TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

 ライブ。いましかあらわれないもの。

こんばんわ。

8月最後の一日。もうあと一時間で日付が変わろうとしています。

きのう、短くお伝えしましたが、うつわ祥見のサーバー移転があり、一時的にサブドメインでホームページにアクセスしていただきまうよう ご案内をいたしました。

本日無事にサーバー移転が完了し、これまで通り、

http://utsuwa-shoken.com で ホームページをご覧いただけるようになりました。

ご報告いたします。

月末にこのサーバー移転に伴う業務がここのところあり、色々とデスクワークをしていました。

山のように、やらなくてはならないこと(大げさじゃないんですよ。もうすでに一人の仕事量を超えていると自覚しています) 昨夜も、というか、午前4時まで仕事をしていて、睡魔がおそいかかり、8月の最後に書こうと思っていたこの日記も、「もう限界・・・・」というところまで行ったのですが、

なんとか、立ち直りました。

・・・私のこの文章、とにかく、前置きが長いのが、いけないのです。

なので、本日は手短にします。

あと5分だけ書くということで。タイムセール。


しかし、書きたかったのは、ちゃんとテーマがあるのです。

そう、最近、感じていた「ライブ」ということ。

「ライブ」。

そのときにはあらわれない「素晴らしい時間」です。特別な時間。

わたし、つくづく、この「ライブ」というものが好きなんですね。

器の展覧会、まさに「そのときにしかあらわれない」器たちが集う場です。

この器とこの器を何枚出してください! なんてこと、ないのです。

作り手がいま、そこに向かっているものこそ、一番素晴らしい、力強くて、ぎりぎりまで粘った末に生まれてくるもの、
それが、ある時間、ある空間で皆さんに見ていただくもの・・・それが「展覧会」です。

もう皆さん、おわかりだと思います。そう、音楽の場も、同じですね。

同じアーティストのコンサートに、「もう、聴いたから この曲はいいや」ってことはないでしょう。

毎回、毎回、音楽は生まれてくるものですね。

その場で。リアルに。振動も、空気の温度も、何もかも、すべてが まさに「そこにしか生まれてこないもの」なんです。

わたしはその「ライブ」というものが、愛しいです。

8月は、正直、本当に忙しかったです。

札幌の展覧会に続いて、松本・ラボラトリオでTABERU展が開催されました。


 

10人の作り手の器が400点以上集う、大変 見ごたえのある展覧会となりました。

遠方からお出かけいただいた皆さまが多く、私も本当に 皆さんの「器への愛情」「うつわ熱」には驚き、感動しました。

ありがとうございました。


ギャラリー横に併設されたカフェでは、初日に、私の話し会が、24日には鎌倉からイチカワヨウスケ君が出向いて ごはんの会が行なわれました。


この展覧会を記念して、大貫妙子さんのTABERUライブが あがたの森の文化会館の講堂で行なわれました。

うつわ祥見にいつも来てくださっている皆さまも、この日のために、松本へ訪ねてくださった方も多かったのです。

本当にありがとうございます。

大貫さんのライブ、本当に素晴らしかったですね。

わたしも主催者として、最初に壇上に上がり、ご挨拶をしました。

ライブの前に話をするなんて「野暮なことはしたくない」と思っていたのですが、

実はリハーサルの現場に立会い、考えを改めました。

TABERUへの思いを、しっかりと、伝えようと思いました。

器とは手に包まれるもの、生きる道具なのだということを、しっかりと私の言葉で伝えようと。

覚悟を決めた・・というと大げさかもしれませんが、そういう気持ちで壇上に上がったのでした。

演奏が始まると、あとは皆さんと同じように、心から音楽の世界に引き込まれていきました。

旧制松本高等学校の古い建物の講堂で、大貫さんの、豊かな、はっきりと意思を持った、そして何よりも強く優しい声が響きました。

まさに「そこにしかあらわれない」ライブそのものでした。

3月の震災後、どんなに「自分が」傷ついていたのか、を 改めて 感じました。

詩の言葉、歌声が、素直に心の深いところへ 届いていきました。

そして 心の奥から こみ上げるものがありました。

それは、主催者としての緊張とは別の心の動きでした。 思ってもいないことでした。

まったくの「素の自分」が 音楽に 癒されていくのを 全身で感じた瞬間でした。

思わず、下のような言葉を書きました(つぶやきました)。

「歌、古びないもの、心にまっすぐ響くもの。三月の震災以来、大きな挫折、欠落した心の欠片を抱いて生きてきた。その心に、みずみずしく歌が響く。この瞬間に感謝したいと思う。


松本のライブにお出かけいただいた皆さん、

色々な思いでお出かけになった方が多かったと思います。

夏休みをこの松本にあててくださった方、多数いらしていたと思います。

その皆さんも やはり同じように、深く深く感じてくださったようでした。

うまく言葉にできないのですが、それは本当に素晴らしいことです。

そこにいた 生身の人間が一緒に 音楽という信じられるものを 共有し、分かち合うことができたのですから。


「ライブ」とは、一瞬であり永遠であるもの ですね。

器も、食べるも、この生きて、ここに存在するものすべて 「ライブ」なのだと 思います。

だから、大切にしたいですね。

これからも、ずっと、

この日々というものを。

明日から9月。また新しい時間がスタートします。

やれやれ・・・夏が終わってしまう・・と嘆く方も多いかもしれません。

でも、それもこれも、「やれやれ」とつぶやけるから いいのです。

9月3日からは いよいよ 小野哲平さんの2年ぶりの鎌倉での展覧会が始まります。

今回は、特別に、鎌倉のご縁のあるお店での展示も行ないます。

にぎやかで、力強い、つながりを持って行う展覧会です。

ぜひ この時間を 感じて お出かけください。

薪窯焼成された強く美しい土の器、ぜひ 手に包んで 感じてください。

小野哲平さんは9月3日と4日の両日 鎌倉にいらっしゃいます。

台風12号が接近しています。

少し心配ではありますが、それも「ライブ」ですから・・・・・

心して、初日を迎えたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

小野哲平展については くわしくは うつわ祥見のホームページをご覧ください。

http://utsuwa-shoken.com/event%20teppei%20taberu%20kamakura-1.html