「キツいようなら休むという手段もある」の一言で救われた社員

先日、ある会社の若い男性社員が自主的に面談にきました。
詳細は書けませんが、起床困難がひどくて、仕事も悲観的に見えてきて、辛くてたまらないとのことでした。
病気の治療中でしたが、軽度の薬の副作用もあるようでした。
この状況で仕事はもうだめだ、という判断をしており焦燥感にかられて急いでいるような感じ。メンタルの方の典型的な症状です。
お話を一通り聞き、その後3回目のカウンセリングのときには、起床困難はなく、気分も落ち着きかなりいい感じになってました。
随分良くなりましたね、と言うと、
「「キツかったら、休職という手もあるからそのうち考えましょう」という先生の一言で、フッと力が抜けた」というのです。
その言葉は企業の医師としては最高に嬉しいものでした!!

仕事に一生懸命没頭しているうちに、絶対何があってもこのままやり続けないといけないという気持ちになっていたのです。
もちろんその姿勢は大切です。
しかし、病気で不調であれば休む権利はあるのです。
何気ないこんな医師の一言が社員にとってこれほどの効果があると思うと、身が引き締まります。

これは、早期に会社の医師に相談し、自分の状況を客観視し、適切な対応をし、落ち着いた気持ちになり、不安が軽減し、焦燥感に駆られた思考が減り、睡眠の質が良くなり、起床困難が改善。
そのおかげで休職にならずにすむという良い例ですが、
通常の産業医面談は、どうしても休職開始のときに「はじめまして」ということが多いものです。
ストレスチェックも始まりましたし、社内の医師面談のプロモーションを上手にすることで早めの対応ができるといいと心から感じてます。

しかしながら、このようなことを利用する詐病、クレーム系の社員がいるのも現実です。