「自壊する帝国」(佐藤優)


図書館より借出し。先日読んだ「国家の罠」で佐藤氏は外交官としての職務を解かれたわけだが、
じゃあそれまで外務省と勤務先のロシアで彼は一体どんなことをしていたか?という話を、
当時知り合った人々との交流を中心に綴っている:


自壊する帝国

自壊する帝国


著者のソ連−ロシア駐在期間は1987−95年、丁度ソ連崩壊の現場に居合わせたわけで、さすがに当時の描写は
臨場感にあふれている。登場人物もみな一癖も二癖もある人たちばかり。


それにしてもソ連の捩れっぷりは凄まじい。
例えば最初の方で、元々大学で神学専攻だった著者は留学先のモスクワ大学でも同様の勉強を
独自に進めようとするのだが、その時見つけたモスクワ大学の学科名が「哲学部科学的無神論学科」。


共産主義では表向き宗教は否定するためにのみ存在するものなので、それをいかに科学的・弁証論的に
否定するかを研究するための学科なのである。
といっても実際には熱心な信者が集まり、西欧の最新情報を入手し、批判するという名目で紹介する
唯一の場となっている。


「本音」と「建前」もここまで分業化されているとお見事と言うしかない。
しかも一時が万事全てこの調子なのだから、ずっと居たら私なんかダブル・バインド状態で気が狂いそうだ。
(崩壊ではなく)自壊、という言葉がズンと胸に沁みた。

ちょい和る


今住んでいるのは大変レトロ(婉曲)な間取りと設備の集合住宅でして、
ここでヨーロピアン・ライフを遂行するのは早々と断念した私。
(まあドイツでもそんな生活は送ってなかったけど…)


どうせなら逆にちょっと可愛く和風で攻めてみよう、とまずは正月に浅草へ行った時に
のれんなど買ってみました:


浅草・のれん専門店「べんがら」
ちょっと傷みが目立つ物置の戸を隠すのに使ってます。なかなか良い感じなので、うるさくならない程度に
色々楽しんでみようと企んでおります:


調子に乗って他のお店もチェックチェック!


奈良手ぬぐい「朱鳥(あけみとり)」
相方の実家のそばで見つけたお店。絵柄がなかなか洒落てる。鹿グッズや褌も有り!
全然関係ないけど義母は先日家の近所で玉木宏を見かけたそうであります。ドラマのロケでしょうね。



神楽坂の着物・和風小物&ネコグッズのお店「ふくねこ堂」
本当に路地裏ーっ!って感じのところにある小さなお店。この前行った時は店長はお出かけで会えませんでした。
今度こそ!