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2017-08-11 日本は世界一GDPシェアが減少しているがそれは人口減少とは無関係 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

蓮舫氏が辞めた後の民進党代表選挙枝野氏と前原氏が立候補していますが、その枝野氏の打ち出す経済政策の背景には「人口減少など社会成熟化による需要そのものの減少」があるそうです。 *1

確かに日本は2008年をピークに人口減少に転じました。 ただ、世界を見渡せば、ロシアポーランドなど他にも人口減少国はあります。
そこで日本やこれらの人口減少国を含めて世界経済での各国シェアの変動を調べてみました。

図1は1996年時点での名目GDP(ドルベース)の各国シェアとそれから20年後2016年の名目GDP各国シェアの比をとったものです。


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図1 名目GDP世界シェア増減率
元データ出所IMF WEO April 2017
世界シェアの変動費率は、例えば日本の1996年の名目GDP世界シェアが15.2%で、2016年のそれは6.6%なので、
6.6÷15.2=43.4(%)を日本の世界シェア増減率とした。
なお、グラフの煩雑性を減らすため、2016年の名目GDP世界シェアが0.3%未満の国々は省略している。

このグラフをみるといくつかの情報が得られます。

まず、このグラフに載る主要な国々の中では日本のGDP世界シェア減少率が最大ということです。

日本に次ぐシェア縮小国はギリシャです。ギリシャユーロを借りた相手のEUなどトロイカ体制から厳しい緊縮策を突きつけられています。
それに次ぐのがドイツイタリアフランスといったEU主要国です。 EUでは「マーストリヒト条約」で、ユーロ参加の条件として財政赤字が対 GDP 比で3%、債務残高が対 GDP 比で 60%を超えないこととする基準(いわゆる「マーストリヒト基準」)が定められ、参加国は全て緊縮財政を余儀なくされて各国とも経済失速・失業増加などに喘いでいます。(通貨経済力に対して常に割安に維持されるドイツ外需だけは例外ですが)

また、人口減少国ロシアポーランドはこのグラフでは中位にあり、人口減少国だから経済規模が拡大しないということはないようです 
ちなみに日本は2008年以降人口が減少していますが、1996年と2016年の比較では日本は0.9%人口は増加しているのに対して、ロシアは3.1%、ポーランドは1.7%人口が減少していますので、枝野説のように、「人口減という抗しがたい現象経済規模減少の主因」と捉えることには疑念が生じます。

GDPシェア減少国は例外なく緊縮財政を持続的かつ強力に実行しており、人口減少国はGDPシェアを下げた国(日本)と上げた国(ロシアポーランド)が混在しており、経済活動を縮小させることに対して、人口減少は余り意味を持たず、政府緊縮財政をとることが非常に有効ということなのではないでしょうか。

もうひとつ、近年世界での日本の発言力が落ちるのと裏腹に中国の発言力が増していますが、GDPシェアが相対的に10倍も変動すれば、それもあながち不公平ともいえない気がします。

では日本のGDPシェアの推移もみてみましょう。
図2は、日本のGDP世界シェアを名目GDP(ドル換算ベース)と購買力平価ベースでみたものです。


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図2日本の世界でのGDPシェア推移
生データ出所:図1に同じ。

このグラフに描かれた期間内には、世界・日本でさまざまな経済事象東日本大震災などの自然事象が発生していますが、まるでそれらとは無関係かのように、日本のGDP世界シェアは右肩下がりで下がっています。
 
日本国内ではアベノミクスはそれなりにポジティブな評価がなされていますが、経済活動を名目GDPの世界シェアという切り口でみた時には、それとは随分と違う印象があるものですね。
安倍政権がいかに金融政策規制緩和に努めようと、緊縮財政を止めない限り、この四半世紀つづく日本経済の縮小傾向を止めることはできないのではないでしょうか。

*1:ソースは枝野氏のウェブサイト

田中リンクス田中リンクス 2017/08/12 00:08 人口減少で需要が減るから経済成長しない、というのはサプライサイド経済学とは反対ですよね。需要側、しかも内需を重視しているわけです。この着目自体は正しい。デフレギャップが恒常化しているから日本は経済成長しないと言ってるのだから。但し、彼等が間違ってるのは供給側と違い需要側は政府が債務を拡大することでいくらでも押し上げることが出来るということを理解していないところでしょう。仮に人口が半分になっても1人当たりの可処分所得が倍になれば金額換算の需要は変わらない筈です。
物、サービスを供給するのは国民ですから政府が国家の生産力を上げれるかどうかは国民の働き次第です。しかし需要はいくらでも拡大出来ます。
そもそも人口減少で需要不足になりデフレギャップが恒常化すると言うのなら、財政破綻だのハイパーインフレだのと心配する事もないでしょう。デフレが固定化するのですから。インフレにならないのなら財政支出しほうだいですよ。でもそれをやるとハイパーインフレになるという。僕から言わしたら「どっちやねん!」です。

名無し名無し 2017/08/12 13:43 橋本龍太郎が1997年にあんなことをしなければ、「日本は人口減少してるのだから成長するわけない」などという卑屈で情けない負け犬根性が国民の間に染みつくことは無かったでしょう。

景気対策のおかげもあって、日本経済は95年は成長率2.7%、96年は3.1%まで回復していたのに、総額14兆円(消費増税5兆円、特別減税廃止3兆円、公共事業削減4兆円、社会保障費負担増2兆円)の特大緊縮を行い、地獄の門を開けたのが橋本龍太郎です。

私は彼は戦後最悪の国賊だと思ってます。あの年を境にあらゆる経済指標が屈折しています。あれが無ければ名目GDPも600兆円どころか、今頃1000兆円には達していたでしょう。日本の分岐点が1997年ではなくバブル崩壊からという説が市民権を得ているのが嘆かわしいです。

世間的に彼はあまり無能扱いされてません。反省会すら満足にできないのだから、失われた20年はお似合いだったのかもしれません。

こ↑こ↓こ↑こ↓ 2017/08/12 15:12 民進党はもうダメでしょうねぇ・・・
本当に経済については山本太郎のほうがまともに現状を理解しているからもうこの政党はいらないと思います
ぶっちゃけ共産党辺りがもうちょっとマシな経済についての知識を持って自由党と連立してくれたらなぁと持っていますが幻想ですからね・・・

名前を入力して下さい。名前を入力して下さい。 2017/08/12 18:01 日本の左派は左派としての体を成してません。トピ違いかもしれませんが、韓国の現左派政権は経済的にはそれなりにまともだと思いませんか?積極財政志向かつ法人税を引き上げるようです。

ビルビル 2017/08/22 11:23 日本が『緊縮財政を持続的かつ強力に実行している』という御主張のようですが、では何故日本は世界一の政府債務国なのでしょうか?

けんけん 2017/08/28 01:30 ↑緊縮政策の為、無自覚にデフレを20年延長させた結果、税収や名目GDPが伸び悩んだからです。デフレにならず、他の先進国同様に平均名目成長率4%前後のペースで成長を続けたら、今頃名目GDPは1000兆円、税収は100兆円以上で、GDP比の債務が200%超えなんて事態にはならなかったでしょう。

通りがかり通りがかり 2017/10/02 13:27 税は国の経済構造、産業形態、人口動態を制御し、国家構造を決定付ける重大な要素です。

経済や人口動態は国の税制に左右されると言っても過言ではありません。
実際に歴史上でも人頭税を人口抑制の手段に使用した国も存在します。

人頭税は人が生きる為の最低限の衣食住育を犠牲にして負担を最優先されますから、(中絶や非婚の増加により)出生数がを抑制されます。

因みに、「税と歳出」まにより労働分配率を引き下げる国は日本だけです。
つまり、社会保障制度が労働搾取として機能し、再分配を行われず働く貧困世帯や貧困児童を増やしています。

