著作権保護期間の延長問題を考える国民会議第1回公開シンポジウム

17時の終業時間になったとすぐに事務所を出て、公開シンポジウムに行ってきました。
http://thinkcopyright.org/resume.html
いやあ、面白かったです。行ってよかった。
シンポジウムの内容は、impressやitmediaで記事になると思うし、ポッドキャスティング等があるんじゃないかと思います(itmedia岡田有花記者が来てるかなと、勝手に予想したけど、全然分からなかった。)。なので、私は感想を。

感想

会場は、賛成派も反対派も保留派もいる雰囲気。松本零士氏や山形浩生氏を生で初めて見て、おおおと思った(←ミーハーな私)。
山形浩生氏は、予想より背が高く、予想どおり頭の回転がいい人。
三田誠広氏は、個人の権利としての著作権の重要性を遺族の保護の観点から述べる。今よりも利用しやすい裁定制度を提案される。
福井健策氏は、立て板に水で話が上手い。法律家だけあって法律のことを理解しやすい。ただ、共同著作物の話で、第65条第3項の話がなかったのは、少しつっこみたくなった。
平田オリザ氏は、バランスの取れた常識人。
田中辰夫氏は、インセンティブとなるかをベースとした統計データの提案をされたが、延長賛成派からも著作権インセンティブではないと言われているので、私は、インセンティブになっているか否かというデータは無意味だろうと思う。


ディスカッションでは、論点の洗い出しとして「活性化」と「国益」の観点からの議論があった。
注目した発言:
平田オリザ氏「国民のコンセンサスが得られるか」
会場から「平均寿命が延びたのだから延長するのは合理的」
レッシグ氏のコメント代読後に、松本氏と三田氏のスピーチがあって、司会の中村伊知哉氏は、いい終わらせ方をしたと思います。

聴きながら考えたこと

折衷案は考えられないか。
アニメと漫画だけ70年に延長するとか、
登録した著作物だけ70年にするとか、
70年の適用を既存の著作物に遡及させず、これから生まれる著作物のみに適用するとか。

最後に

シンポジウムを企画された関係者の皆様、どうもありがとうございました。