
クレギオン・シリーズの第3巻。メイが主役というのは、この巻あたりから確立するようです。メイが食事を作るシーンだとか、マージと一緒に買い物に行ったりとか、メイが3日留守にしただけで目も当てられない汚れようのアルフェッカ・シャトルとか、生活感たっぷりの描写が暖かくて良い。
舞台は4つの彗星が始終尾を引いている太陽系。宇宙塵や隕石がごろごろしていて、さらには海賊が出るなんて聞くとそれだけでわくわくする。さらに今回はわき役達が楽しい。なにやら律儀で自分たちのルールに縛られている大学をドロップアウトした海賊達、恐い者知らずのオバサン、自分の行動にいまいち自信の持てないマフィアの下っ端。特に海賊のボスがいい。
海賊に捕まった時の行く末や、マフィアの意趣返しなどの暗い要素もあるのだが、どす黒く染め上がっていないのは底辺に流れる明るさのおかげだろう。そして、このやさしい雰囲気を持ったこのシリーズが何とも好きなのだ。