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一条真也の新ハートフル・ブログ

2018-08-11

知行合一(王陽明)  

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一条真也です。
今回の名言は、陽明学の創始者である王陽明の言葉です。
陽明学は「心学」とも呼ばれます。それを開いた王陽明は、本当に知るということは創造することであるとして、「知は行の始めなり。行は知の始めなり」と説きました。「知」というものは行ないの始めであり、「行」というものは「知」の完成である。これが、1つの大きな循環関係をなすというのです。

王陽明 知識偏重を拒絶した人生と学問―現代活学講話選集〈7〉 (PHP文庫)

王陽明 知識偏重を拒絶した人生と学問―現代活学講話選集〈7〉 (PHP文庫)



そして、陽明は有名な「知行合一」を唱えました。
未来に向かっての行動の決定に対しては、人間が学としてとらえられる、言語化された知だけでは不十分です。禅で教える「不立文字」のごとく、個々の専門家がスペシャリストとしての経験を活かして、人間の能力全体としてとらえた言語化されない知、つまり「暗黙知」を加え、知行合一として奥行きを究めることが重要であると言えるでしょう。



マネジメントにおいては、個々のリーダーは、この言語化された知を学んだうえに、日々の苦労や経験からつかんでいる暗黙知を加えて、自分なりのリーダーシップを構築することが求められます。
そして、何よりも実行が大切です。ビジョンもある。戦略もある。人材もいる。にもかかわらず、成果が上がらないのはなぜなのか。それは、企業や組織に実行の文化が根づいていないからにほかなりません。
「実行は細かい現場の仕事であり、リーダーの威厳にふさわしくないものだ。リーダーはもっと大きな問題に力を注ぐべきだ」という考え方は完全に間違っています。実行とは、リーダーの最大の仕事であり、企業文化の中核をなさなければならないのです。



「人間は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのである。恐ろしいから逃げるのではなく、逃げるから恐ろしいのである」とは、ジェームズ・ランゲ説として知られる学説です。意識的に堂々とした態度で行動していると自信が生まれてきますし、積極的に行動していると精神が高揚してくる事実を、わたしたちは体験として知っています。



行動が感情を生む、これが仕事や人生で成功する秘訣です。
人生についての探究心は、本質的に感情に支配されています。
欲望や期待なども、みなすべて感情によって裏づけられているのです。人間はみな、成功、友情、平和、愛、幸福を自分の中に求めますが、それは結局、感情的なものなのです。けれども、ほとんどの人は、自分が求めるものが何であるかを理解していないために手中に収めることができません。感情というものが行動によって沸いてくることに気づいていないのです。 
なお、今回の王陽明の名言は『龍馬とカエサル』(三五館)にも登場します。

龍馬とカエサル―ハートフル・リーダーシップの研究

龍馬とカエサル―ハートフル・リーダーシップの研究



2018年8月11日 一条真也

2018-07-28

気が集まればそれが生命である 気が拡散すればそれが死である(荘子)

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一条真也です。
今回の名言は、中国の古典である『荘子』に登場する言葉です。
荘子は「気が集まればそれが生命である。気が拡散すればすなわち死である」と言いました。人間というものは天の気、地の気が集まってできた存在であり、その気がなくなれば死ぬというのです。

荘子〈1〉 (中公クラシックス)

荘子〈1〉 (中公クラシックス)



東洋思想の根本的な考えは「気」を中心に置きます。
東洋思想は、人間の誕生について、次のように考えます。
宇宙は混沌としたカオスの状態であり、その中から陰と陽の気が合体して1つになり、人間の生命が宇宙に誕生した。よって、人間の生命は気の統合によって生まれ、気によって生かされている・・・。
人間の身体とは、気の流れそのものです。ちょうどバッテリーのようなもので、放電ばかりしていると、電気がなくなってしまいます。長くもたせたいなら、ときどき充電しなければなりません。人間も同じで、気の充電をしなければ気力もなくなり、やる気も起こらなくなって、ついには病気になって死んでしまいます。そして、気を充電する身体技術のことを「気功」と呼ぶのです。気功で大事なのは、朝起きて自然のフレッシュな気を深呼吸すること。朝の5時から5時半という時間帯は植物も動物も目覚め、自然の気を取り入れています。人間も体内に朝の大気を丹田呼吸という下半身呼吸によって取り入れ、気を養うことを心がけるべきです。



