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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2015-03-02

ジョナサン・アイブがしなかったこと / Appleは凋落するのか!? 08:07

 増井俊之さんといえば、携帯電話の予測変換POboxから、iPhoneの入力インターフェースまで、あらゆるユーザーインターフェースを開発してきた、いわばユーザーインターフェースの神様。


 日本人は誰でも知らず知らずのうちに増井俊之の設計したUIに触れているはずなのだ。

 その増井さんは、iPhone開発プロジェクトが立ち上がった時にスカウトされ、スティーブ・ジョブズから直々に命令を受けてiOSの開発の中枢に関わった。


 そんな増井さんから見た、「ジョナサン・アイブ」評はなかなか厳しい。

 ジョナサン・アイブは、言わずと知れたAppleのデザイン・ディレクターで、スティーブ・ジョブズからもっとも信頼された人物といわれる。

 しかしこの本を読むと、たしかに増井さんの言うことに一理あるのだ。

 アイブ氏はどういう凄い功績があったのか知りたくて読んでみたのだが、 アイブ氏が何を「していないか」がわかるという結果になった。アイブ氏は、

  • iPodの企画をしたわけではない
  • iPhoneの企画をしたわけではない
  • ネットサービスの企画をしたわけではない
  • MacやiPhoneのインタフェースを設計したわけではない
  • OSには全くかかわっていない
  • アプリケーションには全くかかわっていない
  • 回路にも全くかかわっていない

 ヒンジを工夫したとかアルミ筐体にこだわったとか、 見栄えにしかかかわっていないようである

 そもそも計算機というものは、 マトモに動くハード/ソフトがあってはじめて外装だの製造工程だのが問題になるのであって、 いくらカッコ良くてもマトモに動かない機械ならば話にならない。 最初はOS9で動いていたiMacをシームレスにOSXに移行させたのはものすごい偉業だと思うが そんな話は一言も書かれていない。 OSXをiPhoneに載せた苦労なども全く書かれていない。 一番偉いのは iPhoneを作ったとか/ OSXの各種ソフトウェアを開発したとか/ 新しいサービスを立ちあげたとか/ といった人物であるはずなのに、 ガワを作った人間が一番評価が高いというのはオカシイのではないか。

 AppleIIはウォズニアクがものすごいハードウェアとソフトウェアを作ったからヒットしたわけで、 ケースが格好良かったからヒットしたわけではない。 マッキントッシュはビルアトキンソンらがものすごいソフトウェアを作ったからヒットしたわけで、 ケースが格好良かったからヒットしたわけではない。 最近のアップルはそういう人達をことごとく追い出してしまい、 中心技術と関係ない人間達だけが残っているように見える。 まぁ自動車を作るとか、計算機と関係ない世界でやっていくならそれでも良いのかもしれないが、 エンジニアが寄ってこなくなるんじゃないのだろうか。

http://hondana.org/増井/4822250709:title


 ジョナサン・アイブがジョブズ時代のソフトウェアに関わっておらず、むしろ関わるようになってからAppleのソフトがおかしなことになっているということに関しては残念ながら100%同意せざるを得ない。

 フラットデザインの導入によってコンピュータにはさらに余計な負荷がかかるようになり、Yosemiteはどう考えてもなにかがおかしい。マシンが突然死する、みたいな不具合が多発してる。

 

 これからAppleはどうなってしまうのだろうか。

 確かに近年、Appleの中で活躍したエンジニアの名前を全く聞かなくなった。


 かつてAppleといえば、エンジニアをスターにする会社だった。

 スティーブ・ウォズニアック、ビル・アトキンソン、バレル・スミス等々


 しかし最近はそういうスーパーハッカーはなりをひそめ、淡々と、ただ淡々とデザインだけが語られるようになってしまった。


 それってちょっとまずいんじゃないの?

 チャラいエンジニアしか来なくなっちゃうんじゃないの?


 と、心配する一人のApple社員OBとして、増井俊之さんと今日はニコニコ生放送をします

no title

http://live.nicovideo.jp/watch/lv210861674


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