妖怪の噂

アップルミント、芽がでましたよ。
もう枯れてる感じで、心配しながら植えましたけど。
新芽を発見する、梅雨の朝。

私は今日はお休み。
運動会からお祭りから、心身とも疲れというか、緊張したというか。

今日は、お風呂掃除もしたい、お片付けもしたい、刺繍も、が、現実は、ぼーっとしてるだけでした。

恐ろしい!あと一週間くれても、恐らく同じくぼーっとするだけじゃないかしら。


明け方の雨が上がり、日差しが出てきて。
午後、出かけないと、と思い出して、日焼け止めを塗る。
ある童謡を思い出して。

童謡と言っても、一般的な知られてるものではなくて、小さい頃、お友達のおばあちゃんから聞いた、方言のままの童謡です。

「王婆が稲架干していて
妖怪三人稲草を食べに来た
王婆の裏庭で、三頭の馬がいて
二人の子供が馬を叩いたりする
王婆がやって来て子供たちを叱る
お隣さんの妖怪がそれを噂でばらまく」

ニと三の数字が御まじないのように神出鬼没、妖怪たちもところどころ顔を出す、
なぜかわたしはこの童謡がとても好きでした。

馴染みのないその方言で、何回も何回も口にしていました。
お友達の、遠い遠いおばあちゃんちを、憧れていました。

広い麦畑で、稲架がいっぱい干して、金色の朝日の中、おばあちゃんが作業をしているところ、妖怪(恐らく髪が長い・くちばしが細長い・手足も細長い)三人(三個?)が来て、申し訳なさそうでペコペコしながら、「少し、食べてもよろしいですか?」と。
「え?今日は三人も?ま、しょうがない、食べな」とおばあちゃん。

妖怪たち、ペコペコ、ヘラヘラ、コソコソと草を食べて、お互い「うるさいよあんたは」「あんたこそ静かにしてよ」、パクパク、パクパク。

馬の鳴声が聞こえて、おばあちゃんが「またあのガキたち!」と庭に戻って子供たちを叱りに、

お隣さんの窓から、スカーフを巻いてる妖怪が身を乗り出して、「また怒ってるのよ、ねね」と通りかかった人に、「いつもああなのよ、“ちょっとあんたたち、なにしてんのよ!”って怒鳴るのよ。乱暴なのよ、もうあたし怖くて怖くて、あ、来た来た」

日がだいぶ昇って来て、おばあちゃんも、妖怪たちも、木陰で坐って、冷めたジャスミンティーが大きいヤカンに入っている、妖怪たち「暑いわね」といいながら、ペコペコ、ヘラヘラ、おばあちゃんからお茶をもらって飲むのです。


おばあちゃん、どこに住んでるの?


安納芋を蒸かして、ちょっと牛乳を入れて、ちょっとバターを入れて、アルミホイルで包んで、魚焼き器で焼いて。

美味しい美味しい。


ペットショップに、バタフライフィッシュがいました。


ウーパルーパの親戚って感じ。

餌が虫だから、断念。

奇妙な魚ですこと。