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2009-06-30

[][]『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を見てきたよ。 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を見てきたよ。を含むブックマーク

 見に行かねばなと思ってたところに某誌が特集の原稿依頼をしてきたので川崎レイトショーに行った。


 ――感想

 権利者による二次創作ジャンル:「本編再構成」ないし「逆行」。

 以前前作『序』について

破綻することによってかえって人気をつかむという、カルトまがいの電波アニメだった前作を、良くも悪くも普通健全エンターテインメントに作り変えることが今回の新劇場版趣旨であるということでよろしいのでしょうか。

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070907/p1

と書いたが、今のところそれでオッケーのようだ。いつ卓袱台をひっくり返され、旧劇場版のようなゲロ吐き展開に移行するかとハラハラしながら見ていたが、そんな心配は見事に肩透かしを食らいましたよ。

 いえ決してゲロゲロ展開を望んでいたわけではなく、老若男女が楽しめる健全エンターテインメント大歓迎ですが、どうもこのままでは、巷にあふれまくったエヴァ二次創作との差別化ポイントが「美麗な映像と見事な演出」だけになってしまいそう。

(考えてみると旧劇場版においては、あの不愉快なゲロゲロ感こそが、当時隆盛を極めていた「補完小説」や「学園エヴァ」等の二次創作との最大の差別化ポイントだったのだな。普通逆だろ。)

 つまり物語としての側面にのみ着目するならば、それは必ずしも補完小説の決定版『リィ、ナ、クルィネ』、あるいは逆行もの同人まんが『Re-Take』(たとえばここを参照。「とらのあな通販等でまだ入手可能。またニコニコないしyoutubeにそれを編集したMADがアップされている)を超えていないのではないか、ということです。しかも物語のつくりがそれこそいかにも二次創作的な「逆行」「再構成」なんだものねえ。

 なんていうかな、この新劇場版はきっと見事に完結すると思うけど、それによってエヴァそのものを終わらせることは、もうできないんだろうなあ。多分その気もないんだろうし。


 ああ、でも旧作では決してその姿が描かれることがなかったトウジの妹とか、あるいは新キャラのマリとか、冒頭のユーロ支部や海洋研究所の描写にはなんだかほっとした。スクリーンに直接描かれていない世界も、ちゃんと存在しているという実在感が強まりましたね。旧劇場版は特に「スクリーンの外には何もない」という閉塞感が強かったので。

kokokoko 2009/07/02 07:34 まんまオタク臭い意見でワロタw
エヴァ小説の話とか持ち出しても一般性ねぇよw
まーいわゆる「新劇は旧劇の様な狂気がないからダメ」って言うパターンですか。東さんも同じ事言ってた様な。う〜ん古い批評ですね。旧劇に囚われすぎ。そういう人は永遠に閉じこもってるんでしょう、あの気持ち悪いの海岸に。おめでとう

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/03 10:49 バカだねえ。そういうこと言ってんじゃないの。
原作者のみなさんは二次創作に膝を屈したんですね、ってことですよ。
今更ハッピーエンドのエヴァなんか散々見飽きてるよ、遅いよ、ってことです。既存のハッピーエンドを文句なく凌駕してるわけでもないし。
あんたたちの売りはそういうキモさじゃなかったの? って。
差別化は大事。

mokomoko 2009/07/03 17:50 >差別化は大事。

基本的に私は稲葉先生のファンですが、最近のブログでの先生のご発言は、とてもローカルな文脈での自分のポジショニングをめぐって「あんたたち」と自分とを「差別化」するだけの発言が少なくないように思われます。『1Q84』が「ラノベと同じ」で、エヴァが「権利者による二次創作」であったことで、自分の見解を「あんたたち」と「差別化」できることに安心されているのではないでしょうか?ですから「そういう人は永遠に閉じこもってるんでしょう」という先生への批判?も、傍から見ると、一理ある気がします。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/03 20:03 ご忠告の趣旨はわかるというかありがたいといってもよろしいんですが。
あなたがここでおっしゃる「あんたたち」って具体的に誰でしょう? 最前の私の書き込みにおける「あんたたち」とは違うのではないでしょうか。

