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さくら通り法律事務所

2015-02-28

このコメントはまずい!

 産経新聞 2月27日(金)22時54分配信記事
 川崎市在住の中学生が殺害された事件で、リーダー格の少年の父親が「息子は
殺害とは無関係」というコメントを出した。

 ≪川崎市川崎区多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(
13)が遺体で見つかった殺人、死体遺棄事件で、殺人容疑で逮捕されたリーダー
格の少年の父親は27日、代理人の弁護士を通じて産経新聞にコメントした。

文は次の通り。 

 上村君の事件につきましてはあってはならないことであり、ご遺族の気持ちはい
かばかりかと察してあまりあります。また、犯人には事件相応の罪を受けてほしい
と思っております。これを前提に、息子は上村君の殺害とは無関係です。ただ、
村君と息子とは面識がなかったわけではない
ので、事件の真相解明に協力でき
ることがあれば協力したいと思っております。≫

 マスコミ報道は、リーダー格の少年が中心になって上村君を殺害したのではな
いかという雰囲気になっている。
リーダー格の少年の父親としては自分の子ども
を信じてやりたい、世間の非難から守ってやりたいという思いがあるのは当然。こ
ういうコメントを出す心情には、違和感はない。

 違和感はないが、父親としてこのようなコメントを出すべきだったかとなると、疑
問だ。

 父親は「息子は上村君の殺害とは無関係です。」と断定している。
 断定していいのか。父親はどうしてそう断定できるのか。上村君が殺害された当
時の息子の行動をすべて把握し、アリバイがあるということなのか。それなら、今
後、警察にそのことをちゃんと説明すべきだ。それができるか。
 できないのに「息子は上村君の殺害とは無関係です。」と断定しているのであれ
ば、息子が真相を語ることを妨害することになる。それは、亡くなった上村君に対
する冒涜行為であり、息子のためにも本当の支えにはならない。

 父親以上に問題だと思うのは、父親の代理人の弁護士。父親が息子さんのアリ
バイを証明できることを核心しているのならいい。
 しかし、そうではなく、父親の希望で、父親の言いたいことを書かせて、産経新
聞に渡したのであれば、アリバイが証明できなかったときの、父親の信用失墜(少
年審判でも保護者としての監督責任の不十分さの現れと見られる)はどう修復す
るのか。
考えていないとすれば、弁護士として無責任だ。

 リーダー格の少年に対する不当な決めつけ評価に対抗すべきなのは、リーダー
格の少年について弁護人だ。弁護人は、被疑者弁護の一環として、被疑者の名誉
を護る対応をすべきだ。

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