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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2013-01-10

CES二日目終了 UIと脳のビミョーな関係 23:30

 いやー疲れた。

 でも一日目ほどじゃない。

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 今日は来年の場所取りをするためにメインホールの方に行った。

 知ってはいたが、メインホールに行くのも一苦労。


 100人以上並んでいるシャトルバスの行列に並び、シャトルバスで20〜30分かけてメイン会場であるラスベガスコンベンションセンター(LVCC)に到着。


 そこからサウスホールに向かう。

 来年はなんとかいい場所を取りたいので、来年ぶんのブースを早速申し込むのだがまあ事務局までなかなかたどり着けない。


 足がポッキーみたいになりながらも、ようやくたどり着くと「明日来て」と言われる。言われるまで1時間くらいすったもんだする。大丈夫か。


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 メインホールの脇にあるLVH(ラスベガスヒルトン)会場に陣取るCEREVOの岩佐和尚のところを陣中見舞い。冷やかしに行っただけ。元気そうだった。今回はイカすスマート電源タップで勝負に出る。


 おそろしくオシャレで、なおかつスマートフォンから操作可能な電源タップだ。

 相変わらず和尚はいい線ついてる。


 ニーズとニーズの隙間を的確に突いて来るのは凄い。

 ハードはシンプルに、ソフトで勝負する、というのがもの凄く徹底してる。


 ついでに某メディアから頼まれた取材とかも淡々とこなす。

 しかし会場が広すぎて取材とかぜんぜん行き届かない。サウスホールを適当にザッと回っただけで疲労困憊。


 サウスホールのさらに先のLVHのさらに奥地に、なんと噂のLEAP Motionを発見!

 ただしブースではなく会議室で、関係者しか入れないみたいだった。


 そのうえ、中をちらっと除くとお菓子とコーヒーがあるだけっぽかった。

 内覧会みたいなのをやっていたのだろうか。


 クタクタになりながらシャトルの長蛇の列に並び、自分のブースに戻ると、結構メーカーの人たちが見に来ていた。メーカーの人たちの興味はそそったらしい。別に隠すほどのことはないので質問に答える。


 取材の人もちらほら。圧倒的に日本人が多い。やっぱりみんなわざわざベネチアンまで来てくれたらしい。ベネチアンからメインホールを往復した今ならなおさら実感するけど、これは本当に申し訳ない。次回は絶対メインホールでやりたいから、疲れるけど明日また事務局まで行って場所取りしようと決意する。取材はしてもらっていて、せっかく届いたアクリルケースにenchantMOONを仕舞うヒマもないくらいブースはブースで忙しいっぽいのだが、まだ記事になっていないのは残念。紙媒体の取材もいくつかあったので紙媒体には掲載されることを祈る。


 CESで展示するのは初めてだったんだけど、文字通り肉体労働だと痛感する。足みたら一日でマメできて潰れてた。なんだか腰も痛い。年だなあ。なにしろ座れない。歩きっぱなし。人ごみもすげえ。


 最近、年取って衰えてから気づいたんだけど、コンピュータの処理性能に人間の処理性能が追いついてない場合というのはけっこうある。


 それはどういうことかというと、たとえばenchantMOONの開発中に、ふたつの描画アルゴリズムのどっちが速いかテストしたことがある。


 複数の人間にブラインドテストすると、明らかに遅いはずの端末で遅いアルゴリズムを動かした方が全ての人が「速い」と感じたのだ。


 なにが原因だったかというと、画面の明るさだった。

 新しい方の端末は頻繁に使うのでバッテリーを持たせようとして画面をわざと暗くしていた。

 古い方の端末はあまり使わないのでデフォルトの最大の明るさのままだった。

 ただそれだけで、人間は速さを錯覚する。


 これは、人間の脳の処理が暗い画面だと暗い画面から記号を読み取る為に余計なタスクが走り、そのぶん遅くなるのに対し、明るい画面だと最初からコントラストがハッキリしているので情報が高速に読み取れる。その結果「速い」という印象を与えることがわかった。


 ちょっと前のAndroid端末が遅く感じるのは実は画面が暗めの設定だったからなのかもしれない。

 ノートPCでも画面を明るくするだけでものすごくコンピュータの性能が上がったように錯覚することはよくある。


 MacBookAirの、ほんの1目盛りぶんだけ明るくしても、コンピュータの性能が上がったように感じるのだ。実際に上がったのは自分の脳の処理性能である。


 すると人ごみや雑踏が疲れるのは、たとえば前からやってくる人を避けたり、無数の雑音の中から自分にとって重要な情報を聞き取ったりすることに脳の余計な処理能力が食われてしまうからだ、と言えなくもない。


 enchantMOONを基本モノクロにすると決めたのも樋口さんなら、基本黒バックにすると決めたのも樋口さんなんだけど、その理由は、「色があると脳の処理が余計なことに取られて集中できないから」なのだそうだ。


 改めて今考えると深いと思う。


 樋口さんは「巨神兵東京に現る」を敢えてモノラルにしたそうだ。

 もちろん劇場そのものも作り込めるのだからステレオだろうが7.2chだろうがやり放題だったのに敢えてなぜモノラルにしたかというと、ステレオだと音がとっちらかってしまうけれども、モノラルだと使える音域に制約があるので却って画面に集中できる、という考え方から来てるそうだ。


 また、3D映画を見るとストーリーを記憶しづらい、という性質にも気づいたのだと言う。樋口さんは職業柄、どんな映画でも一回みれば筋書きが全部頭に入るらしい。ところが3D映画だけはなかなか覚えられないのだと言う。



 「もしかすると・・・・」



 樋口さんは言う



 「3Dの立体視の処理に脳の余計な能力を使っていて、記憶を阻害しているのかもしれない」



 そういえば指名手配は写真よりも似顔絵がいい、なんていう話もある。

 UIから脳への負担を極限まで減らすことで高速に動作してる「ように見せる」というのはなんとも脳科学オカルトっぽい話になってしまうんだけど、実際にそこらへんはかなり重要なんじゃないかと思う。


 iPhoneを最も暗いモードで使うとものすごくイライラする。で、iPhoneというかiOSは全体的に画面が明るめに設定されているのだ。


 逆にナイトクラブとかレストランとかが暗めになっているのは判断力を鈍らせ、酒や会話に集中させるための工夫とも言える。明るい飲み屋というのはあまりない。まあゴールデン街の図書室くらいだ。


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 クタクタになったのでべガス通の知人、ミサトさんオススメのステーキハウスに行ってカレラのジェンセンを開ける。

 裏メニューが美味しいよ、と言われて全部裏メニューにする。メニューの意味は?

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 裏メニューのトマホークステーキ。アホだ。本当にトマホークのように骨が突き出てる。

 美味いです。ラスベガスに来て初めて「ここじゃないと食べれない美味いもの」にあたりました。

 ミサトさんありがとう!


 そうこうするうちに西田宗千佳さんのenchantMOON詳細インタビュー記事がKindleで配信

 AV Watchには掲載できなかった濃い内容になっているそうですよ。僕、樋口さんだけでなく開発者本人へのインタビューも敢行。西田さんには全体的に非常に丁寧な取材をしていただきました。僕はもう足を向けて眠れないレベル。

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 http://www.amazon.co.jp/dp/B00AZ9ZW40/

 そう高くないのでぜひ買って読んでみて下さい。


 あ、あとIT戦士の必聴Podcastであるところの電脳空間カウボーイズに前ちゃんがゲストででてるらしいぜ

 電脳空間カウボーイズ 第三百四十三回-ミニ四空間カウボーイズ