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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2017-02-17

アイドルは暗殺者 08:32


 ショックが大きい。


 金正男氏は、北朝鮮の幹部の中でも、非常に日本的というか、アキバ的というか、親しみを感じる相手だっただけに、今回暗殺されてしまったのは本当に残念に思う。


 万が一、彼が国家主席になっていたら、日本との融和路線に大きく傾くこともあったかもしれないという淡い期待が僕にはあったので、今回の件は本当に残念だ。


 しかし今回の暗殺劇の下手人は、なんとネットアイドルである。しかも日本とも韓国とも関係ない、ベトナムのネットアイドルである。


 しかも本人は殺意を否定しており、本人は「暗殺だと知らなかった、いたずらをするだけだと思っていた」という供述もされているそうだ。それを信じるか信じないか。


 アキバ系朝鮮人がネットアイドルに暗殺される。

 どうにも出来すぎた話だ。


 まあこういうのを見ると、人間、死ぬときは死ぬんだなあというやるせない気持ちになる。


 こういう展開は、まるでリュック・ベッソンの初期の名作「NIKITA」のようだ。


ニキータ (字幕版)

ニキータ (字幕版)


 ニキータは、暗殺者である。

 うら若き美少女だったニキータは、麻薬中毒になっていた。その現場を警察に抑えられ、彼女は咄嗟に銃を撃ち、警官を一人射殺してしまう。その罪で終身刑になったニキータは、政府の暗殺者となってかりそめの自由を手に入れるか、それとも刑務所で一生過ごすかという取引を持ちかけられる。


 政府公認の暗殺者となった彼女は、理由もわからず指示通りの人間を殺す。

 相手が善人か悪党か、どんな罪を犯したのか、そういう理由も名前も一切知らされず、指示された人間を機械のように葬っていく。


 今回はひょっとするともっと巧妙で、本当にベトナムのネットアイドルが政府の暗殺者だったのではなく、彼女にそういう「いたずら」をするようにけしかけた黒幕が居たと考えるほうが自然だろう。


 たとえば、いま、世の中には「ドッキリ」的なエンターテインメントが溢れている。

 ちょっと目立ちたがり屋の素人の女の子(つまりネットアイドルだ)に、「こういうドッキリを仕掛けよう。相手はあの太った男だ」と指示を出す「ディレクター」のような人間がいれば、簡単に従ってしまうだろう。当然、ディレクターはバレないよう隠しカメラで遠くから撮影すると言って、犯行が行われたのを確認したらそのまま逃げてしまう。


 この場合、ディレクターが真の黒幕かもしれないし、もしかするとさらにもう一段、ディレクターに指示を出したスポンサーないしプロデューサーという立場の人間だけが黒幕で、本当は無害な薬品を最初使う手はずにしておいて、直前に他の仲間がすり替えたのかもしれない。


 この辺は、マジシャンがよく使うテクニックを単純に組み合わせるだけでいかようにもなる。そうすると、本来はベトナムのネットアイドル自身も被害者といえるのだが、どちらとも断定できないむず痒さがある。


 まあどのみち真実は藪の中

寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)

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