また、朝、太陽の光を浴びることも大切です。さらには睡眠や食事も気の充電法として大事です。人間にとって睡眠は欠かすことのできないものであるとともに、自然のリズムに従った生物時計を回復する必要があります。人間は眠ることによって、日中放出した気を充電します。また、食物は地の気である。「医食同源」という言葉がありますが、食とは医であり、薬なのです。自然の摂理に従って旬のものを食べ、味に気づき、過食せず、規則正しく食を取ることが大事です。

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産霊気功のようす



わたしが社長を務める冠婚葬祭会社のサンレーには、これらの考えをふまえ、独自に開発した「産霊気功」というものがあります。
もう40年近くも前に中国の大連において初めて気功を知った佐久間進会長が、自ら開発して、改良を重ねたものです。現在でもサンレーグループの各職場で行われている朝の気功として受け継がれています。
詳しくは、ブログ「気功で元気になろう!」をお読み下さい。



わが社は冠婚葬祭やホテルなどを事業としますが、ホスピタリティ・サービスに携わる者にとって、最も必要とされるのがプラスの気です。自分自身が充電した気をお客様に対して放電しなければなりません。社員自らが気を充実させ、元気、陽気、楽しい雰囲気、厳かな雰囲気といったプラスの気をお客様に与えること、それが産霊気功の目的です。なお、今回の荘子の言葉は、『孔子とドラッカー新装版』(三五館)にも登場します。



2018年7月28日 一条真也

2018-07-21

リーダーシップとは、意義ある人生を生み出すこと(ドラッカー) 

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一条真也です。
今回の名言は、経営学者ドラッカーの言葉です。
ドラッカーは「マネジメント」とともに「リーダーシップ」についても多くの名言を残していますが、その中で「リーダーシップとは、意義ある人生を生み出すこと」という言葉がわたしは一番好きです。

新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書)

新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書)



人を導く者を日本語で「指導者」、英語で「リーダー」といいます。リーダーに求められるのがリーダーシップだと一般には思われています。しかし決して誤解してはならないことは、リーダーシップはいわゆる管理職の人間だけに必要なのではなく、会社なら社員全員が持つべきものなのです。
リーダーシップというと、いわゆる英雄たちが身につけていたような人間的魅力のことだと思うかもしれません。そして、そのような魅力は生まれつき人に備わっている資質であると思うかもしれません。ところが、ドラッカーは『現代の経営』(ダイヤモンド社)で述べています。
「リーダーシップとは、人を惹きつける資質ではない。そのようなものは煽動的資質にすぎない。リーダーシップとは、仲間をつくり人に影響を与えることでもない。そのようなものはセールスマンシップにすぎない。」
(上田惇生訳)



しかし、リーダーシップが重要でないということではありません。
『未来企業』(ダイヤモンド社)において、ドラッカーはこうも言っています。
「リーダーシップは重要である。だがそれは、いわゆるリーダー的資質とは関係ない。カリスマ性とはさらに関係ない。神秘的なものではない。平凡で退屈なものである。」(上田惇生訳)
リーダーシップとは、人間の生き方そのものに関わっています。組織の階層構造は人間がつくったものです。それは、ときとしてリーダーシップのあり方を型にはめ、人が生まれながらに持っている貴重な才能を押し殺してしまうことがあります。けれども、そんな状況の下でも、リーダーシップを発揮することは誰にでもできるのです。