匿名希望匿名希望 2009/07/04 19:20 小学生のときエヴァブーム当時にエヴァを見て、それからずっとエヴァオタですが、あなたの言ってることに全面的に同意します。エヴァらしさってやっぱりあなたの言葉を借りるなら「不愉快なゲロゲロ感」なんですよね。表現の仕方は人それぞれだと思いますし、僕自身はそのゲロゲロ感というのは「閉塞感」というか「何度も何度も挫折して、でも立ち上がるけどまた挫折して、いくら立ち上がってもほとんど前に進めない異常なまでの厳しさ」だと思っています。今回の破を見て「あれ…?」と思った人というのはみんなそういったものが足りいと感じているんだと思います。こんなに簡単に前に進めちゃうの?という戸惑いというか。ネットで「エヴァなんだけどエヴァじゃない(エヴァというブランド名を被った、ただのセカイ系アニメという意味で)」「これはエヴァでやる必要があるのか」という意見があるのもそのためだと思います。逆にあれで大満足の人で旧作からのファンの人は、一体旧作の何を好きだったのかと。僕は公開初日に破を見ましたが、ネットを見ると賞賛の嵐で少し戸惑いました。

kenzokukenzoku 2009/07/04 21:33 先日私も見に行きました。興奮と疲労、そして数時間後の不安。
旧作のアスカもシンジも皆(悪い意味で)成仏してませんよね?
でもそれが映画館で見てエラく納得いきましたしリアルだなと感じました。
(オタクを辞めた友人もいました)
シンジと同い年だった頃の悩み。個人的な悩みから先の見えない将来や閉塞感。皆エヴァの登場人物に“シンクロ”してましたね。
あの頃の「不愉快なゲロゲロ感」は何も変わっていないです。
たぶん旧作を完全に昇華する事は出来ないと思います。(でもどこかで期待してるワタシが…)

mokomoko 2009/07/05 06:07 >最前の私の書き込みにおける「あんたたち」とは違うのではないでしょうか。

確かに、先生の仰るとおりです。失礼しました。先の私のコメントでは、先生が自分の見解を「差別化」する際に、自分の意見と対照されるものの総称という意味で「あんたたち」という用語を用いました。ただし、私のコメントの意図としては、多くの人々にとって了解可能なウェルメイドな作品を批判して、了解不可能な展開や結末を推奨するかのような態度が、それ自体日本における「批評家」の作法として凡庸なものなのではないかと感じたので、誤解を含みながらコメントさせていただいた次第です。

anonanon 2009/07/06 00:21 >shinichiroinaba 2009/07/03 10:49
>原作者のみなさんは二次創作に膝を屈したんですね、ってことですよ。
>今更ハッピーエンドのエヴァなんか散々見飽きてるよ、遅いよ、ってことです。既存のハッピーエンドを文句なく凌駕してるわけでもないし。

リンクされてる二次小説、面白かったです。けどまあ、小説なわけで。やっぱ動いてる方がいいよね、って気します。映像化を考えると、あんなややっこしい内面描写とか出来るか?という気もするし。というかまだ終わってないんですけど。なんで「凌駕してるわけでもない」って言い切ってるんでしょ?

>匿名希望 2009/07/04 19:20
>逆にあれで大満足の人で旧作からのファンの人は、一体旧作の何を好きだったのかと。僕は公開初日に破を見ましたが、ネットを見ると賞賛の嵐で少し戸惑いました。

実際には賛否両論て感じじゃないですかね。否の声が「前と違うじゃないか」という、後ろ向きに見えるものなので目立ってないだけでは。自分としては旧作は「途中から失敗したアニメ」と見てたので、今回のは待ってましたという感じですが。こんなに簡単に前に進めていいのか?という疑いはずっとあるんで、いつちゃぶ台返しが来るかと思って見てましたがw

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/06 10:49 だいたいanon氏のコメントが順当なところじゃないかと思います。
文句言いながらも最後まで付き合いますか。

でも『リィ、ナ、クルィネ』の人やドラエヴァの人は『新劇場版』には興味ないみたい……そういう古いファンの気持ちもよくわかるんですよね。

旧劇場版どころかテレビシリーズ最終回を絶賛してた人たちは今回についてはどう思ってらっしゃるのかな?

