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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2009-12-13 ミラクルアンテナもどき

shig552009-12-13

12月といえども、昨日は上着のいらない暖かさであり、今日は朝から陽の光が見られず、気分も寒い一日であった。天気予報によると今週は寒気が入り込むので、例年以上に寒くなるだろうとのこと。コートにライナーを取り付けた。寒さが厳しくなると、自然と身体が強ばってしまうのか、肩こりがひどくなる。意識して力を抜かないとならない。やはりほどほどの気温がありがたい。

YouTubeを見ているとき、Miracle Whip Antennaという動画を見つけた。普通のホイップアンテナなのだが、その短い長さの中に、HFの波を乗せている。QRPで使っているようだが、小さなマッチング回路で同調させているようだ。ショップを検索すると$140から$160ほどのようで結構な値段である。写真から見ると可変Cによりチューニングを取っているようだ。ホイップアンテナのように直接BCN接栓やM接栓でリグに取り付けるようである。ケースの中がどのような回路になっているのかわからないが、短いホイップアンテナでも結構、波が乗るようである。

トランシーバー側から見たアンテナのインピーダンスを合わせることで、チューニングをとっているのだろうが、放射効率から考えると、放射部分のホイップアンテナが波長に対して極端に短いのだから、効率はあまり期待できないはずである。しかし、電波は自然状態に左右され伝播状況が極端に変わるのだから、電力や放射効率などだけで計算してはいけないのかも知れない。miracle whip antennaとして多くの人が使っている事実がそのことを示しているように思う。

そこで、中身がわからないままに、ホイップアンテナに同調回路を付けて、電波が出るような装置を作ってみることにする。参考にしたのはロングワイヤーアンテナなどを同調させる回路である。これまでもいろいろなバリエーションでこの回路を使用し、SWRを下げることが出来ているものである。2つのバリコンとトロイダルコアに巻いたコイルから構成し、インピーダンスブリッジによってトランシーバー側から見て50Ωになるよう調整する回路である。ただ、この回路の場合、ホイップとは言っても、アースが必要である。miracle whip ではトランシーバーに直接取り付けて使用しているので、トランシーバーの筐体がアースの役割をしているのかも知れないが、私の作ろうとしている回路では、アンテナとアースでバランスを取るような性質があるのでアースは必須である。

理論については不明だが、ともかく作ってみることにする。ホイップアンテナを自立させるため、その受けの部分を堅牢にしなければならない。BNC接栓で受けるので、力に耐えられる構造のコネクタを探した。ネットでいろいろと探していると、探せばあるもので、レセプタクルに台座が付いていて、ホイップアンテナをしっかり受け止められそうな構造のものが見つかった。

回路的にはこれまで作ったものと同じにして、ケースに組み込み、アースが取れるような構成で製作を行った。

できあがり、早速チューニングが取れるか試してみると、まったく同調点が見つからない。トロイダルコアと巻き数が違っているようだ。再度計算をやり直し、コイル部分を作り直した。そしてテスト。今度は同調点が見つかり、SWRインジケータが完全に消える点を見いだすことが出来た。調整をすることで受信の感度も上がっていくことが確認できた。予定通りの働きをするものが出来たようである。製作記事ホームページ

さて、この装置が機能することはわかったが、それはあくまでチューニングが取れたと言うことであり、どの程度の波が送り出されるかは確かめられていない。これからフィールドテストで確認をしていきたい。

それにしても、このような簡単な装置で電波が出せることは、とてもおもしろいことだと思う。効率を重んじるプロの世界では出来ないアマチュアのフィールドである。