では、どうすれば自分の可能性を引き出し、伸ばすことができるのか。
それは、こういう問いにつながります。
「あなたの仕事は、人生を注ぎ込むに値するものだろうか?」
これほど大事な問題を、あなたはどう考えているのでしょうか。これは人間としての根本的な問いであり、一人ひとりの人生に関わる問いでもあります。誰もが、人の役に立ちたいと心の底で思っています。自分の存在が他人のやる気をくじいているのか、それとも逆に活気づけているのかということに、無関心でいてよいのでしょうか。



リーダーシップの本質とは、意義あるビジネスを生み出すこと、さらに言えば、意義ある人生を生み出すことにあります。過去と他人は変えられませんが、未来と自分は変えられます。変えられるのは自分だけであり、自分だけが自分を変えられるのです。自分の一番良いところを引き出すこと、自分の「強み」を生かすこと、自分の周囲に人々がのびのびと成長できるような環境をつくってあげること、これが真のリーダーシップではないでしょうか。
なお、今回のドラッカーの名言は『最短で一流のビジネスマンになる! ドラッカー思考』(フォレスト出版)にも登場します。

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~



2018年7月21日 一条真也

2018-07-09

汝の時間を知れ(ドラッカー)   

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一条真也です。
9日の朝、スターフライヤーで東京へ。
全互協の「儀式継創委員会」に出席します。
さて、今回の名言は、経営学者ピーター・ドラッカーの言葉です。ドラッカーは世界初の経営書である『経営者の条件(ダイヤモンド社)に、「汝の時間を知れ」との名言を残しています。いつも時間に追われているわたしにとって、座右の銘の1つです。

新訳 経営者の条件 (ドラッカー選書)

新訳 経営者の条件 (ドラッカー選書)



ギリシャのデルフォイの神殿には「汝自身を知れ」と刻まれています。
もちろん、これは知恵のある処方箋だが、悲しい性の人間にとっては不可能なほどに難しいことです。しかし、その気があるかぎり、「汝の時間を知れ」との処方には万人が従うことができますし、誰でも貢献と成果への道を歩むことができます。



ドラッカーは『経営者の条件』において、次のように述べています。
「成果をあげる者は、仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして最後に、限られた自由な時間を大きくまとめる」
(上田惇生訳)
成果をあげるためには時間からスタートすべきだというのは、時間が最も不足しており、限界のある資源に他ならないからです。それは資金や人のように新しく調達したり、雇用したりできないうえに、簡単に消滅し、かといって蓄積できない性質のものです。また、その代わりになるものがない。それにもかかわらず、あらゆることに時間が必要とされ、すべての仕事が時間のなかで行なわれ、人は時間を費やすのです。



ドラッカーによれば、時間を管理するためには、時間を記録し、整理し、まとめるという3つの段階があるといいます。まず、日常的に自分が何に時間をとられているかを明らかにする。次に、その中から自分の時間を奪う非生産的な要素を排除する。最後に、その結果として得られた時間を大きくまとめ、本当に重要なことのために使う。
そして、時間管理を考えるに当たっては、「優先主義」と「重点主義」をとることが公私ともに大事です。その日、何を最優先させ、何に重点を置いて、時間を分割し、集中的に動くか。この判断を適切にすることを心がけるのです。そうすることで、公の時間を仕事に貢献させ、私の時間を自身に貢献させることが可能になります。自分で判断した優先順位にしたがって重点的に投入することで、効率と効果において最大限の生かし方をしなければならないのです。なお、今回のドラッカーの名言は『最短で一流のビジネスマンになる! ドラッカー思考』(フォレスト出版)にも登場します。

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~



2018年7月9日 一条真也

2018-06-15

教会を建てている(ドラッカー)

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一条真也です。
今回の名言は、経営学者ピーター・ドラッカーの著書に出てくる言葉。
あるとき、ドラッカーは「3人の石切り工」の話をしました。ある人が、教会建設のための石を切っている3人の男に「何をしているのですか」と聞きました。1人目の男は「暮らしを立てている」と答え、2人目の男は「石切りの仕事をしている」と答え、3人目の男は「教会を建てている」と答えました。