ココココ 2009/07/06 10:57 いいねぇ、いいねぇエヴァらしい議論になってきたな
破の影響でかつてのエヴァ批評家同士の「旧劇派VS新劇派」の争いは凄く興味がある。まだ物語がどっち方面に向かうかもわからない中盤でこの騒ぎっぷりはさすがエヴァか。どっちの批評も納得できるからなぁ〜そう思う気持ちも理解できるし。共通してる所は絶対にエヴァを無視できないってとこかw

庵野氏は本当オタクの心を掴むのが上手いねぇ。
俺は釣られん!と言いつつ餌に食いつくオタクってのはツンデレかい(笑)しかしハルヒやギアスとかフっとんじゃったねコリャ

田舎者田舎者 2009/07/06 11:45 はじめまして、いつも勉強させていただいております。
私は冒頭のマリを見たとき、「フリクリで来るか! やるなツルマキ」という驚きを感じました。カオスとナンセンスが「エヴァ」という物語をどのように解体していくのかと期待しましたが、終わってみると見てくれだけのTV版の焼き直しという印象しか残りませんでした。
これを今劇場でやる意義がどこにあるのか、改めて考えているところです。

aa 2009/07/06 14:10 冒頭の「見に行かなければな」とかコメントの「原作者のみなさんは二次創作に膝を屈したんですね、
今更ハッピーエンドのエヴァなんか散々見飽きてるよ」とか。あなたは十分エヴァに振り回されている人間なんですよ。わかりますか?普通の人は同人誌を飽きるほど見ませんし、見に行く事に対して義務感も抱きません。そこまでどっぷり漬かっちゃってる人間が何言っても説得力0ですよ。ただの狂信者の愚痴程度にしか聞こえない。自分の見たいものが見れなかった、ただそれだけの事なのに随分必死でいらっしゃる。

破2回みてきましたが破2回みてきましたが 2009/07/07 10:31 突っ込み所が多すぎる批評ですね。
いいですか?まずヱヴァ破を見に行った人の1/1000も貴方が言った
同人を読んでもないし、興味もない。しかも、同人で散々やった展開じゃん!って
感想は批評としてどうなんですか? スターウォーズEP1〜3を見て、これって
ネットでみたSW小説に似てるじゃん!と批評する様なもの。
SWファンにそんな事言っても( ゜д゜)ハァ?って言われますよね

なんでそこまでド素人が書いたエヴァ同人に権威を求めてるのか知らないですが
ファンにとっては庵野監督が作ったエヴァが唯一のエヴァであるわけで。
なんとも的外れで一般性、客観性にかけた典型的な「オタク」の批評ですねえ。
貴方一応教授なんでしょ?批評家の東浩紀さんのエヴァ感想読んでください。
貴方みたいなオタク特有の斜にかまえた嫌らしい批評じゃなくてストレートに
見たまんまの自分の気持ちを吐露した好感の持てる批評ですよ。

大体、これって僕はエヴァ同人にハマりまくりました!って言ってる様なもんでしょ
エヴァのキャラでオ○ニーしてます!って言うくらい恥ずかしくないですかこれってw

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/07 11:31 うーんと。
今度某誌の特集にも書きますけど。
エヴァンゲリオンはもうすでに「作品」ではなく「産業」であり「文化」なんです。
その意味でぼくは権利者の作品でさえ、無論ある程度の特権と責任を背負ってはいますが、その中でのワンオブゼムだとしか考えていません。
権利者自身がオリジナルのアニメ以外に多数のコミカライゼーション、ゲーム、あまつさえ学園エヴァをはじめとしたセルフパロディを作ってしまっており、そのうちのいくつかはあからさまにファンフィクションの模倣でさえある。
別にそれはそれでかまわない。そういうことをしてはいけない理由はない。ただしそこでつまんないパクリや後追いをやったら、嘲笑されるべきだろう、ということです。
ぼく個人はテレビシリーズと旧劇場版はカノン、原典扱いしてよいと思いますが、あとは権利者の作ったものもすべて「二次創作」であり、法的・商業的観点からはともかく、内容的には全てアマチュアのそれと同等に享受され、評価されてしかるべきものだと思っています。権利者は二次創作に対してガイドラインを設けた上ではっきりと許容しているのですから。

くりかえしますけど、ぼくはテレビシリーズの洗脳エンドも、旧劇場版のゲロゲロレイプエンドも個人的には嫌いです。それに比べればもちろん、今回の劇場版のほうがはるかに好みです。
でもここからどう転ぶかわからないし、何よりこのままではほんと、いくつかの補完小説の後追いじゃないかな、と思うんです。
もちろん内容レベルでは先に述べたとおり、権利者もファンライターも対等ですから、新劇場版がファンフィクションより結果的につまらなくなってしまっても、それはそれで仕方ない。権利者にはファンライターを超える法的・商業的義務はないですから。でもね、それはもちろん、正当な権利者、原作者の矜持が許さないでしょう? われわれだって、それくらい期待してもいいんじゃないかな?

