールされているにも関わらず、その水準が他の物価安定国と比べて著しく低いことです。
 それは日本と他の12カ国を対比させると日本の異常さが際立ちます。下の図は、日本・それ以外の物価安定国・台湾・韓国の物価水準(13年平均)とそのバラつき(標準偏差)を示したものです。日本は、デフレになったり酷いインフレになったりするような、物価がコントロールされてない国ではありません。それどころか、物価水準は日銀が誇るだけあって、(標準偏差で見れば)世界一コントロールされています。 f:id:shavetail1:20110130150540p:image:w400:left ただその水準は他の物価安定国や韓国などが狙う水準よりも著しく低いGDPデフレータ=約−1%を狙っている わけです。 日銀はあるべき物価水準として'06年にはCPI=プラスマイナスゼロ、その後同+1%を中心とするプラス領域と低いながらもプラスの物価領域を狙っていることになっています。これに対し、日銀は0-2%狙いで実際はずーっと0%を精密に達成中です。

以上の分析結果から実証されるように、日銀は実際にはずっと安定的にマイナス物価を狙ってまた達成していたという訳です。
  

 韓国などは、中央銀行の技術が日銀ほどではなく、日本よりも物価水準にバラつきが大きいですが、正しい物価水準GDPデフレータ2%を狙い、達成しています。隣国の日本からみて、拙くともプラスの物価水準目標を狙うまともな中央銀行を持っている韓国は、日本との比較ではまともな中央銀行のあるなし以外の他の条件が殆ど同じ(中国に近く、輸出立国で、少子高齢化社会)であるだけに羨ましい限りです

 このCPIの上方バイアスの原因について、ミクロ経済レベルの企業活動とのつながりで推測すれば、個別の物品・サービスについては各企業ともできるだけ価格を維持しようとするのですが、日本をめぐるお金が少なくて、回りきれていないため、消費者はより低価格で同様の便益が得られる財にシフトし(低級財シフト)、企業売上が下がります。これがGDPデフレータには反映されているが、ラスパイレス指数であるCPI(=比較年と同じ物品が買えたと仮定した場合の物品バスケットの値段)は下がらないんですね。*3
 以前日銀の白塚氏は、CPIの上方バイアスは年間0.6%程度で、「最近ではそれほどバイアスは大きくなくなった」と論文で述べていますが*4その指摘は現在のデフレ日本の実態とは異なっていることがわかります。 実態に合わない物価指標を精密に0%に維持しようとする日銀。 日銀職員の給料はGDPデフレータに連動させるべきと思うのは筆者だけでしょうか。

【関連記事】
    IMF World Economic Outlook Database の使い方
    CPIとGDPデフレータの違い
    世界一優秀な中央銀行はどこか
    日本の物価は安定しているのかそれとも世界最低か

*1GDPデフレータとは、名目国内総生産(GDP)から実質GDPを算出するために用いられる物価指数。名目GDPと実質GDPはそれぞれ物価変動の影響を排除していないGDPと排除したGDPであるから、その比にあたるGDPデフレーターは、物価変動の程度を表す物価指数であると解釈できる。従ってGDPデフレーターがプラスであればインフレーション、マイナスであればデフレーションとみなせる。

*2CPIの上方バイアスをテクニカルな面から説明しようとする説もあるが、このエントリーの説明、つまり「デフレでの下級財シフト説」とどちらが説得力があるだろうか。

*3:実際の話、近所のおいしいレストランが潰れてコインパーキングに変わりました。これは長期デフレの影響によるものですが、日銀が観察を続ける固定基準方式CPIではこの店の閉店は何の影響も及ぼしません。一方、連鎖方式のGDPデフレータではレストランの物価の重みの減少を通じレストランの閉店が観察されます。

*4http://www.esri.go.jp/jp/others/kanko_sbubble/analysis_02_10.pdf など。論文中、白塚は総務省統計局の努力により「上方バイアスは物価の判断上それほど大きな影響を与えるものではなくなっている。」と述べた。ただ元の日銀の白塚論文は日銀HPからは削除されたのかリンクがきれている。

shavetail1shavetail1 2012/01/18 11:33 白川総裁に聞く
http://wbslog.seesaa.net/article/136244747.html

Q.
デフレを懸念する声は多いですが総裁自身が肌でデフレを感じる事はありますか?

A.
今の仕事に成ってからウィークデーに買い物に行く機会が激減したんですけども
週末には家族と一緒に近くのレストランでランチセットを食べていますがコレだけ内容が豊富で
充実した食事をこの値段で食べられる事に驚いています


自分自身が物価を下げているという意識がないですねww
物価って自然現象かなんかと勘違いしているとか? LOL

shavetail1shavetail1 2012/01/18 14:40 allezvousさま
>GDPデフレータが下落するときだけCPIの上方バイアスがあるというには、上方バイアスの各要素がどうなってるか考える必要があるのでは。

ご指摘の点、ごもっともです。
日本は'93年以前がマイルドインフレ、'94年から97年が転換期
'97年からがデフレで、サラリーマン給与のピークが同じ'97年でした。 消費者の購買力が減少しはじめたのが'97年とすれば、その年からレストランが衰え、中食に移るのでは、という仮説を立て、両者の売上を比較してみました。
→外食産業の苦境と政府・日銀の過ち
 http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110702/1309578197
 すると予想通り、というか予想以上に'97年が日本の産業構造の転換点になっており、デフレでのCPIの上方バイアスの多くが、「下級財シフト」によるものとの仮説を立てているのが現段階です。 ただ、上方バイアスがあるのがはっきりしていればある意味十分で、その誤った指標を一生懸命ゼロに死守している中央銀行総裁はとんでもない◯カとしか言いようがありません。

shavetail1shavetail1 2012/01/18 20:11

perfectspellさま
> ECBはインフレターゲット導入してないのでは。

ご指摘ありがとうございます。
Wikiなどに
「欧州中央銀行(ECB)ではインフレターゲットとは呼ばれないものの「物価安定の数値的定義」として2%のインフレ率が設定されている。」とありますが、あれはインフレターゲティング政策とは内容が異なるものなのでしょうか。 当方不案内です。もしご教示いただければ幸いです。

