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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2012-12-15

突然、離島に来てしまった話 17:50

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 疲れた。

 もう久しぶりに疲労で頭痛がする。


 僕はいま、とある島に居る。

 なぜここに居るのか。正直僕もよくわからない。

 気がついたら来ていたのだ。


 空港から二時間かけて港に向かい、そこからフェリーで約40分。

 よく海が荒れて欠航するらしい。


 正直、疲弊している。

 なぜ疲弊しているのか。


 つい二週間前、気楽にへんなことを言ってしまったからだ。

 その結果、とんでもないことになってしまった。



 映像業界は恐るべき年功序列の世界だ。

 全員がフリーランスで、実績だけが彼らの価値を決定すると言っても過言ではない。コネもたいした役には立たない。才能でさえも、実績の前には霞む。才能はスタートラインですらない。アマでもプロでもいい、才能を公使した実績を持つものだけが次のステップへ行くことが出来る。


 僕は思いがけずある撮影ロケに参加することになった。樋口作品の現場に直接参加するのは実は初めてのことだった。


 早朝、撮影がスタートした。僕らミソッかすは現場には行くものの、なかなかの役立たずぶりでオロオロするばかりだった。


 一日と半分遅れて総監督の樋口さんが現れ、現れるなり小走りでカメラの三脚を支えた。

 テキパキと誰よりも機敏に動き、荷物をどかし、スモークを焚き、あっという間に現場を掌握した。その手際たるや目をむくほどのもので、これが大監督と呼ばれる男の仕事ぶりなのかと衝撃を受けた。


 どのADよりも機敏に動き、監督とカメラマンが動きやすいよう、彼らの意図が的確に伝わるよう周囲に気を配るのだった。凄い。これがプロの仕事場か。


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 気がつくと僕も脚立をどかし、スモークを焚き、手頃な板を見つけては散らしたりしながら、映像制作に参加しているのだった。スモークを焚くのも、適度な濃度で散らすのも、いざやってみると難しい。熟練の技が必要なのである。


 朝起きるとスモークを散らしすぎて軽い腱鞘炎になっていた。

 撮影は早朝から深夜まで及び、その半分に参加しただけというのに僕はクタクタになってしまった。


 一緒に飯を食い、一緒に風呂に入り、一緒に雑魚寝する。大監督だろうが下っ端の見学者でも区別はない。

 なんだか気がついたらみんな仲良くなっていた。

 連帯感ってこういうことか。


 いい画が撮れた、と監督とカメラマン氏は満足そうにしていて、僕は凄いなあと思うと同時にからだのあちこちが痛むのをじんわりと感じるのだった。


 映像制作してる人たちは本当にタフで、作品への情熱の掛け方がハンパない。

 すげえよな。憧れるよな、と思う反面、僕はアルピニストにはなれないな、と寂しさも感じてしまうのだった。これは体力ないとできない仕事だぜ。


 とりあえず完成がすごく楽しみだ。

 素人が現場を荒らして、制作の方々にはご迷惑おかけしてしまったと思いますが、貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございます。