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XRQ技研の業務日誌(XRQ Tech Lab)

2017-12-07 Simple SWR その2

EFHW Tuner with SWR

 以前、SWRメーターの反射波のみをLED表示する機器と作ったことがある。アンテナを調整する場合、できるだけ送信機とアンテナとの整合をとって、効率的に電波を送り出すためには反射波を少なくすることが行われる。送信機からの出力は個々に決まっているので、損失を少なくアンテナに送り込むことが大事になるからだ。損失が少なくなれば進行波は結果的に多くなるはずなので、アンテナの調整では、あえて進行波を測定しなくてもよいと考えた。以前作ったものは通常のSWR計の回路を用いて、一方の反射波のみを表示するようにしたものだった。

 同じような考えをする人がいるようで、DF3OS Hans Steinortさんがネットで公開している”QRP ATU"も反射波のみを表示するものであった。ただ私の製作したものと異なるのは、ピックアップコイルが反射波専用のものであり、回路がとてもシンプルな点である。この回路なら小さな基板に組み込むことができそうである。

 調べてみると、DJ6TE Dieter EngelsさんとDL9SCO Hannes Hillerさんによってアレンジされた回路が20×15mmという小さな基板に起こされて頒布されているようである。表面実装部品を使い、トロイドも小型のものでコンパクトにまとめられている。

 私なりに手持ちの部品でアレンジして、この反射波のみのSWRメータを作ってみた。この回路の面白いところは、反射波の大きさを表示するのにLEDを使っているが、1つには電流制限の抵抗を入れており、もう一つにはツェナーダイオードを入れていることである。小さな反射波のうちはツェナーダイオードに邪魔されてLEDは点灯せず、抵抗が入った方のLEDが反射波の大きさに応じて明るさを変える。ある大きさを超えたところでツェナーダイオードを通った電流でもLEDが点灯するようになる。反射波の大きさを2つのLEDで表示できるのだ。もうひとつ面白いのがピックアップコイルの反対側のリードに、LEDとショットキーダイオードを抱き合いで付けていることである。本来、このリードはGNDに接続されるのだが、LEDとショットキーダイオードを逆極性で抱き合わせることでGNDに接続している状態を作り、反射波が減り、進行波が増えてきた場合にはこのLEDが点灯するようにしたのである。数量的にはともかく、この工夫によって整合の状態がよりわかりやすく表示される回路である。

 タカチのSW-40という30×20×40mmのケースの中にEFHWのチューナーと一緒にこの回路を組み込んだ。LEDが小気味よく表示してくれるので整合の様子がわかりやすい。なかなか便利な回路である。

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