perfectspellperfectspell 2012/01/18 20:55 >エントリ主さま
インタゲ導入国の件、私も詳しくはないのですが、暗黙のインフレ目標数値があるという点ではユーロ同様、日本も米国も設定された数値が存在するようです。
では、インタゲ採用国とそうでない国(日本・米国・おそらくユーロ)の何が違うかというとインタゲの範囲を外れた際の制度的拘束の有無ではないでしょうか。(例:インタゲを外れたら説明責任が生じる等
以上は推測ですが、私の知り得る範囲においてユーロ圏がインタゲを採用しているという情報を目にした事が無いのは確かです。
以下も推測ですが、インタゲを採用するにECBは1番最後になるのではないでしょうか。
「A国が設定したインフレ率の範囲を超えていてもB国は超えていない、B国は利上げするには景気が悪すぎる」
という『国ごとの状況』の難しさが想定できるので。

shavetail1shavetail1 2012/01/18 21:39 perfectspellさま
早速の回答有難うございます。
>インタゲ採用国とそうでない国(日本・米国・おそらくユーロ)

私はこの中で、日銀は「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、委員の大勢は1%程度を中心と考えている」という「中長期的な物価安定の理解」という呪文を唱えるだけでインタゲとは何の関係も持たない中央銀行、FRBは、物価安定以外に雇用促進と二兎を追うため、物価水準だけ取り出して数値化できていない、ECBは確かに多数国の集まりではあるものの、ECBのMonthly Bulletin,January 1999:
http://www.ecb.int/pub/pdf/mb199901en.pdf
46ページのThe quantitative definition of price stabilityの節で,次のように記されています。

”the Governing Council of the ECB has adopted the following
definition:"price stability shall be defined as a year-on-year increase in the Harmonised Index of Consumer Prices (HICP) for the euro area of below 2%". Price stability according to this definition"is to be maintained over the medium term". ということで、名前は物価参照値と多少違えども、EURO圏個別国というより、全体の物価上昇率を2%以下(のプラス)にすることに責任は持っていると思います。 説明責任の有無について、他の方のご意見も聞いてみたいところですね。

shavetail1shavetail1 2012/01/18 21:48 >後の世にどのようなものを残せば、日本は将来にわたって安泰なのでしょう。あるいは現在の人々が幸福を得るためには何が必要なのでしょう.

なかなか難しい設問が続きますねw
私は日銀・財務省による意図的な自国窮乏策・デフレターゲティング政策を止めさせてCPI=2-3%程度のマイルドインフレにするだけで、日本の将来は当分安泰だろうと思っています。

幸福というのはまた別の話にはなりますね。
ただ幸福の一部は経済的満足度と重なっていて、(家族数+1)百万円の年収が担保されればまずは安泰かと。
これを割ると、結婚率減少や少子化の原因になっているでしょう。実際今がそれでしょうけれど。
日銀デフレのお陰で、就職できなかった若者などは、好況を知らないだけに自分を責めたり、自尊心を失ったりしているようで、白川もレストランで舌鼓を打っている暇があれば、現実世界の苦悩を見に行くようにすべきですね。

2012-01-14

シェイブテイル版お金の本質−日本はなぜデフレなのか−

| 15:41 | シェイブテイル版お金の本質−日本はなぜデフレなのか− - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク シェイブテイル版お金の本質−日本はなぜデフレなのか− - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

お金とは何でしょうか。
かならずしも金(gold)に裏付けられたものでないことははっきりしています。
人によっては土地が裏付けという主張(ハイパーインフレ期の後のドイツ「レンテンマルク(Rentenmark) 」など)*1国債本位という主張*2などもあります。
では、お金が生まれた時から今日まで連綿と繋がる「お金の本質」とは何でしょうか。
それは、物々交換も、金本位制も管理通貨制度も包括したものであるはずです。

シェイブテイルは、次のような寓話を考えました。一応寓話といいますが、生物学的に弱いホモサピエンスがネアンデルタール人などの強力な競合者に優った原因はこの寓話に近い「分け与え」の発明が起こったのだ、という学説があります。*3

【分け与えと価値の保存の発明】
5万年前のある秋、東アジア草原地帯。一人のホモサピエンス、ヒトAが狩りをしています。今日は運が良いようで、鹿3頭を獲ました。 夕方ヒトBに出会います。
彼は運が悪かったようで、今日は何の獲物も獲られず、空腹を抱えているようです。 ヒトAは考えます。 「ヒトBは悪い奴じゃない。 この鹿を分けてやれば飢えをしのげるだろう。」 ヒトAはBに、「今日は沢山とれたから、1頭お前にやるよ。」 Bは大変喜び、ふたりは分かれました。
 次の冬のある日、今度はヒトBにうさぎ2匹の獲物が獲れました。 大した量の獲物ではありませんが、ヒトBは秘密のうさぎの巣を知っており、また獲る自信もあります。BはAの穴居を訪ね、「前の秋はありがとう。あれで助かったよ。こんどは俺が助ける番だよ。」といってうさぎ1匹をAに分け与えました。秋の鹿2頭はとっくに食べてしまっていた空腹のAが今度は喜ぶ番でした。