人の為の社会保障ではなく、アベコベに「社会保障の為の人」ですから、社会保障が人を食い潰している格好です。

社会保障が経済調整(ビルトインスタビライザー)の効かない消費税(定率税)や保険(定額税)である為に、これが人頭税として機能する為です。
こういう人頭税は、資産集中化と貧困拡大の同時進行、経済停滞とデフレ化、破産廃業の増加、産業衰退、出生数激減、財政難となり国難を招きます。

従って、人頭税の撤廃が最大の社会保障と言えます。

2016-11-09 予想外の大統領 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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ま。これはともかく。

まさかトランプが大統領になるとは思いませんでした。
事前の予想でも、クリントン優勢が伝えられていました。 これによれば、クリントンが堅い地盤を前提にすれば、フロリダノースカロライナネバダニューハンプシャーの全てでトランプが勝って初めて大逆転、ということでしたが(図1)、現実の選挙では、ライブでクリントンが優勢になった瞬間は一度もなく、トランプ大統領が決まりました。

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図1 2016年大統領選 事前予想
[出所] FiveThirtyEight 
日本時間2016年11月09日昼時点。


選挙後にアメリカ選挙区を郡単位で眺めると、中西部どころか実は全米がトランプの赤に染まっていたことがわかります。(図2)
事後講釈的には全米に「隠れトランプ」が多数いたためとされています。*1

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図2 大統領選 選挙結果 (郡レベル)
[出所]election 2016 live results

この郡レベルの選挙結果は、英国でのEU離脱時の離脱派の分布を彷彿とさせるものですね。(図3)

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図3 英国でのEU離脱派の分布
EU残留派が多数派という事前予想を裏切り、反連邦主義スコットランドを除けば、
残留派は殆どロンドン周辺部に限られた。


「次期大統領ドナルド・トランプ」と報じられた直後の本日の日経平均株価は1000円に迫る下げでした。

ただ現実の政治の世界を考えると、ウォール街などの支援を受けて1%のための政治を続けるであろうクリントンの従来型政治から大きく舵を切って、米国中産階級から支持を受けたトランプは、意外と中産階級を厚くする「善政」をしく可能性もありそうです。*2

同時に日本との関係もまた大きく変わるのではないでしょうか。

駐留米軍は抑制される可能性が出てきましたし、日本がロシアと友好を深めることにも抵抗がないということも考えられます。
貿易でもTPP締結についてはトランプは公約通り拒絶するし、日中から貿易では被害を受けていると思っているトランプは保護貿易主義をとる可能性も高くなりました。

日本政府は従来通りに「米国の第51番目の州」として金魚のフンのように米国に盲従することにためらわれる局面も出てくるでしょう。

といったことで、筆者としては、冒頭の「格言」*3とは異なり、トランプが大統領に決まったことは米国内のみならず、日本にとっても好ましい結果になるのではと期待しています。

*1:某IT大企業ではトランプ支持と表明したらクビの雰囲気だったとか

*2:可能性といってもprobability(蓋然性)ではなく まだpossibilityの方ですが

*3:単にダダ滑りギャグです

こ↑こ↓こ↑こ↓ 2016/11/10 18:45 中国はバブル崩壊、ロシアも財政がやばい、アメリカも世界の警察やめるとか混沌すぎて笑えないですね・・・

2016-04-23 実業界はなぜマイナス金利政策に否定的なのか このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

4月のロイター企業調査によると、日銀が導入したマイナス金利の拡大に8割近い企業が反対しており、導入自体が失敗との見方も目立つとのことです。

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前月調査では、導入後間もないことからまだ影響が見通せず、反対の声は6割程度だったが、今月調査では厳しい見方が増加。「導入は失敗だったと思われる」(運輸)、「マイナス金利で改善されたものがない」(化学)、「効果が疑問視されている」(鉄鋼)などといった声が聞かれ、幅広い業種で導入自体への評価が芳しくない。

悪影響について、具体的には「設備投資拡大など景気浮揚には結びつかず、逆に運用収益減の悪影響がある」(食品)、「かえって貧富の差が拡大する」(紙・パルプ)、「金融機関の収益悪化が他の業界に思わぬ影響を及ぼす可能性」(運輸)などの弊害が挙げられている。また「預金金利がつかないことへの心理的悪影響は大きい」(サービス)、「将来に不安」(その他製造業)、「国民感覚とズレが大き過ぎる」(サービス)といったマインド面の影響を指摘する声も多い。

ロイター企業調査:マイナス金利拡大に反対8割、投資にも寄与せず ロイター 2016年 04月 21日 09:28 JST

 日銀が鳴り物入りで始めたマイナス金利政策に対して、実業界からはほとんどポジティブな評価が得られていないのはなぜでしょうか。

シェイブテイルは、この日銀と実業界でのマイナス金利政策に対する評価の差に、企業の事業性評価が関係しているのではないかと考えています。

 企業は一般的に、新規事業を開始する前に事業性評価をおこなうことが多く、この事業性評価にもいくつかの方法がありますが、「資本コスト」を算定して、この資本コストを使って割引キャシュフロー(DCF)法で事業採算性をみるといった方法は企業の実務者にもよく知られているところでしょう。*1 *2


 「資本コスト」と「事業価値評価法」の詳細については末尾に引用した経済産業省レポートに譲るとしまして、ここで重要なのは、企業は事業価値評価に日銀が操作可能な長期金利を使っているわけではなく、それより大幅に高い「加重平均資本コスト」を使って事業価値評価をしているという点です。

日銀がマイナス金利政策を導入した現在、長期金利はゼロ以下にまで低下しました。 ところが、下のコラムのふたつ目に示すように、事業価値評価に使われる加重平均資本コストは5%程度あるいは末尾の経済産業省レポートに書かれているような2-3%程度に設定している企業が一般的でしょう。 *3
日銀のマイナス金融政策は負債のコストにはわずかながら好影響を与えることができても、それと自己資本コストを加えた加重平均資本コストにはほとんど影響がない、というわけです。

銀行からの貸し出しの実際をみても、日銀の金融政策により貸し出しが増えている業種はあるものの、それは金利自身が事業に支配的な影響がある不動産業界や、事業が政策上安定している医療福祉業界程度に限られ、運転資金などで本当に銀行から資金を借りたい中小零細企業については、貸し出す銀行側がリスクに慎重で、貸し出しは伸びていないという報告もあります。*4

日銀の金融緩和では、人々の期待に働きかけてデフレ脱却に向かう、というシナリオだった筈です。
冒頭のアンケート結果のように、人々はマイナス金利政策を実施しても、設備投資に大いに寄与するという企業はわずかに2%しかないという中で、日銀が今後マイナス金利政策を一層強化したとして、果たして今後プラスの結果が出てくると期待できるのでしょうか。


資本コストと事業性評価
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   資本コストの概念 
企業が事業をおこなう資金には負債と自己資本があり、それぞれ
負債コストと自己資本コストがかかっている。
その結果企業の事業性評価には両コストの加重平均資本コスト(WACC)が
かかっていると考えられる。

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   事業性評価に使う割引キャシュフロー(DCF)法
投資に使われる投資CFを、営業フリーCFで回収するが、この際
将来予測される営業フリーCFは、資本コストで割り引いて考える。

経済産業省レポート リスクリターンと資本コストより

*1経済産業省レポート 事業価値評価

*2経済産業省レポート リスクリターンと資本コスト

*3:筆者は長期金利と比較して加重平均資本コストがなぜこれほど高くなるのかについて、明快に書かれた事業価値評価の解説をみたことはありません。ただ、事業価値分析は通常楽観的に分析されることが常であり、見落とされているリスクを織り込むとすれば、高い資本コストとして織り込まざるを得ないということはあるのではないでしょうか。

