星エリナのほろよいハイボール(連載72)

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星エリナのほろよいハイボール(連載72)

軍鶏鍋を食べる
星エリナ
 
 先輩方の卒業式があった一週間、私はほぼ毎日いろんな先輩方と会って飲んでいた。まだ先輩方が卒業することを信じられないくらいだ。4月からもひょこっと現れて、「実は卒業できなかったんだよねー」とか言ってくれそう。それはそれで心配するけれど、ちょっと嬉しい。
 いろいろなところで飲んでいたけれど、先日、軍鶏鍋を食べに行った。OB、OGとなってしまった方たちとね。「シャモ」と最初に聞いたときはぱっと浮かばなかった。戦う鶏だよ、と言われてすぐに「軍鶏」という漢字は浮かんだのだけれど、恥ずかしながら漢字しか知らない。店に入り、最初にいただいたのが、軍鶏刺し三種盛り。ムネ、モモ、ササミの三種。鶏肉って生でいただけるんですね・・・・・・。
 少ししてからずっと疑問に思っていたことを口にしてみた。
「軍鶏って何と戦っているんですか?」
 隣にいた先輩はぽかんとしてるし、向かいにいた先輩は大爆笑していた。私、軍鶏が軍鶏同士で戦っていることを知らなかったんです。そこで、何と戦っていると思うか、私の脳内を説明する。正直、何もわからなかったので、めちゃくちゃなんだけど。
「暗い空に向かって軍鶏が整列していて悪と戦ってます。私の脳内では今隕石が降っています」
アルマゲドンか!!」
 そこから話が少し広がったのでよかったですが、本当に無知で恥ずかしかった。
 それからも軍鶏のユッケとか、串焼きとか、軍鶏サラダとか。なんでも軍鶏だったが、それぞれ本当に美味しくて、軍鶏が好きになった。そして最後に軍鶏すき鍋。すきやきの甘い味も合うなんて、軍鶏、侮れない。
 〆も美味しくて、余すところなく堪能した。美味しい焼酎もいただき、先輩方のお話もたくさん聞くことができて、有意義な時間だった。
 帰ってから私は軍鶏を検索した。画像や動画を見ると、どの軍鶏もスマート! 私が知っている鶏ではない。背が高いし、首が長くて、足の筋肉がムッキムキ。なんだか目つきが悪く見える。戦っているところを見るとびっくりするくらい強い。一羽にでも襲われたら怖い。100羽ぐらいで襲えば人間を倒し軍鶏天下をとれるのではないだろうか。
 とすると私が想像していた世界もあながちハズレてはいないのでは。謎の宇宙からきた生命体に立ち向かう軍鶏の軍隊。隕石にも負けない軍鶏の軍隊。
 あぁ、私って妄想癖があるのかも。

 
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