【この話で、ヒトA、Bが現代人の場合】、最初鹿1頭を貰ったヒトBは「鹿1頭貰いました券」を発行しようとしましたが、鹿以外の食べ物も欲しいヒトAはヒトBに代わりに「1日労働券」を発行してもらいました。   冬、自分の穴居をうさぎ1匹を携え訪れたヒトBに対し、ヒトAは「1日労働券」を返しました。食べ物の少ない冬場には食料は貴重であり、ヒトAはうさぎ1匹で満足したのでした。
貨幣の市場経済化】 
この話を聞いた人々はそれは便利!と狂喜します。 海のヒトCはとれたハマグリをヒトAの「1日労働券」と交換してもらいましたから、ハマグリが腐って交換できなくなる心配はなくなりました。 ヒトCが沢山の「1日労働券」を持つようになると、ハマグリではなく、「1日労働券」を得るため多くの人が財をもってヒトCのところに行くようになり、知恵者のヒトCは、海辺に「市場」を開き、「1日労働券」での売買が活発となりました。
【贋金の登場】
ところがしばらくすると市場に異変が起こります。 市場に出ている財より沢山の「1日労働券」が現れるようになりました。 労働力1,000に対し、1,200労働券が出回り、これまでうさぎ1匹=1労働券だったのが、うさぎ1匹=1.2労働券になり、人々の暮らしを圧迫します。世界初のインフレの発生でした。
【シーラカワの登場】
 そこへ現れたのが手先が器用なシーラカワ。 彼は1日労働券の中に混じる偽物も微妙な違いがわかりました。 そして従来券より遥かに精巧な「日銀券」を作り、1,000労働券=1,000日銀券で交換してあげました。残った200労働券は贋金として市場では使えなくなりました。 市場は落ち着きを取り戻し、インフレは沈静化し、市場は活性化しました。
【シーラカワのクセ】
 しかしこれでシーラカワは満足できませんでした。 なんだか日銀券の量が少し多いような気がしたのです(本当は彼は数の数え方のクセで、財の数を間違って少なくかぞえただけだったんですが=上方バイアスの発生)。 そこでシーラカワは市場から日銀券を目立たぬように回収しては夜中に少しづつ燃やしてしまいました。 結局 市場には1000人の労働力があるのに、日銀券は800枚しかなくなってしまいました。すると、市場では200人が職を失いました。 人々は本来1労働券に相当していた秋鹿1頭や冬うさぎ1匹などでしたが、日銀券に変わってからは秋鹿1頭では1日銀券に不足し、鹿1頭=0.8日銀券にしか当たらず、「デフレ」と呼ばれるようになりました。  しかしシラカーワだけは別です。 自分が精巧に作った日銀券で、秋鹿が1.25頭と交換できることに満足して、自分の精巧な技術に対する市場の信頼が増しているものと確信しました。
ところがある日、失業していたある男が、ひとりよがりシーラカワの頭に大岩を落とし潰してしまいました。
 そして通貨を2割5分(1÷0.8=1.25)増やして、1頭の秋鹿の対価が元の1労働力券に戻ると、失業者は嘘のように消えて市場には平和が訪れたということです。
 めでたし、めでたし。


この寓話でお伝えしたように、私・シェイブテイルはお金の本質とは「労働力本位制」より正確には「生産力本位制」という考え方をしており、生産力に対し通貨量が下回ると、GDPギャップ(デフレギャップ)が生じ、デフレが発生し失業と不況がやってくるという考え方をしています。*4

【他の本位制との位置づけ、マクロ経済的現象の理解】
金本位制とは紙幣は一種の借用証であり、一定量の金と兌換できることを保障しています。 

金貨の場合、当初は金そのものの価値で通用していました。

金そのものの価値とは要するに金を得るための労働力の大きさをさします。

その後市場規模が大きくなると金の量に対し市場経済が大きくなりすぎ、過去に採掘した金に対応する労働力よりも現在市場に出回る労働力が大きくなり、「金不足」が生じ、デフレとなります。

逆に「金を薄める」行為はマネーを産み、活況を産みますが、対応する生産力がないことがはっきりすると、こんどは金の信用が下がり、インフレとなります。

土地は当然ながら、その土地から生産される製品・サービスにより価値がリンクしています。 これら製品・サービスの価値は、その製品・サービスを生むためのノウハウを含めた「生産力」によります。

f:id:shavetail1:20111117205058j:image:medium:left国債の価値は、その国が徴税とシニョリッジにより生む中央銀行券で担保されていることになっていますが、日銀はそのバランスシートに着目し、日銀券の価値は国債により担保されていて、国債の価値を毀損する行為は日銀券と日本経済の価値を毀損するという堂々巡り理論を堂々と「世界一優れた金融理論」として恩師の浜田宏一氏にまで説教する始末です。 白川氏の日銀券・国債至上主義で、多数の死者も出ていますが、本人は「週末には家族と一緒に近くのレストランでランチセットを食べていますがコレだけ内容が豊富で充実した食事をこの値段で食べられる事に驚いています」と日銀券の価値が高いことに満足しきりです。

*1:地代徴収権売買を基礎とした通貨

*2:明示的ではないが、日銀の主張

*3:この学説は、NHKスペシャル でもとりあげられていました。

*4:「本位」とは、紙幣を引換券と見た時に交換が保証されているもののこと、金本位、土地本位、労働力本位…、管理通貨制度って一体?

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/14 20:23 Shavetail1さま

 こんばんは。
>私・シェイブテイルはお金の本質とは「労働力本位制」より正確には「生産力本位制」という考え方をしており、

 このお考えに同意します。デフレはマネー不足により、十分な生産能力を持ちながらそれを活かすだけの需要が顕在化できていない状態だと見ます。
だから本来、お金の価値は「生産力」によって保証されるものだと思います。

 ところで、「お金」は、金本位制の時代ならば、ゴールドによって保障されていると答えてもよかったのですが、金本位制を廃止した現代ではそれを言えません。それでは何によって「お金」であることを保障されていると思われますか?

shavetail1shavetail1 2012/01/14 20:42 ななみのゆうさま
それは5万年前の、お金ができる前の物々交換、宝貝、金貨、金本位、管理通貨制度の全てを通じて、いずれも「生産力本位」と考えています。上の寓話で、秋鹿1頭獲る労力=冬うさぎ1匹とる労力といった具合です。 ただ、物々交換と金貨という実体そのものが価値を持つ場合を除き、信用力を持つ胴元が必要です。現代なら中央銀行ですね。 なぜならば、宝貝、金本位、管理通貨制度のいずれも、その価値のキャリアというかヴィークルとしての通貨には保証する程の価値がないからです。
金貨でさえ、初期の金貨は価値がありましたが、後期の通貨は胴元がいない貨幣と化してしまい、インフレを招いています。
慶長小判には価値がありましたが、元禄小判には価値がありませんといった具合です。

