最終選考面接


19日の午後から、(株)サンレーの来年度採用者の最終選考役員面接が行われました。
会場は、松柏園ホテルです。佐久間進会長をはじめ、社長のわたし、橋本常務、中野取締役、佐久間室長が面接官となりました。人事課の甲木課長が進行役でした。
膨大な応募者の中から厳選された学生さんたちが、わざわざ来てくれました。
そして、みなさん、わが社に入社したいと言ってくれました。
本当に、ありがたいことです。心から感謝しています。
できれば、全員を採用したいぐらいの気持ちになります。


わたしは、よく「どういう人材が欲しいですか」という質問を受けます。
もちろん、頭脳明晰、容姿端麗、積極的で、リーダーシップのある人がいいです。
まあ、そんなことは当たり前で、どこの業界や会社にも共通することでしょう。
でも、そんなことは重要なことではありません。もっと大事なことがあります。
一言でいえば、わが社は「思いやりのある人」が欲しいです。
以前、「F−ace」というテレビ番組に出演したときも、そう言いました。


さらに言えば、子どもに優しい人、お年寄りに優しい人、障害者に優しい人が理想です。
わが社の職場は、ホテルや結婚式場やセレモニーホールです。
そう、一般的に「サービス業」と呼ばれる職種です。
では、サービス業とは何でしょうか。
就職活動では、好不況にかかわらず、サービス業の人気が低いとされます。
わが社の面接でも、「わたしは人間が好きなので、ぜひサービス業に就きたいです」とか「学生時代に接客業のアルバイトをしていて、その魅力に取りつかれました」などと言うのですが、銀行や製造業の内定を受けると、舌の根も乾かないうちにそちらに乗り換える学生さんが確かに存在します。まことに残念なことですが・・・・・・。
サービス業が選ばれない理由としては、まず「休みが不規則」などが思い浮かびますが、どうも最大の理由は他にあるようです。すなわち、製造業のように「仕事が形に残らないので不安」というのです。たしかに、サービス業は目に見えない形なきものを売る仕事です。
それを知って、わたしは大いに納得するとともに、たいへん悲しい気持ちになりました。なぜかというと、そう考える学生さんの考え方があまりにも寂しいと思ったからです。

星の王子さま―オリジナル版

星の王子さま―オリジナル版


なお、フランスの作家サン=テグジュぺリの名作『星の王子さま』に一貫して流れているテーマは、「本当に大切なものは目に見えない」というものです。 
まさに、サービス業の価値はここにあるのではないかと思います。
思いやり、感謝、感動、癒し、夢、希望など、この世には目には見えないけれども存在する大切なものがたくさんある。逆に本当に大切なものは目に見えない。
そして、その本当に大切なものを売る仕事がサービス業なのですね。
製造業はモノを残す仕事です。建設業は地図に残る仕事です。
ならば、サービス業こそは心に残る仕事に他なりません。
愛用している自動車やパソコン、またビルや橋を見ても、それに関わった人たちの顔は浮かんできません。でも、サービス業とは、サービスしてくれた人の顔が浮かんでくる仕事です。
お客様の心に自分の顔が浮かんでくる仕事、こんな贅沢なことはありませんね。



ブログ「冠婚葬祭スタッフ」にも書いたように、結婚式のお世話は「むすびびと」、葬儀のお世話は「おくりびと」です。そして、互助会の営業スタッフは「となりびと」です。
世の中の人々の良い人間関係づくりのお手伝いをし、隣人愛をコツコツと育てる仕事、それが互助会募集の仕事なのです。実際、わが社の営業スタッフは日夜、「隣人祭り」に代表される隣人交流イベントのお世話をしています。
今日、面接に来た学生さんたちの中に、「無縁社会を有縁社会にしたい」という声が例年より多いことに気づきました。さらには、「隣人祭りの仕事がしたい」とか「通過儀礼の重要性を多くの人々に知ってほしい」といった言葉も聞けて、非常に頼もしく思いました。
「むすびびと」や「おくりびと」や「となりびと」は、人を幸せにすることができる「こころの仕事」なのです。わたしは、本当に人間が好きで、本当にサービス業が好きな人に入社していただきたい。そして、「部下」ではなく「仲間」として一緒に働ければと心から願っています。



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2014年5月19日 佐久間庸和

特別対談のNHK報道

ブログ「特別対談の新聞報道」でご紹介したように、「支え合いの街づくり」特別対談には大きな反響がありました。当日の夜に放映された「NHKニュース」でも紹介されました。


「NHKニュース」より

「NHKニュース」より

「NHKニュース」より

「NHKニュース」より

「NHKニュース」より



17日18時45分からのの「NHKニュース」では、以下のように紹介されました。
「少子高齢社会をテーマにした対談が北九州市で行われ、参加者は少子高齢社会を支えるには、地域の繋がりを強めることが、大切だと訴えました。
『超「少子高齢社会」を生き抜くために〜支え合いの街づくり』をテーマに、北九州市八幡西区で行なわれた対談にはNPO法人北九州ホームレス支援機構理事長の奥田知志さんと、市内にある冠婚葬祭会社の社長で地域の人達が集まって語り合うイベント活動にも取り組んでいる佐久間庸和さんが参加しました。
この中で奥田さんは、身寄りのない高齢者や生活に困っている人など、社会的な弱者に手を差し伸べない背景には、個人のせいとする自己責任の風潮があるのではないかと指摘しました。その上で、互いに迷惑を掛け合いながら互いに世話をする事を当然だと受け止められるような社会づくりが求められると訴えていました。
また、佐久間さんは、孤独死が絶えないのは家族の繋がりが希薄になっているためだと指摘した上で、地域での繋がりを強め、高齢者を見守ることが大切だと訴えていました」



わたしのことを「冠婚葬祭会社の社長で地域の人達が集まって語り合うイベント活動にも取り組んでいる佐久間庸和さん」と紹介するのが何ともモドカシイですが(笑)、NHKさんですから仕方ありませんね。「サンレー」という企業名を言うわけにはいかないでしょうから・・・。
企業名が明らかにならなければPRにはなりませんが、わが社は宣伝のために「隣人祭り」などのサポートを行っているわけではないですので、まったく問題ありません。
わが社は「人間尊重」をミッションとして、さまざまな事業や活動に取り組んでいます。これまでの企業は「社会に良いことをしても儲からない」と言われていました。しかし、これからの企業は「社会に良いことをしないと生き残れない」時代だと思います。今後も、地域の皆様から共感していただけるような活動を続けることによって、「サンレーさんがなくなったら困ります」と言っていただけるような会社をめざしたいと思います。



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2014年5月19日 佐久間庸和