要するにぼくの方が、現状の新劇場版を手放しで絶賛しているみなさん以上に、新劇場版制作陣に対して熱い期待を寄せているということですね。

BigHopeClasicBigHopeClasic 2009/07/07 14:51 >稲葉先生
たまたま稲葉先生は、かつて二次創作小説に熱中されたわけで、同じく二次創作小説に熱中した私としては稲葉先生のような方がそこに言及してくださるのはとても嬉しい。

けれど、なぜそこまで二次創作小説に執着されるのかが皆わからないのではないでしょうか。
ほとんどの人にとっては、素人の二次創作小説はおろか、公式のセルフパロディさえ知らない。
原理主義的なエヴァオタクだって、「庵野が感知していないものは全て認めない」と言っている。
(庵野秀明は霧島マナの存在すら知らないそうです。その一点で、公式スピンオフの存在を全て無視できる幸せな人もたくさん自分は見てきました)

二次創作という、エヴァに関わる部分でも非常に狭い部分だけをとらまえるというのは、共感されるのが難しいのではないかと思います。
あの当時、どれだけ二次創作が盛り上がったか、自分自身がどれだけ二次創作にのめりこんだか、その経験を持っているからこそ、エヴァ二次創作がエヴァの消費形態としてまったく少数派になってしまった現在においては、稲葉先生の説は必ずしも当を得たものではないように思えるのです。

通りすがり通りすがり 2009/07/07 15:00 はじめまして。
いつも楽しく拝読しております。

単純に今回の映画ですけど、スタジオジブリのゲド戦記に製作方針が近いように思われます。
あの映画も原作者からOKをもらって製作したわけですけど、原作をリスペクトしてるようには見えないしゲド戦記とは無関係なファンタジー物として楽しめる出来でもない。
ただ、ジブリのブランドや原作のネームバリューでそれなりにヒットしたってだけで。

それに対して原作ファンやジブリ信者が「下手な二次創作の方がマシだな」と思っても無理からぬことでしょう。

また、ココ氏のように「信者同士で論争が起こるから他作品よりエヴァが上」という意見も的違いでしょう。
ガンダムなら種やデス種で古参と新規のガノタ同士で論争が起きてますし、上記のゲド戦記も同様な論争があります。

別に作品内容が優れているから論争が起きるのではなくて、それなりに有名なアニメスタジオやクリエイターが微妙な出来の作品を作ったから、「駄目ならダメなりに論ずる価値がある」だけなのでしょう。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/07 15:02 つまりそこから先は「神々の争い」で決断主義というわけですね、わかります。

まあ別にええんですよもちろん。みんな好き勝手言うとれば。そのなかから面白いものが出てきさえすれば。

toward-endtoward-end 2009/07/09 00:04 なるほど、「新劇場版のストーリーは、このままだと、俺が読んだハッピーエンドの同人誌に勝てないかも。スタッフがんばれ、期待してるぞ!」という意図なわけですね。

なんだけれども「スタッフは二次創作に膝を屈した」とか「ハッピーエンドのエヴァなんか散々見飽きてるよ」とか煽ってしまう、と。

俺からすると、単にダメなマニアが「すごい同人誌を知ってる俺エライ」と居直ってるようにしか思えませんが、えーと熱い期待を寄せてる相手に罵倒してしまうというツンデレなんでしょうか?

OPOP 2009/07/09 00:49 某所の著名人のヱヴァ破の感想を教えあうって所でココ知ったけど、
まぁ〜色んな破の感想読みましたがこの批評はかなり浮いてますねw公式容認の
小説や漫画などではなく一介のファン小説と比較して批評するってちょっとビックリ
よっぽどそのエヴァ同人に感銘を受けたとお見受けしますが、それ雑誌には絶対に
書かないほうがいいですよ、大恥かくだけだと思うので。

それよりも旧劇の時に熱く語ってた批評家の皆さんが新劇では何故か黙り込むって
事を分析したりしてほしいなぁ。気持ちはわかるんだよね、いわゆる「乙女心」って
やつですか。こんなエヴァは俺の好きだったエヴァじゃない!でもこれは傑作だよなぁ
褒めたいけど、う〜ん・・・・なんか寂しい。それに今更エヴァを熱く語るのも・・・・
みたいなw 複雑ですよね当時熱狂してた人ほど。もう年齢的にもいい大人だし

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/09 12:23 まあおちつきたまえ。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/09 13:01 >それよりも旧劇の時に熱く語ってた批評家の皆さんが新劇では何故か黙り込むって
事を分析したりしてほしいなぁ。気持ちはわかるんだよね、いわゆる「乙女心」って
やつですか。こんなエヴァは俺の好きだったエヴァじゃない!でもこれは傑作だよなぁ
褒めたいけど、う〜ん・・・・なんか寂しい。それに今更エヴァを熱く語るのも・・・・
みたいなw 複雑ですよね当時熱狂してた人ほど。もう年齢的にもいい大人だし

