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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2015-11-01

中谷彰宏 雑本の世界 09:17

 7月に4冊くらい同時に発行して、「さすがにこんなに書く奴はいないだろう」と一人悦に入っていたら、ゴトーが

「清水さん、とんでもない人がいますよ」と教えてくれた。


 中谷彰宏。 Amazonで検索すると1600冊を超える。

 1600冊というと、毎週新刊を発売しても30年はかかる。


 ど、どういうことだ。

 一人の人間がこんなに沢山本を書けるのか!?


 そういえば僕が初めて中谷彰宏の本を買ってしまったのは忘れもしない。


ワルの作法―うまく楽しく生きる52の極意

ワルの作法―うまく楽しく生きる52の極意


 この本である。

 

 ワル。悪ではなくワル。

 この本ではワルとは何か、段取りのいいワルと段取りの悪いワル。

 ワルとしてのキャバクラでのお作法についてまで説明されている。


 対象読者がどういうところなのかさっぱりわからないが、独特な価値観に抱腹絶倒しながら読んだ記憶がある。


 Kindle時代になると中谷本はさらに粗製濫造大量生産されていて、とにかくターゲットがどこにあるのか不明な数々の本が量産されている。もはや雑誌レベル。雑誌とうより本。雑本という、当代唯一のジャンルの開拓者といっても過言ではない。



 ファーストクラスに!?乗っているのか?中谷彰宏。

 毎週本書いてたらファーストクラスに乗る暇なくないか?


 口述筆記本としても凄いし、自分で書いてるとしたらもっと凄い。

 こんなに似たようなテーマで書いていたら自分で過去に書いた内容とかぶるとかかぶんないとか気にしそうなものだけど、とにかく淡々と新刊が発売される。


 内容も似てれば文体も似てて、たいていの本が


  • ○○するのを、やめよう
  • ○○ できる男に、なろう
  • ○○を気にするのはヘナチョコくん
  • ○○でオトコを選ぶのは小娘
  • いいオンナは○○しない
  • キャバ嬢は○○しないオトコが好き

 などなど、中谷彰宏の世界には、「いいオトコ」「いいオンナ」「ヘナチョコ君」「小娘」そして「キャバ嬢」という五種類の人間しかいないようだ。あれ、ファーストクラスに乗る人は?


 そもそも「いいオトコ」がそんなにキャバクラに通うか?という、世界観の成立そのものに疑問を感じざるを得ないが、読者はキャバクラでいいオトコと思われたい男性陣と、いいオンナになりたいキャバ嬢の二種類しか想定されていないのかもしれない。


 書いてある内容も、まあマイルドな恋愛工学というか。まるで清涼飲料水のように、暇を持て余した頭脳をアイドリングさせてくれる。内容とかもはやどうでもいいのよね。清涼飲料水って、要するにそのままなら身体に無害な水に、人工甘味料だの果汁だの炭酸だのを入れて清涼感だけを強調してその実身体に悪い飲み物だから、マイルドな語り口で独特の世界観を提供してくれる中谷文学はまさに清涼飲料水的な性格の読み物と言える。


 もう中谷彰宏の本をぜんぶLSTMに突っ込んで。中谷彰宏メーカーとかを全力で作りたい気分満々なんだけど、どうなんかね。それは。


 中谷彰宏メーカーが開発できれば、ヘナチョコ君が「今通ってるキャバクラのナナちゃんがなかなか口説けません。どうすればいいでしょうか」と入力すると、中谷彰宏調に説教してくれるWebサービスができるのではないか。いや、需要があるのかどうかは知らないけど。


 こんなに本があったらどれを読んだらいいかわからない、という人のために、なんと名言集も用意されている。

中谷彰宏金言集

中谷彰宏金言集

 なんと自分で!!


 さすがの自分大好き人間の僕も、自分で自分の金言集を出す勇気はない。

 

 やっぱタイトルだな。

 タイトルで9割決まるんだろうな。


 だいたいの本が一冊最低50万円の印税がもらえるので、一年間で2600万円。

 こりゃ、ファーストクラス乗れるわ。


 しかしこれ毎週読む人がどのくらいいるんだろうか。

 コンスタントに5000人くらいいればまあぜんぜん成立するんだろうけど