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一条真也のハートフル・ブログ

2011-01-10

バク転神道ソングライター

一条真也です。

満月交感 ムーンサルトレター』(水曜社)の上巻の帯には、「バク転神道ソングライター 鎌田東二」と書かれています。鎌田先生の「神道ソングライター」活動は今や有名ですが、なぜ「バク転」かというと、満月の夜になると実際にバク転をされるからです。

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鎌田東二先生

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満月交感 ムーンサルトレター』の上巻


鎌田先生との最初の出会いは、もう20年前にもなります。

わたしが広告代理店から独立して東京でプランナーをやっていた頃、「葬儀」をテーマに先生と対談をさせていただきました。

当時の鎌田先生は気鋭の神道学者として、また月面鳥居プロジェクトの提唱者として知られており、わたしは対談を非常に楽しみにしておりました。

というのも、わたしの父、現在はサンレーグループ会長である佐久間進國學院大學で民俗学を学び、かの折口信夫先生の影響を強く受けているので、わたしは折口先生について幼少の頃からよく父から聞かされていました。

そして、同じ國學院出身の異端の学者ということもあり、わたしは鎌田先生のことを「現代の折口信夫」としてイメージしていたのです。

ちなみに、鎌田先生が京都大学こころの未来研究センターの教授に就任されたとき、わたし以上に喜んだのは國學院の同窓生である父でした。

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國學院の院友会で校歌をうたう佐久間会長と鎌田先生


鎌田先生とは初対面から、その只ならぬ妖気(失礼!)にビビりながらも、その刺激的なお話の数々に完全に引き込まれてしまいました。

そして、「神の世界の象徴が太陽だとすれば、人の世の魂は月に象徴される」という目から鱗のお話をお伺いした後、先生は「お墓を月につくったらいいと思っています。まずは地球上の全人類、すべての生命を慰霊する記念碑のようなものを全宗教一致で建てる。地球生命を見守る慰霊塔です」という、その後のわたしの人生を決定づけたとも言える運命の一言を吐かれたのです!

衝撃的でした。その衝撃をプランナーであったわたしは、月面に地球生命の慰霊塔としての「月面聖塔」を建立し、地球上から故人の魂をレーザー(霊座)光線に乗せて月に向かって送る新時代の葬儀=送儀としての「月への送魂」を行う計画を立案しました。

名づけて、「ムーン・ハートピア・プロジェクト」です!

そして、鎌田先生に捧げる『ロマンティック・デス〜月と死のセレモニー』(国書刊行会)なる一書にまとめ、1991年10月に上梓したのです。

なお、鎌田先生との対談は、山口昌男山折哲雄、横尾忠則といった諸先生との対談とともに、わたしの対談集『魂をデザインする〜葬儀とは何か』(国書刊行会)として1992年6月に出版されました。なつかしい思い出です。

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鎌田先生との出会い


対談の後、六本木にできたばかりの「GEO」というディスコに一緒に行きました。地球をイメージしてつくったというバブル全盛期の六本木のディスコで2人で踊り狂いながら、わたしは「俺は、どうしてこんな初対面の妖怪みたいな人と踊っているのだろう?」と不思議な気持ちで一杯でしたね。

本当に、あの頃の鎌田先生は妖気ムンムンでした。その直前の対談で、子どものときに鬼が見えたとか、40日間以上眠らなかったことがあるなどの、しびれるエピソードをたくさんお聞きしたせいもありますが、今からは想像もつかない先生の度外れた酒量も妖気に影響していたと思います。

わたしも大酒飲みで、周囲の人々をいつも困惑させていますが、当時の先生も相当なウワバミでした。そういえば、先生にはじめて天河大弁才天社に連れて行っていただいたとき、その名も神酒之祐の柿坂宮司と3人で一晩、それこそ気絶するくらいに、浴びるほどの酒を飲んだこともありました。



「神道ソングライター」としての鎌田先生にも、たくさん思い出があります。

國學院大學の院友会館でのデビュー・コンサートにも行きました。また、北九州市小倉で開催されたわが社のイベントでもコンサートをやっていただきました。

さらに、2001年の10月1日に社長に就任したとき、わたしは経営理念などとともに新たな社歌をつくって会社を生まれ変わらせたいと思い、その製作を先生にお願いしました。渋谷の居酒屋「八丈島ゆうき丸」にて口頭で依頼して、渋谷駅で別れたのですが、数十分後に大宮駅に着いた先生から「社歌できたよ」という連絡が来たときには仰天しました。なんでも、実質5分で作られたとか。

インスタント・ラーメンもびっくりの早さで作られた社歌ですが、失礼ながら想像をはるかに上回る、たいへん素晴らしいものでした。「永遠からの贈り物」というタイトルで、社名であるサンレーの3つの意味をなす「SUNRAY(太陽の光)」「産霊」「賛礼」をしっかりと歌詞に込めていただきました。曲も明るくアップテンポで、デモCDを聴いた瞬間、とても気に入りました。

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ムーンサルト・カラオケ♪


毎日、全国の当社拠点で行われる朝礼の際に斉唱し、1500人近い社員たちはみな、この歌を口ずさんでから、さまざまな結婚式やお葬式のお手伝いをさせていただいています。わたしは、結婚式とは男女の魂を結びつける「結魂」式であり、お葬式とは故人の魂をあの世に送り届ける「送魂」式である、つまり冠婚葬祭業とは「魂のお世話」業に他ならないと考えており、つねに社員にもそう言っています。この歌は、いわば、魂のお世話をする前のウォーミングアップ・ミュージックと呼べるかもしれません。

鎌田先生、本当に素晴らしい社歌を作っていただき、ありがとうございました。また、このたび尊敬する先生と共著を出版することができ、わたしは本当に幸せです。これからも、どうぞ、よろしくお願いいたします。

ぜひ、また一緒にカラオケに行きましょう!

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                  わが書斎の鎌田東二コーナー


2011年1月10日 一条真也