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/14 21:39 Shavetail1さま
>ただ、物々交換と金貨という実体そのものが価値を持つ場合を除き、信用力を持つ胴元が必要です。現代なら中央銀行ですね。 なぜならば、宝貝、金本位、管理通貨制度のいずれも、その価値のキャリアというかヴィークルとしての通貨には保証する程の価値がないからです。
それですと、日銀が「国債の直接引き受けなどを増やして、通貨を発行しすぎると通貨の信用を失う」という言い訳に強く抵抗できないように思いますが如何ですか?

shavetail1shavetail1 2012/01/14 22:05 ななみのゆうさま
国債も、日銀券も徴税権(その背景は日本の生産力)を背景とした引換券ですよ。 国債と日銀券は日銀B/Sでは右と左に別れますが,
どちらもそういった意味では同じ通貨のようなものです。
国債が日銀券・政府紙幣や無利子国債と異なることはただ一つ、金利がつくことです。 金利がつく国債を消却して付かない日銀券を出すから、日本経済や日本国債のSustainabilityが高まり、信用ガ増すのです。 
生産力本位の、「生産力」は潜在生産力であり、「本位」とは紙幣を引換券と見た時に交換が保証されているもののことと考えてください。 デフレ日本で、通貨の信用を失うというのは、生産力を超えて発行した場合のことです。先の寓話の生産力本位制を理解されていれば、生産力に余力がある間は信用喪失ではなく経済活況が訪れることが理解できるでしょう。

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 00:37 Shavetail1さま

自著「お金を配れば日本復活−政府借金は雪だるまにならない」の裏表紙の一文のタイトルを「お金への根源からの問い」としております。何か思い当たりませんでしょうか。実はこの部分、「エンデの遺言-根源からお金を問うこと」を変化させたものです。つまり、私も、「お金の正体」を追求し、人類の発展に貢献したい。1%が99%を支配する社会なぞ真っ平ゴメンだ。それには正しい「お金の正体」、現代貨幣システムを世間に知らしめれば、今ある本当の日本の危機から抜け出せるのではないかとの思いで、2004年3月ごろより、あちこちの掲示板で主張を続けてまいりました。
 結果2〜3人の方がわかってくださったのではないかと思いましたが、どうやら、その知識を広めるより早く、日本は沈没しそうな雲行きになっていて焦燥感は募るばかりというところです。
 ゆえに寓話がわからないわけではありませんでした。
「通貨価値の保証」と「通貨であることの保障」をShavetail1さまがどのように区別されているかそれを知りたかったにすぎません。
 世界各国の通貨の保障は、世界の基軸通貨としてのドル保障は、何なのか。どのような貨幣システムなら、世界の人々が幸福のうちに共存共栄できるのか、そこに話を発展させたかったに過ぎません。

私の「保証」と「保障」の区別は、自著に記載しております。失礼いたしました。

shavetail1shavetail1 2012/01/15 07:01 ななみのゆうさま
>つまり、私も、「お金の正体」を追求し、人類の発展に貢献したい。1%が99%を支配する社会なぞ真っ平ゴメンだ。それには正しい「お金の正体」、現代貨幣システムを世間に知らしめれば、今ある本当の日本の危機から抜け出せるのではないかとの思いで、2004年3月ごろより、あちこちの掲示板で主張を続けてまいりました。

それは素晴らしいことです。 ななみのゆうさまも私も同じような頃に同じように感じてななみのゆうさまはエンデから私は小野盛司先生の政府紙幣の本から触発され、デフレ日本を脱却することを目指し始めた、というわけですね。
我々ふたりは気がついていること、貨幣に潜む本来的問題について、恐らく経済学者も大半は気がついていません。
ただ、
 私の今回のエントリーと「お金を配れば…」の思想が一緒とは私も気がついていませんでした。
さきのななみのゆうさまの「お金を配れば…」はちょっと詰め込みすぎましたね。

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 09:11 Shavetail1さま、おはようございます。

>私の今回のエントリーと「お金を配れば…」の思想が一緒とは私も気がついていませんでした。>さきのななみのゆうさまの「お金を配れば…」はちょっと詰め込みすぎましたね。

「詰め込みすぎ」とはどういうことなのでしょうか。

ところで、1990年のバブル崩壊のころから、政治家やマスメディアは変なことをしているな、しかし、畑違いの私がでしゃばる必要もなかろう、そのうち正しい道へ日本は戻るに違いない、と思いゆっくりしておりましたが、小渕首相が病に倒れるにあたり、これはどうも何か変な力が日本にかかっているのではないかと思うようになりました。
 その後、身近のあちらこちらで主張を始めましたが、それもうまくいかず、WEB上で主張を始め、その始まりが2004年3月ごろからの「老人党」の利用です。PC事情をよく知らない私はその後「老人党」で「2チャンネル」『阿修羅」等の存在を知りそちらでも投稿させていただきました。ちょうどそのころ、丹羽春樹先生の「政府紙幣発行論」にも出会っております。そして「日本経済再生政策提言フォーラム」の藤本龍雄氏の管理する掲示板にも投稿させていただいて、ブログを新規模様替えするつい最近まで、長い間、拙主張を掲載していただいております(感謝)。

そういう意味ではShavetail1さまとは、縁浅からぬ何かを、当方が勝手に感じているわけです。
また、自著にも書きましたが、丹羽先生のご主張に全面的に賛成とは行きませんが、大変に勇気付けられているとも記述させていただいております。

なお、自著にも記述しましたが、潜在生産力とはいったい何なのか、それは対外債権債務ととどのように関連しているかを考察し、結論付けさせていただきました。
お金と生産能力、生産に必要な日本が持つ資源の量にも視点を向けてほしいとも書きました。

実は、Shavetail1さま、せっかく自著を買ってくださったのに、あまり活用されていないことに気づきちょっとがっかりしています。
押し付けるわけでは、あくまでありませんがもしよろしければ、第4章5項「経済成長とは経済力の増加消費できる総額(潜在生産力)の増加P118を一読くだされば幸いに思います。

