「夜がくる」

一条真也です。

これまで、わがカラオケ必勝曲として「素敵なバーディー(NO NO BIRDY)」と「おまえがパラダイス」を紹介してきました。
いよいよ、3曲目は「夜がくる」です。
サントリーオールドのCMソングとして有名ですね。


わたしは、この歌が流れていたサントリーのCMにオーソン・ウエルズが出演していたとずっと思い込んでいました。ラストでウイスキーのグラスを掲げ、あのしゃがれ声で「シャントリー!」と言う場面まで記憶していました。しかし、いま、YouTubeで確認したら、サントリーではなく、なんとニッカのG&Gだったことが判明しました。
びっくりです。いやあ、人間の記憶力というやつは当てになりませんね。


歌手のマーク・ハマーについてはよく知りませんが、この歌はDAN以外のカラオケ・スナックには入っていないことが多く、歌えなくて残念です。
この歌のすごいところは、歌った瞬間、世界が夜の闇に引き込まれてゆくことです。
それぐらいの言霊ならぬ音霊を持っています。
昔、コラムニストの泉麻人氏が高橋真理子の「桃色吐息」について、歌うだけで薄い水割りの世界にワープできる歌と評したことがありましたが、「夜がくる」の呪術性はそんなレベルではありません。
もしかしたら、マーク・ハマーという人物は黒魔術系の人かもしれませんね。(笑)
いや、この歌を作った小林亜星が魔術師なのかな。
小林亜星が歌う「夜がくる」もすごく良いです。
わたしは、いつもこの歌を口ずさむと、夜の魔法にかかってしまいます。


2010年3月21日 一条真也