万有の天才、というと、レオナルド・ダ・ヴィンチですかね。
『レオナルドと最後の晩餐』を読んでます。
レオナルドは、ミラノの殿様に召し抱えられた。
その殿様の依頼で、というか命令で、「最後の晩餐」を描いたんです。
「最後の晩餐」の制作途中で、レオナルドが逃げ出したことがあるそうです。
精魂込めて制作してるのに、殿様があれこれうるさいんです。
「ウチの嫁さんの寝室の壁の模様を考えろ」
「今度内輪でやる芝居の背景を描け」
「来月のパレードの行列のユニフォームのデザインを頼む」
いろいろ言ってくるので、たまらず逃げ出した。
殿様にとって、レオナルドは、万有の天才というより便利な何でも屋だったようです。
ミラノの殿様が宮廷に招いたもう一人の万有の天才がいた。
レオナルドも尊敬していた大学者、ルカ・パチョーリです。
「現代最高の知性」と言われた。
「史上最大の賢者」とも言われた。
あらゆることを研究したけど、一番力を入れたのは「神比率」の研究だった。
「神比率」とはなにか。
知りません。
知りませんが、貝や、ヒマワリや、人間や、いろいろ見てるとわかってくるものらしい。
神様が、一定の比率で、すべてのものを作ってる。
あらゆる存在の神秘を解き明かす数字である。
もうひとつ力を入れたのは多面体の研究。
めんたいこの研究じゃなですよ。
多面体です。
なぜ多面体の研究なんかしたのか。
やはり、神様と関係あるみたい。
この研究にレオナルドも協力して、多面体を描いてあげてます。
さて、この大天才が、ミラノの宮廷で何をしてたのか。
卵を、テーブルの上で歩かせたりしてた。
料理した鶏肉を跳びはねさせたりしてた。
大天才たちも、ミラノでは大変だったようです。