*4:週刊エコノミスト2016年3月22日号p32「貸し出しの実態 設備投資意欲の低い中小企業 伸びるのは不動産、医療ばかり」

MBAMBA 2016/06/01 23:33 マイナス金利は「金融緩和」か「金融引締め」かをまず考える必要があると思います。紙切れである日銀券が価値を持つのは、日銀券総量より、日銀が市中に対して有する債権残高が必ず多くなるように運営されていて、それが日銀のバランスシート上で常に示されているからです。日銀に対して負債を負うものは、それを返済するのに日銀券が必要だが、その総量は常に不足するように運営されているので、紙切れである日銀券に価値が発生する訳です。なぜ日銀券が不足するかというと、日銀が銀行に貸付を行う際に利息を取るからで、その分不足します。そして、日銀が金利を上げると、不足額が大きくなるので、金融引き締めであり、金利を下げると、不足額が緩和されるので、金融緩和となります。今回のマイナス金利は、預金手数料という形ですから、その分金融引締めとなり、マイナス金利幅を増やせば、さらに激しい金融引締めとなります。もし、日銀がマイナス金利で民間に貸し出しをすれば、それは金融緩和ですが、すぐに日銀のバランスシートは債務超過になります。そこまでやる勇気があるのか、どうなのか。

shavetail1shavetail1 2016/06/01 23:42 MBAさま
おっしゃっている意味は、日銀が債務超過になっていなければ日銀券には価値があり、債務超過になれば直ちに無価値になる、ということでしょうか。
こちらのブログにも書かれていますが、オーストラリアの中央銀行であるオーストラリア連邦銀行は1911年に設立された当時は無資本でした。では当時のオーストラリアドルは無価値だったかといえばそうではないでしょうね。 近い将来日銀は債務超過に陥る可能性があります。 その時に諭吉を捨てるお気持ちがあれば、私にご連絡を。すぐ拾いに行きますので。
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2007/06/308.html

MBAMBA 2016/06/02 23:56 >日銀が債務超過になっていなければ日銀券には価値があり、債務超過になれば直ちに無価値になる、ということでしょうか。

全然違います。Aという命題と異なるBという命題を否定しても、Aという命題を否定したことにはならないことは分かると思います。日銀の「資産の質」だの「自己資本」だのは、通貨の価値とは直接関係ありません。書いたように「日銀券総量」と「日銀が市中に対して有する債権残高」の差が通貨の価値を生み出すという話です。ですから日銀がゴミを数兆円の資産として計上しても通貨の価値には影響ありませんし、債務超過でも通貨の価値には影響ありません。
問題であるのは、「マイナス金利は金融緩和か金融引締めか」という問いに対し、正しく「金融引締めである」という答えを導き出せる通貨理論を持ち合わせているかという話です。
企業がマイナス金利に反対なのは、単に「金融引締め」であるからです。事業評価は関係ありません。

JancloJanclo 2016/06/04 21:40 横レスですが

確かに、今回の日銀のマイナス金利とは、日銀預金への付利がマイナスということですから、企業の事業には直接関係ありませんね。

つまり、今回のマイナス金利は銀行へのシバキです。

これが、企業への融資に対するマイナス「貸出し」金利であれば、企業の事業の利回りとかが重要なファクターとなります。
差額分が大きいほど、利益となりますから。

付利のマイナス金利では、0を下回る差額分(実際は手数料がありますが)は、銀行負担となります。
だから、金融政策としてもよろしくないと。

JancloJanclo 2016/06/05 01:05 ちょっと、後半が分かりにくいですね。

要するに、付利のマイナス金利とは、通常の商売でいえば減価償却費、開発費などの間接固定費のようなものです。
価格(金利)に転嫁できれば問題はないですが、今は借入需要が少ないので、ただでさえ預金者に金利を払っている銀行にとっては悩みものであると。

政府・日銀からすれば、ならば貸出しで儲ければいい、となるのでしょうが、優良企業は社債や株式を銀行を通さずに発行できるので、借りません。
となると、銀行としては焦げ付きが恐いのでデレバレッジングに動くでしょうから、政府・日銀の思惑通りにはいかないでしょう。

そして、銀行がデレバレッジングに動くということは、「金融引き締め」といえるでしょう。

2015-04-21 中国は緊縮日欧を超えていく このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

4月9日に公表された米国財務省半期為替報告書では、欧州・日本での景気刺激策として過度に金融政策に依存しているとの指摘がなされています。

米財務省が9日公表した為替報告書は、日銀の金融緩和への依存度が高過ぎるとし、財政についても2015年度予算が前年比ベースで緊縮的であると指摘した。

焦点:米為替報告書、日本財政「緊縮的」緩和依存高いと批判 ロイター 2015.04.10


財政が緊縮的と指摘された日欧では、政権中枢部で財政再建への傾斜が強く、当面の景気より政府債務抑制という方向で議論が進むことが多いようです。

その政策の方向性が日欧に何をもたらしたでしょうか。
図表1は最近IMFから公表された主要国・地域の名目GDPです。
中国の名目GDPは2009年頃に日本を上回ったことは記憶に新しいところです。

IMFの現段階の予測によれば、中国の名目GDP2016年、つまり来年にもEU圏全体と肩を並べるとされています。


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図表1 主要国と地域の名目GDP推移
出所IMF WEO Apr. 2015
2015年、16年はIMFによる予測値。 ドルベースで比較。

名目GDPをドルベースで比較しているため、米中よりも金融緩和に偏っている日欧では通貨安傾向となり、一層名目GDPが低めにみえますが、それにしても、米中、日欧では明らかに成長率が異なっています。

日本では、緊縮財政による名目GDP低成長が、税収減につながり、それを補填するための財政赤字、累積政府債務の増大、そして財政健全性指標の悪化、という緊縮財政ループに嵌っています。(図表2)

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図表2 日本の財政健全性指標の推移
出所IMF WEO Apr. 2015
横軸=名目GDP,縦軸=政府債務残高で、グラフ上の点
と原点をつなぐ線の傾きがその時点での財政健全性指標となる。

以前はアベノミクスに全面的に賛成してくれていた米国ですが、円安はかなり進んだもののデフレのままで景気回復もまだら模様の日本の現状については欧州と共に財政政策での内需拡大を求めています。

日欧の経済地盤沈下をみると、米国の示唆は米国だけでなく日本や欧州のためとも言えるでしょう。

ukiyoburoukiyoburo 2015/05/05 21:58 バブル犯行犯の澄田智元総裁に超低金利政策という10年殺しの技を日本に仕掛けさせたのが、アメリカです。
その主犯たるアメリカの提言には、聞く耳持たぬというのが私の感想です(笑)。

2014-12-22 日本に必要なのは「毒を食らわば皿まで」? このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

日本の財政健全性指標はギリシャを超えて世界最悪です。
本日はちょっとした思考実験とシミュレーションから、今後日本はどうするべきかについて考えてみたいと思います。

先日から名目GDP政府債務の関係、いわゆる財政健全性指標について書いてきました。

名目GDP政府債務の経時的な変化を辿ってみると、日本の財政健全性指標の悪化に弾みがついたのは1997年の橋本増税の時からです。世界で名目GDPの伸びが10年以上止まっている国は日本以外にはありません。 そして財政健全性指標が改善しない原因は私達の収入が増えないことに最大の原因があります。
      安倍首相が犯しつつある大きな誤ち - シェイブテイル日記 安倍首相が犯しつつある大きな誤ち - シェイブテイル日記

リーマン・ショック時、日本では時の与謝野馨経財相が「ハチに刺された程度」と称してとりたてて何もしませんでした。
ギリシャでは2009年に政権交代があり、多額の政府債務隠蔽が発覚してEU肝煎りで財政健全化計画が奨められました。
そして中国では2008年11月にはリーマン・ショックに対応するため4兆元(57兆円)の経済対策が実施されました。

その結果は…
政府債務の実額の伸びは中国が最大でした。緊縮財政の日本・ギリシャは金額としてはそれほど増えていません。
一方、財政健全性指標は…
中国では財政健全性は安定的に良好なままなのに対し、日本・ギリシャ緊縮財政の努力とは裏腹に、財政健全性指標は悪化の一途を辿りました。(日本=245%、ギリシャ=174%)
    日・中・ギリシャの財政健全性指標 - シェイブテイル日記 日・中・ギリシャの財政健全性指標 - シェイブテイル日記