取り留めない文になりましたが、今後もお付き合いいただきたく改めてお願い申し上げます。

shavetail1shavetail1 2012/01/15 10:37 ななみのゆうさま
>「詰め込みすぎ」とはどういうことなのでしょうか。

読者というのは、私を含め、余り頭がよろしくない、ということです。 したがって、1つの本にはひとつかせいぜい2つのコンセプトを載せないと、却って内容がわからないということです。
ななみのゆうさまのかかれた内容はオリジナルな内容が多いですね。であればなおのことあせらずに、ご自身の考え方をひとつひとつ世に問うべきではないか、というのが「詰め込みすぎ」という意味です。 「詰め込みすぎ」という語句ひとつでこれだけの説明がいるのですからななみのゆうさまが「配れ」、という「お金」の定義なんて1冊か2冊の本で理解してもらう位でないと絶対世の中に理解はされませんでしょう。

私は、「お金を配る」ことには同意なんですが、白川さんを説得する自信なんてないですから、地域経済だけデフレを抜ける「減価マネー」のコンセプトに魅力を感じ、またその中での「マネー」の定義にも気を配る意味でここ2日のエントリーを書いています。

シェイブテイルの著書タイトルは「減価マネーを配れば景気は良くなる」にしましょうかw

shavetail1shavetail1 2012/01/15 10:41 「お金を配れば…」の中で、国債を数千兆円する話がありますが、失礼ながら、あれは「トンデモ」と思って私は読み飛ばしていますよ。

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 18:47 Shavetail1さま
>したがって、1つの本にはひとつかせいぜい2つのコンセプトを載せないと、却って内容がわからないということです。

ご忠告ありがとうございます。言わんとされたこと非常によくわかります。できればそのようにしたかったですね。

>ななみのゆうさまのかかれた内容はオリジナルな内容が多いですね。

おっしゃるとおり、内容はすべて私のオリジナルです。ただお金に対する見方、現代貨幣システムに対する見方がオリジナルであるということであって、現在あるシステムを新たに構築しなおすなどのアイデアではありません。今あるシステムの運用を、正しい見方に沿って、論理的に運用すれば人々は幸せになれる日本は沈まなくてもよいということを言いたいに過ぎません。そういう意味では、地域通貨制度構築や「減価する貨幣制度」の構築に比較すると、かなりおとなしい、w。

>であればなおのことあせらずに、ご自身の考え方をひとつひとつ世に問うべきではないか、というのが「詰め込みすぎ」という意味です。

 おっしゃるとおりで詰め込みすぎですね。

>「詰め込みすぎ」という語句ひとつでこれだけの説明がいるのですからななみのゆうさまが「配れ」、という「お金」の定義なんて1冊か2冊の本で理解してもらう位でないと絶対世の中に理解はされませんでしょう。

 そうなんでしょうが、それでは、ひとつ二つのコンセプトあるいはアイデアにすれば内容が理解して頂けるかとかというと、これまた難しい。
 それは、お金に対するひとつの間違った見方の背後には幾重にも張り巡らされた、間違った見方で武装されているからです。人々はどうしても自分の考えを固持したくて違う見方考え方を受け入れがたいものなのだと、その思いが強くてどうしても一冊で完結させたかった。それもできるだけ読み切れる範囲のページ数にして。
 自画自賛するのも何なのですが、『お金を配れば日本復活−政府借金は雪だるまにならない』は、お金の正体についての完成型です。まず他には存在しない。

 だから書いてさえ置けば、いずれ必ず、広まると確信しています。ご存知かもしれませんがよく似た発想の本とブログをひとつご紹介しておきます。
★「国債を刷れ!」著者::廣宮孝信
★ 廣宮孝信の反「国家破産論」ブログ........です。>私は、「お金を配る」ことには同意なんですが、白川さんを説得する自信なんてないですから、

 私はどなたがお相手でも、お会いさえすれば説得する自信があります。けれども、お会いできるほど、そこまで私の名前が売れる自信がありません。やはり書いてさえおけばいずれは何とかなるだろう、そういうところですかね。
>シェイブテイルの著書タイトルは「減価マネーを配れば景気は良くなる」にしましょうかw

ぜひがんばって完成型に持っていってください。

>「お金を配れば…」の中で、国債を数千兆円する話がありますが、失礼ながら、あれは「トンデモ」と思って私は読み飛ばしていますよ。

そういわれると困ります。
あれは半分本気、半分は説明のための方便。検証のためには特徴を顕在化させる必要があるということでした。
掲示板、「ちきゅう座」に投稿したもののURLを貼り付けます。よろしければご一読ください。
「政府借金は雪だるまにならない?〜?」
http://chikyuza.net/n/archives/18127

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 18:53 ★「国債を刷れ!」著者::廣宮孝信★ 廣宮孝信の反「国家破産論」ブログ
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/

shavetail1shavetail1 2012/01/15 19:21 ななみのゆうさま
廣宮孝信氏の「国債を刷れ!」に対する批判的な方の見解をコピペしますと…(アマゾンより)

著者は調査の結果を日本経済学会に報告すべきだ。, 2010/5/17
By Sanaレビュー対象商品: 国債を刷れ!「国の借金は税金で返せ」のウソ (単行本)
この本の主張が正しければ、近代経済学を支持している大部分の経済学者は間違っていることになる。そうであれば、マクロ経済学や財政学の教科書はすべて書き換えなければならない!

