マンション維持修繕技術者試験 09-33

【問題33】マンションの給水・給湯配管の劣化及び調査診断に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.地中埋設管のマクロセル腐食の要因としては、通気差電池、材質差電池等があげられる。

2.埋設管の問診調査後の詳細診断手法としては、腐食モニター装置計測調査、掘削による外面目視調査等がある。

3.給湯用銅管の腐食の中で最も多いかい食...とは、管内面が過大流速や乱流により腐食する劣化現象である。

4.青水とは、給湯用銅管内面の腐食により銅イオンが溶出し、タオルや洗面器が青くなる現象であり、水が青く見える銅イオン濃度は10㎎/ℓ以上である。


■ANS 4×

給湯管に銅管を使用したとき青水が発生すると言われています。しかし、一般にこういう問題の場合に現場の水を透明のガラスのコップに入れて見ても青くは見えないことが多いものです。肉眼で水が青く見えるには、約100mg/l以上の銅イオン(水質基準は1.0mg/l以下)が含まれなければならず、水道水でこのような多量の銅イオンの溶出を生じることはありません。では、なぜ水が青く見えるのでしょうか。それは湖や海の色が青いのと同じ水の性質によるもので、太陽光線の可視光線のうちエネルギの小さい光は水中や容器の壁で吸収され、人間の目には青っぽく見えるものだからです。また最近は浴槽などがカラフルになっているのも、青く見える要因の一つと考えられます。しかしながら、確かに浴槽やタイルの目地などが青く変色している場合を見かけることがあります。この原因は、水に溶け込んだ微量の銅イオン(1mg/l程度でも生じます)が石鹸や垢に含まれている脂肪酸などと反応し、青色の不溶性銅石鹸を生成し付着するからです。また、このほか付着した水の蒸発などにより、銅イオンが濃縮して蓄積されたものとも考えられます。


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