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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2013-07-25 心肺蘇生訓練機材その2

Pulse to Press 2

北からの寒気が太平洋からの湿った暖気とぶつかり、関東平野から北陸東北エリアに猛烈な雨を降らせている。時間的にはごく短い時間ではあるが、時間雨量に換算すると100mmを超えるような大雨である。急な増水で河川が溢れそうになり、土地の低いところでは排水が間に合わず、床上浸水が発生しているという。

一方で、取水制限が始まった。梅雨時に水瓶に貯まるはずの雨が少なかったようである。これから多くの水が消費される時期だが、現在の貯水率は50%を下回っているという。強烈に降る雨は海に流れてしまい、山の貯水槽にためられないのが残念である。

以前にも心肺蘇生、胸骨圧迫法の訓練に使用する発信器についてこのブログに書いた。TFDV(東京消防災害時支援ボランティア)の皆さんの評判がよく、すでに数十台を製作して使っていただいている。1分間に100回以上と言ってもなかなかわかりづらいので、「もしもし亀よ亀さんよ・・・」の歌のリズムで、と紹介しているのだが、実際にタイミングを示すものがあるとわかりやすい。

10人程度のグループで指導することが多いので、周りにいる他のグループの邪魔にならないようLEDの光でタイミングを示し、音は小さめにしている。しかし、さまざまな場面があるので、改善要望もいろいろ聞こえてきた。そこでバージョンアップをすることにした。

変更点は、1,呼吸のタイミングを示す緑のLEDの点滅を胸骨圧迫30回ごとに行う(Mode A)と人工呼吸をしている時間(胸骨圧迫13回分)を考慮し、43回ごとに緑のLEDを点滅させる(Mode B)を切り替えられるようにする。

2,圧電素子の音を大きくして、会場内いっぱいに聞こえる程度にする。

3,音を出さず、赤のLEDの点灯だけでタイミングを表示するよう、音を止めるスイッチを付ける。の3点を考えた。

1,のモード切替は実際にはあまり使用頻度は高くないので、装置の電源を入れるときに、ボタンを押したまま電源を入れるとモードが切り替わるようプログラムを変更する。この操作をしなければいつも同じモードで起動するよう、モードを記憶させるようにする。

2,圧電素子は電圧によって音の大きさが決まってくる。電源電圧は変えられないので、昇圧回路を組み込むことにする。PICからの音の出力でデジタルトランジスタを駆動し、電流の断続を発生させ、そこにインダクタを入れることで昇圧する回路である。簡単な回路だが音は格段に大きくなった。

3,音を出したり、止めたりするのは圧電素子の回路にスイッチを入れるのが手っ取り早いのだが、スイッチの選択やケースの加工などのことを考え、プログラムで行うことにする。ボタンを押す毎にon/offが切り替わる仕組みである。さいわい、PICに使っていないピンが残っていたので、そのピンを入力に設定し、ボタンが押されたことを関知すると、on/off切り替えのプログラムに分岐して音を出すか、音を出さないかを設定するようにプログラムした。

バージョンアップ版が完成した。この装置が活躍し、より多くの方が胸骨圧迫心肺蘇生法を習得して助かる命が増えていくことを期待したい。

製作のホームページはこちら