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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2016-03-01

ハッカソン審査における「公平な視点」の難しさと競争の是非 06:47

 ハッカソン界隈が揉めてます。

勉強会・ハッカソン運営者の皆様、参加には料金とるか審査制にしてください

ハッカソン主催者の方へ 今後対応すべき7つのこと


 賞金持ち逃げとか、怖すぎる。100万円だからなあ。


 まあハッカソンとかコンテストとか、参加するよりはどちらかというと運営することが多いのでいろいろ思うところはあります。


 まず、「コードを読んでくれ」という人。気持ちはわかるけどコードの量だけで質は測れないし、高度なテクニックを使っていたとしても、それがほかの人に伝わらないとハッカソンとしてはちょっと・・・という感じになってしまう。


 あと、コンテストもそうなんだけど、例えば僕はある程度はコードが読めるけれども、あらゆる言語やフレームワークに精通しているわけではないので「お、すごい」と思っても、実は「pip installで一発でした」みたいな話がなくもない。結局「これってどうやったの?」って聞くしかないので自己申告に近いかたちになっちゃうし、やっぱりハッカソンはプログラミングコンテストではないので、プログラミングをいくら頑張っても頑張りがそのまま評価には繋がらないのは致し方無い。


 僕はどちらかというと自分がプログラミングの大変さに重きを置いた審査に偏りがちなのが嫌なので、敢えてコンテストをやるときには全くプログラミングがわからない分野外の人を入れて、彼らの意見を尊重するようにしてるんだけど、まあプログラミングを頑張るタイプの人にとっては不満かもしれない。けど、努力賞もらって嬉しいかという話でもある。



 僕は外部の人を集めたハッカソンは基本的にはあまりやらない(先日の電通サイエンスジャムのハッカソンのように、司会だけ依頼されることはあるけれども)。



 なんでかっていうと、そこにあんまり意味を見いだせないから。

 まあ外部の人に使って欲しいAPIがあるわけでもなし。


 使って欲しいAPIがあるとしたら、まあコンテストで十分だと思うんだけどね。個人的には。もしくはコンテストがあって、促進剤としてハッカソンがある、とかが妥当ではないか。





 僕がハッカソンをやるときは圧倒的に社内かクライアント企業の内部でやることが多いんだけど、その時に心がけているのは審査を相互でやらせること。


 つまり審査するのは参加者。


 結局、実際に手を動かし、頭を悩ましていない主催者や審査員なんてのは、参加者からみれば外野であって、外野がなんかカネなのか権力なのかわからないけど、とにかくなにも知らないのに上から目線で「はい、これが優勝」とやるわけで、それは結局、その審査員なり主催者なりにとって都合のいいものになりがち。


 僕が若者向けのコンテストしか主に主催しなかったのは、若者向け、次世代の育成という視点を持ち込んで審査員を選ぶと、そういう邪念が入りづらい。


 「Xを普及させたいんで優勝はXを使った作品で」とか、その逆もありだけど、とにかくそういう邪念が、相手が子供だと入らない。これが賞金の出る大人向けのコンテストだと入りがち。たとえばMicrosoftはWindows Phoneで動かないソフトには賞が出せない、とかね。でもくだらないじゃないそういうの。


 もちろん社内でハッカソンをやる場合でも、意思決定者として最終的にどれを製品化するのか判断するのは僕の役割だけれども、少なくともハッカソンでどのチームが頑張ったか、凄いと思ったか、それを一番評価できるのはやはり参加者自身だろうなと思うわけです。


 先日のグローバルゲームジャムのドキュメンタリーを撮影した担当者から「グローバルゲームジャムって48時間もやるから、終わりごろにはみんなへとへとで、カタルシスというか盛り上がりというか、そういうのが映像になかなか残らないんですよ」という話をされた。


 まあそうだろうな。

 そういうこともある程度覚悟しながら一度はやっておこうと思ってドキュメンタリーの撮影に挑戦したんだけど、そこはグローバルゲームジャムがコンテストではなく、あくまでも競わないハッカソンである、というところが大きいんだろうなと思った。


 ただ、ハッカソンやジャムの難しいところは、チームをアドホックに組むところ。

 知らない人とのアイスブレーキングから始まって、方向性が見える頃にはマウンティング合戦が始まって終わっている。


 石崎某という人はそのマウンティングが巧みだったのだろう。


 けっこう、企業が主催するハッカソンはYahooみたいに大勢集まるものもあれば、集客に四苦八苦してるものもあるので(そもそも誰が好き好んで週末をつぶして他社の製品の宣伝に協力しなければならないのだ)、そういうときには人数合わせとしてわりとこの手の人は重宝されていたのではないかと思う。


 あと、大企業主催のハッカソンとかだとメディアを入れたりして、メディア映えするプレゼンをしてくれる人はありがたいんだよね。まあハッカソンにどういう人が来るのか理解してないんだなという気もするが。まだハッカソンをプロモーション手法として使われはじめてから日が浅いから仕方ない部分もあるかもしれない。企業もわりとヨコシマなスケベ心があるからこの手の人を最初から排除できないんじゃないか。


 しかしこれだけいろんなイベントで優勝してれば、成功体験を共有してる人もいるから擁護する人も出てきそうなものなのに出てこないのは不思議というかなんというか。


 ただ、僕は何にもできない人、要するにプログラミングもデザインも出来ない人がチームに入ること自体はむしろそこまで悪いことではないのではないかと思ってる。プログラマーとデザイナーの組み合わせなら会社の中にいくらでもいるでしょう。


 社内ハッカソンをして面白かったのは、やっぱり普段は製品企画と全く無関係な仕事をしてる人とプログラマーなりデザイナーなりを組ませると意外な結果が生まれること。


 ただ、タダ飯目的だったりカネ目当てだったりするとやっぱりハッカソン自体がシラける方向に行きがちだから、グローバルゲームジャムのようにそういうものを全く排除するのはひとつのやり方としては正しいんだろうな。


 でも、モチベーションドライバーとして何か目指すものは必要で、GGJの場合、テーマは与えられるけれども、テーマを完全に無視して作ってくるチームもあったりして、それを止める圧力がいまいち働かない。


 Yahoo Hack Daysみたいに予め作ったチームで参加するとかのほうがトラブルは少なそう。練習できるしレベルも上がるのではないかと思ったりする


 でも料金とるのはともかく審査制はけっこう理由が大変そうだなあ。