今回は緊縮財政が却ってよくないということで、それでは毒を食らわば皿までとばかりに、巨額の財政出動をした場合どうなるかを考えてみました。

【思考実験の前提】
2015年、16年の2年間50兆円の財政出動をする。 方法は消費を刺激し、マネー退蔵を避けるため、1年間だけ有効な40万円入り貯金通帳を1.2億人の国民全員に配る。 1年後には配った通帳の残額は0にして国庫に戻す。なお財源は赤字国債とする。

【シミュレーションとしての仮定】
財政出動すると物価が動く可能性がありますが、黒田日銀では大規模金融緩和+負の財政出動(消費税)で物価をあげようとしているのに現実には今年は下がり気味ですので、50兆円×2回の財政出動でも物価は動かないものと仮定しましょう。

この思考実験結果を図表1で示しました。 分かりやすくするため、名目GDP政府債務残高は2014年時点の名目GDP=100として正規化しています。*1

結果は… (図表1参照)
2014年の財政健全性指標が245なのに対し、2016年には220と、なんと改善しています。

赤字国債を100兆円発行すると財政健全性は悪化ではなく改善する
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図表1 名目GDP-政府債務相関図

出所IMF WEO Oct 2014 (1980−2014年;14年はIMF予測)
図中、年次の後の()内にその年の財政健全性指標を示した。
グラフ曲線上の任意の点と原点とをつなぐ直線の傾きが財政健全性指標となっている。
破線部分はこの記事の思考実験に基づくシミュレーション結果。

図表1のグラフだけでは検証ができませんので、図表1の将来部分の指標を記載しました(図表2)
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図表2 2年間国民全員に40万円商品券通帳を渡した場合のマクロ経済指標

・名目GDPは毎年10%ずつ伸びる:財政出動規模が名目GDPの10%分に相当しますから、控えめに、乗数効果を1倍としてこうなります。
政府歳入は不変: これはかなり控えめな予想です。 デフレでは税収弾性値は3以上ありますから、名目GDPが10%増えるのですから税収は年30%ほど伸びるでしょうが、保守的にこれを無視します。
政府歳出は毎年GDPの10%分増える:商品券通帳を交付するため、赤字国債を発行して政府歳出は増加します。
政府債務残高:インフレ率・金利の高騰を前提としていませんから、政府債務残高増加はほぼ政府歳出50兆円増に対応します。
政府債務健全性指標:これらの値を入れると、グラフは斜め45度右上に向かいます。すると2016年政府債務健全性指標は2014年予想よりも改善します。 

これらの結果は赤字国債の大増発で政府債務健全性が向上するということで、政府が目指すプライマリーバランス均衡とは程遠い方法ですが、エクセルを使った簡単なシミュレーションではこうした結果になります。

 国民一人あたり、40万円政府から交付を受け、好きな消費に使った上で、政府債務健全性は向上する、というのですから一度きちんとしたマクロ経済モデルで再検証してみる民間機関があればと期待します。 *2

*1:正規化とは数量を代表値で割るなどして無次元量化し、互いに比較できるようにすることをいう。

*2:現在の政府(内閣府)のマクロ経済モデルでは一部有識者たちからは「狂った羅針盤」と呼ばれており、まともな結果は出ないことが知られています。

めだかめだか 2014/12/24 09:09 半数の人が現金下ろして預金しちゃった場合とか
GDPは増えないのではないでしょうか
公共事業のほうがGDPは増える気がするけど公共事業というだけで
アレルギー出る人とかいるし難しそうですね
以前話題にのぼった減価する政府紙幣や商品券の方が
確実に消費に結びつくのではないでしょうか

shavetail1shavetail1 2014/12/24 09:35 めだかさま
>半数の人が現金下ろして預金しちゃった場合とか
これはちょっと正確に意味が取れません。
現金を下ろすということは下ろしたものは預金で、預金を現金にしたあと預金したということなら何ら変化なしですよね。

公共事業は確かにいきなり預金されず1度は民間を回るということで政府の財政政策として好まれてきた面がありましたが、現在はコンクリート型枠工の求人倍率6倍だとか、供給制約がキツくなりすぎ、予算消化できなくなってきてますね。 もっとも、もっと公共工事の発想を広げれば、コンパクトシティ+空いた広大な地域の効率利用などで、まずは民間建設に補助金・税優遇するなど手はありそうに思います。

最後のご指摘はおっしゃる通りで、持っていても減価する紙幣や1年限りの商品券の方が消費刺激は大きいでしょう。 これらは現在政府が採ろうとしている、間違った政策の逆方向ですから、実施へのハードルとしては現在の政策が間違えていることを意思決定者にキチンと説明する人が必要なのでしょう。

菅原菅原 2014/12/24 12:18 これは、インフレ税のこと。

カネを配布しても、モノ・サービス量(GDP)は、一気に増えないので、インフレ。

ピケティを読むと、イギリスの債務残高/GDP比圧縮には
?年2〜2.5%の経済成長100年で、GDPが別な規模になり圧縮(国債残高自体は増えているが、比は減少
?戦後の高インフレで、25年ほどで減少

の2つしかなかった。(理論的にも2つしかない)

日本の場合、?はムリなので、?、年2%のインフレ+年1%のGDP成長くらいか?

年2%のインフレでも、30年後(1世代)で、22%ほど圧縮、100年で77%ほど圧縮になるので・・・

いずれにしても、借金を返した国はない。比を減らしただけ。

X星人(仮名)X星人(仮名) 2014/12/24 13:32 赤字国債100兆円を発行すると財政は改善し始める・・・と言うことですが、この100兆円と言うのが宍戸先生らの算出によるデフレギャップと一致するのが偶然なのか必然なのか、興味あるところです。

shavetail1shavetail1 2014/12/24 14:35 X星人(仮名)さま
100兆円は偶然か、ですが実は10%の消費税の影響を打ち消しプラスに持って行くにはこれくらいは赤字国債を発行せねばならぬだろう、ということで設定した数値です。

内心の結論はそんな面倒くさいことする位なら、10%を17年に増税を決めたなんて馬鹿を言わずに、消費税そのものを停止すれば、上記とほぼ同じ効果がえられますよ、というオチにつなげたいのでこうした数値を使っています。

菅原様
>インフレ税
うーん。そこはどうなのでしょう。
まず第一にインフレ化する原因が国民全体の懐が暖められた結果ですよね。 それで税金取られたように、国民経済として実質損が発生するでしょうか?

後もう一点は、私はまだ定量化ができていないのですが、デフレになって名目GDPが押さえ込まれると、新古典派の仮定とは異なり、未使用のリソースが多様な形で国内に蓄積していると思います。
それが抑制因子だったマネーが十分量供給されればそれらのリソースが現実に活用されるようになるので、デフレ状態で名目GDPを上げる行為は同時に実質GDPも上げる政策となると思います。

したがって、国民としては貨幣をもらって使うだけで新たなイノベーションが生まれずとも、たとえばサラリーマンの昼食に例えれば、
1)腰弁→2)コンビニ弁当→3)一膳飯屋→4)レストランといった具合に実質GDPが増加すると思います。

そうすると、実質GDP増大がなければ単にインフレ税ですが、実質GDP増大を伴い、名目GDP増加からは所得税・法人税が払える経済状況になるのですから、政策実施前より国民生活が困窮することはあり得ないと思いますよ。

同様に、上記の40万円バラマキと同等の効果を有する10%消費税執行停止でもインフレ化する可能性がありますが、これは文字通り減税でインフレを達成しており、一般的なイメージのインフレ税とは殆ど対極的な状況かと。

ekkusekkus 2014/12/24 19:13 介護を巨大な公共事業としてやればいいのではないかと常々思うのですが。国債の大量発行を財源に(それが世論に受け入れられないのなら所得税の累進的増税)、介護労働者に対する大幅な賃金アップ&大幅な介護就業者増で失業率低下・賃金インフレ・高消費性向層の消費大幅増。少子高齢化を逆手にとれて言う事無しでは。

