お月見会
昨日は真夏日だったが、
今日は朝から雲っていて、いくらかラク。
アジサイ、本格的に咲いて。
午前、お祖父ちゃんお祖母ちゃんから、お野菜が届きました。
ふみ、即お祖母ちゃんに電話。
「…おじいちゃん芋大会で3位だって?すごい、おじいちゃん畑やってるから慣れてるからね。なに芋を掘ったの?え?囲碁?」
(`∇´ゞ
囲碁大会を芋掘り大会と勘違いしたふみであった。
今日は中国人の知人たちが集まって、毎年のお月見会を開くんだ。
中秋の名月は明日ですが、今日が日曜日で集まりやすいから。
夜はすごいご馳走ですから、お昼は適当に軽くたべようって、ふみと話し合い、そのまもなく、知人のFさんから電話がかかってきた。
「ねね、お昼一緒に食べよう」
「え〜〜〜〜」
「だってあなた、昼から買い物したり、作ったりして、ちゃんと食べておかないと」
高島屋の小籠包の店で、との彼女の提案を、なんとか説得して、近くのファミレスにした。
ふみとFさんとの三人での食事。楽しい。
楽しいというのは、わたしは黙って飲み物を飲んで、二人の会話をずっと聞いていられるのだ。
「ふみちゃん、あとなに食べる?」
「ぼく、夜食べるから、今は控えるんだ」
「なに情けないこと言ってんのよ、男の子だから、食べて、一走りしたら、全部なくなるわよ」
煽らない、煽らない、食べ過ぎちゃう、食べ過ぎちゃう。
「じゃ、…、これ」
「どれ?クリームソーダ?あらいいわよ、Fちゃんもクリームソーダ大好き!」
ああ〜、炭酸は、飲まさないようにしてるのにね。
「ね、ふみちゃん、セミ好き?好きでしょう?今度うちいらっしゃい、もうベランダの下の木からね、あなた、もう耳痛いぐらいセミたち鳴いてるよ」
「なにセミ?ミンミンゼミ?油ゼミ?」
「いるいる、全部いる、Fちゃん夜帰って来る時、いっぱい死んだセミをバリバリ、バリバリと踏んづけちゃうのよ」
バリバリ?そんなに乾いた音かしら。
「え?Fちゃん、それはセミがかわいそうよ」
「見えないもん、Fちゃん帰って来る時もう暗くて、それにセミはもう死んでるから」
「FちゃんFちゃん、ぼくね、こんな大きい、こんな赤いセミ見たことあるよ」
「あら、本当?どこで?」
「えっと、おじいちゃんおばあちゃんち」
?初耳だな。
「あらそう、赤いの?それ、セミじゃないしゃない?」
「セミだよ」
「背中こう?」Fさんは両手で羽を背中で作って見せる。
「こうだよ」ふみはFさんと同じ仕草する。
「足はこう?」Fさんはまた両手でいかにも昆虫の足を真似して見せる。
おかしくて笑いを堪えてるのはわたしだけ。Fさんと同じ仕草をするふみは至って真剣、「こうだよ」。
「あら、そりゃセミだわ、たいへんね、赤くて」
はははは。あ、笑う場合じゃない、身ぶり手振りのふみの前のコップが危ない。
「ふみ、こぼすよ、コップ、こ…」
わたしの手は、自分の目の前の、Fさんが強制的に頼んでくれたコーヒゼリーを触れ、カップが倒れ、中のコーヒーゼリーがテーブルに…。
「なにやってるのよね〜」Fさんはわたしを見ず、ふみに向かって。
「ね〜」
「人のことを言う場合じゃないのよね〜」
「ね〜」「ね〜」
「あら、こぼしたゼリー食べちゃったよ、バカじゃないの?ね〜」
「ね〜」
あはははは、本当だ、おかしくてわたし、無意識にテーブルにこぼしたゼリーを拾って口に入れてるではないか。
60すぎのFさん、いつ会っても元気、いつ会っても楽観的で楽しい、いつ会っても、大好き。
「なにそんなに笑ってるの、大丈夫?ねね、真面目な話し、この前の地震雲、あれは違うよ、あれは一本だけでしょう?一本だけじゃないのダメだよ。地震雲ってさあ、3本、3本平行のないと地震起きてこないわよ、あなた」
Fさんに言われると妙に説得力ある( ^∀^)
「ね、Fちゃん、サンタさんって本当にいるの?」とふみが。
なにその質問、季節外れもいいとこだ。
「そりゃいるよ」
そうだ、Fちゃんはクリスチャンで、洗礼も受けて、クリスチャンネーム確かに、テレサ。
「ふみちゃんもクリスマスプレゼントもらってるんでしょう?あれみんなサンタがくれたんでしょう?お祈りすれば、サンタさんがくれるんだよ」
「でもぼくはお祈りしてないのに」
「そりゃお母さんが一生懸命お祈りしたからよ」
「そう?ずっとお祈りしないとくれない?」
「そうよ、オモチャもらえますようにってね」
「ぼくオモチャたくさんあるから」
「じゃ、…DSとかパソコンとか、もらえますように」
煽らない、煽らない。
終いに、二人で鎌倉かどこかに行く約束したりして。
午後、みんなご飯を作って、喋って、笑って、食べて、年に二回の集まり。
美味しくて、楽しくて。
「地震、来る時来るわよ、それが運命だと思って」
Fさんの言葉に、思わずうなずく。