属性について少し考えた

http://d.hatena.ne.jp/playability/20091001/1254406632

属性というものを導入したのはCRPGだとどのあたりだろうか。Wizardryではこの概念はあったものの、おそらくTRPGベースということでダイスを振るたびに-1補正入れて計算(1未満は1とする)とかその程度の補正だったと思う。

炎に抵抗力のあるモンスターにマハリトを使ったほうが同じレベルにある無属性攻撃呪文モリト(確か火花という設定だと思うので炎系になってもおかしくないと思うけど)で攻撃するより効率がよいという時点であんまり考慮はされていないけど。



初期国産PCのRPGの魔法をみても属性をちゃんと入れ込んだものは少ない。ハイドライド2とかに属性はなかったはず。そもそも攻撃魔法自体がアレだったというのもあるけど。ハイドライドスペシャルくらい強いといいんだけどね。おかげでハイドライドスペシャルに収録されなかった唯一の攻撃魔法であるマグマ(プレイヤーを中心とした矩形範囲呪文。プレイヤーにある程度近いという時点で使い勝手が悪い)がかわいそう。



ドラゴンクエストシリーズでは属性が考慮されたのは3から。ただし、この場合呪文抵抗率ということで、WIZの呪文無効化に近い。したがってよく効く敵というのは抵抗されない敵という程度に過ぎない。DQ9では他のRPGでよくある倍率計算がされるけど。

FF1もよく効く効かないというのもあるが、これもあいまいだ。もともとダメージのばらつき画TRPGをベースにしているため非常に高いのも原因。



おいらが考えるに属性をはっきりと目に見える形で最初に実装したのはFF2じゃないかと。

基本的に4つの属性がある。その中で炎と氷、雷と毒がそれぞれ逆の位置づけだ。雷に弱いやつは毒に強いやつが多いし、炎系のモンスターには氷属性が効き易い。毒属性攻撃呪文であるクラウダはFF1では即死魔法だったためこの変化に驚いたものだ。しかし、このクラウダだけは入手が最序盤では不可能となっている。結果的にスキルをあげるのが厳しい原因にも。

弱点を突くと抵抗力がなかったものとして計算され、ダメージがはねあがることにより、おおむね属性をちゃんとついたときはそうではないときの3,4倍ほどのダメージを与える。これだけの差がうまれるとちゃんと属性を計算して使い分けようと考える十分な理由となる。ダメージだけではなく、そのたの補助系も同じだ。まぁFF2は知力が高くい場合補助系は抵抗されなければどれも鬼性能になるんだけれども。カーズとかすごいぜ。FF3以降まったく見当たらない魔法だけれども。

チート性能のマサムネを除くと、各武器系統ごとに最強の威力の武器が用意されているのだが、剣の最強武器であるエクスカリバーが他の種類にくらべてやけに強い理由はこの属性に対して弱点をつくのが大量に設定されているためだ(ちなみにマサムネも剣タイプのために剣は優遇されすぎである)。


もちろん、弱点のほかに抵抗力も設定してある。さらにはダメージを和らげるどころか吸収する属性もこのとき作られた。また、アンデッドに特化した白魔法であるディア系を廃止して、ケアルでダメージを与えるようになったのもFF2である。同様に蘇生呪文であるレイズをアンデッドに対して使うと一撃で倒せる。

もちろん、無属性のフレアとホーリーという呪文も用意されているが、雑魚は大概何らかの属性に弱いことが多いため使うことはない。フレアの取得がかなり遅いというのもあって使いにくい。ただし、フレアはダメージ自体が一番高いため、弱点がない場合使い物にはなる。

逆に抵抗力を挙げる呪文もある。バリアだ。バリアのレベルが低いうちは炎程度しか防げないが、スキルがあがれば死なども防げるようになっていく。そしてそのバリアを打ち消す呪文がデスペルである。ちなみに属性防御はFF1の時点で充実しており、PT全員の電撃抵抗力をあげる「バサンダ」、炎の抵抗力を上げる「バファイ」、氷の抵抗力を上げる「バコルド」、死の呪文の抵抗力を上げる「バマジク」、全ての抵抗力を上げる代わりに対象がひとりになってしまう「バオル」があった。


そのほか、種族の属性というものもFF2では実装されていて、特定の種族系に強い攻撃がある。空属性、竜属性など。ドラゴン系は空属性を持つものが多いので実はウイングソードが威力のわりに使いやいと感じやすいとかいうのもある。
この種族属性ともいうべきものを付与する魔法もある。それががオーラ。したがって4大属性と違ってかなり使うのが難しい。攻撃力を挙げるバーサク、攻撃回数を上げるヘイストと比べてかなりマニアックなものだ。

つまり、FF2が現在のRPGの原点であると思ってよいかと。



物理属性を導入したものに世界樹の迷宮というものがあるが、その場合斬、突、壊の3種類である。斬は一般的な属性、突は飛行系に強いことが多い、壊はまぁいろいろなやつに強いということで、実質種族属性にあてはめると2種類である。


世界樹以前に武器の種類によるダメージの増減がはっきりとわかるのは女神転生2である。主人公だけではなく、仲魔の攻撃も銃系と剣系にわかれていて、銃系の仲魔はパラメータが高くてもかなりダメージを与えにくく、使いにくい印象だ。銃系に強い敵は多くても剣系に強い敵というのはまずないからだ。その上魔王クラスはほぼ銃系はきかない。ちなみに女神転生シリーズ最高傑作だと思う>FC版女神転生2。フィールドが2D、ダンジョンが3Dというのはウルティマにそっくりですな。


サガ2は弱点を突くとクリティカルという動作が一定確率で発生して、一撃で敵を倒すことができる。一撃で倒せない場合ダメージが増加する。一方で抵抗力がある場合まったくのノーダメージ。