伊勢の水源伊勢の水源 2014/12/25 00:14 shavetail1さま、

一度使ってしまったお金40兆円を誰が国庫に戻す義務を負っているのでしょうか?
1年後に残額をゼロにするとはそういう意味ではないのですか?

janclojanclo 2014/12/25 01:33 ekkusさま

乗数効果でみると、介護は、教育、観光、農林、電力エネルギーなどとともに効果の低い分野なのです。

これは、介護が仮に賃金を上げたとしても、人だけで賄える業種でもあるため、輸送機械など乗数効果が上位の分野と違い、機材や設備の購入といった波及効果が薄いためでも有ります。

恐らくこのことが、民主党政権で財政が悪化した原因とも考えられます。

リフレ派でも一部はケインズを持ち上げながら、乗数効果を無視して政策批判・提言している人がいますが、これはケインズ経済学の中核をなすものなんですけどね。

ekkusekkus 2014/12/26 10:15 janclo様

レスありがとうございます。
乗数効果の数値でいうと確かに介護産業はほぼ人件費だけということになるので低くなってしまうと思いますが、現状介護職で働いている人や現在失業中で新規に就業できるようになる人は大半が新たに得られることになる所得をそのまま何かしらの生活費として出費することになる低所得層=高消費性向層なので、生活関連財の需要増分としてまるまる二次的に乗数効果を発揮して結果的には従来の土木系公共事業と同じ効果を得られるのではないかと思うのですが。

ekkusekkus 2014/12/26 10:16 janclo様

レスありがとうございます。
乗数効果の数値でいうと確かに介護産業はほぼ人件費だけということになるので低くなってしまうと思いますが、現状介護職で働いている人や現在失業中で新規に就業できるようになる人は大半が新たに得られることになる所得をそのまま何かしらの生活費として出費することになる低所得層=高消費性向層なので、生活関連財の需要増分としてまるまる二次的に乗数効果を発揮して結果的には従来の土木系公共事業と同じ効果を得られるのではないかと思うのですが。

shavetail1shavetail1 2014/12/26 11:46 伊勢の水源さま
40兆円の通帳を最後にゼロ円にするという案は、単に40兆円をデフレ下の習性として死蔵されてしまい、名目GDPへの寄与が小さくなることを避けるという意味に過ぎません。
インフレ化し、なおかつこの記事でシミュレートしたように政府債務健全化も同時に達成できていれば、将来のためと現金を貯めこむのは愚かな行為となるのですが、現在はデフレ適応した合理的な行為ということですね。 早く緊縮財政など無意味な政策をやめればいいのに、日欧の政治家・役人はこの馬鹿げた政策が大好きで困ります。

菅原菅原 2014/12/26 22:22 名目も、実質も理解していないようです。

40兆円現金を配布し、実質が増えるわけないでしょう(笑)。

>1)腰弁→2)コンビニ弁当→3)一膳飯屋→4)レストランといった具合に実質GDPが増加すると思います。

????

shavetail1shavetail1 2014/12/26 23:13 お金がない人が家で弁当を創って食べても名目は勿論実質GDPへの寄与はゼロ円です。
それに対し、レストランで食事をすれば1回に1000円なら1000円名目GDPが増えます。 これらの間の変化は、物価が千倍以上に騰がったからでないことは理解できますか。

shavetail1shavetail1 2014/12/26 23:26 それと菅原さんは、政府の財政と家計との区別がついていないようだけれど、政府債務を全部返した場合、その負債を海外が全て背負い込むのでも無ければ、不換紙幣で成り立っている経済は崩壊するしかないですよ。 なぜならば、現代の通貨は債務を裏付けにしか発行されていないから。
 だから政府債務は絶対額を減らすのではなく、名目GDPを上げて比(それが財政健全性指標)を小さくすることこそ財政健全化であり、政府債務絶対額を減らせば、ここ数年間のギリシャのように財政は却って健全性が失われるんですよ。

janclojanclo 2014/12/27 13:49 ekkus さま
>低所得層=高消費性向層
この視点でみると、なぜ乗数に差が出るのか、分からなくなると思います。

そもそも乗数効果の最も高い産業は輸送機械です。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/urgency/report090319.pdf
輸送機械と言えば車ですが、自動車業界は高年収ですので、消費性向の点から見れば、乗数効果は低くないとおかしくはないでしょうか?

会計的な話になるのですが、例えば土木公共事業の場合、土木業者は事業の為に、建機のリースや購入、給料支払いの運転資金のため、資産と負債、つまりバランスシートを拡大させます。

逆に介護の場合は、技術的制約がなく人の手だけで賄えるため、借金をせず自己資本(いわゆる内部留保)で賄います。

技術的制約がないという事は、わざわざ借金してまで設備投資をしなくても、つまり、バランスシートを拡大しなくても、対応できるということです。

この借り入れをして投資しなくても済むという業界の特徴が、介護事業の乗数効果が低い理由であり、賃金が低い事がその主因ではないと、私は考えております。

インフレと借り入れは、非常に関係が強いはずですが、この辺りも理解していない政治家(内部留保を活用しろという共産党や麻生大臣など)やリフレ派が多いのが残念ではありますね。

janclojanclo 2014/12/27 15:19 ekkus さま

すみません。先のコメントについて修正を。

法人企業統計(平成24年度)を見てみると、介護は建設や輸送機械より自己資本比率が少ないため、むしろ借金をしている業種といえます。

つまり、バランスシートの拡大は、乗数効果と関係ないです。

乗数効果、というか経済波及効果が大きいのは、産業連関表によると、生産の資材を外部から多く調達している産業のようです。
http://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/data/io/hakyu.htm
建設や輸送機械は生産にあたって、外部からたくさん調達するので高く、介護は人手中心のため低いようです。

>生活関連財の需要増分としてまるまる二次的に乗数効果を発揮して結果的には従来の土木系公共事業と同じ効果を得られるのではないかと思うのですが。

この点ですが、東京では、介護の方が若干大きいという研究もあるようですね。

介護保険制度導入がもたらす東京都経済への波及効果―東京都産業連関表による分析介護保険制度導入がもたらす東京都経済への波及効果―東京都産業連関表による分析
伊藤和彦 高橋克秀

ただ、個人的には、民主党政権下で社会保障費を増やしている割には、名目GDPが増えていないため、介護が経済対策として有効かは疑問があります。

菅原菅原 2014/12/27 16:08 >それに対し、レストランで食事をすれば1回に1000円なら1000円名目GDPが増えます。 これらの間の変化は、物価が千倍以上に騰がったからでないことは理解できますか。

増えません。政府がカネをばらまいても、インフレになるだけで、
使える財・サービスが、増えるわけではありません。

つまり、名目GDPが増やすには、40兆円もカネをばらまいて、インフレにすれば、簡単にできるのです。
しかし、財・サービスが増えるわけではないので、実質GDPは増えません。

ですから、名目GDPを増大させるのは、インフレのことです。国債残高は、名目値ですから、インフレにすれば、残高/GDP比率は、減少します。

ピケティ「21世紀の資本」にあるように、残高/GDP比を減らすのは、1インフレと、2経済成長の2つだけです。
英国例
毎年2.5%の経済成長で、100年後には、GDPは7倍以上になります。それで、英国は債務を圧縮しました。国債残高はその間増えているので、国債を返したことはないのです。
戦後1945年以後は、70年代まで、インフレです。それで、GDP比200%の国債を圧縮しました。

>それと菅原さんは、政府の財政と家計との区別がついていないようだけれど、政府債務を全部返した場合、その負債を海外が全て背負い込むのでも無ければ、不換紙幣で成り立っている経済は崩壊するしかないですよ。 なぜならば、現代の通貨は債務を裏付けにしか発行されていないから。

ごめんなさい。もう国債問題を解説するのは疲れました。

>まず第一にインフレ化する原因が国民全体の懐が暖められた結果ですよね。 それで税金取られたように、国民経済として実質損が発生するでしょうか?