たいていの経済学者は政府部門にも予算制約(税金+貨幣鋳造収入)があると考えている。著者は貨幣鋳造収入は無限大に増やせると考えているが、とんでもない!貨幣鋳造収入は別名インフレ税と呼ばれるので、収入は実質貨幣残高×インフレ率で示される。従って、デフレ下では貨幣鋳造収入はマイナスになる為、実質貨幣需要が増大しても、財政負担がより増えると考えられるし、名目金利が上昇するにつれ、貨幣1単位当たりの収入は増えるが、市場の実質貨幣需要は減少していき、貨幣鋳造収入は増大から次第に減少に転じていく。政府が予算制約を度外視して、大量に国債を発行していけば、国内通貨建てであっても、ハードランディングという形での破綻はあり得るだろう。ハーバードシュタインが言うように「永遠に続けることができないものは、いずれ終わりを迎える。」のである。尤もいつ終わりが来るのかは分からないが。

ついでに言っておくと超低金利下での国債の大量発行はあまり得策とは言えない。ケインズ経済学の流動性選好によれば、低金利下では名目短期金利上昇に伴って、キャピタルロスを被ってしまう利付債券は購入されないだろうと考えられている。しかし日本の場合、民間部門が名目短期金利が低位安定すると予想しているので(日銀が超低金利にコミットすると約束している。)、投機目的で利付債券である国債を大量に購入している。日銀が名目短期金利をもし引き上げ始めれば(いずれそうなるだろう)、銀行部門で膨大な量のキャピタルロスが発生するはずである。そうなれば銀行の自己資本は一気に費消されることになりかねない。そのことについて著者はどう考えているのだろうか?

最後に著者のような主張は16から18世紀の重商主義的な発想である。重商主義者は貿易黒字を国家にとっての利益だと考える。貿易赤字は損失だと考える。同じような発想で重商主義者は国債を自国の国民が持っていれば、右手に持っていたものを左手に移し替えるだけだから、体には害はないと考える。外国人が持っていれば資産が海外に流出するので体に害があるはずだと考える。このような発想は現代の経済学においては検証に耐えうる代物ではないだろう。著者にはミクロ的な視点に欠ける為、個人は自分の資産がなくなっていくのを黙って見ているものと想定している。標準的なミクロ経済学によれば、企業(金融機関)は利潤を最大化するように行動し、個人は効用を最大化するように行動すると考えられている。そのような経済主体が資産の目減りを黙って見ているだけだとでも言うのだろうか?

この批判に答えることが必要です。

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 20:23 Shavetail1さま
>この批判に答えることが必要です。

早速、批判文のご紹介ありがとうございます。

面白いですね。私が前投稿で心配していたことが、すでに具現化しているということの証だといえなくもありません。やはり一つ二つのコンセプトの提示では世間の隅に葬られてしまいます。廣宮孝信氏がこの批判文に対してどのように反論なさるかは私は知りません。しかし私の著書にはすでにこの批判に対する、確実な根拠を伴った完全な反論があります。
1)インフレに対する間違った見方。
2)金利上昇に対する誤った見方
3)最初の貨幣鋳造の利益に対する見方は政府紙幣発行論者に対してのもので、廣宮孝信氏の主張に対してはボタンの賭け違いがある。彼は私と同じ国債発行論者であるはずですから。
4)最後に、貿易収支(外貨)に対する批判者の目はまったくのデタラメです。現に、世界を見渡せば、外貨準備金のない国はすぐにハイパーインフレに襲われ、つまり実質破綻しています。重商主義云々は批判の根拠にまったくなっていないし、ミクロ経済学の考えなども無関係でありながら併記している。

貶めるための、まったく無意味な批判論ですね。

金利上昇の知見に関しては同じく、ブログ『ちきゅう座』に投稿した、拙論文があります。
前回紹介の
★「政府借金は雪だるまにならない?〜?」
http://chikyuza.net/n/archives/18127
とあわせて、ご一読くださるとありがたく思います。
★「日本国債の暴落はありえない?〜?」←これは金利の話です。
http://chikyuza.net/n/archives/17934

shavetail1shavetail1 2012/01/15 20:34 >政府借金増加額を?D,名目金利を鄯とすると増加支払い金利額は?D鄯で、一方、民間預金総額に対する徴税率をe、民間預金増加額が?Gならば、徴税増加額は?Geとなって、政府財政余裕額は、「?Ge−?D鄯」となる。なお、誰かの借金は誰かの預金であるから、つまりは「?D=?G」なので、「?D(e−鄯)」が政府財政余裕額となる

名目金利よりも高い超税率を預金に課すならば、私は日本で預金はしません。 だれでもそうでしょう。 せめてタンス預金をするのでは?

ななみのゆうななみのゆう 2012/01/15 22:01 Shavetail1さま
>名目金利よりも高い超税率を預金に課すならば、私は日本で預金はしません。 だれでもそうでしょう。 せめてタンス預金をするのでは?

これは誤解です。

私が言いたかったことは現在の政府予算の税収は約40兆円です。これは民間預金総額約950兆円が生み出すGDPの発生によって徴収されたものだということです。直接預金総額から徴収されたものではありませんよね。

それが3950兆円になったときも同じで、預金額に直接税をかけるわけではありません。
 ところで、950兆円から得られる徴税額の徴税率は40÷950×100=4.2%、一方、同じ徴税率なら、3950兆円から得られる徴税額は170兆円になるということです。
続けて言えば、950兆円の預金額から、現在40兆円を支払った残金、950-40=910兆円に比べ、3950−170=3780兆円の残金は、後者のほうが預金額が圧倒的に大きい残額として残るので、国民の気分は楽チンということです。

繰り返しますね。現在も、954兆円の預金額から国民は、直接ではないにしても一旦、政府に一年間で40兆円徴税されています。

shavetail1shavetail1 2012/01/15 22:18 やはり仕組みが理解できません。
抽象的では理解不能です。
政策に落とさないと無意味です。 結局何をどうするのか、
国民にはどう影響するのか。
具体的に誰にでも分かるように書いていただけますでしょうか。

ゴーダゴーダ 2012/01/20 21:38 (amazon書評)
>著者(廣宮孝信氏)は貨幣鋳造収入は無限大に増やせると考えている

廣宮孝信氏本人がその類に対してこのように↓述べた記事がありましたので。

「無限国債」?
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-363.html

shavetail1shavetail1 2012/01/20 22:00 ゴーダさま
コメントありがとうございます。
書評を書いた方はシェイブテイルではないため、私も同じ疑問を持つ点と私は疑問と思わない点がまじっています。
ご指摘のようにある国は国債を無限に刷れるか、といえば、通貨と同様、無限に刷ることは可能と私も思います。 ただ、その速度がある範囲以下でないと、国債の消化はできないでしょうね。