第三者の立場からはその憶測以上のことは言えんでしょう。
まああえて言えば東さんや竹熊さんの発言がそれに当たる、ということで。

旧劇場どころかテレビ版最終話擁護派の意見が聞きたいのですよ私は。

AltoAlto 2009/07/11 03:32 二時創作に膝を屈したとかかれていますが、エヴァンゲリオンという
作品が、庵野秀明の世界感である以上、庵の秀明がやったら、二次創作では
ないと思うのですが。
二次創作、ネット小説やら、SS、同人、エロ同人、色々私も
読みましたし、こういう展開だったら救われるのになあと
思う二次創作もあります。
が、それは所詮、二次創作なんですよ。どんなに優れていようともです。
何かに似ていようと、エヴァに関しては庵野が作った以上、それがオリジナルになるんです。
そう言う意味で、TV版最終話も私はとても好きですよ。あのとき、あのタイミングであの放送ってのは、神がかってるとおもいますがね。

リィ、ナ、クルィネの中の人リィ、ナ、クルィネの中の人 2009/07/23 00:16 え〜、リィ、ナ、クルィネの中の人です。
新劇場版は興味ないわけではないし、序も破も劇場まで見に行ったんですが、面白いは面白いんですがなんとコメントすればいいのか迷うところでして……
オリジナルスタッフやその後の世代が総動員して本気で作ってるので面白くないわけはないんですが、「うちらが十年以上前にやってたことをオリジナルスタッフが全力でやってる」という辺りが非常に何とも言い難い感じでして……
いえ、面白ければそれでいいや、というのも思わないではないんですが。う〜ん。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/23 11:16 おお、ご無沙汰です<>中の人様

「コメントの必要のない問答無用のエンターテインメントになった、めでたしめでたし」ってとこでしょうかね。

bolexbolex 2009/07/23 21:03 アニメーションというのは、映画にしろTV版にしろ、シナリオだけではなく映像、音楽そういった構成全て含めて成り立つものだというのは同意頂けると思うんですが、そのシナリオ部分だけをピックアップしてどうこういうのは、それが例えエヴァ相手であっても、酷だと思うんですよね。
当時たっぷりいろんなFFを読み漁った身として、仰りたいこと凄くよく判るんです。
が、当時真実多種多様なストーリーがネット上で展開されたわけで、そのどれにも一切被らないようにしろというのは厳しいのではないかと。期待してるからこそ、というのはよく判るんです。判るんですが、ある種の文脈の上でしか成り立たない「贅沢」だろうと僕は思います。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/23 21:49 それはもちろん、おっしゃるとおりではあるのです。>bolexさま
プロの作り手にとっては、特に苦しい時代ですよね。

なんつーかなんつーか 2009/07/23 22:21 >>「うちらが十年以上前にやってたことをオリジナルスタッフが全力でやってる」

横槍で悪いですが、自意識過剰すぎですよ(笑)
庵野さん始め、スタッフがエヴァSSを読み漁って新劇場版のプロットを
考えたなんてありえないでしょ。そもそもエヴァSS自体すら読んでないと
思うんですが。その証拠はない!と言われたら悪魔の証明ですがね

エヴァSSに入れ込んでた人は少しエヴァを客観的に見れないのもわかりますが

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/07/23 22:57 これは某誌の原稿にも書いたことですが、角川その他の多メディア展開がそもそも「公式による二次創作」なんです。
エヴァに限らず、昨今では公式と非公式の境界は、周辺の多メディア展開の領域では意外と流動的です。ゲームの世界では同人作家をリクルートするソフトハウスなどもありますし、最近ではアイドルマスター四コマを私的に書いていた人が公式にリクルートされてますよね。

もちろんそこに境界はあるのですが、画然としたものではないのです。

新劇場版にはたくさんのスタッフがかかわっているわけですから、そのなかの誰一人として二次創作を参照していないし意識していない、ということはありえません。
かといって意図的にパクるなどという作業がなされているとも思えません。あからさまにそれをやってしまえば、高い確率でばれてしまいますからね。
あくまでも想像ですが、制作陣はあえて二次創作を意識しないように、参照しないように留意しつつ、精一杯努力されたと考えています。
にもかかわらず、所詮は人間のやることですから、bolexさんも示唆しているとおり、結果的にはどうしても「どこかの二次創作で見たような」ものになってしまわざるを得ない、ということなのでしょう。

