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2006-03-31

アジア版の洋楽レコード、欧米版の洋楽レコード 23:57 アジア版の洋楽レコード、欧米版の洋楽レコードを含むブックマーク

Tonton氏のブログで、還流レコード規制(著作権法第113条第5項)に関し、洋楽が規制対象となっていることに言及されています。

http://tontonsblog.seesaa.net/article/15703920.html

著作権法第113条第5項は、アジア版の安価な、日本と価格差の大きいレコードについては、邦楽、洋楽を問わず規制されるという仕組みになっています。

これは、ベルヌ条約内国待遇に違反しないようにするためであり、実際の運用上においても、邦楽と洋楽とで差別的な取り扱いはできないでしょう。

(レコード会社が自主的にアジア版の洋楽レコードに権利行使しないことは可能ですけれども。)

立法の動機からすると、アジア版の洋楽の規制は、邦楽のアジアへの普及とは直接的には結び付かないので、納得し難いとは私も思います。ただ、レコード会社は、アジア版の洋楽レコードを規制しないとは言っていないので、約束違反だと非難することができない。

Tonton氏に限らず、ブログでこの件について書かれている方は、こうした事情を承知の上で、レコード会社に対する不快感を表明されているのかなと私は理解しました。

ちなみに、この条文を改正する法律が成立する直前に、レコード協会に対して行われたインタビューで、レコード協会は、アジア版の洋楽CDも権利行使する旨を言っていたようです。

 現時点では、規制の対象と明確にされているのは、中国などアジア圏でライセンス生産された安価な洋楽CDが日本に還流してきた場合で、これは邦楽CDに準じて輸入権を行使するという。

ITmedia ライフスタイル:「求めたのは還流阻止。CDでは他に方法がなかった」――レコ協に聞く (2/2)

で、権利行使の影響について考えていたのですが、洋楽の並行輸入盤というのは、法改正前からアジアから輸入されていたのでいたのでしょうか。私はちょっと調べられませんでした。

輸入されていないか、少なかったのなら、レコード会社は、アジア版の洋楽の輸入を未然的に防止する対策をとったということになるのでしょう。

追加説明 01:34 追加説明を含むブックマーク

4月2日追加)

当時も今も、洋楽で問題になるのは、欧米盤の並行輸入が規制されるか否かではないでしょうか。もちろん、消費者としては、安価なアジア版が入手できるのが好ましいのですが、現在、洋楽の並行輸入盤がアジアから輸入されているかは私は分かりません。

そして、この欧米盤の洋楽レコードが、将来的に、なし崩しで規制されるかというと、そうはならないだろうと私は考えています。

根拠は、条文の「著作権者又は著作隣接権者の得ることが見込まれる利益が不当に害されることとなる場合に限り」という文言です。

不当の基準は、文化庁の「還流防止措置を行使するに当たっての実務上の留意事項等について(通知)」に書いてあります。

http://www.bunka.go.jp/1tyosaku/kanryuu_ryuuijikou.html

4 要件ご愀

(1)不当の基準の運用

  「(権利者が)得ることが見込まれる利益」とは、商業用レコードの売上額そのものではなく、いわゆるライセンス(使用許諾)料をいい、国外頒布目的商業用レコード1枚当たりのライセンス料を、それと同一の国内頒布目的商業用レコード1枚当たりのライセンス料で除した数が0.6以下である場合(以下「不当の基準」という。)は、当該利益が不当に害されるものとして取り扱うこととすること。

ライセンス料が国内の60%以下である場合に、「不当に害される」に該当するということになっています。

この60%というのが、ちょうどアジア版と欧米版との間の数値になっているようです。

根拠は、例えば、この法律を審議した第159回国会の衆議院の文部科学委員会 第23号(平成16年5月28日金曜日))に次のような発言があります。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009615920040528023.htm

○素川政府参考人 今回の還流防止措置に係ります要件の一つであります、利益が侵害される場合ということにつきましては、午前中よりその考え方というものを申し上げさせていただいているところでございます。

 今、先生から、データの一端を示せというお話でございます。

 手元にある資料を少し御紹介させていただきたいと存じますけれども、例えば日本を一〇〇といたしました場合に、ちょっと三つほどの具体的なレコードにつきまして御紹介させていただきますと、これはライセンス料ということでございますけれども、アメリカでは九四・二、イギリスでは一〇五・〇、ドイツでは一二三・五、フランスでは一四四・二というような具体的なレコードがございます。

 また、もう一つのレコードにつきましては、例えば日本を一〇〇といたしますと、アメリカが八八・七、イギリスは一四八・五、ドイツが一〇八・八、フランスが一三〇・八というようなレコードがございます。

 また、もう一つのレコードについて御紹介させていただきますと、アメリカが九七・九、イギリスが一六六・五、ドイツが一二六・二、フランスが一四八・一という、これが一つのライセンス料の比較でございますけれども、この委員会へどのような形で資料をお出しするかにつきましては、御相談させていただきたいと存じております。

このことより、私は、欧米版の洋楽盤が輸入権で規制されないのは、レコード会社の口約束による自主規制ではなくて、条文の適用要件を満たさないだからと考えています。

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