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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2014-03-01 RM20改=>RM30

RockMite QRP TRCVer

 RockMiteという有名なキットがある。米国SmallWonderLabsという会社の個人オーナーであるDaveBensonがデザインした単一周波数のトランシーバーである。小さな基板で出力も1W未満というリグだが人気があり、値段も安いと言うことから世界各国で作られた。ハムバンドの80mから20mのものがシリーズ化されていた。

しかし、DaveBensonは次のことに取り組むと宣言をして、この会社を畳んでしまい、もうこのキットは入手できなくなった。ただし、Daveの承認のもとにこの後継機とも言えるRockMite_IIという機種がQRPmeという会社から新たに出されている。中国では このRockMite がBD6CR/4によって紹介され、”Octopus”という名前のものにモディファイされ、やはり大人気になったという。

 日本ではこのキットについて多くのサイトが立ち上げられた。このキットは自分で組み立てる楽しさが味わえ、さらに自分なりのモディファイができるおもしろさがある。それぞれの工夫が施されたリグが次々と紹介され、どのスレッドも賑わっていた。QRPのリグとしても実際の交信が可能な出力と受信性能を持っていたので、QRP交信のおもしろさを体験できるリグとしても人気があった。

 私もいろいろとモディファイすることを楽しみ、何よりも組み立てるおもしろさを味わう為にいくつものキットを手に入れてきた。購入を申し込んでもなかなか順番が回ってこず、SWLのshippinng Listに掲載されている順位が日々上がっていくのを眺めていたものである。

 SWLがなくなってしまうと、無い物ねだりの気持ちが沸き上がってくる。これまでは40mや20mのものを作ってきたのだが、30mのものが欲しくなった。手元にまだ基板のままでケースに入れていない20mのものがあったので、これをモディファイしてみることにする。さいわい、SWLのサイトはまだ閲覧可能で、それぞれのキットのドキュメントを見ることができる。20mのものと30mのものとを回路図で比較すると、ごく一部の変更で対応できそうである。とりあえず出力段のローパスフィルタを変えれば良さそうだ。基板には部品が取り付け済みであるので、取り外すのは難儀である。手間取れば基板のパターンを剥がしてしまうことも起きかねない。そこで、LPFの定数を変更するよう部品の追加で対処することとする。Lの0.47uHはそのままにするとCはどの程度増やせばいいか計算した。その結果、220pFと470pFを追加すればほぼ10MHzに対応するLPFとすることができそうである。基板の裏側にこれらのCを追加した。

 もう一つ機能を追加する。これまで諸先輩方が改造実践されたことの中から、選択度を上げる為のオーディオピークフィルターを追加することにする。基板実装のopAMPの使われていない回路を活用し、SMDを使って基板の裏側に組み込む改造である。ネットで教えていただいた貴重な情報である。

 出来上がった基板は今度はしっかりとケースに入れて実戦に活用してみたい。形ある物はすべて時間の経過と共に劣化し廃棄されていくものだが、このリグのようにいろいろと工夫しながら作り上げたものには愛着が沸いてくる。私の人生と共に歩むものになってくれそうである。