……それでもなお「逆行」はないだろ、と思うんですが。
個人的に期待しているのは、あえて二次創作において散々使い尽くされた「逆行」的意匠を意図的にミスリードとして使って、全然違う物語形式を転回してくれることなんですが……。

リィ、ナ、クルィネの中の人リィ、ナ、クルィネの中の人 2009/07/24 00:36 >なんつーかさん
>横槍で悪いですが、自意識過剰すぎですよ(笑)

ああ、誤解させてしまったようで申し訳ありません。
私が「うちらがやってたこと」と言ったのは「こうだったらいいのにという作り直し」という「行為」を指し示す以上のものではありません。
私は一言も「庵野さん始め、スタッフがエヴァSSを読み漁って新劇場版のプロットを考えた」に類する言葉は書いてないはずですし、稲葉様が書いておられるように常識的に考えてそのようなことはありえないことはすぐわかるはずですが、もしそれに類する発言をしておりましたらご指摘ください。謝罪と訂正をさせていただきます。

toward-endtoward-end 2009/07/25 03:35 夏エヴァがあって、あの後に続編を作るとしたらどうするか? と人に聞けば、何人かに一人は「逆行」的なモチーフを持ち出すでしょう。

そうやって旧作との関連性を作ることで、単なるリメイクやパラレルワールドにするよりも重層的な面白さを狙える手法だからです。

二次創作者の方でそう考えた人がたくさんいる。同じ事を劇場版スタッフが考えたとして、別に不思議はないでしょう。それだけオーソドックスで効果のある手法だということです。

特定の作品に細かいところを全部似せたら、そりゃパクりですが、これはそういう問題ではなく、もっと大きなモチーフの話です。

モチーフがかぶることに問題はない。それを否定しだしたら「ボーイ・ミーツ・ガール」の作品は全部パクり、ということになる。

モチーフはかぶる上で、先行作品を越える何かを出せば良いのです。それが正攻法というものでしょう。

創作の独自性は、先行作品の研究と攻略から生まれます。「逆行」というモチーフで行くことを決めたのなら、古今東西の「逆行」モチーフの作品を咀嚼し、吸収しようとするのが普通でしょう。

それは「時間飛行士へのささやかな贈り物」かもしれない。「釜無温泉の決闘」かもしれない。「リプレイ」や「マトリックス」かもしれない。「ひぐらし」も「ハルヒ」もあるかもしれない。エヴァの二次創作も含まれるかもしれない。

エヴァの二次創作作品は、膨大な系譜の中のごく一部であって、意識しすぎる必要も、避ける必要もないでしょう。

逆に「面白いモチーフを思いついたけど、二次創作にあるからパス」とすることのほうが、よほど二次創作に膝を屈していることになります。

「逆行」というモチーフに、二次創作の影響を過剰に見ようとするのは、稲葉さんの自意識過剰であると思います。

ryu6666ryu6666 2009/07/25 04:51 夢想していた「こうだったらいいのにという作り直し」をオリジナルスタッフが叶えてくれたのだから、ファンなら素直に楽しめば良いと思うんですけどね。
戸惑う理由、立場がよく判らんですよ。

スタッフはもちろんのこと、新劇場版の観客の中にファンフィクションを読み漁った人なんて1割もいないのだから、そんなのは相手にしないのが正解でしょうね。
実際に『破』はあくまでアニメフィルムとしての面白さに注力したから、尺不足やキャラの描写云々を超えて評価が高く大ヒットしてるわけですし。

「逆行」とかいうのでもなんでも、やりたいようにやったらいいんじゃないですかね。

WATERMANWATERMAN 2009/08/04 21:43 私が1997年〜2004年頃のファンフィクション(FF)の流れを観察していた経験では、極としてエヴァがあり、もう一つの極として最大派閥のLeaf&Key(葉鍵)系があり、ミドル級のナデシコ系、マイナー級のサクラ大戦系があったように記憶しています。
ただ、2002年以降になると思いますが、ネットFF第一世代(第ゼロ世代はニフティなど)というべき層が、おそらくエヴァや葉鍵作品をリアルタイムで体験した大学学部生や院生が卒業・就職という形で積極的に創作に関れなくなることによって、急成長したTypeMoon(型月)系に飲み込まれる形で衰退していったのではないかと思います。