インフレは、ストックに影響します。つまり、資産=負債をチャラにします。「図解 使えるマクロ経済学」

ekkusekkus 2014/12/27 19:56 janclo様

興味深いデータですね。ありがとうございます。
民主党政権下での社会保障費増分はほぼ高齢者向けの医療費だったり年金だったりの自然増分だったと記憶しています。これだとそのおカネを受け取る相手がすでに貯蓄超過の高齢者だったり比較的消費性向の低いお医者様だったりしますからこれによる経済浮揚効果が低いのは当然と思えます。子供手当ても所得税の所得控除を廃止する事によるインチキでしたし、どちらかというと民主党政権が「コンクリートから人へ」をまるで実践しなかったからこそ状況をさらに悪化させたという認識をしてます。民主党政権の失敗は財務省に乗っ取られて公約と間逆の政策をとってしまったことではないでしょうか。蛇足ですみません。

janclojanclo 2014/12/27 20:58 収入が増えても自分の食事量を増やさない人もいる。
また、国民の収入が増えると、企業は、機械を動かして物量を増やすのではなく、価格を引き上げるのでしょう。

レストランの調理・接客がサービスに含まれない社会では、そうなのかもしれません。

どりあんどりあん 2014/12/28 21:11 仮に国債の増発で社会保障をする(抑制しない)という前提ですと医療介護だけで向こう10年で400万人の雇用が生まれますね、一方で高齢化に伴って労働者も500万人程減ることになります。
そして更に10年後には労働者が1000万人減り医療介護で600万人の雇用が生まれますが・・・
移民でも入れない限り人口動態の予測は大きく外れません。
かくして労働人口の1/4が医療介護に携わるギリシャ的な公務員国家の完成となりますがはたしてどうやって実質成長を成し遂げるのでしょうか・・・。
今年が既にそうですが、労働不足に伴うスタグフレーションな未来しか浮かびません。
経済成長が著しい時期にインフレで債務比率を下げるのは有効でしたが、現在日本が直面してるのは低成長あるいは0成長下での債務比率の維持です。0成長ですら個々の労働者レベルでは大きなプラス成長ですからね・・・社会保障の徴収は税金にせよインフレ税にせよとられる事で実質賃金は更に低下しますし。

ekkusekkus 2015/01/03 18:05 どりあん様

大量の国債発行による介護労働者国家日本が誕生したあかつきには大幅な円安が予想されますが、これは共通通貨ユーロに縛られたギリシャにはない大きなポジティブ要因ではないでしょうか。実質経済成長とは要は一つ一つのテクノロジー又はファッションの進化を基点としてそれが世界の隅々にまで行き渡るまでの過程が集積したものであると思いますが、グローバルマーケットにおいてその過程にどれだけ首を突っ込めるか、つまりは輸出競争にどれだけ参加できるのかということが少子高齢化国家日本の命運を握っているのではないかと思います。私のこの認識がもし正しいのであれば、インフレーション即ち通貨安はむしろ望むところではないかと思います。

どりあんどりあん 2015/01/12 15:43 ekkusさん、その日本は輸出余力なんて全く有りませんよ。
介護に人と金をとられるので当然工場は設備も古くなり人がいないので動かせません。
既にそうですがインフラの維持もままならないかと。
現役の人達は実質賃金の低下で更に物を買えなくなりますから少子化も拍車が当面は続くかと。

ekkusekkus 2015/01/19 19:07 どりあん様

もしかするとどりあん様と私の間では現状認識に違いがあるのかもしれません。

私はいわゆる失われた世代の人間ですが、私の身近にいる30〜40代の働き口ってものすごく少ないですし、それに伴って職に就けている人の平均賃金もまあ低いです。これじゃ結婚できなくて少子化が進んでも当然だよなって状況です。
介護産業の職や賃金が拡大したからといって輸出産業に就く労働者が足らなくなるとも到底考えられません。世界と戦うグローバルエリート層と、必ずしも高度なスキルを必要とする訳でもないけれども堅実に仕事をこなそうという一般層はそもそも別物・別人種だからです。海外勢と激しくしのぎを削ることのできる人材も大事ですし、そうではない平凡な国民に職を与えることも同様に大切です。

失業率が下がったからといって輸出競争力がなくなるとは到底思えません。

2014-11-05 消費税の赤信号も皆で渡れば恐くない? このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

政府は4日、消費税率を来年10月に10%に引き上げるべきかの判断のため、有識者に意見をきく点検会合を首相官邸で開きました。 
その中で、中小企業が属する514の商工会議所の元締め日本商工会議所と700万人近い労働者が所属する労働組合の元締め連合が消費税増税に賛成したことに違和感を感じた方は少なからずいるのではないでしょうか。
そこで日本商工会議所と連合はなぜ消費税に賛成したのかを考えてみました。


昨日の点検会合で増税に反対したのは荻上チキ・シノドス編集長、河野康子・全国消費者団体連絡会事務局長、浜田宏一・内閣官房参与の三人です。

一方増税に賛成したのは伊藤隆敏・政策研究大学院大教授、加藤淳子・東大大学院教授ら御用学者の方たちの他、震災復興財源を求める須田善明・宮城県女川町長、そして古賀伸明・連合会長、三村明夫・日本商工会議所会頭でした。

増税賛成者のうち、先生二人と女川町長にはそれぞれのご事情がありそうです。

ただ、労働者の代表連合と、中小企業の代表日本商工会議所が消費税増税に賛成した点に首をひねる向きは少なからずいるのではないでしょうか。*1 ということで、今日はこの謎解きにトライしてみましょう。

■みんなで無視した赤信号1:経済見通しと16年前の記憶
昨年8%への消費税増税の是非を問う点検会合の際にも、連合も日本商工会議所も消費税賛成を主張しています。
 その際、古賀連合会長は8%増税に賛成した理由について次のように述べていました。

消費税引上げにより、言うまでもなく、可処分所得の減少や駆け込み需要の反動で消費が抑制され、内需が減少する恐れがある。…。一方では、我が国は急激な少子高齢化・人口減少社会に突入しており、社会保障制度改革の実行は待ったなしの状況であると認識している。したがって、成立した社会保障・税一体改革関連法に基づき、現下の厳しい財政状況も踏まえて、基本的には、法律に沿って粛々と実施すべきであると考えている。

古賀会長としては、どうやら消費税増税の経済への影響は駆け込み需要と反動減、つまり行って来い程度の影響との認識だったようです。

こうした認識になってしまった原因のひとつとして、2012年2月野田内閣が閣議決定した「社会保障と税の一体改革大綱」が出される直前の内閣府によるシミュレーション結果 *2が影響した可能性があります。

シミュレーションは内閣府の計量モデル(「経済財政モデル」)を使って行われています。
それによると、消費税を8%→10%と引き上げた場合と、引き上げなかった場合のGDP成長率を比べると年平均でわずか0.1%の差という結果でした。(図1)

内閣府モデル「消費税増税は景気に影響なし」
f:id:shavetail1:20141105204359j:image:w360
図1 内閣府モデルによる消費税増税の影響
出所経済財政の中長期試算(2012年1月24日・内閣府)
2013〜2016年度の成長の姿(p12)の”成長シナリオ”。
縦軸は兆円。
これによれば2012−16年の実質GDP成長率は、
増税なしで年平均1.9%増税ありでも年平均1.8%。

もしこのように、増税しても単に駆け込み需要と反動減だけしか影響がないという御託宣があるなら、増税に反対する理由に乏しいことになります。

ただ実際増税する前の当時でも少し考えれば分かったことですが、8%増税でも年8兆円、10%増税なら恐らく年13兆円が政府に召し上げられ、その大半は戻ってこないのですから、「駆け込み需要と反動減だけしか影響がない」わけがありません。 

