この調子でスタジオもよろしく(笑)

 なんとなく慌ただしい師走。ブログの更新が滞ってしまってすみません。身体は健康で毎日ごく普通に生活しています。実はある書籍のことを書こうと思ているんですが、非常に密度の濃い本で、適当なことを書くわけにもいかないので何回も読み直しているのです。なんとか年内には紹介したいな。新書ですがとてもいい本でした。
 というわけで、筆慣らし(?)にビートルズネタをひとつ。本当にネタに着きませんね我らがFab4。配信開始を筆頭に今年もたくさんニュースがありましたが、今日もまたひとつやってきました。なんと「アビイ・ロードの横断歩道が歴史遺産に」というもの。
 すごいニュースですね。あの世界一有名な横断歩道(第2位はあるのかな?)が政府によって「歴史遺産」に指定されたとのことで、これから末永く保存されていくそうです。へえっと思うニュースで、嬉しいといえば嬉しいニュースなんですが、なんだかちょっと不思議です。
 確か「アビイ・ロードスタジオ売却騒動」があったのも今年でしたよね。スタジオがどうなるのかについては国家の手は差し伸べられないけれど、前面道路は遺産にするのか、なんて思うと「?」って感じてしまいます。もちろん私有財産である建物と公道では扱いが違うことはよくわかりますが。その「売却騒動」を知った「さる筋」が牽制したのかな?とも、ちょっと意地悪ですが深読みしてしまいます。
 ところで読売新聞のニュースでは、今回の指定により「用途変更は極めて難しくなった」と書いてありますが、そうなるとどうなるんでしょうね?このへんの住環境が変わって横断歩道の位置を変えたくなってもできなくなるということなんでしょうか?そしてそれをみんな納得すると。すごいなあ、さすがナショナルトラストの国。いや、皮肉ではなく、こうやって「まずは保存を」という精神は大切だと思います。ついでにスタジオも一括して指定してくれたらいうことないんですが。そしてもうひとつついでにメンバーの生家とかも。
 ビートルズに限りませんが、かつてジャズやロックはその価値に相応しい尊敬や尊重を受けにくい状況にありました。ですがもうロック誕生からさえ50年を超え、すでに「世代特有のもの」「風俗現象」ではない、普遍的な価値を持つ芸術であり、20世紀以後の文化そのものに深く影響を及ぼした文化思潮としても極めてユニークな存在となっています(反論、ないですよね)。アーチストのサインや所有楽器が超のつくような高値でトレードされるだけではなく、こうした施設や「史跡」が保存され、未来の研究者や愛好家に限りない恩恵となることこそが望ましいと、本気で思います。その第一号として、アビイ・ロードこそふさわしいでしょう。
 で、しつこいようですが対面するスタジオもどうぞよろしく(笑)。スタジオの方こそまさに「録音芸術の聖地」です。で、メンバーのゆかりの家も。お願いします英国政府のみなさま。遺産に登録されたらきっと伺います。間抜けな東洋人に外貨を使わせるチャンスですよ、本当に、お願いしますね(笑)。

ABBEY ROAD

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