装丁家・大貫伸樹の装丁挿絵探検隊

2007-08-29 辻克己編『商業広告図案大集成』は10万円もする

辻克己編『商業広告図案大集成』が欲しくてネットで検索したら10万円もするので、即刻あきらめた。でも神保町で見てきたら函入のきれいな本でも2万円で売っていた。それでも即刻あきらめた。


そんな折り、昼休みに新宿・世界堂へボンドなどを購入に行き、ついでに書物のコーナーを眺めていたら「昭和モダンアート4 辻克己編『商業広告図案第集成』復刻版」(MPC、2006年)カバーデザイン=阪本浩之が目に留まった。本体1800円だったので今度こそ即刻購入した。


この本の元本は昭和11年に発行されたもので、1頁に2〜16点ほどの広告が320ページにわたってびっしりと詰まっておりかなり見ごたえがある。弱点はたくさん入っているため、1点1点が小さくなってしまったことだ。マッチ箱程度のものやタバコサイズ位の大きさだと、図案文字などを見るにはちょっとストレスを感じてしまう。


私のばあいは、特に古書にこだわるわけではないので、これで十分役に立つ。10万円もする本と同じの内容の本が1800円で手に入るんですから。復刻版さまさまですね。現在発売中の商品なので本文中の写真掲載は遠慮させていただきますので書店で見てくださ〜い。


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装丁=清水良雄『赤い鳥』は挿絵だけでなく題字もうまい!


この雑誌も装画が気に入って集めていた。初山滋武井武雄のデフォルメのきいたいつもドキドキさせる挿絵と違って、しっかりと自然なデッサンに基づいた情緒あふれる装画だが、トリミングやしぐさや表情とらえ方などの感性がずば抜けて見事で、気まじめな画風で個性を表出している。だれにも理解される凛々しい優等生風なところがいいのかな。ゴルフの「ハニカミ王子」を思わせるようなさわやかな絵だ。

写真は

・『赤い鳥』第13巻第1号(赤い鳥社、大正13年)

・『赤い鳥』第11巻第7号(赤い鳥社、昭和11年)


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どちらの題字も清水良雄が描いたものだろうが、挿絵同様に読み安さを失わずに特徴あるおしゃれな装飾文字を作り出している。

tamaetamae 2007/08/30 11:24 『図書設計』届きました。いつもいただくばかりで今度編集部に『書皮報』(在庫がたっぷりある号)お送りします。さて、このhatenanoteというデザインに変更してみましたが、わたしが勝手に書き込んでいるタグとケンカになりまして、結局今までどおりのデザインに戻しました。デザインっていうのは大変なんですな。

shinju-oonukishinju-oonuki 2007/08/30 12:48 tamaeさんご無沙汰いたしておりますコメントありがとう。おかげさまで最近の『図書設計』は大変好評で、今号は、前号よりも1000部も多く印刷しました。『武蔵野美術』の編集長をされていた安達史人さんと私が1号ずつ交代で編集をやっています。今号は私の編集で、恥ずかしげもなく自ら執筆もしてしまいました。おかげで早速某大学から2コマ180分講演の以来が飛び込んできました。