2012-01-13

 IMF World Economic Outlook Database の使い方

| 12:49 |  IMF World Economic Outlook Database の使い方 - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 を含むブックマーク  IMF World Economic Outlook Database の使い方 - シェイブテイル日記改め 西武輝夫日記 のブックマークコメント

【おまけネタ】
昨日のエントリーでは、IMF World Economic Outlook Database (2011APL版)を活用して、日銀デフレ政策について書きました。
今日はおまけネタとして、IMF World Economic Outlook Databaseの使い方をご紹介しましょう。

まず
http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2010/02/weodata/index.aspx
にアクセスします。
IMF World Economic Outlook 20xxでググれば最新版にアクセスできるでしょう。
f:id:shavetail1:20120118115956j:image:w480
赤丸をクリック。

1. Select Country Group
f:id:shavetail1:20120118120228j:image:w480
赤丸をクリック。

2. Select Countries
f:id:shavetail1:20120118122508j:image:w480
好きな国をセレクトしたら、Continueをクリック。

3. Select Subjects
f:id:shavetail1:20120118122809j:image:w360
−−−−−−−−−−
f:id:shavetail1:20120118122808j:image:w360
ここではGross domestic product, deflator Index と
Monetary>Inflation, average consumer prices Indexのふたつをクリック。
そしてContinueをクリック。

4.Select Date Range で好きな期間を選択。(画面省略)
で、Prepare Report

次画面のいちばーん下に…。
f:id:shavetail1:20120118124230j:image:w360
これでデータがダウンロードできます。

ついでですから、ダウンロードしたデータをこちらに置いておきます。
後は自由に加工してみてください。

weoreptc (1).xls 直


【注意】このファイルはCSV形式だったのか、エクセル形式ではない、という警告がでます。
ですので、一旦エクセル形式(.xlsか.xlsx)として保存してから加工する方がいいと思います。

abz2010abz2010 2012/01/24 21:47 大分時間が空いてしまいましたが、、

>abz氏
>本当に「現在すでにある家計や企業などの預金」から支払う必要があるでしょうか? 基本的にはその年のフローの一部を税金として納め、残った部分で生活するなり、配当するなりするようになるだけだと思いますが?

>シェイブテイル氏
>そのフローというのが、普通は預貯金の形になっているのでは? つまりある企業から企業への支払いにしても企業から従業員への支払いにしてもどちらも預貯金の形をとっているのであれば、銀行内で観察すれば、ある口座の数字を別口座に書き換えているだけでしょう。

abz
預貯金の形をとっているかどうかは別にストックかフローかの議論とは関係ないのでは?  

単純化すれば前年度末にすでに存在した価値がストックで、その年に創造された価値がフロー。 よってストックサイドの長期債務と預金が拮抗していてもいなくても、消費税や法人税などのようにフローに税金をかける場合、その税金分だけ単純にストックが減るということは起こりません。 

例えば累積債務も預金も全くない農業国で税金を増やしたら何が起こるか考えればわかりやすいかもしれません。 その年の生産量から年貢として取られる量が増えれば農民はひもじく、お上は豊かになるでしょうが、その分だけ預金が取り崩されるわけではありません。

無理に考えれば増税で不景気になって多くの人が食べていくために貯金を取り崩し、結果として貯蓄率がマイナスになってしまえば預金が減ることもありうるかもしれませんが、不況になったからといってかならず貯蓄率がマイナスになるわけではない(むしろ生活防衛からプラスになる傾向がある)ですし、そもそも過去数十年間を見ても増税時も不況時もデフレ時も日本ではマイナスになったことはありません。 しかも仮に将来マイナスになるとしても増税分を「現在すでにある家計や企業などの預金から支払う必要がある」というような単純な関係にはなりません。 


まあこういうロジックの話以前に、税収が減っても(そしてその結果財政が更に悪化しても)とにかく増税したい(税率を上げたい)という人々が日本を牛耳っているという見方自体がいかがなものかと思います。 だいたい拡張的な財政政策も金融緩和も財政再建の特効薬にならないと考えるなら財政再建は増税と歳出削減のセットでやるしかないわけで、そういった歪んだ思想に毒されているという想定などしなくても、彼らが増税を選択肢と考えることに特に不思議はないと思います。 

もちろん彼らが正しいのかどうかは別問題ですが、間違っているという強いコンセンサスは存在しないはずです。 そのようなコンセンサスが存在するなら、英国も欧州も違う選択肢を取っているでしょう。

shavetail1shavetail1 2012/01/24 22:33 >例えば累積債務も預金も全くない農業国で税金を増やしたら何が起こるか考えればわかりやすいかもしれません。 その年の生産量から年貢として取られる量が増えれば農民はひもじく、お上は豊かになるでしょうが、その分だけ預金が取り崩されるわけではありません。

喩えで喩えられていることがどういうことになるのかちょっと分からないのですが、日本で皆が物納するという事ではないのでしょうから、銀行預金に手を付けず、タンス預金から税金を納めるというイメージでしょうか。
タンス預金の聖徳太子を消費税に回す人がどれだけいるかわかりませんが、消費税に限らず税金は企業なら銀行の当座預金から、個人なら通帳つまりやはり銀行預金から払うのが普通では? 土地を売る、株などや債権を売るにしても、結局は銀行の預金を減らすということではないでしょうか?