で、私は今回の「ヱヴァ:破」を見て、やはり原作者でしかできないことをやっているなあと思いました。
一つに、使徒に侵蝕された3号機がダミープラグによって暴走した初号機にメチャクチャに破壊されるシーン、そして使徒に取り込まれたレイをシンジが助け出そうとするシーン、非常にヘタな「今日の日はさようなら」と「翼をください」が流れますよね。
おそらく前者は、アスカに後戻りできない形で何かが起こることの暗示(今日の日はさようなら、また会う日まで、ですが"今日"という日は二度と戻ってこない、アスカは戻れぬ明日へ向かうしかない)、そして後者は一見感動的なシーンでありながら実はサードインパクト寸前という皮肉を、不快感を掻き立てる歌で表現したんだと思うのです(翼をください、翼が欲しいと言いながら、エヴァが本当に翼を手に入れてしまったらサードインパクト)、つまりあの瞬間、End of Evangelionの直前まで事態が進行していた(LCL化が表とするならば人類全滅が裏、まさに「始め(生)と終り(死)は同じところにある」)。
つまり、カヲル君はハッピーエンドに水を差したのではなく旧作と同じ終わりになるところを押し留めたわけです。
いや本当にすごい、ヱヴァに初めて触れる人にとってはカヲル君は敵に見えるでしょうが、実は人類を救っていたんだという二重構造。

私が思うのは、多くのFF作家が「その道は我々が10年前に通った道だ」と主張したとしても、FF作家はキャラクターの人格を変えてしまう(チルドレンが「繰り返し」を知っているなど)か、あるいはレールを敷きなおす(ミサトと同居しなかったら、カヲル君が最初から介入したら)ことでしか別の話を作れなかったのに対し、庵野監督はほとんど同じ構成で違う話を見せているという凄さ。
「序」でほんの少しだけシンジ君を外向的に描く(ゲンドウを睨むなど)ことで、「破」でシンジというキャラクターは変えずにストーリーの流れを変えてしまうという離れ業をやってのけているのが、やはり原作者は一枚上手だったと思う次第なのです。
シンジとレイは人格人物共に同一(同一人物の二面性)であるのに対し、アスカは人物こそ同じであるものの人格が若干変わっている(他者への拒絶・攻撃性が弱まり代わりに自我の鎧が厚い。アスカの内部に加持が不在のためか?)。登場キャラクターのうち、アスカだけがちょっと変わっているんですね。ゆえに名前を変えたのかな?と思ったりします。

私自身こうやって明文化して驚いたんですが、今作も実は狂気をはらんでいるのに一見まともに見えるので、ある人はまともさに失望しある人はまともさに喜ぶという状態ですね。

2EM132EM13 2009/08/05 07:06 要するにメインストリートの和食屋の新作創作料理が、大昔その店が流行った頃に裏通りの居酒屋がアレンジして出していた物にたまたま似ていたといった認識なんでしょうか。仰る通り、同人作品と公式作品の境界なんぞ判然としないものだと思います。居酒屋の料理が和食屋より美味くていけない道理はありません。もし自分なら、同じ料理に見えたらキレイでデカイ皿にのった方を食いたいと思うでしょうが、人それぞれですね。

トラックバック先でも指摘があったように、先生は「エヴァ二次創作との差別化のポイントが『美麗な映像と見事な演出』だけになってしまいそう」と仰っていましたが、現時点で未だ物語が未完である点についてはまぁ置いておくとしても、何故その、物語としての側面以外に言及されないのでしょうか。素人の感想ですが、音楽には「踊る大捜査線」の逆オマージュのようなアレンジが入っていておぉ!と思いましたし、CGアニメの技術力は言われなきゃCGと気づかないほど自然でレベルの高いものだと思いました。「エヴァンゲリオンはもうすでに『作品』ではなく『産業』であり『文化』なんです」と捉える一方で、何故今作に対して一面的な感想と評価しか下されていないのですか?委員会制度ではなく、ある意味同人誌的な今回の製作方法が話題になっていますが、昨今のアニメ産業への影響とかその辺には興味がないんですか?