そして、現実に今年は1.8%成長どころか、増税後の4-6月期成長率では年換算マイナス7.1%といった有り様です。

 内閣府が明らかに間違ったシミュレーション結果を作り出し、それを日本商工会議所と連合は信じこまされた可能性は高いのですが、わずか16年前の1998年以降、5%に消費税を上げたことによる中小企業や労働者の惨状をふたつの組織は全く記憶していないのだとすれば情けない話です。


■みんなで無視した赤信号2:世論
今年5月19日、厚生労働大臣宛にひとつの要望書が出されました。題して「医療保険制度改革に関する被用者保険関係5団体の要望について」。
提出した5団体とは健康保険組合連合会、全国健康保険協会、経団連、そして今回消費税増税に賛成している日本商工会議所と連合です。

以下はその内容−

(前略)
被用者保険は医療保険制度の中核として国民皆保険を支えてきたが、高齢者を中心に医療費が増加する中、かつてない厳しい状況に追い込まれている。…。我々被用者保険関係5団体は、現役世代の納得性を確保するとともに、重い拠出金負担を軽減し、将来にわたり持続可能な制度の構築を目指して、一致して以下の要望事項を取りまとめた。

 医療保険制度改革にあたっては、現役世代の納得性を確保すると共に…、またこれらの負担構造の改革に要する財源としては、消費税の税率引き上げ分を活用、充当すべきである。
(以下略)

 何のことはない、経営者の代表経団連や日本商工会議所としては、会社が負担する医療保険料負担が重いので、消費者や勤労者に肩代わりしてほしいという要望な訳です。*3

こうした経営者の都合での要望書に、”現役世代の納得性”などと書かれていますが、最近の報道では、アベノミクスによる景気回復の実感については、9割近くの人が「実感はない」と答え、また来月安倍総理が決断を迫られる消費税率10%への引き上げについては、「反対」が71%、「賛成」が25%という結果も出ており、現役世代が消費税増税に納得していないのは明らかです。*4

 更にいえば、97年に消費税を増税した際には当年こそ税収は増加しましたが翌年には増税前の総税収を下回り、消費税を上げたことで税収を減らす結果となっています。(図2)
f:id:shavetail1:20141105224942j:image:w360
図2 1997年消費税増税後の税収推移
出所:財務省データから作図
増税した1997年(平成9年)こそ税収は増えているが、
翌年平成10年には早くも増税前の平成8年税収を下回った。

 「関係5団体」としては、現役世代の声も代表して医療保険制度の持続性のために要望書を提出したということですが、恐らくは中小零細企業が所属する日本商工会議所や労働者が加わる連合などには、「なぜ我々の不利益になる消費税増税に賛成するのか」という抗議の声が多く届いていることでしょう。

 こうした批判を無視して消費税増税に賛成する日本商工会議所や連合は、消費税を10%まで上げた結果、5%への増税時と同様の経済停滞、企業破綻、自殺者増、税収減、財政問題拡大、デフレ拡大などが起こった時、その責任を取る覚悟はあるのでしょうか。 それとも単に「消費税みんなで渡れば恐くない」と安易に考えているだけなのでしょうか。

*1:シェイブテイルもそのひとりです。

*2経済財政の中長期試算平成24年1月24日

*3:ここに勤労者の代表のはずの連合までもが関係5団体に名を連ねているのは、連合には会社の御用組合しかないということなのでしょうか。

*4http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2338847.html

勝部日出男勝部日出男 2014/11/06 00:05 増税をしなくても政府収入を増やし、財政再建する数多の方法があることを論ずることもなく、むしろ消費増税により折角のアベノミクスが破綻した場合の外国からの信用失墜と日本の真の最大危機につき語らずして消費税増税を推進・賛成する有識者という名の非有識者・御用経済学者・誤用政治学者・御用連合会長・似非中小企業代表者、自己利益追求国賊にはあきれるばかりだ。最も誠実に且つ権力におもねることなく真っ当な論を張る浜田参与に敬意を表したい。折角今年の3月までに築いたリフレーション経済政策の成功に水をかける増税は先送りまたは元に戻すことこそ経済を最高に再興し、国民を豊かにし、且つ財政再建を図る方策であることを強力に論じる人こそ有識者として現れてほしい。他にいなければ私に論じさせていただきたい。

吉田吉田 2014/11/06 10:23 開戦が消費税増税に変わっただけで戦前もこんな雰囲気だったん
でしょう、70年経っても変わらない日本の国風というべきか

shavetail1shavetail1 2014/11/06 10:38 >勝部様 ぜひこの場でも主張をお聞かせください。

>吉田様 
仰る通りです。 官僚組織が国政に携われる状態になると、情報を壟断して独断専行を始めるようになりますね。でもそうした砂上の楼閣は長持ちしない。本当の支持を得ていないのですから。

ただ、敗戦後、ある人が「騙されることが既に悪である」と指摘していますが、日商や連合の言動をみるとまさにそう感じます。

基礎固め基礎固め 2014/11/09 07:27 失礼致します。ふと思ったのですが、有る一定数の今すぐに消費税増税を主張する方々は、もしかして経済成長に対する考え方が違うのではないかと思ッたこの頃です、財政再建というより。所謂リフレ派にも消費税自体には反対していない人も、リフレ派じゃない人にも今すぐ上げるべきでないという方もいるのはもちろん前提に…

利得を考えて故意にという方もいるでしょうが、小保方嬢のように故意ではなく過失、または認識違いの方もいるのではないかと。
結論からいうと、景気や経済成長は偶然に起きているもの…そこからの政策ではどうにもできるものではない〜という論理、考え方です。
経済勉強すると、だいたい、日本程の国内需要が発展した市場なら不況は経済市場全体が小さくなってるつまり潜在成長率が落ちているか、貨幣の流通乃問題つまり何処かにお金がつまって回っていないと考えるかと思います。此は経済統計の数値、GDPや在庫とか投資率とかの数値上下動の循環を勉強するからかと。発展途上国や外資や外需主体の市場は変わるかとは思いますが。

消費税は国内需要に影響が有り、中長期的潜在成長とそれらに関係して又は直接に企業の投資意欲や国内投資計画に影響すると考えている人は今すぐ上げることには反対するかと思います。しかし、そう考えていない方々で且つそもそも経済成長は運だのみと考えている人は今回の8パーセントの景気悪化も考慮材料にならないですからね…。因みに消費は一定見えているときも有りますが、貧困層〜第一層は消費税や不況では消費低減率が最も高い。
また、お金がつまっていると考えてなければ高い資金保持者や内部資金を貯めてい企業にたいして金を出させるためのインフレ政策も指示しないでしょうし、法人税や所得税、相続税、投資税など何処かに数値的に金がたまっているところへの税制度設計も考えないでしょうね。
とふと思いました。

基礎固め基礎固め 2014/11/09 21:59 次いでにスミマセン、独り言です
子ども手当って5パーセント内部で既に7000億当てられていて、8パーセントで1兆9000億になっているはずじゃなかったんですか!?ね、

消費税の目的税化は二つ意味で問題があり、主さんが前に書いたお金に色はないという…つまり今まで国債で補填していたのを消費税が上がったらそのままの分に補填ではなくてその部分を減らすという問題。
と社会保障は消費税 だけで 補うという形にしてしまう問題。
駒崎さんの話ってまるで5パーセントからの分がないようなのと目的税化乃意味後者になっているという意味で二重にかなり問題な気がします…

別件、財務省と厚生労働省は地方消費税分はそんなに必要ないといってたけど、財務省資料に有り、その部分はどうなってるのかな…勉強だな

基礎固め 基礎固め 2014/11/10 00:17 資料提示
国立国会図書館 財政金融課、消費税の使途に関する議論3から。
と税収増分は財務省のホームページ資料からです。

