交通事故(つづき)
この男。職業は司書。
書物を司ると書いて「司書」。いまでも珍しいが当時でも珍しい。
え? つかさどるったってなんだかわからんってか?
書物をあつかう職業には学者、教員、本屋いろいろあれど、その中でも一番新しい仕事である…
小説家志望で文化の都、東京まで出てみた彼は、「チチキトク」というまるで小説じみた話によって郷里につれもどされ、この仕事についていたのであった…
「あっ!」
と叫んだのは、運転手だったか吉岡だったか…
キキーッ、ドン!
「轢かれた!」
「なに?なに?」
選挙結果の見物人たちが駆け寄ってみると、そこに倒れていたのはサンペーたんであった(×o×)
駅前に人々を運んできたバスに、サンペーたんは轢かれてしまったのであった。
しかし、いきなり主人公がダウンしてしまい、この小説はいったいどうなるのであろうか。。。
近くの医院に運び込まれた吉岡が目を覚ましたのは4日後。
なにもかもがボーっとする。医者はこう言った。
「アタマを打ったようだねぇ。アタマを打ったものは、一年ぐらいで死ぬか一生、フグで暮らすしかないよ…」
それを聞いたサンペーたんは、暗澹たる気持ちになるのだった。
せっかく司書の仕事に慣れてきたのに…
サンペーは生まれつき