小林リズムの紙のむだづかい(連載402)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載402)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru

日藝・江古田校舎購買部に平積みされています。

江古田購買部の小泊さん。お世話になっています。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい

【可愛くくしゃみをしたい願望】




不思議なことに、可愛い子は決まって「かわいいくしゃみ」をする。ひゅうっと息を吸って、目をきゅっと閉じて、小さく握った拳をくちの前にもってきて、くしゅん。様子も可愛ければ、発せられる音も可愛い。「あらー、くしゃみ出ちゃいましたねぇ」なんてからかって頭をなでたくなる。

高校の頃の部活の先輩のくしゃみは、めちゃくちゃ可愛かった。華奢で小さくて、猫みたいな人だった。小さな顔に小さな鼻と口がちょこんと乗っていて、黒めがちな真ん丸の目がビー玉みたいにキラキラしている。ぱっつんの前髪も、平らな後頭部も、ぜんぶが「かわいい…!」の塊だった。大人しくてあまりしゃべらない彼女は、まるでフランス人形のようで、親友とよく「あの先輩可愛いよねぇ!」と言い合っては悶えていた。

茶道部だったせいか所属しているのは上品で育ちの良さそうな人ばかりだった。話すときも鈴のように静かに淡々としていて、笑うときも「かっかっかっ」ではなくて「しゃらしゃら〜」という感じ。気品と優雅さと、おしとやかさをぎゅっと濃縮して出来上がったようなメンバーだった。「お菓子食べられるし、週に1回しかないから茶道部に入ろー」という不純な動機で親友と一緒に入部した私は、完全に場違いだったと思う。お点前をするときの緊張の走る空気も笑えたし、真面目にやる自分が恥ずかしくて、何かに突っ込んではネタにしないと気が済まなかった。でもみんな良い人だったから、怒ったり咎めたり陰口は言われたりしなかった。

とにもかくにも素敵な先輩方がそろっていたのだけど、上品な人がするくしゃみが上品だったと知って、私はとてもショックだった。どんなに可愛い人にも変なとこがあって、足が臭かったり、笑うときに鼻の穴が開いたりしていてほしいという願望があったから、くしゃみまで可愛いなんて反則だと思ったのだ。羨ましかった。「こんな…こんなくしゃみがしたい……!」と思った。それから何度かくしゃみをするとき、上品ぶってみようと頑張るのだけど、どうしても「くしゅん」とか「くちゅん」にならない。なぜかお相撲さんが相撲をとる前の「ハッケヨーイ!」とか、スリー、トゥー、ワン「アクション!」になる。先輩たちはどれくらい努力してあの「くしゅん」を手に入れたのか。天性のものだなんて思いたくない…可愛くないくしゃみしか出来ない私は、バイト先や講義や打ち合わせなどでくしゃみが出そうになると、必死にこらえている。



 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

twitter:@rizuko21


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