>だいたい拡張的な財政政策も金融緩和も財政再建の特効薬にならないと考えるなら

仰っていることはケインジアン的政策も、マネタリスト的政策も、単独では効果が薄かったではないか、ということでしたら、私もそう思います。 その点は、「デフレ不況脱却策−マネタリストとケインジアンのどちらが正しい?」(2011-09-03)に書きました。
両方同時にしないから、民間にマネーが流れず、デフレ不況を脱却できないのだ、と。

現在世界の政策の流行は増税・緊縮財政ですが、高校の社会の教科書通り、景気は悪化が避けられない政策です。 半年か一年で間違っていることが実証されるでしょう。 そもそも緊縮財政で財政危機を脱出した事例が過去の経済史にあったのでしょうか。
欧州危機の正しい解は金融政策も統合された「欧州合衆国」を目指すことでしょう。 そうすれば国際金融のトリレンマという危機の根本原因を避けることができます。これについては「三題噺 欧州危機・アメリカ合衆国独立・日本のデフレ」(2011-10-16)に書きました。

abz2010abz2010 2012/01/25 00:28 >喩えで喩えられていることがどういうことになるのかちょっと分からないのですが、日本で皆が物納するという事ではないのでしょうから、銀行預金に手を付けず、タンス預金から税金を納めるというイメージでしょうか。

>タンス預金の聖徳太子を消費税に回す人がどれだけいるかわかりませんが、消費税に限らず税金は企業なら銀行の当座預金から、個人なら通帳つまりやはり銀行預金から払うのが普通では? 土地を売る、株などや債権を売るにしても、結局は銀行の預金を減らすということではないでしょうか?


いや、どのような形(銀行預金、たんす預金)で持っているかに関わらず、前の年までに貯めた蓄えからではなく、その年に創造した価値から納めると言うイメージです。

「消費税に限らず」とされているので、分かりやすく法人税を考えますが、今、100億円の現行預金(ストック)を持っている会社が、今年20億円(フロー)稼ぐとします。 

この時、税率30%、配当ゼロなら本年末のストックは114億円に増えるはずです。

もし、今、税率が30%から50%にアップすれば今年度に納税しなければいけない法人税は4億円増えます。 しかし、本年末の銀行預金は「現在すでにある預金額」から4億円減るわけではなく、逆に10億円増えることになります。

つまり今、税率を上げれば、今年の納税額は増えますし、納税時だけをみれば確かに銀行預金から支払われるので預金は減るでしょう。しかしながら、それは今年稼いだお金から払われるという事であり、「現在すでにある家計や企業などの預金」から支払われるわけでは無いという事です。

最初の例えに戻ると銀行を通じて国債に化けているのは現時点で持っている預金(100億円)という事になりますから、今、法人税を上げても、この国債に化けている部分(100億円)が増税分(4億円)だけ減るようなことにはならないですね、というだけの話なんですが、何か私のほうでシェイブテイルさんの書かれていることを誤解したりしてますでしょうか??

shavetail1shavetail1 2012/01/25 05:54 これはどちらかが根本で勘違いしていることになりそうです。
どちらにしてもここで合意が得られれば、両者一皮むけるということでしょうね。

私から申し上げたいことは、(釈迦に説法かもしれませんが)「信用創造の仕組み」についてです。

http://www.findai.com/yogow/w00321.htm
ある時にA社からB社に対し売上が立った場合、同一銀行もしくは別銀行間での口座間の数字の付け替えがあって、B社は売上が増えることになります。 別銀行であっても、日銀の当座預金での振替があって送金されたことになるので似たような話だと思います。
要するに、売上があるといっても、当初買った側A社の銀行預金がなければB社の売上は銀行預金上にできることがなく、B者は更に第三者にその(信用創造された)お金を使うこともできないということで、 GDPがどんどん増えていくこの過程のなかで、銀行にある預金量は変わらず、所有者が変わっていくだけ、という理解ですが違っていますか?

abz2010abz2010 2012/02/04 19:13 えらく時間が空いてしまいましたが、せっかくなので

>要するに、売上があるといっても、当初買った側A社の銀行預金がなければB社の売上は銀行預金上にできることがなく、B者は更に第三者にその(信用創造された)お金を使うこともできないということで、 GDPがどんどん増えていくこの過程のなかで、銀行にある預金量は変わらず、所有者が変わっていくだけ、という理解ですが違っていますか?

リンク先にも似たようなことが書いてあると思いますが、要は個人の貯蓄が銀行を通じて企業の投資(借入金)となっている部分で信用創造されているのでは無いでしょうか?

個人、企業、国家をそれぞれ合算してその間の金の動きをごくごく単純化すれば以下のようになると思います。(呼び方に違和感がある部分はありますが)

企業(入)  借入金A、売り上げ
企業(出)  人件費A、納税A、返済金A、配当

個人(入)  賃金収入、 配当、 金利収入
個人(出)  消費B、 納税B、 貯金

国家(入)  国債増発、税収
国家(出)  消費C、 人件費C、 国債利払い

以上の(入)と(出)はそれぞれで釣り合います。 また、単純に考えれば以下についても釣り合うことが分かるはずです。

これらはお金の流れをあらわしているだけです。 

売り上げ=消費B+消費C
税収=納税A+納税B
賃金収入=人件費A+人件費C

ここで、国債や借入金などの取り引きが銀行を介して行われるとすれば銀行を中心としたお金の流れは以下のようになります。

銀行(入) 貯金、返済金A、国債利払い、金利払い
銀行(出) 貸し出し(=借入金A)、国債、

しかし、銀行については(入)=(出)となりません。 なぜなら銀行は預金総額以上に貸し出しができるからです。 そして、貯金がプラスである以上、預金量は増え続けます。 

更に最初の話に戻れば、企業、個人、国家間のお金の流れを見れば分かるように別に税金が上がったからといってその分だけ現時点ですでにある預金が減るような関係は存在しません。 納税Bが上がれば貯金Bが減る可能性はあるでしょうが、納税Bの増加分だけ貯金Bが減るわけでは無いですし、もし仮に貯金Bが納税Bの増加分だけ減ったとしても、預金が納税Bの増加分だけ減るわけでもありません。 預金の増え方が納税Bだけ減るだけです。 (ただ現実問題としては当然貯金Bだけでなく消費Bにも影響を与えるでしょう、そうでなければ消費税を上げても消費に影響は与えないということになります)

要はフローとストックは単純にはつながっていないということです。