個人的には物語的な側面も、きっちり決断主義云々を示唆するような場面も入ってきてて2009年だからこそ面白くみれたと思いました。コメントについて先生は面白いものが出れば良いと仰っていますが、いい加減他人様の思い出やらオナニーを見たってちっとも屁のツッパリにもなりません。まずは先生に、プロとしての広い見識と視野でもってもうちょい広く深く掘り下げた解釈をお聞きかせ願いたいのです。このままじゃ一件目のコメントで完結してしまいます。もちろん勝手な期待ですが。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/08/05 13:05 >WATERMANさま
まずはお見事な読解だと存じます。
>2EM13さま
ご指摘ごもっともなんですが、まあぼくは厳密な意味でのまんが批評をする能力は自分にはないし、やる気もないんですね。申し訳ないですが。
つまり視覚芸術としてのまんが・アニメ・映画を本格的に研究するのに必要な素養がないし、これからその修行を積むつもりもない、ということです。
その辺はきちんと映画研究やルードロジーの訓練を積んできた他の方にお任せしたい。

というわけでどうしても視点は物語的側面に偏ってしまうのです。

toward-endtoward-end 2009/08/07 10:26 自分の知識、能力に合わせて、批評する側面を限定するのは良いのですが、それであるなら語られる結論も限定的なものになるはずです。

であるなら、限定的であることを意識して語ればいいと思うわけですが、そこでなぜ、「二次創作に膝を屈した」とか煽るようなことばかり言うわけですか?

限定的な結論であることを提示するのではなく、あたかも、物語からみた側面が作品の全て、作品の価値の全てであるかのように書くのは不誠実ではないかと思うのですが。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/08/07 12:07 「あたかも、物語からみた側面が作品の全て、作品の価値の全てであるかのように」書いたことはありません。
そろそろ言いがかりはおよしになって、ご自分なりのご意見をご自分の場所でお書きになればよいでしょう。

toward-endtoward-end 2009/08/07 16:43 >「あたかも、物語からみた側面が作品の全て、作品の価値の全てであるかのように」書いたことはありません。

なるほど。では、以下の発言についてはどうお考えですか?

>原作者のみなさんは二次創作に膝を屈したんですね、ってことですよ。
>今更ハッピーエンドのエヴァなんか散々見飽きてるよ、遅いよ

ここで二次創作に「膝を屈した」というのは無論、動画的音声的側面を考慮したものではありませんね。
物語的な価値観のみから「膝を屈した」と断定しており、また「ハッピーエンド」を既存の二次創作にあるという点で否定している。

>でもここからどう転ぶかわからないし、何よりこのままではほんと、いくつかの補完小説の後追いじゃないかな、と思うんです。
>もちろん内容レベルでは先に述べたとおり、権利者もファンライターも対等ですから、新劇場版がファンフィクションより結果的につまらなくなってしまっても、それはそれで仕方ない。

ここでは劇場版が(現時点で)「補完小説の後追い」であり、このまま後追いであるのなら「つまらない」と明言されてますね。
ここにおいても、つまらないとする判断は、物語以外の側面からの価値判断は含まれていない。

物語としての(それも、先にやったとかやらないとかのレベルの薄っぺらな)価値判断のみで、作品の価値について言及している。

こうした発言を私は「あたかも、物語からみた側面が作品の全て、作品の価値の全て」であるかのように」書いていると言うわけです。

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/08/07 20:26 コメント欄ではやや軽率な発言をしてしまったかもしれませんが、エントリ本体では「このままでは」「物語としての側面にのみ着目するならば」という風にあくまでも限定的に、かつ仮定的に話をすすめてきたつもりではあるのですが?

DIODIO 2009/08/09 06:59 公開から一ヶ月立って、感想・批評も大体でましたけどリアルタイム時にシンジ君と
同世代の人達は絶賛が多くて、当時20歳以上のある程度落ち着いてエヴァを
見れてた、インテリ系の人々は新劇に対して違和感や拒絶感がある様に見えます

こういうエヴァは見たくなかった!と、旧劇の持つ狂気性やアヴァンギャルドな部分を
評価してた人達や、ヱヴァにはゼロ年代以降の新しい価値観を示してほしい。
とエヴァ以降、代表作が生まれなかったアニメ業界へのアンサーを求めたりなど

見ててこそばゆいのは、皆何故か奥歯に物が挟まった様な言い方をしたり
新劇を絶賛するのはサブカル批評家的にはイケてない(笑)みたいな
お寒い空気がある事ですね。若い人達みたいに、アレはあれ。コレはこれ。
と純粋に楽しめばいいのに、これは正にお祭りなのだからと思うのですが。

興行が30億を超えて名探偵コナン、ポケモンクラスの映画となりオタクアニメとしては
最早最強、ガンダムでさえ到達できない地点に行ってしまったエヴァですが
こんな作品が日本で生まれて日本で見れる喜びを素直に噛み締めるべきでは?

shinichiroinabashinichiroinaba 2009/08/09 11:48 ええ、ですから正しいエンタメには批評は不要なんですよ。邪魔にならん範囲であってもよいというだけのこと。