基礎固め基礎固め 2014/11/10 23:11 何度もすみません…、このコメント分野に関しては駒崎さんと経済学学徒達の争う理由が無い、寧ろ共闘できるのに、政府や国の税収支出制度における社会保障劣等的な取り扱いや認識違いせいで話がこんがらがっているように見えてきたからです。
吐息の日々で、消費税の使途が綺麗にまとめられていています。財務省のホームページではなくて、国会図書館の方の数値が合っているようで、いやはや駒崎さんに同情してしまいましたよ。
経済学学徒なら、他の支出でも国債使っているんだから、将来への増税としての国債と見ても子育てに国債使って良いだろとか、消費税分増えているのに政府全体の支出が増えてのはおかしい、社会保障優先度低く見られ過ぎたろ、経済悪化したら真っ先に切られるなとかツッコミ批判するんですが…。
駒崎さんは現実的ミクロで現象に向き合っていりため、社会保障の優先度を上げるのを無理だと思っているだと思います。その点経済学学徒はマクロに理想や整合的な論理を求めているように見えます。
だから対立…ではなくてミクロ的に基礎づけしてマクロを考える時、駒崎さん側からはもっと経済学学徒達のエネルギーを使って良いだろということです。

2014-02-02 今朝の日経。ふたつの良いニュース このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

今日の報道では、ふたつ嬉しいニュースがありました。
事実上、厚労省が混合診療を導入に踏み切ることになったこと。
そしてもうひとつは、事実上、橋下氏が引退の幕引き作業に入ったことです。



【1】事実上の混合診療導入案

新薬、保険適用に新基準 費用対効果で審査
16年度めど、医療費抑制へ患者負担増




 政府は薬や医療機器の公的保険への適用を厳しくする新基準を作る方針を固めた。効果に比べ過大な費用がかかるものは適用しない。2016年度をめどに一部で導入する。公的医療費の増加を抑え、制度を支える国民負担を和らげる。適用外となる高額の先進医療は、一部費用を公的保険で補う仕組みを拡充し、希望者は利用できるようにする。






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 厚生労働省が新基準の「費用対効果評価」の設計を始め、年内に対象分野や審査基準をまとめる。来春から製薬企業から関連データを集める。先行導入の候補は高額の抗がん剤や生活習慣病の薬、心臓ペースメーカーなどだ。将来は全面導入を検討する。




 新薬は有効性や安全性を確認する薬事承認審査にかかる。現在は承認された薬は、ほぼ全て公的保険が適用されている。全ての薬を誰でも使えるようにするのが皆保険の理念のためだ。結果的に高額なわりに効果が低い薬も大量に公的保険に適用されている。保険適用だと少ない負担で高額の薬を使えるため患者はコスト意識が薄れやすい。




 英国では費用に対する延命効果や生活の質の改善などを指標化し、基準を下回れば保険適用を見送っている。抗がん剤の場合、薬代が3万ポンド(約500万円)以内で1年間普通に暮らせなければ保険適用されにくい。日本では保険がきく抗がん剤「アバスチン」などは英国では適用が見送られている。




 新基準は英国などを参考に設計する。新薬にかかる費用に対し(1)どれぐらい延命効果があるのか(2)既存の薬などと比べて治療効果が高いのか(3)生活の質はどれだけ改善するのか――などだ。政府の専門組織が審査する。




 基準に届かなかった新薬は原則、公的保険を適用しない。いったん保険適用した後2〜3年後に改めて審査し、見込みを下回れば保険から外す案もある。




 一方、費用対効果に基づき薬の保険適用を厳しくすると、製薬企業の新薬開発意欲は弱まる恐れもある。創薬意欲をそがないために、保険適用外となった場合でも、先進的な薬や医療機器は費用の一部を公的保険で賄う「混合診療」の拡充で対応することを検討する。




 現在、混合診療は原則禁止で、公的保険に適用するまでの暫定措置という位置づけで例外的に認められているだけだ。公的保険から外れた薬の多くは患者が全額負担するしかない。混合診療を拡充し、公的保険を外れた薬を使いたい患者の選択肢を広げる。




 医療給付費は毎年1兆円のペースで増えている。保険適用を厳しくすると「所得によって医療サービスに格差が生まれる」と反発が出る可能性はある。ただ、現状のままでは、企業や個人が負担する保険料の引き上げや税負担増に拍車がかかる。平等に保険でカバーする医療と、患者が自ら自己負担で選択する医療の最適なバランスを考える必要がある。


 日経新聞 2014年2月2日朝刊


【2】事実上の橋下引退宣言

橋下氏の賭け、維新動揺 出直し市長選へ
野党再編に遅れも





 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が1日、大阪都構想の実現に向けて市長をいったん辞職し、出直し選に立候補する意向を表明した。選挙戦に勝って民意のお墨つきを得る狙いだが、苦戦すれば自身にとどまらず、橋下氏に頼ってきた維新も求心力を失いかねない。維新の顔が国政と距離を置く賭けに出ることで、野党再編の動きにもブレーキがかかりそうだ。




党大会に臨む橋下氏(左)と平沼氏(1日、東京都港区)=共同

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党大会に臨む橋下氏(左)と平沼氏(1日、東京都港区)=共同





 「都構想を実現するため、今後、皆さんに日本維新の会を託す」。橋下氏は党大会の冒頭であいさつし、当面は国政から手を引き、都構想に専念する考えを表明した。


 大会後の地域政党「大阪維新の会」の会合では「(出直し選に)もし負けたときは2人とも政界から身を引こう」と述べ、タッグを組む松井一郎幹事長(大阪府知事)と共に政界から引退する考えを示した。


 橋下氏の市長選出馬には維新としてもリスクを負う。橋下氏が敗北すれば、同党がばらばらになる可能性もあるためだ。平沼赳夫国会議員団代表は記者会見で「推移を見守っていきたい」と述べるにとどめた。


 橋下氏がかねて主張する野党再編にも響く。


 結党以来2回目となる今回の党大会では「政権交代の受け皿となる真の改革勢力を結集する」との宣言を盛った2014年活動方針を採択した。


 党綱領の憲法に関する表現は「絶対平和という非現実的な共同幻想を押しつけた元凶」との従来の記述を削除し「国家・民族、国民の自立を損なわせしめた占領憲法を大幅に改正し、国家を立て直す」に変更した。


 いずれも野党再編に向け、維新との合流を探る結いの党や民主党の一部勢力に配慮した。


 ただ、橋下氏の大阪市長選出馬で状況は変わった。旗振り役が不在となると、再編の動きが鈍るとの見方がある。


 みんなの党の渡辺喜美代表は青森市内で記者団に「維新には遠心力が働く」と指摘。結いの江田憲司代表は日本経済新聞の取材に「野党再編にはあまり影響はない」と語った。自民党の高市早苗政調会長は「気に入らないことがあるからと、税金を浪費して選挙をすることに正統性はない」と批判した。


公明とあつれき



 今回の一連の動きの背景には、蜜月だった維新と公明党との関係崩壊も響いている。維新は12年衆院選で公明候補が出馬した小選挙区で、候補擁立を見送った。


 橋下氏は党大会で「都構想を進めてくれるということだから(選挙協力を)やった」と指摘。都構想協議で、公明党が協力しない姿勢を「約束違反だ」と断じた。


 その公明党は安倍政権の保守化を強く警戒。集団的自衛権の行使や、教育委員会改革などで安倍政権との連携に動く維新に不快感を隠さない。公明党幹部の1人は「自民は公明を取るのか、維新を選ぶのかの二択だ」と揺さぶりをかける。


   日経新聞 2014年2月2日朝刊


無意味な混合診療締め出し、無意味な都構想といったピント外れ政治がふたつ消えるというのは結構なことです。
次の願いとしては、日本の政治経済混乱の元凶、デフレからの脱却に1日も早く政治の焦点が絞られることを祈ります。


1日も早いデフレ脱却・消費税増税悪影響緩和策を望まれる方は、ぜひ筆者(シェイブテイル)をTwitter上でフォローしてください。  
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