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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2016-10-07

出世の匂いがしない起業家の特徴 08:36

 なんかけんすうは真面目だ、と思った

起業家志望の石田さんと話してみた時のメモ|けんすう|note

https://note.mu/kensuu/n/n21ed82f7c446


 まあこれで石田さんという人がフルボッコになることをけんすうは読んでやってるんだけど、真面目だなあと思った。だってフルボッコになれば少しは変われるかもしれないじゃん。まあ無理だけど。だからけんすうはもう時間の浪費だった行為を、オモシロ動物観察記としてブログに記してしまうしかない。


 さて、僕はその昔、伊藤穰一の一番弟子と自称する若者が、突然アイビーリーグで「コンピュータサイエンスをやることにしたですよ」と聞いて「君からはコードの匂いがしない」と言ったことで一部に有名ですが、その彼は、今は教育関係のベンチャーをやってるそうです。笑えますね。ほらな。なんちゃってプログラマーがイキがってただけじゃないか。


 という溜飲が下がったところで、彼を紹介してきた某氏がまたぞろ、どこぞの馬の骨を紹介してくださると言うので会ってきましたよ。暇だから。


 これがまた、もう、どうにもなんない。


 まず、話を聞く気がない。


 「とあるWebブラウザを作ってるんです。AppStoreのバナーにもなったんですよ!」


 へえ、すごいね。まあ僕のアプリも何度かアメリカのAppStoreのバナーになってるし、全世界のApple Storeにアイコンが飾られてるけど、売上はサッパリだがな。


 ちなみに彼のブラウザをオレも使ってみた。礼儀として。

 しかしオレがブラウザで一番見たいのは自分が学習環境を動かしている非公開のサーバであるのだが、なんとURLが入力できない。なんだこのブラウザ、客を舐めてんのか。ぜんぜんスムーズじゃねえよ。ニュース見るならSmartNews使うわ!



 なんか能書きによると、AIで読んでるページを解析して最適な検索キーワードを提案してくれるらしい。で、見てみると、すげえ驚くほど的外れ。まあそんなことまだできるわけないだろう。インチキ=ITという名の黒雲がモヤモヤ見えてくる。こういう輩が安易に「AI」って言うのは僕はどうかと思うな。まあそれ言ったら電卓だってAIだろうよ



 若者って聞いたのに年が3つしか変わらない。オレたちの年齢でこれはもはや単に遅れた同世代だろう。


 「このアプリのUI/UXで悩んでるんです。どう改善すればいいですか?AIをどう使えばいいんでしょう」


 あのな、君、オレはプロだぞ。プロのコンサルタントにタダで話を聞こうとか、泥棒としか思えない。ビジネスの基本が成ってない。ギブ・アンド・テイクだぜ、ふつう。



 「10億のバリュエーションで1億調達するつもりです」



 いやいやいやいや・・・・1億調達するなら銀行借り入れとか保証協会とかいろいろあるじゃん。だいたい、一億使ってどうするのよ、と聞くと



 「自然言語処理機械学習に強いプログラマーを10人くらい雇います」


 一億で10人!

 っつうことは一人頭一千万で1年間ですか。どこの能天気が創業一年に満たない会社で、一年分の給料が保証されるか怪しい会社にわざわざ入るんですか。あと、今更自然言語処理の専門家って・・・というか自分は無給なの?地代家賃は?というか一千万払う気がないんですか?今引く手あまたのAI技術者を雇うのに?


 つうか2年後に会社ないの?

 売上ゼロでバリュエーション10億で一億調達しちゃったら、次の1億調達するのにどれだけ苦労するか知らないの?


 この人はもとはサラリーマンらしくて、もっと言えば、元ソニーの人らしくて、えー個人的な見解ですが元ソニーでブラウザ作ってるっていうとルナスケープの近藤某しか思いつきませんが・・・まあ彼も最後はひどかったなあ。・・・あんまり言うと彼以外が傷つくのでやめておきますが。


 でも、この人は輪をかけて酷い。


 

 彼は自分もプログラムを書くのだという。

 ああ、そういうひと知ってるよ。自分もプログラム書けるって。自分はエンジニアだっていって無垢な投資家に売り込む人。井口尊仁っていう人で、セカイカメラとテレパシーとベイビーをやってる人だよ。


 まあハッキリ言ってプログラミングは幼稚園児にもできる。でも当たり前だが本物のプログラマーとにわかプログラマーの間には天地の差があるよ


 二流のプログラマーは、三流のプログラマーしか雇うことが出来ない。三流のプログラマーは、初心者しか雇えない。

 一流のプログラマーは、一流のプログラマーにしかついていかない。そうじゃない人の下で働くのはくだらないからだ。


 つうか、よくも毎回イラッとする奴を紹介してくれるよな某氏は。


 で、いろいろ話したんだけど時間の無駄感が半端なかったんで「まあちょっとマーケットを見ようよ」と言って相席屋に行くと、たまたま相席した人がすげえ野心家で、26なのに友達二人と医療系ベンチャーを立ち上げてる。本人は「ベンチャーなんて言えません」と謙遜してたけど、海外進出しようとしてたりとか、既に黒字だったりとか、女性らしい堅実さでふたりとも輝いてる。すごいなと素直に感心した。


 「な、君、彼女たちのほうが全然経営センスあるよ。無借金で黒字経営。だけど君はエクイティっていう、最も不利な条件で資金調達しようとしてるんだよ。わかるかね」



 「いや、でもオレ、いけるところまでいってみたいんです」



 「・・・それってクレジットカードの限度額までキャッシングする人と同じ台詞だよ」


 起業ノイローゼにかかった人の目はキラキラと輝いて、「最年少上場」とうわ言のように言う。

 そういえば、鷹の爪の人の娘もそんなうわ言を言っていた。

 まあすればいいさ。できるなら。


 さすがに某ブラウザの人はもう37だぜ。いい年だ。結婚もしないで、寝言みたいな事を言って、ここから本当に天下とれるならぜひ取っていただきたい。


 ちなみに結婚については


 「したいと思ってますが、会社が落ち着くまでは待とうと」


 惚れた女のリスクさえ背負えないやつに大事な金を預ける投資家もかわいそうだな。おい