書物蔵

古本オモシロガリズム

「日本の古本屋」様江

・このような電脳せどりが成立してしまう理由は3つ。1)「日本の」のプレゼンスが小さい。2)「日本の」の検索機能が低い。3)「日本の」の敷居が高いといったところ。

プレゼンス

・プレゼンスについては宣伝費など資本力の問題なんかもあるからしょーがないとして。

検索機能

・検索機能については、未登録ユーザだと著者と書名からしか検索できなかったり、登録ユーザでも出版者単独では引けなかったり、ちょっと理由がよくわからない制限をしているのが大いに困る。たしかに出版年だけで検索されるとサーバに付加がかかりすぎるなどの機械的な理由はわかるのだが。とくに出版者からの検索機能は復活させてほしい。あと注記単独の検索もあったほうがよい。
・特定書店でグルーピングできる機能は、ごく一部の自店ホムペを持っている店がオプションで望んだ場合にしかないみたいだけど、逆に言えば機能としては達成されているわけだから、現状のように一部に限定しないで、だれでも本来の検索画面で検索条件にできるようにすべき。釈迦に説法だろうけど、ある本といっしょに内容的に関連する本、おなじ所有者が持っていた本が入荷するわけだら、本来なら一緒に買えるものもたくさんあるはずなのだ。

表示機能

・ひろい意味では検索機能に入るんだろーけど、ヒットした書誌の排列(ソート)もどーにかしてほしい。どーにもできないんであれば、単純に登録順(当然、新→旧)に固定するとか。毎回、擬似アトランダムにだされても、買い手としてはどーしようもない。

敷居

・ビジネスモデルとして、ネットのエンドユーザにまず登録させて、それから検索というのはソンなモデルだと思うのだ。まず縦横に検索させ、買いたいものがあればそれから登録という流れがお客さんを呼び込むのにいいと思う。
・ここ数年「日本の古本屋」から古書を買いまくったわちきだから言わせてもらうけど、登録ユーザであることのメリットは、実際に購入する際に住所などを入力する手間が省ける、ぐらいのことしか感じられない。探求書欄がうまくいってるとは感じられないなぁ…
・わちきなぞ確信的な古本者だから、日本国全体の古書流通を踏まえたうえで「日本の」に登録するにやぶさかでないが、フツーの善男善女たちに、そんなことまで判断させるのは不可能。まず、欲しいものを見つけてもらうのが至上命題だと思う。もちろん、「善男善女は対手にせず」という手もあるけれど… その間隙をついて電脳せどりが跋扈しとるので。

あとがき

・なぜこんな小言をいうのかといえば、きちんと、新しい・ウブい古本を掘り出してくる業者(本来の古本屋さん)にこそ儲けてもらいたいのだ。電脳せどりは新しい・ウブい古本を掘り出す機能がゼロだからねぇ(ふつうのせどりには古本掘出し機能はあるけど)。まぁ電脳セドリも少しはソンケーしておって、結局「日本の」の上記の欠点を衝いた形でショーバイをしとるわけだし、その面の皮の厚さとか、わちきにはないものだし。でも、無定見なほかの業者がつられて高値をつけちゃったり、ウブい本の掘出し機能にぜんぜん貢献せんところとか、長期的には古本の世界を狭くする機能しかないからなぁ(*゜-゜)
・まあもちろん、ビミョーに事実と異なることを言っている売り手を放任しているAmazonjpの責任が大きいのだけどね。
・もちろん、図書館情報学的には、いったい誰がAmazon古書の書誌データを売ったのかとか、それはどこの現物についての書誌データだったのかとか、もし、それが、仮に、万々万が一、公共財出自であるのなら、bk1などの他のサイトも同様に入手できるのがスジではないかとか、小一時間…(・∀・)