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佐久間庸和の天下布礼日記

2013-12-21

創業守礼と天下布礼




本日、サンレーグループ報「Ray!」12月号が刊行されます。
リアルタイムで、わたしの最新メッセージをお伝えします。
タイトルは、「創業守礼は初期設定で、天下布礼はアップデートだ!」です。

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「Ray!」2013年12月号



●創業守礼と天下布礼
11月18日、サンレー創立47周年記念式典が松柏園ホテルで盛大に行われました。壇上には例年通りに「創業守礼」と「天下布礼」の2本の垂れ幕がありました。
この2つの言葉は、わが社の原点であり未来です。47年前、佐久間進会長は万人に太陽の光のように等しく冠婚葬祭のサービスを提供したいと願って、サンレーを創業しました。
そして、その根底には「礼」すなわち「人間尊重」の精神がありました。
この創業時に掲げた「人間尊重」の精神を忘れないことが「創業守礼」であり、「人間尊重」の精神をあらゆる場所で、あらゆる人々に伝えることが「天下布礼」です。
「人間尊重」は、わが社の大ミッションでもあります。それは佐久間会長からわたしへと受け継がれ、多くの社員のみなさんも共有して下さっていることと思います。



●初期設定とは何か
最近、「創業守礼」とは、わが社にとっての初期設定ではないかと思うようになりました。初期設定とは、ソフトウェアやハードウェアを利用するために最初に行う必要のある設定作業のことです。PCをはじめとする情報機器には「初期設定」というものがあります。誤作動して、うまく機能しなくなったら、初期設定に戻すことが必要です。
これは情報機器のみならず、企業においても通用することだと思います。
会社がおかしくなったら、創業時の理念を思い起こす必要があります。
国家においても同様で、哲学者の内田樹氏によれば、アメリカ人の国民性格はその建国のときに「初期設定」されているそうです。2009年1月20日、バラク・オバマはワシントンで歴史に残る感動的な就任演説をしましたが、あれはアメリカ国民にアメリカという国の初期設定を思い出させるものでした。正念場を迎えたとき、「自分たちはそもそも何のためにこの国を作ったのか」という起源の問いに立ち戻ればいいわけです。



●アップデートとは何か
また最近、情報機器の世界では「アップデート」という言葉をよく聞きます。これは、ソフトウェアやWebサイトの情報を最新の状態に保つこと。スマホではOSやアプリのアップデートがありますね。アップデートによって新しい機能が追加されたり、不具合が解消されたりするわけですが、わたしが愛用しているiPadもiPhoneも常にアップデートを繰り返しています。それがあまりにも多過ぎるので、「おい、おい、アップルさん、ちょっと落ち着きなさいよ」と言いたくなりますね。そして、企業にもアップデートが求められます。
わが社の初期設定が「創業守礼」ならば、アップデートは「天下布礼」でしょう。さらに言えば、初期設定が皇産霊神社天道館ならば、アップデートは隣人館であり、「禮鐘の儀」であり、さらには「月への送魂」であると言えます。



●そしてアップグレードへ
今年は、新たなアップデートとして、宅食や樹木葬といった新規事業に進出します。そして、わが社は新しいインフラ企業をめざします。
「衣のインフラ企業」をめざすユニクロ、「食のインフラ企業」をめざすセブン&アイホールディングス、そしてわが社は「住のインフラ企業」をめざしたいと思います。
現在の日本において求められている「住」には2つの種類があります。「終の棲み処」と「死後の棲み処」です。今後、隣人館をたくさん作って、全国の独居老人や孤独なお年寄りに「終の棲み処」を提供します。また、身寄りのない故人への樹木葬のための霊園「鎮魂の森」も福岡県田川市で構想しています。これも手頃な価格に設定し、誰もが利用できるようにします。それによって、あらゆる人に「死後の棲み処」を提供したいですね。
大規模なアップデートを「アップグレード」と呼びますが、わが社は輝ける五十周年に向けてアップグレードを果たしたいです。




●孔子とドラッカーの思想
初期設定とアップデートは、孔子とドラッカーの思想にもつながってきます。人間の幸福を追求した両者の思想はくっきりと一本の糸で結ばれています。 
陽明学者の安岡正篤も、このことに気づいていました。安岡はドラッカーの“The age of discontinuity”という書物が『断絶の時代』のタイトルで翻訳出版されたとき、「断絶」という訳語はおかしい、本当は「疎隔」と訳すべきであるけれども、強調すれば「断絶」と言っても仕方ないような現代であると述べています。そして安岡は、その疎隔・断絶とは正反対の連続・統一を表わす文字こそ「孝」であると明言しているのです。「老」すなわち先輩・長者と、「子」すなわち後進の若い者とが断絶することなく、連続してひとつに結ぶ。そこから「孝」という字ができ上がったというのです。これは、企業繁栄のためには「継続」と「革新」の両方が必要であるといったドラッカーの考え方と完全に一致します。
孔子が「老」としたものを、ドラッカーは「継続」と呼び、ITでは「初期設定」と呼び、わが社は「創業守礼」と呼びます。孔子が「子」としたものを、ドラッカーは「革新」と呼び、ITでは「アップデート」と呼び、わが社は「天下布礼」と呼びます。そして、その先には「老」と「子」が結ばれた「孝」が実現し、わが社にはさらなる発展が待っていることを信じています。




  原点に立ち戻りつつ
     輝ける未来を拓くことに努めん(庸軒)





*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年12月21日 佐久間庸和