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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2017-01-27 QSOのためのパッケージ

Package for QSO

 かつて軽薄短小という言葉がもてはやされたことがある。なにごともコンパクトにまとめてしまおうという流れだったように思う。

 無線をする場合、電波を出すためにはさまざまな装置が必要であり、移動運用する時にはたくさんの荷物を持っていかなければならない。どれ一つとして疎かにできず、忘れ物がないよう何度も確認するのが常である。そのため、忘れ物のないよう移動用の機材を一つにまとめておくのだが、結構大きな荷物になってしまう。

 そこで、電波を使って交信するための最小限の機材を小さくまとめるべく、チャレンジしてみた。まだまだ工夫の余地があるが、110×150×50mmという大きさにまとめることができた。容積として825000立方ミリメートル、825立方センチメートル、すなわち0.825リットルという大きさである。この大きさならバックの片隅に忍ばせておくことも可能である。

 このセットはHF(短波帯)で電信を使って交信できる装置である。トランシーバーは7MHzと14MHz帯での運用が可能な初代のMountainTopperというリグ。掌に載る大きさだが2W程度の出力がある。DDSという仕組みで周波数を制御しているのでバンドの中を自由に動くことができ、周波数も安定しているリグである。

 電波を空中に放出し、また受けるためにはアンテナが必要である。ワイヤーを伸展し、そこに電波を乗せるのだが、このワイヤーが結構、嵩張る。特にトランシーバーからアンテナまで電波を送るための給電線が太く、曲がりにくい、くせ者である。そこで、この給電ケーブルを使わない方式をとることにした。アンテナ線をチューナーという装置使って直接トランシーバーにつなげる。EFHW(End Fed Half Wave)というアンテナで、小電力での運用ならではの使い方である。(高電力ではアンテナに高電圧が掛かるので大変に危険なのだ)

 ワイヤーアンテナは絡まりやすく、取り扱いが難しい。そのため、巻き取りの工夫をして絡まないよう、8の字に巻いてコンパクトに収納する。

 次に必要なのは電源である。最近、リチウムイオン電池が普及してきた。小さな電池でも高容量のものが手にはいる。単三乾電池とほぼ同じ大きさで3.7Vの電圧が得られるもの(14500)があり、これを2本直列にして使うこととする。長時間の運用はできないが数時間の運用は可能である。

 その他、受信音を聞くためのイヤフォーン、電信を送るためのパドル、運用状況を記録するためのメモ帳・筆記用具、無線局に必須の時計と無線局免許状、無線従事者免許証が必要である。時計や免許関係は別に持っていくとして、それ以外のものをまとめてポーチに入れたのである。

 実際の運用ではアンテナを伸展するための支柱なども必要だが、立木などを活用するとして、セットには含めていない。

 最近は伝播のコンデションがとても悪いのだが、自然の変化は気まぐれである。時に急にコンデションが上がり交信が聞こえてくることがある。このセットのような小さな構成で、どんな遠距離と交信することができるか楽しみである。