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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2011-08-22 電信コンテスト

自作 ミニパドル3

 先週までは猛暑日が続き毎日熱中症のニュースが流されていたのだが、木曜日を境に一枚上着がほしいほどの涼しさになった。35度以上の暑い日が続く中の気象予報で「木曜日からは・・・」と言われても半信半疑だった。しかし、木曜日に雨が降り、そのとおりの気候になったので気象科学・観測網の進歩に改めて感心させられた。

 

 本当に久しぶりにアマチュア無線の電信コンテストに顔を出してみた。各地のアマチュア局がシグナルレポートを交換し合い、どれだけ多くの局と交信することができるかを競うイベントである。私は丸一日行われた中の2時間ほどの参加だったが、周波数いっぱいに隙間がないほどたくさんの局が出ていて大変な盛況であった。

 今回の震災でライフラインの電気や水道、下水などだけでなく通信回線も大きなダメージを受けた。携帯電話が普及しこのような非常災害での活躍が期待されたのだが、通信量の輻輳と電力の供給が途絶えたことから課題が見えてきた。そのような中でアマチュア無線機が大量に現地に送られ活躍したという。本来のアマチュア業務とは異なるが、非常通信として使われたようである。無線の特性として1対1の通信ではなく、皆が通信内容を聞くことができるので全体としての情報共有ができる利点がある。また、途中の通信回線に頼らなくても電波を使って繋がるので、個々の機器による小回りのきく運用が可能である。

 普段、個別呼び出しができプライバシーが守れるので携帯電話や固定電話、Faxなど公共通信に頼りがちである。しかし非常時には一つのシステムだけに頼ると全く通信ができないことも起こりうる危うさを見せつけられた。

 電力についてはスマートシティー構想で太陽光発電風力発電などと大型の蓄電装置を組み合わせ、また各企業などでの自家発電を推進する分散型の供給システムが志向されている。通信分野ではインターネットの分散型システムが有利であることは今回の災害でも見られたが、さらに多様なシステムを構築していくことが必要であろう。

 

 今回のコンテストでは災害時を想定してのシステムで参加してみた。電信モードなら大きな電力でなくても結構遠くまで届くことから、QRP(5W)での運用とし、鉛蓄電池を電源とした。アンテナは仮設で使うことを考え、ロングワイヤー(約10mのコード)を架設しチューナーを通して使用した。周波数は多くの局が出ている7Mhz帯を使用した。結果としては2時間ほどの運用で24局と交信をすることができ、北海道九州をのぞく各エリアと繋がることができた。

 電信は一番シンプルなデジタル通信と言われている。トンツートンツーと一文字ずつ送るので伝達できる情報量は少ないのだが、必要なことだけを伝えるには十分役立つモードだと思う。なにより小さな設備でシステムが作れるのがメリットである。

 電信だけでなく、眠っていたハンディー機やFM機の整備も始めた。趣味の無線ではあるが通信インフラだけに頼らない通信手段として多様性の一つとしていきたい。