仕事の哲学 (ドラッカー名言集)

仕事の哲学 (ドラッカー名言集)



第1の男は、仕事で何を得ようとしているかを知っており、事実それを得ています。1日の報酬に対し、1日の仕事をします。でも、彼は管理職ではありませんし、将来もなれません。
問題は第2の男です。熟練した専門能力は不可欠です。たしかに組織は、最高の技術を要求しなければ2流の存在になってしまいます。しかしスペシャリストは、単に石を磨き脚注を集めているにすぎなくとも、重大なことをしていると錯覚しがちです。専門能力の重要性は強調しなければなりませんが、それは全体のニーズとの関連においてでなければなりません。成長し、自己啓発する者とは、「教会を建てている」と言える人間なのです。
会社に必要な人物は、もちろん第3の男です。
彼こそ、将来の幹部候補であると言えるでしょう。



そして、若いビジネス・ピープルにぜひ言っておきたいことがあります。
それは、あなた方は歯車だということです。それを自覚する必要があります。こう聞くと、意外に思ったり、失望する人がもしかしたらいるかもしれません。一般に「歯車」という言葉は良いイメージを待たれないようです。よく鉄道ガード下の居酒屋などで、酔ったサラリーマンがチューハイか何かを片手に後輩相手にクダを巻いている場面を目にします。
「どうせ俺たちなんか、会社の歯車だからよー!馬鹿らしくって、やってらんねーよなー!」とか何とか言いながら。テレビドラマなどでもよく目にするまことにありふれた光景ですが、こんなとき、いつも腹が立ってきます。



会社員が会社の歯車なのは当たり前の話ではありませんか!
部下だって上司だって、いや社長だって会社の歯車です。仕事であれスポーツであれ、組織を構成する個々人はすべて歯車なのです。
プロ野球やサッカーの名選手だって、みんなチームの歯車です。
でも、彼らは単なる伝達歯車ではなく、チームを動かす駆動歯車です。
ですから、若い社員のみなさんも、ぜひ会社を動かすような歯車になってほしいのです。会社人は、組織の歯車であることを強く自覚し、歯車に徹することによって、会社のなかで光り輝くのですから・・・・・・。



そして、会社は社会の歯車です。みなさんが会社を動かせば、今度は社会が動きます。ドラッカーは「会社は社会のもの」であると主張しましたが、仕事をしていくうえで社会の役に立つことが何よりも大切です。わたしは、単なるボランティア精神ではなく、社会や人々の役に立つことをすればビジネスでも必ず成功できると確信しています。いくらユニークな商品を開発しても、それを使って喜ぶ人がいなければ社会的な価値は生まれません。たとえ日常的にありふれたものでも、それを必要とする人がいれば、そこに大きな需要が生まれます。ですから、多くの人々が待ち望んでいることを目標にする方が成功しやすいのは当然の話です。



例えば、宅急便が登場する以前は、今日出した荷物が明日届くとは誰も考えませんでした。それが一日で届くようになると、生活の利便性は飛躍的に高まり、ビジネスのスピードも一気に上がりました。コンビニエンスストアも、私たちのライフスタイルを大きく変えました。夜遅くまで簡単に生活必需品が手に入ることによって、多くの人たちが助かっています。これらの事業は今や社会的なインフラになっています。その潜在的な需要の大きさに驚かされますが、逆に言うと、それだけ人の役に立つビジネスであったから成功したのでしょう。「何をしているのですか」と質問されて「教会を建てている」と答えられる人だけが会社を動かし、社会を動かすのです。なお、今回のドラッカーの名言は『最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考』(フォレスト出版)にも登場します。

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考~一流の思考を身につける!47の実践テクニック~



2018年6月15日 一条真也