見習い

先日TIFFにて鑑賞。監督は83年生まれの俊英(そしてモデルさんのようなイケメン)で、2012年のsintokシンガポール映画祭のさいはブー・ジュンフェンと表記され今回はブー・ユンファンとなっている(ご本人の発音がジュンよりユンなのかな?)漢字で書くと巫俊鋒。先のシンガポール映画祭でクロージングを飾った長編デビュー作「SandCastle」は亡き父への思いと恋人ができた母への反発を胸に抱く青年の物語で、どちらかというとセンチメンタルな作風という印象がありました。かたや長編2作目の表題作は、父が死刑囚だったことが人生の足かせとなっている孤独な青年が母親代わりだった姉に恋人ができてさらに孤独を深めるという設定がいくらか似ていなくもないけれど、父の死刑を執行した人物のもとではからずも働くことになるという展開のヘビーさもあいまって繊細でありつつはるかに骨太でブラックさもこめた秀作。米アカデミー賞外国語映画賞シンガポール代表としてエントリーというのも納得で、期待の新星から早くも大物に進化したような嬉しい驚きがありました。香港の彭浩翔が本作の製作にかかわる1人となっていることも、どういう経緯か分かってませんが才能と才能の幸福な出会いみたいな感じだったのかもと勝手に想像しております。
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