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2011-02-18 鬼火 onibi

shibuya_igloo2011-02-18

鬼火

わたしの戸口に灯っている

夜明けまで

酒のなかでちらついている


鬼火が

触れた猫を家来にして

防波堤

飽きることなく遊んでいる


鬼火よ

わたしをもとに戻せ

鬼火よ

家具のような重さへ


鬼火が

燃やし尽くした街角

切り分けられた

魚のようにとても静かだ


鬼火が

ちぎれた言葉で話しかける

毎日

くさった舞台で演じている


鬼火が

優しい歌を濁らせる

絵に描かれた

電車のなかで歌い続ける


鬼火よ

わたしのそばにおいで

鬼火よ

無知な心のように


鬼火が

わたしの戸口に灯っている

夜明けまで

酒のなかでちらついている


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